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霊魂と想像力

プロメテア 1 (ShoPro Books)

アラン・ムーア / 小学館集英社プロダクション

スコア:


『プロメテア』において、人間は物質界と想像界・・・2つの世界に同時に存在する存在であると語られている。揺るぎない不動の領域である物質界から、夢や虚構・・・性的幻想やロマンスを入り口に人間は想像界へと踏み入れる事が出来る。そうしたロマンスの領域に先には言語や科学といった知性の領域が広がり、更にその先には豊かな感情の領域が、そして普遍的絶対的な神的領域と想像界は広がっていく。有限の物質界に対して想像界に限界は無い。

上記の様にプロメテアにおける想像力とは、単に妄想やとりとめのない考えというものでは無く、他者への共感、正しい判断を下す為の理性、物質的な充実感を得る為の感性といった、高度な精神活動として説明されている。想像界にはアイデアは花の様に咲き誇っているが、珍しい花を手に入れようと思えば遠くまで探しに行かなければ手に入らない。芸術家や科学者、哲学者はそうした想像界の開拓者であると表現されている。『プロメテア』の主人公である女神プロメテアは、想像力そのものであり、そうした想像界の開拓者を導く存在であるのだ。

『プロメテア』ではおおざっぱにこの様な世界観が、魔術的な象徴を多用しながら描かれている。暗に魔術の世界とは、想像力の世界である事が示されているのだが、基本的なベースが近代魔術的なのでイマイチ取っ付き難い部分もある。

日本人的にもっと理解し易い形を考えてみた時に、この想像界や想像力という部分を『霊』という概念に置き換えてみた。すると予想以上にすんなりハマってしまう事に気がついた。そもそも論として霊魂とは概念なので想像力の産物なのは間違い無いのだが、もっと踏み込んで『霊』という言葉が現代の『想像力』に該当する単語だったのではというレベルで解釈してみても、大きくニュアンスは異ならないのだ。

霊という言葉について考える際に、我々はどうしても幽霊だとか霊能者だとかというニュアンスとセットで考えてしまうのでどうしても胡散臭い前時代的迷信的な印象しか無いが、単に現代の『想像力』に該当する単語でしか無かったと解釈するならば、霊やそれに纏わる言葉は一気に合理的な印象を受ける物へと代わり理解が容易になる。

万物に霊が宿るというアニミズム的表現は、あらゆる物に概念や想像力が宿りうるという表現になるし、言霊は想像力を掻き立てる言葉の事だし、悪霊は悪い想像力のことだし、幽霊は想像力が生み出した死者で、神霊は高次元の想像力や概念を指す。そして霊感は想像力が湧くと同義だ。また、自我に関しても自我が実体の無い概念(想像)上の存在であることを考えれば、(霊)魂はまさしく自我や意識を指す単語でしかない。

この様に、霊という単語からスピリチュアル感を排して単純に想像力を意味する単語として捉えても大筋で意味はズレない。

こうして考えると、古代社会や未開文化は迷信とスピリチュアリズム溢れる世界であったというよりも、単に現代社会よりも想像力が重要視された社会であったと捉え直す事が出来る。この辺りは、想像力の本質を考えるとより明確に見えてくる気がする。

想像力の原型は恐怖である。恐怖は動物が危険を回避する為に極めて重要な感情だ。動物は直面した対象にのみ恐怖するが、人間は存在しない対象にまで恐怖する点で動物と異なっている・・・という趣旨の話がホラー小説の解説本に載っていたので雑に引用してみる。人は恐怖を発展させて想像力を習得し、文明を築いた。言うまでもなく想像力の第一機能は危機回避である。原始社会では、間違いなく生活は危険に満ちている。想像力の欠如はそのまま死に直結する。また物質的な社会システムが未構築である原始的な社会においては、宗教等により精神世界(想像界)をシステム化することで社会を維持している。また、生産性を上げより良い生活を実現する為に想像力が必要とされる。

一方、安全で安定した生活が実現された円熟した社会においては、必要とされるのは現状維持である。むしろ想像力は均衡を崩しうる新しいファクターを生み出す危険な存在と化すかもしれない。

こうした文脈で捉えると、霊感詐欺やカルト宗教は正しく邪悪な霊能力(想像力)を操る人達といえる。面白い。

また、特に意味は無いのに無駄に意味を想起させる事象が存在する。シンクロニシティや、サイコロみたいな。こうした事象は霊が宿っているとかいう風にでも表現すればいいんだろうか。この辺りは、もうちょっと追求すればミーム的な物とも結びつきそうな気がするので、またある程度考えがまとまったら書き出してみたいところ。以上。
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by cemeteryprime | 2014-06-17 19:44 | 雑記 | Comments(0)

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