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【ゲーム感想】ポケットモンスタームーン

もうそろそろポケモンウルトラサン・ウルトラムーンが発売されるよというタイミングで、クリアすることなく放置していたポケモンムーンを再びプレイしてみた。

放置の理由

去年の11月くらいに買ってちょっとだけプレイしたいたのだが、ポケモンというよりキャラクタードラマを前面に出しまくったストーリー色の強い本編シナリオにいまいち馴染めずあえなく放置となっていた。ちょうど、ウルトラビーストとの初遭遇あたり。

再度プレイしてみた所、シナリオも終盤ということもあってか、登場キャラクターがメインキャラのみに限定されてきていて、割と楽しめた。…というか、終わってみたら、シナリオの読後感が恋愛ゲームのそれに近い感じで、むしろ良かった。この辺りは後で改めて後述しよう。

なので、序盤のノリに馴染めずに投げ出したくなった人も、何とか最後まで踏ん張れば、あれ?むしろ良かったかもと思えるという事だけは教えておこう。

ゲームシナリオの特徴

今作のシナリオはかなり特殊だ。この例えで分かるかどうかは不明だが、主人公の役割がマッドマックス:怒りのデスロードにおけるマックスに近いのだ。主人公自身も成長するんだけど、どっちかというとストーリー上の役割は、主人公というより、主人公の導き手なのである。

前半部をプレイしたのは去年なので、記憶は曖昧だが、ザックリいえばこんな感じの話である。

修行の旅に出かけた主人公は、リーリエという少女にであう。少女は逃亡者で特別なポケモンを保護して、組織から逃げ出して来た。主人公とリーリエは行動を共にし、主人公の冒険に付き添う事で、リーリエは徐々に成長していく。

そして、リーリエは逃げるのを止めて追跡者であり今作のボスである母親へと立ち向かう。しかし、既に神話生物の精神汚染によって闇堕ちしていた母親は、異次元へ。母親を救うために主人公とリーリエは、異世界への扉を開く伝説ポケモンの力を求める…。

みたいな感じで、基本的にはリーリエというメインヒロインの成長の物語なのである。リーリエはひたすら主人公を頼ってリスペクトしてきて、冒険を通じてどんどん感化されていくので、どうしても最後には好感度MAXなヒロインとして成立するのが素晴らしい所である。

RPGにおける主人公の無個性問題とドラマ性の低さ問題に対するポケモンの回答がこれなのだ。そして、最後は成長したヒロインが、主人公の様なポケモントレーナーになることを決意して、旅立っていくのである。出会いと成長と別れ…。なので最後は、しんみりとした、恋愛ゲームの様な読後感があるという訳なのだ。クリア後のエンディングロールも泣かせに来ていて憎い。

新要素に関するあれこれ

今作には、服の購入だとか髪型の変更だとかのキャラクリエイト機能が以前に増して追加されている。シナリオ中、基本的にはこれのせいで常に金欠だった。とりあえず、今のキャラの外見はこれだ!見よ!

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童貞を殺す服。

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ただ個人的な不満点としては、髪型とか髪色とかが

割と実在の人種ベースになっていて、もっとアニメキャラっぽい髪型とか髪色とかがあっても良いんじゃないのかという点。ツインテールすら解禁されるのはクリア後である。一応主人公だってポケモン世界の住人なんだからさぁ!次作で改良して欲しい。

対戦要素に関して

今作で一番の進化は対戦ゲームとして格段に遊びやすくなった点では無かろうか。発売当初は無かった気がするが、今はなんと、QRレンタルチームというシステムが存在している。

これは、QRコードを使って他人のパーティをレンタルするシステムで、要は他人のポケモンで、対戦だとかバトルタワー(今作ではバトルツリー)を遊ぶ事が出来るのである。

QRコードはポケモングローバルリンクにアップロードできる様になっていて、使われているポケモンとかで色んなレンタルパーティを検索できるようになっている。全国大会の優勝者のパーティーだとか、ゲーム実況者のパーティーだとかを使って遊べるのである。

これだとガチな育成が面倒臭くて嫌いという人でも手軽に対戦で遊べるし、育ててみたいキャラとか技構成を実際に使ってみて試遊する事も出来るのである。

ついでに、個体値の厳選だとかその辺も今まで以上に楽になっている。色々テストプレイした上で、育てたくなったら育てるみたいなバランスになっているのが素晴らしい。とりあえずシナリオはクリアできたので、今はレンタルパーティでBPを稼いでいる。久々に新ポケモンの育成もしてみたいところだ。


