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【特撮】仮面ライダー鎧武(~13話) 感想

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ストリートダンスチームがポケモンバトルでステージを奪い合うという糞設定に最初は戸惑ったものの、徐々にダンス要素は放置されて、ストーリーが加速しはじめてきて一気に面白くなってきている。1クールをおよその一区切りとして、「この時はまだ真の恐ろしさを理解していなかった~」的なナレーションが入ってからストーリーがよりハードにエクストリーム感を増してくる構成は、平成ライダーにおいてはなかなか新鮮で素晴らしいなと感じた。たいていはまだ強化フォーム登場とか、2号ライダー登場とかやってる段階と考えたらなかなかテンポがいい。それに、強化フォームが登場したといっても敵サイド側なので、余裕感が出てしまう既存パターンとは逆に緊張感が増していてその辺りも好印象。


どうでもいいけど、ヒップホップ的なダンス要素は、子供番組的にキャッチーだから入れといて!という感じでねじ込まれている気がするんだけどどうなんだろう。電王辺りからやたらとダンスとかのヒップホップ的要素を観る気がする。義務教育過程にダンスの授業が盛り込まれたのとかとも関連しているんだろうか。知らんけど。鎧武の場合は、基本的にダンス要素が一切なんのテーマともストーリーとも連動してないのでノイズでしかないんだよね。なので、個人的には脳内変換でこいつらはダンスチームでは無く、カラーギャング的なチーマー同士の縄張り争いの話として観ている。テーマ的にも本質的にもそう考えて観たほうがしっくりくる。

その点を踏まえつつこれまでのあらすじを要約すると、舞台となる沢芽市ではチーマー同士がロックシード(モンスターボールみたいなの)でインベス(モンスター)を召喚して対戦させるというインベスゲームによる決闘で縄張り争いをしていた。謎の技術であるロックシードは怪しげな売人によって取引されているが、もはやロックシード無しでは勢力争いは成立しないのでどのチームもロックシードを使用している。インベスゲームはネット中継され、チーマー達は若者の中で人気がある。そんな中で、ロックシードを使って仮面ライダーに変身できる戦極ドライバーが登場する。戦極ドライバーはチート級に強く、戦極ドライバーを持たないチームはこれに対処できない状況が生まれ、インベスゲームは一部の戦極ドライバーを保有するチーム同士のライダーバトルへと変貌していく。

一方でチーマー同士の激しい抗争の裏側では、野生のインベスが出現し人を襲うという事件が進行していた。2名のライダーを抱え比較的優位にあるチーム鎧武に所属する主人公たちは、正義感からこうした野生のインベスにも対処しその正体を調査をしていたが、やがてロックシードや戦極ドライバーには街を牛耳る巨大企業ユグドラシル社の陰謀が関わっており、自分たちチーマー同士の抗争が彼らの実験に利用されている事を知る。ユグドラシル社の陰謀に何とか立ち向かおうとする主人公達であったが、実験をほぼ終えたユグドラシル社は情報操作により、これまで隠蔽していたインベスの被害者達が謎のウイルスに感染していることを公表し、怪しげなインベスゲームに興じるチーマーたちが全ての元凶にあると報道。インベスゲームの配信で人気を得ていたチーマー達は一転して街中から敵視されはじめる。

先週までの話はそんな感じ。ぼんやりと暗示はされていたけれども、人間がインベス化する事がついに先週はっきりと描写されたり、情報操作で主人公たちを含むチーマー達が急に街中から敵視されはじめたりと、黒い展開が始まってきた実に良い感じ。チーマー達の抗争にロックシードを持ち込んでさらにネット配信でインベスゲームを盛り上げるだけ盛り上げておいて、実はチーマー達が使役していたインベスはかなり危険で怪しいウイルスをバラ撒いてました!と急に手のひら返しするユグドラシル社のやり方はなかなか巧妙で、久しぶりに悪の組織感を実に効果的に感じさせてくれて秀逸。

個人的な見所としては、ライバル的な存在であるチームバロンの駆紋戒斗が良い感じ。強さこそ全てよ!みたいなキャラの割にそこまで圧倒的に強い訳でもなくて若干残念な感じだったんだけど、市民が敵に回った状況で文句があるならかかってこいやとライダーに変身したシーンで感動した。全く動じない。格好良い!

よくよく考えると、戎斗は楽しいからとか、チヤホヤ人気者になりたくてチーマーをやっている訳じゃ無いんだよね。戎斗は本質的に街を牛耳るユグドラシル社への復讐者であって、強さを求めてチームを組織してライダーになって戦っている。元より戦っているので、今更敵が増えても知ったことでは無いのだろう。その辺りを改めて意識すると、主人公の葛葉紘太は平成ライダー系で、駆紋戎斗は虚淵系の主人公だと言える。

フルーツとか、ダンスとかの明るめのノイズを排除して改めて観ると仮面ライダー鎧武は結構暗い世界観が広がっている。舞台となる沢芽市は、元は小さな町だったんだけれども巨大企業ユグドラシル社がやってきて一気に発展し都市化した。古い町の風景はユグドラシル社による買収と開発で消滅し、元いた住民は職場も失っていて、殆どは街の外へと出て行っている。住民はユグドラシル系列に務めるエリート富裕層と、それ以外にきっぱり別れており、元々いた住民たちは完全に後者であり、将来に希望のない若者たちがチーマー化している。ミッチーなんかは、前者の代表で親父はユグドラシル社の重役で兄も研究部門の主任で、豪邸に住んでいて、めちゃくちゃ高そうなエリートっぽい私立学校に通っている。戎斗は後者で、両親の経営していた工場が無くなり、子供の頃の風景は何一つ残っていないというような過去を度々口にする。

過去に囚われ、力を求める虚淵系主人公な戎斗はこのまま行くと碌でもない皮肉な結末しかなさそうなんだけれども、果たして救済はあるのか。ますます続きが気になる所であります。
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by cemeteryprime | 2014-01-13 15:53 | 作品・感想 | Comments(0)

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