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【特撮】仮面ライダー鎧武 総評 (感想)

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振り返って見ると葛葉紘汰、駆紋戎斗、呉島光実という異なるスタンスの3人を軸に綺麗にまとまっていたと思う。

葛葉紘汰は全体的な正義に殉じた。同じ虚淵作品でいうなら『まどか☆マギカ』の鹿目まどかが近い感じ。自己犠牲によって世界を救うタイプのキャラだ。結果的にオチ的にも『まどか☆マギカ』近いゴッド紘汰ENDに着地した。駆紋戎斗は個人の正義に殉じた。弱者が踏みにじられない世界を目指して、その為に終始強さを求めて戦い続けた。基本的に他人に自身の正義に対する理解を求めないので孤独でハードボイルドな生き方である。『鬼哭街』の孔濤羅だとか、『Fate/Zero』の衛宮切嗣だとか、個人的な印象としては虚淵作品の男性主人公はこのタイプが多いイメージだ。

ヒーローには、大きく2種類のベクトルが存在すると考えている。1つは自己犠牲や奉仕精神で他人や社会に報いる所謂"無私"タイプで、もう1つは徹底して自己の正義(仁義)を貫く”義侠”タイプだ。前者は救世主だとか、人を救う為に職業に殉じた様な人間である。後者は、義賊やビジランテなどの社会的には犯罪者だが民衆には支持されるような人間である。ヒーローと呼ばれる人間は概ねこの2種類のどちらかの要素を持っている。

葛葉紘汰は前者の無私タイプのヒーローに分類できる。駆紋戎斗は後者の義侠タイプのヒーローにどちらかと言えば分類できる。この2人はそれぞれの正義を貫き、共に人間を辞め人外化し、最後には対決することになる。対決は結果的に葛葉紘汰が勝利するが、勝利した葛葉紘汰はヒーローとして世界に君臨はせずむしろ世界から追放されることで自己犠牲的に世界を救済する。2人のヒーローは最終的にどちらも世界からドロップアウトしてしまうのだ。

そんな2人に対して、呉島光実はヒーローにはなれなかった。呉島光実は愛するものを守れれば他には何も要らないと仁義礼智信の様なあらゆるものを切り捨てて完全に人としての道を踏み外しながら、愛情だけを貫くものの最終的にそれすら失い発狂してしまう。キャラ的に例えるなら『まどか☆マギカ』の暁美ほむらが近い。愛する人さえ救えたら世界なんかどうなってもいいと全てを犠牲にしたにも関わらず救えないのである。

だがしかし、葛葉紘汰と駆紋戎斗と呉島光実の3人の主人公の内、最後に世界に残されるのはヒーローになれなかった呉島光実なのである。呉島光実の選択と生き様は、ヒーローどころか完全に外道にまで堕ちてしまうが、どこまでも人間臭く共感できるのだ。ヒーローとして生き方を貫いた2人が同時に人間をやめて異形化して世界からドロップアウトするのに対して、呉島光実はどこまでも人間として失敗を重ね地べたを這いずりまわるのだ。

こうした結論から、仮面ライダー鎧武の真の主人公は呉島光実だったと考えることができる。と、いうよりも呉島光実を主人公として捉え直すとストーリー構造的にも納得がいく点が多い。実際の所、表層的に主人公な葛葉紘汰やライバルにあたる駆紋戎斗は、殆ど内面的に悩まずブレないのだ。更に、葛葉紘汰と駆紋戎斗の本来ならば盛り上がるはずの最後の対決もかなり段取り臭くて雑になっている。葛葉紘汰と駆紋戎斗の両名が排除される展開と、最後は葛葉紘汰が”キセキ”を起こして世界をリセットするという展開は、最早ストーリーの本筋では無く単なる消化試合に過ぎないのであれば、こうした描写も不思議はない。

仮面ライダー鎧武は、ヒーローに憧れ、嫉妬し、挫折した”人間”呉島光実の物語なのだ。ストーリーは大いなる挫折物語ではあるものの、エンディングでは挫折から立ち上がろうとする呉島光実の姿が描かれる。考えれば考えるほど、これ以上無い綺麗な終わり方だ。名作。
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by cemeteryprime | 2014-10-02 12:05 | 作品・感想 | Comments(0)

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