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# by cemeteryprime | 2017-10-15 23:22 | 作品・感想 | Comments(0)

【TRPG】システムを考えてみる

クトゥルフ神話TRPGを個人的に補完するならどういう形が理想か?を具体的に考える為に、形にしてみた。多分これが一番分かりやすいので、探索者シートの形で表現する(小さくて見難いが)。

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技能値に関して

まず、技能値は能力値から算出させる5つのスキル適性をベースに経歴や執着によるボーナスを乗せる形で判定する。

例えば、格闘技の場合は身体能力のスキル適性に、ボクサーとしての経歴ボーナス(Lv.3なので+30%)と、暴力に対する執着ボーナス(Lv.1なので+10%)を加算する…みたいな感じ。

レベルはシンプルに3段階で、経歴の場合はLv.1が新米、Lv.2が中堅、Lv.3が熟練者みたいな感じ。執着の場合はLv.1が愛着もしくは嫌悪からの興味。Lv.2は日常的な依存。Lv.3が人生の目的にするレベルの異常な執着。

技能判定にこの様な方式を採用した理由は、細かく『鍵開け』だとか『値切り』みたいなスキル単位で技能を設定すると、例えば探偵であれば出来て自然な筈のスキルの設定漏れによって出来ないみたいな不自然な状況を回避する為だ。

加えて個人の能力値の差(魅力が低いだとか、運動神経が鈍いだとか)を技能値に反映したいというのと、技能値の高さがキャラ設定のイメージとズレにくい様にするというデザインも盛り込んでこうした形にした。

スキル適性で30%を超えつつ(平均15以上が必要)、経歴によるボーナスがベテラン級で、更にその行為に何かしらの強い執着を持っていないと、技能値が90%にならないデザインになっている。

あと、執着にはプラスとマイナスの方向性が設定してある。例えば暴力の場合はプラスだと暴力を好む方向性での執着で、マイナスだと嫌う方向性での執着になる。方向性を設定している理由は、例えば不定の狂気とかになった際に、執着の方向性が逆転したりすると面白いだろうという発想だ。好きが嫌いに反転するというのはよくある話なので、例えば片想い的に好きな相手を執着の欄に設定するのも面白いはずだ。

気力ゲージに関して

気力ゲージに関しては、先の記事で考察したので説明は省略する。基本的には消耗度を表現する為のゲージで、気力が0になると死にはしないが、技能判定などのあらゆるパフォーマンスが低下する。具体的には1/2を想定している。

気力はダメージを受けたり精神的ショックを受けたりした際に減っていき、0になるとキャラがポンコツ化するので、自然と無理な探索が出来ず、休息が必要になるというデザインである。この仕組みは、睡眠時に無防備になるというホラー向けのシチュエーションを作り、気力が低下している際により危機感が高まるという効果を生む…と考えている。

ダメージ関連の閾値について

これはハッキリ言って、エクリプス・フェイズからの借用なのだが、ダメージに関して閾値を設けた。負傷値は、これ以上のダメージを受けると重傷となるという目安の値である。例えば、負傷値が3のキャラの場合は3~5点のダメージを受けると負傷を1つ受ける。6~8点のダメージを受けると負傷を2つ受ける。負傷を受けた場合は、負傷を受けた箇所を使用する技能判定の際に-10%のマイナス補正を受ける。1~2点のダメージの場合は、ダメージで気力は低下するものの、軽傷なのでマイナスの後遺症が残る負傷は受けない。負傷は応急手当等では治らず、一定期間の入院治療で初めて治る。

これは、ちょっと手を切ったレベルの1点のダメージを10回受けたらHP10の人間は死ぬのか?という些か奇妙な状況と、腕や足を折るレベルの重傷を受けたら後遺症が残って然るべきという違和感へのアンサーである。酷い怪我を負ったら、それでも探索を続ける場合は、少なくともその探索中は腕を吊ったり、脚を引きずったりした状態で探索を続ける羽目になる。

トラウマ値は負傷値のメンタルヘルス版で、トラウマ値を超えるショックを受けると、新たなストレスが追加されるか、もしくはそれに関する既存のストレスのレベルが1上昇する。一度に5ポイント以上の正気度を失うと一時的狂気判定を受けるシステムと基本的には同じだが、一律で5ポイントでは無く、個人差が出る様になっている。

