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【クトゥルフ神話TRPG】動く探索者の作成

ストーリーの主人公たる探索者が、積極的にストーリーに絡んでいけるかどうかはプレイヤー個人の積極性やテクニックだけに依存しているだろうか?

否。そうでは無い。設定レベルで、動かし安いキャラクターという物は存在する。創作において、勝手に動き出す活きたキャラクターという概念は存在する。勿論これは比喩表現だ。シンプルに表現するなら、状況に合わせた取るべき行動が明確で、いちいち次の行動を考える必要が無いキャラクターという事である。

メインのエンジン
 探索者の求めるもの(行動原理)を明確に設定しよう。これが探索者を活きたキャラクターにする初級編である。何を最優先に行動するキャラなのかが明確に判っていれば、プレイヤーは探索者らしい行動をいちいち考える必要は無くなるのである。

 その選択が探索者にとって何らかのリスクを伴う可能性があったとしても、先に最優先する物さえ決めていれば迷う必要は無い。ガンガン突き進むだけである。時に人間は、自分の命よりも金や名誉や他人を優先する事がある。例えその行動で探索者が死ぬ羽目になったとしても、終始一環して行動原理にブレが無ければロールプレイとしては大成功の部類に入っているはずだ。TRPGは生き残るゲームでは無い。ロールプレイングゲームである。

 勿論、途中で再優先する物は変わってもいい。人間は成長したり、変化する生き物である。金を再優先していた人間が、他人を最優先する様になる事もあるだろう。逆もまた然りである。こうした変化は、ドラマチックであるべきだ。感動的なイベントかもしれないし、クトゥルフ神話TRPGの場合であれば恐怖に直面した結果として人間性が変わってしまう事もあるだろう。途中で切り替えるにせよ、そこまで一貫性があればその変化も1つのストーリーになる。

メイン・エンジンの選択
 求めるもの(行動原理)は、基本的にはどういう物でも構わない。金なんかは動機としてかなり汎用性が高い。金に困った人間は、たいていの事はする物である。他には愛だとか、喜びだとか、正義、名声、承認欲求なんかでも良い。

 何でも良いのだが、当然その求める物はシナリオ目標に上手く絡める必要がある。あまり限定的過ぎる内容にすると、その探索者はキャンペーン的に使い回し難くなるので注意が必要だ。ヒロインAを深く愛している探索者よりは、単に女好きなキャラクターの方が使い勝手は良い。女好きの主人公は、毎回女性をフックにして進んでトラブルに首を突っ込んでストーリーに絡んでいく。転がしやすいキャラクターという物はそういう特徴を持っているものなのだ。

 探索者の動機はシナリオ目標に絡めてやる必要があるが、最初からシナリオ目標に合わせやすい動機を考える必要は無い。むしろ、シナリオ目標とのすり合わせが多少難産である方が、ストーリーが膨らむ余地が出てくる。TRPGの醍醐味は、キーパーとプレイヤーの提案の相互作用から、予期せぬストーリー性が発生する事である。これだ!と思う行動原理が思いついたなら迷わず採用してみて欲しい。

第二のエンジン
 更に探索者を自律的にシナリオに絡ませやすくする方法がある。それは、探索者にカルマ(回収すべき伏線)を設定する事である。通常の創作では、作者は後々に回収する為に主人公の背景や過去に判りやすく伏線を設定する。生き別れの兄弟がいたり、父親が生死不明だったり、両親が正体不明の敵に殺されていたりだ。こうした確実に回収されるである伏線は、読者に対する牽引力として機能する。

 同じ理屈はTRPGでもプレイヤーに対して機能する。むしろTRPGの場合は、主人公を操作するのがプレイヤーである以上、受け身でいれば回収されない可能性が出てくる。探索者のカルマは回収させるべき目標として機能するのである。

 カルマがあると、プレイヤーは常にストーリーの展開に注意が向く。生き別れの父親との劇的な再開という形でカルマを回収したいなら、取り敢えず父親かもしれないキャラクターとは予め積極的に絡んでおく必要があるからだ。カルマがあると探索者とシナリオの関係性は嫌でも増す。シナリオとしては偶然巻き込まれた形でも、プレイヤーとしてはその内自分の生き別れていた父親がどこかで登場すると予告されているも同然なので、単に巻き込まれた第三者として振る舞う事が難しくなるのである。

サブ・エンジンの選択
 探索者に設定するサブ・エンジンであるカルマは、謂わばプレイヤーを駆り立てる為のフックである。なので、出来ればプレイヤーが自由に考えるのが望ましい。ただ、余りにも自由に決定するとシナリオ内容との兼ね合いもあるのでキーパーの負担も大きくなる。
 カルマは案外テンプレートがある物だ。先に挙げたような、父親が生死不明だとか、両親が幼少期に殺されていたり、養子で両実の親の事を知らない…みたいなカルマは色んな作品で頻出するテーマだ。過去に人を死なせた事があるだとか、アルコール依存症の過去があるだとかは、ホラーに定番のカルマである。ある種のお約束だからこそ、伏線として機能する訳である。キーパーはこうしたカルマのテンプレートを事前に用意しておく事が出来る。

 そのシナリオに絡めれそうなカルマを幾つか提示し、プレイヤーに好きな物を選ばせるという手法をとるなら、キーパーは各プレイヤーにそれぞれ自分好みのシナリオフックを提供出来る事になる。カルマはキャラクターの設定であると同時に、ストーリー全体のテーマにもなる。過去の贖罪を行うキャラなのか、父親との対決をするキャラなのか、自分の出自に怯えるキャラなのか、それとも復讐者なのか。この辺りは結構プレイヤーで好みが別れる部分なので、選べるに越したことは無い。

参考文献
 これらのテクニックは別にオリジナルな物では無い。一般的なシナリオ創作におけるキャラクター造型のテクニックに基づいた物であるし、ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版のダンジョンマスターガイドⅡで紹介されているGM向けテクニックを噛み砕いた物でもある。なので、TRPGで効果的な事は言うまでもなく、小説や漫画などの創作にも役立つ概念であるはずだ。そういった資料に直接目を通す暇が無い人であれば、参考にしてみて欲しい。

 私見ではあるが、TRPGの参考書としてはD&Dのダンジョンマスターガイドが最も実用的である。値段は高いが、TRPGの元祖であるD&Dのマスター用ガイドだけあって、TRPGそのものに関するテクニックが恐ろしい程細かく紹介されている。対プレイヤーのカウンセリング技術まで載っているので、ハッキリ言って異常である。

 それ以外の参考書としては、映画の脚本術の本が実用的である。これは単にシナリオを作成する為に使えるという話では無く、TRPGはストーリーを作る遊びなので、ストーリーが生成されるメカニズムが理解出来ていた方が遊び易いという話である。また脚本術の本は、漫画シナリオだったり、ゲームシナリオだったり、小説だったりと色々あるが、敢えて映画シナリオの物をオススメするのは、ショーマンシップを意識したテクニックが多いからだ。映画は、最初から最後まで観客に席を離れさせず一気に観させることを前提としている。この辺りはゲームや漫画や小説とは異なる部分である。こうした興味をリアルタイムで持続させ最後まで席に集中させる技術はTRPG向きだと言える。

以上。
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by cemeteryprime | 2015-08-13 17:40 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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