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【クトゥルフ神話TRPG】プレイ講座

TRPGをキーパーにからシナリオを読み聞かされるだけで終わらせない為のコツというか、プレイヤーが積極的に楽しむ為のポイントについての記事。クトゥルフ神話TRPGを前提として説明するが、TRPGであれば基本は同じはずである。過去記事との重複も多いが、最新版のまとめ記事的な物と考えてもらえば良い。

TRPGの遊び方
大前提としてTRPGは参加者でストーリーを合作する遊びである。システムによって、どれだけゲーム的なバランスに寄せているかの違いはあるが、TRPGである以上は目的はストーリーを作って遊ぶという部分だ。そもそも勝ち負けを競うゲームでは無い事だけは覚えておこう。この辺りを誤解して、死ねば負けと勘違いしてひたすら生還を目指すだけのプレイになるのは、入門者にありがちな光景である。

TRPGに、これはゲームだからというメタ思考を持ち込むのは見当外れな行為である。この遊びに必要なのは、これはストーリーだというメタ思考である。キーパーにとっても、プレイヤーにとっても面白いストーリーにしようという目的意識こそが、最も重要になる。

プレイヤーの役割
ストーリーとは、基本的に主人公を軸とした概念である。ストーリーの基本構造はシンプルに表現すると、こんな感じだ。

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TRPGにおける主人公とは、各探索者だ。探索者である主人公Aは、シナリオを通じて何らかの状態変化を遂げる。状態変化の内容はヒロインとの結婚であったり、人間的な成長であったり、財宝の獲得であったり、仇討ちの達成であったり、破滅であったり、死亡であったりと様々である。とにかくイベントを経過して、変化を遂げた所までがストーリーの区切りである。

探索者である主人公Aを用意するのはプレイヤーで、シナリオを用意するのはキーパーだ。この2つの相互作用で、変化後の主人公A'が発生する。この変化の過程がストーリーである。ストーリーの合作作業におけるプレイヤーとキーパーの役割分担は端的に言えばこういう事だ。

シナリオとストーリー
イベントが沢山発生しても、それが探索者に何の変化も与えないなら、残念ながらストーリー的には無価値に等しい。主人公そっちのけで、勝手にイベントが進行していっても何の面白さも無いはずである。キーパーが、イベントの進行のみに気を取られ過ぎると時折こういう事態は発生する。ストーリー的な価値を持たせる為にはイベントが探索者に変化を与える必要がある。その為には、探索者が只の傍観者では無くきっちり当事者である必要がある。遠く離れた外国で通り魔事件が発生した所で知ったことでは無いが、被害者なり加害者なりが親しい知人であれば話は別だ。

探索者に変化を与えるには、キーパーが強引に変化を強いるという手法もとれるが、基本的にはプレイヤーの主体性が求められる。探索者が行動しなければ、当然変化も起こりにくい。安全な場所で引き篭もっていれば、劇的な変化も起こりにくいはずである。こうなると、ストーリーも発生しにくい。

求められる努力
よりよいストーリーを発生させる上でキーパーは、シナリオを探索者に出来るだけ絡める必要がある。プレイヤーもまた、シナリオを探索者の触媒として上手く機能させる為には、キャラ作成の段階から上手くシナリオに絡めそうな設定にするなどの工夫が必要にある。

TRPGの場合、触媒として機能するのはキーパーが用意したシナリオだけでは無い。他プレイヤーが担当する探索者もまた触媒として機能する。他の探索者やNPCと積極的に関係性を作っていくというのは一番シンプルな手段である。友好からの敵対、死別。敵対からの和解。あくまでストーリーなので、関係性は変化させる為に築くくらいのイメージで構わない。

より豊かな状態変化(ストーリー)の為には、プレイヤーは積極的に行動させる必要がある。守りに入っていれば当然ストーリーは発生しない。

動く探索者の作成
この主人公はあまり性格的に行動的では無いというリアリティは、ストーリーにおいては糞の役にもたたない。メタ的に言えば、そのキャラクターはストーリーの主人公である時点で、行動し変化する事は義務付けられている。ストーリーの主人公が常に性格的に積極的で行動的な必要は無いが、確実に行動に迫られる動機は必須である。これが無い場合は、設定レベルの不具合と言える。

消極的な主人公にこそ、それでも行動せざるを得ない強い動機が必要になる。キャラクターの設定は、基本的にプレイヤーの担当である。次に何をすれば良いのかプレイ中に判らなくなるのは、探索者の動機が不明瞭であるという不具合に起因する事が多い。

探索者の動機
探索者の動機がシナリオ目標と一致していれば、探索者をシナリオに絡めやすい。が、一致してなくても特に問題は無い。最終的にストーリーに必要なのはあくまで主人公の状態変化であり、必ずしもシナリオ目標の達成では無いからだ。

基本的に動機は普遍性がある物の方が使い勝手が良い。金が欲しい、名誉が欲しい、恋人が欲しい。何でも良い。探索者の動機とシナリオの摺り合わせは、プレイヤーとキーパーの共同作業になるので話し合って決定すること。女好きな探索者であればNPCの一人を美女に変更するくらいは訳ないし、両親の仇を探している探索者に対しても同じような処理はたやすい。重要なのは、動機が無いので行動しないでは無く、行動する為に動機を作ろうというプレイヤーの意志である。

ストーリーの結末
ストーリーの結末は、冒頭からある程度は読者に仄めかされる。極悪人であれば因果応報で酷い末路を辿るか、改心して贖罪に走る可能性が高い。報われない努力家であれば、最後には努力が報われる展開を予測する。ストーリーの過程はともかくエンディングは、冒頭から暗示される物である。ストーリー中で克服すべき課題なども、基本的には過去に纏わる設定としてはじめから提示されている物である。こうした設定は、各探索者のストーリー上の目標として機能するので意識的に設定してみて欲しい。

クトゥルフ神話TRPGの場合は、ホラーという性質上、ハッピーエンドに終わる可能性は低い。クトゥルフ神話TRPGで作るストーリーはホラーである。ホラーは、バッドエンドと相性が良い。報われない努力家が、努力が報われヒーローになるかと思いきや最後の最後にあっさり死んでしまった所で、なんら問題は無い。ハッピーエンドを無事に迎えれても良いし、期待を裏切る理不尽なバッドエンドに終わってもストーリーとしては成立する。冒頭での結末の仄めかしは、あくまでプレイヤーへのゴール地点の目標程度と考えよう。

ストーリーへの干渉
それ以上に重要なのは、ストーリーの一貫性だ。TRPGは前からストーリーを構築していく。キーパーは、プレイヤーの結末を決めつけない事。ストーリーにおいても重要なのは、主人公に起こった変化だ。

変化の結果が主人公の死であるなら、それはそのストーリーにおいては正解である。探索者を生還させるという慈悲的采配が常にストーリーを面白くするとは限らない。キャラクターの変化にはご都合主義は発生させないこと。それが、結果的に自然なストーリーになる。
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by cemeteryprime | 2015-09-27 00:38 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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