感覚とエゴ

このTRPGシステムにおける人間の内部性のデザインとして、あらゆる執着の背景には、ストレスがあるという説を採用している。抱えている解決しない問題へのストレスへの代償行為として、何かに執着するという構造である。

なのでストレスと執着のレベルの合計は、常に同じになる。そして、この合計値はエゴという能力値の数でもある。

エゴは20から能力値の1つである感覚の数値を引いた値で算出する。なので抱えているストレスや執着の合計値は、この感覚の数値から算出する形になる。

エゴは、基本的に外的な圧力に怯まず立ち向かったり、周囲を無視して自分の意志を貫く際の力を表現する数値で、クトゥルフ神話TRPGにおけるPOWと同じである。

このエゴを使って反骨判定というものを行う事が出来る。これは社会的な圧力であるところの法律や常識を無視して行動したり、権力に逆らったり、恐ろしい敵に立ち向かったり、精神を操られたり説得されたりして不本意な行動を強いられた際に使用するものである。

またエゴはストレスや執着とリンクする形でデザインしている。これは抱えている問題が多ければ多いほど、ストレスから生じる衝動である所の欲望も大きくなり、外的な要因を無視しやすくなるというデザインである。

またエゴが高くなればなるほど、感覚という能力値が低下していくデザインにもなっている。感覚は五感だとか感受性だとかの、周囲の刺激に対する感度の良さを表現する数値である。これはストレスを受ければ受ける程、感受性や感覚が鈍っていくという神経的な消耗度を表現するデザインである。

感覚は身体能力や感知に関するスキル適性としても使用するが、単体では主に、何かしらのイベントに際して心が動かされたどうかの情動判定に使用する。クトゥルフ神話TRPGにおける正気度判定などもこの感覚で判定することになる。なので、ストレスを受ければ受ける程、動揺しやすくなっていったクトゥルフ神話TRPGとは真逆で、ストレスを受ければ受ける程、感覚が鈍って、周囲の出来事に反応しなくなっていくデザインになっている。

これだけだとメリットの様なイメージがあるが、気力を回復させるメイン手段として執着に関する行動を行った際に、それで十分に満足が得られたかどうかを判定する際にも情動判定は用いる。

なので、感覚が鈍くなると、気力が回復し難くなり、結果として気力を回復させる為に欲望を満たす行動をより頻繁に取る様になるという仕組みである。これもまたより自然なロールプレイングをサポートする為のギミックの1つだ。

衝動判定とストレス

ストレス&執着システムを補完する人間の内部性デザインがこの衝動判定である。これは、人間は常に自分の衝動と戦っていて、衝動を抑えることで理性的な行動が取れるという発想に基づいている。

ストレスが増えると執着も高まって技能値は上昇する形になり恩恵も発生するのだが、ふとした弾みで欲望に支配されて理性を失う確率も上昇するというデザインである。これはクトゥルフ神話TRPGにおける不定の狂気の発想に近いが、病気で頭がおかしくなったというよりは、飽くまで自分の衝動のコントロールを失った状態という解釈である。

なので暴走の内容も、執着の内容に従った形になる。執着の対象が暴力のキャラクターなら見境なく暴力を振るう形になるし、執着の対象が食事なら暴飲暴食という形で表現される。

ストレスは新たに追加もされるが、逆に原因となっている問題を取り除けば、減少もする。なので、自制心が低くて、衝動的になりやすい状態に陥っているキャラクターの場合は、自分の抱えているストレスを解決することが動機にもなる。ただし、その過程で新たなストレスが発生することもあるので、基本的には自転車操業的な状態に陥る。

知力と記憶

クトゥルフ神話TRPGの場合は、知力も記憶力も感覚もまとめてINTだった感じだが、このシステムでは敢えて分けている。記憶を分けた理由は、思考能力は高いが忘れっぽいとか、馬鹿だけど記憶力だけは良いみたいなパーソナリティーを表現する為である。あと人間以外の動物なんかの知能を表現する際に、記憶力の差という要素は結構大きいので分けた。また認知症的な状態異常も表現しやすくなるだろう。

教養と経済力

クトゥルフ神話TRPGの能力値にあったEDUが能力値から無くなっているが、これは経歴ボーナスで表現できるので除外した。

また、経済力を数値で表現するTRPGのシステムもあるが、経済力も教養と同じような仕組みで、金持ちとしての属性を活かして相手と交渉するみたいな形で表現できるので、経歴ボーナスの範囲内でカバーできるだろう。

目を背けている問題、背けさせる理由

キャラクターは先に述べた様に自身の抱えている根本的な問題の解決の為に奔走する事もあるが、基本的には衝動を満たす為に行動する。

キャラクターが抱えている問題から目を背けて、対処療法的にストレス解消の為の執着を満たす限りは、そのキャラクターは永久に衝動に突き動かされて行動し続ける事になる。

なので、そのキャラクターに何かしらの個人的なストーリーオチを付けたい場合は、目を背けている問題と向き合う話を作るのが一番である。短く完結する映画の主人公なんかは、たいてい過去に何らかのトラウマを抱えていて、事件を通じてそれに向き合う事になり、最終的に成長してトラウマを乗り越えるというストーリー構造になりやすい。

TRPGの場合は、キャンペーン形式で遊ぶと連続ドラマ方式になるので、どのタイミングでそうした個人的なストーリーの消化をするかというタイミングを図る必要がある。なので、こうしてでっかく書いとけば常に意識できて良かろうというデザインだ。

総括

とりあえずの叩き台として作ってみただけなので粗しかないが、作ってみた感想として、人間の内面性の動きをシミュレーションする為のシステムを考えるのは楽しいということは言える。

人間の内面性を完璧にそれもアナログゲームの範囲でシミュレーションしようとするのはまず不可能だが、複雑な動きをシンプルに概念化してシミュレーション・モデルを作ろうとすると、結構作者の物の捉え方というか世界観が出て来るんだなと、やってみて分かった。


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# by cemeteryprime | 2017-10-11 01:52 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】気力システムに関するあれこれ

以前にも何かの折にチラッと書いた気もするが、クトゥルフ神話TRPGに、あったら良いなと思うシステムの1つが疲労度に関するシステムである。

通常、人は1日の内でも調子の良い悪いがある。疲れていると、パフォーマンスはガクッと下がる。また、精神的なショックを受けた時や、怪我をした時、病気になった時もパフォーマンスは低下するはずだ。

現行のクトゥルフ神話TRPGのシステムだと、身体的なダメージやメンタルヘルスのダメージは表現されるものの、こうしたダメージ一歩手前の疲労や消耗は表現されない。そこで提案するのが気力ゲージの導入である。

気力ゲージ

  • POWCON1/2で算出する。
  • 行動に失敗すると1点減少する。
  • 行動に成功すると1点回復する。
  • 睡眠で一定量が回復する。
  • 1点消費することで行動成功率が最大10%上昇する。
  • 1点消費することでダメージを1点軽減できる。
  • 1点消費することで正気度減少を1点軽減できる。
  • 気力が0になると、行動成功率が半分になる。

基本的にはクトゥルフ神話TRPGにおいて、いまいち使い道の無いMPのシステムを流用した感じである。

これによって以下の様な行動が再現される。

  • できるだけ不得意な行動は避ける。
  • 気力を回復させる為に得意な行動をする。
  • 夜間にしっかり睡眠を取る。
  • 気力が低下している場合は、無理に探索を続行しない。

こうしたシステムがあると、入院レベルの精神障害を負ったり、重傷を負う前の段階で、気力が尽きて、自然と無理な行動にブレーキがかかる形になる。現行のシステムでは、撃たれて大怪我をしていても、次にダメージを受けた際により死にやすくなるくらいしか特にデメリットらしいデメリットは無いので平気で探索を続行できてしまう。大怪我をしたり、ショックな出来事があると、別に命に別状は無くとも、気力が萎えて家に帰りたくなる(休息を取りたくなる)のが自然なロールプレイングというものだ。その為のシステムという訳である。

魔術を使用する際も気力を消費する形にすれば、儀式に挑む前に十分に休息をとって気力を確保した状態で臨む様になるだろう。現行のシステムだと、死にかけていてもMPは基本的に使い道が無いので満タンだったりしてしまうが、それは些か不自然なのでリアリティという点では前者の方が好ましいだろう。

気力ゲージのシステムをより機能させる為には、例えば一定以上のダメージは重傷と判定されてマイナス補正を受ける様な仕組みと併用する事が望ましい。例えば、耐久力の1/5を超える場合は重傷。超えない場合は軽い傷みたいな感じで。こうすれば、ダメージが重傷になるのを避ける為に、より積極的に気力を消費してダメージを軽減する様になるだろう。

内面性に関するシミュレーション

クトゥルフ神話TRPGはシンプルで優れたシステムではあるが、再現性を考えるともう一工夫あっても良いんじゃないのかと思える余地はある。ホラーRPGとして、メンタルヘルスの状態を表現した正気度システムという画期的なシステムを発明してはいるが、では恐怖以外の感情はどうだろうか。

衝動的な感情(例えば怒りや何らかの依存症など)を抑えられるかどうかという様な判定もホラーであれは重要だろう。以前に『情動』判定という、心が動かされたかどうかという判定システムの是非についても記事で触れた事があるが、それも1つだ。

現状、恐怖以外の内面性の表現はプレイヤーのロールプレイングセンスに一任されているが、何かしらのサポートシステムがあっても良いとは思う。このキャラクターは、ここでこんな反応を示すのかという部分に意外なランダム性があると、プレイヤーとしても面白かったりするのではなかろうか。


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# by cemeteryprime | 2017-10-10 23:26 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【ドラマ感想】ルーク・ケイジ

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ネットフリックスのルーク・ケイジを最近また観返した。以前に観た時に特に感想を残していなかったので、改めて感想を書いておこう。

まず最初に言えるのが、ルーク・ケイジは傑作だという事である。正直アイアンフィストとディフェンダーズを続けて観たせいもあって、ネットフリックス版のマーベルドラマは微妙だったのでは?みたいな変な印象の上書きが発生してしまっていたのだが、ルーク・ケイジを観返したことで綺麗に払拭された。

王道のてんこ盛り

改めて観返して気付いたのだが、ヒーローの王道が沢山盛り込まれている。

まず、ルークがヒーローとして戦うことを決意する過程だが、叔父さん的な人物が、ルークが正義を成さなかった怠慢のせいで死んでしまうのである。『大いなる力には大いなる責任が伴う』ことをルークに伝えて叔父さんは死ぬ。これは完全にスパイダーマンである。

また、クライマックスは、ルークに嫉妬して執着する邪悪な異母兄弟である宿敵との肉弾戦だ。ラストが肉弾戦というのは、漢のアクション映画の基本中の基本だ。敵が兄弟的な存在というのも王道的な展開である。更に、このクライマックスの肉弾戦は観衆に囲まれた中で行われるので、更に熱い。

観衆の輪の中での肉弾戦は、猿の惑星:新世紀のクライマックスが記憶に新しい。猿の惑星の場合は、人間に愛されたシーザーと人間に虐待され憎んでいるコバという2匹の猿が観衆の見守る中で殴り合って決着をつける。更に、その前作の猿の惑星:創世記において主人公のシーザーは、悪くないのに刑務所に放り込まれて苦しみ、最終的に脱獄するという話が描かれる。ルーク・ケイジもまた無実の罪で投獄されて、悪い看守にファイトクラブ的な事をやらされた挙句に人体実験の被験者となって超人化して脱獄する。

どちらも虐げられたモノの戦いというテーマが似ているからか、共通点が多い。

あと、ヒーローから一転して犯罪者の汚名を着せられて警察に追われる展開だとか、それでもルーク・ケイジを信じた町の人達に支えられる展開だとかは、ヒーローらしいエピソードとして最高だ。

近所の頼れる男

ルーク・ケイジは、デアデビルの様なマスクの孤独なヒーローでは無く、素顔で活動する町の一住民であり、町の人達に支えられているヒーローであるという点は、ルーク・ケイジの大きな魅力の1つだろう。

ルーク・ケイジの敵の1人は、善人面をして町の人達を食い物にする地元出身の政治家(黒人女性)である。彼女はルークを町の敵に仕立てようとする。町の人々に支持されるヒーローという点ではルーク・ケイジには政治家的要素もあるのかもしれない。まぁ、ルークに政治は出来ないんだけども。

ルーク自体は流れ者だが、舞台であるハーレム地区の住人たちは、殆どの人間が顔見知りで相手の父親や祖父母の名前まで知っていたりする。ルークは、そんな密度の濃い町だからこその、助け合い精神に組み込まれたヒーローなのである。ルークは、ヒーローとして活動する前は町の名物的な散髪屋の親父に雇われて清掃人として働いている。だから、町の人達も、「ルーク・ケイジなら知っている。あの散髪屋で働いていた真面目な兄ちゃんだろ?」という風な形でヒーローでは無い町の住民としてのルークを最初から知っていて、だからこそ支持するのである。

そこには、理念で見ず知らずの人の為に戦うヒーローとはまた違ったヒーロー像がある。近所の頼れる男なのである。

黒人ヒーローである

ルーク・ケイジは黒人ヒーローとしての要素も大きい。マーベルには他にも黒人のヒーローはいる。ウォーマシンやファルコンも黒人だが、彼らは単にアフリカ系というだけで、黒人市民のヒーローという要素は無い。一方のルーク・ケイジは、明確に黒人市民の一人であり、彼らを守るヒーローとして描かれている。

こうした要素は特に警官の描写において分りやすい。別に警官を悪役として描いている訳では無いが、黒人への警官の暴力問題がしっかり描かれている。

フードを被ったルークに職質をかけた警官が、丸腰のルークにビビって背中から発砲するも弾が弾かれて、ぶん殴られて何メートルも吹っ飛ばされてパトカーの車載カメラに激突するシーンがあるが、これは無実の黒人を一方的に射殺している様子がパトカーの車載カメラに残っていてそれが流出したりする映像のへの明確なカウンター表現だろう。また、ルークが指名手配された際に、ハーレム地区の黒人たちがルークとの関係を疑われて一方的に乱暴に逮捕されまくるシーンもある。

また、こうした黒人は悪いことをしてなくても、些細な事で警官に撃たれるという現実があるからこそ、ルーク・ケイジのそこまで珍しくもない防弾の肌を持つというスーパーパワーは、特別な意味を持って来る。ルークは警官に撃たれても死なないのだ。でも、だからこそ警官たちは余計にルークを恐れるというジレンマも描かれている。

ヒーローが求められる社会においては、警官が機能不全で頼りにならない社会であることが多い。バットマンやデアデビルの世界では、警官はマフィアとのズブズブの癒着で犯罪者の手先に近かったりする。でも黒人社会の場合は、警察に汚職が蔓延してなくても、警官に撃たれるという問題があるのだ。

ただ、先にも述べた様にルーク・ケイジでは警官を単に悪として描いている訳でもない。善玉の刑事も仲間にいるし、何より黒人社会における犯罪率の問題もきちんと描いている。彼らの多くは父親が刑務所にいたりして、父親を知らないまま育っている。身近に模範となる大人としての父親がいないという、ハーレム地区の問題は度々嘆かれていて、ルークはそうした模範となる事が求められたリもする。

父親不在の社会

父親がいないというのは、目立たないが実はルーク・ケイジという作品の1つの大きな特徴にもなっている。唯一父親っぽいのが、ルーク・ケイジがヒーローになるきっかけを作って死ぬ散髪屋のおじさんなのだ。

父親がおらず犯罪に走り犯罪の犠牲となる少年たちが描かれ、宿敵一人であるコットンマウスはおばあちゃんに育てられた男だし、ルークの異母兄弟で宿敵のダイアモンドバックも父親に愛されなかった男である。ルーク・ケイジとダイアモンドバックの父親は、徹底して影が薄く、牧師ではあるが浮気でダイアモンドバックという庶子を設けた上で彼を認めず因縁を作った諸悪の根源とも言うべき存在である。それに作中に出て来るタフなキャラは女ばかりで男はたいてい暴力的なチンピラなのである。

獄中の父親

では、父親たちはどこにいるのだろうか。恐らく、犯罪に巻き込まれて死んだか、刑務所にいるのが殆どなのだろう。ルーク・ケイジ自身、冤罪とは言え脱獄囚なので前科モノである。脱獄囚なので、ルーク・ケイジという偽名を名乗っているのだ。

刑務所にいたことがあるという過去がバレることを恐れヒーローを止めようと考えるルークに、仲間がこの地区の住人はみんな家族の誰かしらが刑務所にいたことがあるから、そんな事は気にしないで良いと諭すシーンがあるのが印象的だ。ルーク・ケイジは冤罪ではあるが、刑務所帰りのブラザーなのである。

そんな感じでルーク・ケイジはストーリー的には王道のてんこ盛りだけど、ヒーローとしてはかなり異色のキャラなのである。面白いので、ぜひ観て欲しい。


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# by cemeteryprime | 2017-10-03 19:55 | 作品・感想 | Comments(0)

【雑記】カインとアベルの話

ネットフリックスのドラマ、ルーク・ケイジを観ていて、ふとカインとアベルに関して気付いたことがある。

ちなみに、ルーク・ケイジは邪悪で弟に嫉妬する腹違いの兄とクライマックスで対決する話である。兄弟の父親が牧師だったという設定もあって、カインとアベルの話も出て来る。

カインとアベルの不思議

で、カインとアベルの話に戻るが、聖書ではカインは嫉妬から弟を殺した罪人でという事になっている。でも、果たして最初からそういう話だったのだろうか。というのも、ルーク・ケイジの様な兄弟が殺し合う話の場合、基本的には弟に嫉妬する兄が邪悪な人物で、善玉の弟が絡まれた挙句に最後に足を倒す話が一般的だからだ。

ジャギやラオウに絡まれるケンシロウ然り、メタルギア・ソリッド然り、猿の惑星のシーザーとコバの関係もある意味では愛された弟と愛されなかった兄である。

なので、戦いに勝ったカインの方が嫉妬に駆られた悪人であるという設定は、物語(エンタメ)の王道からはズレている様にも思える。聖書も含めて、神話というものはエンタメの王道の宝庫である。王道だからこそストーリーとして残り続けているのである。でも、カインとアベルの話に関しては明らかに王道からズレている。そこが不思議だ。

マーベルのロキ()とソー()だったり、からくりサーカスの白金()と白銀()みたいな感じで、弟の方が邪悪なパターンもあるが、これはどっちかというとカインとアベルの影響の様な気もする。ただ、この場合においても、兄弟の関係は入れ替わっているが、それでも倒されるのは善玉ではなく悪玉の方である。史実ならともかく、悪玉が善玉を殺して終わる話というのは、普通はあり得ない。

なぜ善玉が倒されたのか

カインとアベルの物語の場合、アベルは遊牧民でカインは農耕民である。アベルはカインに殺されてあっさり退場するのに対して、カインの子孫は鋳金を発明したり、演奏を発明したりと、明らかに悪人として追放されたカインの方に文化神的な側面がある。

確かにカインは兄弟殺しという罪を背負っているものの、文化神的なヒーローとしての属性を持っている。物語としては、アベル側をより邪悪に描いて、カイン側がやむ負えず原罪を背負った悲劇のヒーローとして描くべきでは無かったのだろうか。

こうした捻じれの理由としては、1つには殺人は駄目絶対という倫理的な要素が関係しているのかもしれない。もしくは、文化=悪で自然=善という思想が影響しているのかもしれない。

もしくはキリスト教原理主義者からすると、カインとアベルの話は史実なので善玉が悪玉に殺されて終わるという、現実にありふれた話は大いにあり得る事なのかもしれないが。

エンタメ版カインとアベル

王道に従うならこんな話になるのでは無かろうか。

兄貴のアベルは、ワイルドなカウボーイ(遊牧民)系の男で喧嘩にも強く女にもモテる。一方の、弟のカインは頭は良いが堅物で辛抱強い農民系だ。

父親は素行不良気味のアベルよりも、誠実なカインの方を可愛がっていて、アベルにはそれが面白くない。アベルは町の不良みたいな感じで、子分を引き連れてよく町でトラブルを起こしている。

更にアベルは女にモテたが、真に惚れていた町一番の美女はアベルに靡かず、何故か誠実な人柄に惹かれてカインを愛している。アベルはその辺も気にくわない。

そんなこんなで、アベルはカインに嫌がらせをしていて、カインは耐えていたが、最後にその女性をアベルが拉致してことで激怒。クライマックスで、カインとアベルは素手で殴り合う決闘を行い、アベルが倒されて、崖とかから落ちて死ぬ。

カインは女性を取り戻し、町の人もゴロツキのアベルが排除された事を喜んだが、兄を殺した罪で町に残ることが出来なくなり、女性と二人で町を去ることになる。

…みたいな妄想。


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# by cemeteryprime | 2017-10-03 18:43 | 雑記 | Comments(0)

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