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【クトゥルフ神話TRPG】冒頭小説のガイド

まずは、あらすじ
ある日、主人公の大伯父で古代碑文の権威である考古学教授が死亡する。主人公は身寄りのない大伯父の遺産を相続する事になり、彼が残した奇妙な内容の手記を発見する。

手記によると、大伯父である教授は幾つかの体験や伝聞から、クトゥルフという邪悪な神を祀る信仰が太古から存在し、現在もそれを崇拝するカルト教団が世界中に存在しているらしい事を突き止めていた。そして、どうやら知り過ぎた教授はクトゥルフ教団の暗殺者に殺されたらしい。大伯父の死には確かに不審な点があった。

その後、主人公は教授が残した手記を基に独自にクトゥルフ教団について調査を続ける。追跡調査でクトゥルフ教団についての実在性に確信を深めていったある日、太平洋でクトゥルフ教団の信者らしき海賊船に襲撃され、唯一生還した船乗りについての新聞記事を発見する。

事件の詳細について口を閉ざしているらしい船乗りから、直接話を聞くべく、主人公は彼の故郷へと向かうが、船乗りは事件の恐怖体験で心身が衰弱して既に死んでいた。しかし、詳しく話を聞くと彼もまた結局の所は原因不明の不審死らしく、状況的に教授と同じくクトゥルフ教団の暗殺者の手に掛かっていた節があった。

船乗りは既に死亡していたが、彼の未亡人から生前に書き留めていた手記が存在する事を聞かされた主人公は、それを借りて読む事が出来た。手記には、クトゥルフ教団の船に襲撃された後にたどり着いた不気味な孤島で超常的な怪物に遭遇したという内容が記されていた。

話しても発狂していると思われるだけだとして船乗りは事実を隠していたが、すでに多くを知っている主人公はその存在が教団が崇拝するクトゥルフであり、邪神が実体を持って存在していた事を知り戦慄する。そして主人公は、自分もまた知り過ぎてしまった為に、いつか教授や船乗りと同じくクトゥルフ教団によって暗殺されてしまう事を確信しながら、手記を残す。

小説は既に死亡した主人公が残した手記という形をとっているのである。

押さえるべき3点
クトゥルフ神話TRPGのルールブックには、冒頭にクトゥルフ神話の代表的な作品『クトゥルフの呼び声』が掲載されている。僅か20Pほどの短編だが、それでも面倒で結局読んでないというキーパーは一定数いるらしい。

そこで、目に留まるかどうかはさておき、不精な新米キーパーの為にこの小説から読み取るべきポイントをまとめて記事にしてみた。

1:作例である。
クトゥルフ神話TRPGとは、そもそもクトゥルフ神話っぽいストーリーを作って遊ぶ為のシステムである。なので冒頭小説は、このシステムを使ってこういうストーリーを作りましょうという目標の具体例になっている。

クトゥルフ神話群の作品は1つも知らないし、冒頭小説も読まないまま遊ぼうとする行為は、まったくガンダムという作品を知らないし完成形も見た事が無いままに、パーツだけ与えられてガンプラを組み立てようとする行為に似ている。それは無茶という物だろう。

2:キャンペーンの基本を読み取る

手記を読んだ人物の手記という構成なのでややこしいが、このストーリーは整理すると以下の様な感じである。

①邪悪なカルト教団を摘発したら、彼らの信仰が思いのほか古い起源をもつ物だったという、ルグラース警視正の話。
②その話を知っていた為に、自分の元に持ち込まれた粘土板がクトゥルフ関連の代物だと気付き、世界規模でクトゥルフの影響力が存在する事に気付いたエインジェル教授の話。
③エインジェル教授の遺産を相続し、彼が残したクトゥルフ教団の関する資料を基に追跡調査をした結果、荒唐無稽なクトゥルフ教団関連の話にはどうも信憑性があり、更にクトゥルフという実体が存在するという真相に到達した主人公サーストンの話。


こうやってエピソードを繋いで大きなストーリーを形成していく手法は、TRPGではキャンペーン形式と呼ばれ、シナリオ形式の基本形だとルルブでも紹介されている。また、ガイドで書かれているような、タマネギ構造(徐々により恐ろしく、常識の外側へと向かっていく形)の実例になっているのも確認できる。

もう1つ押さえておきたいのは手記というアイテムの機能だ。上記の3つのエピソードと、クトゥルフに遭遇した船乗りのエピソードの内、ルグラース警視正を除いた全員が最終的には死んでいる。それでも、ストーリーを次へとバトンタッチしてキャンペーンを維持できるのは全員が手記を残していたからだ。

クトゥルフではしばしば死亡率が問題とされる場合があるが、この様に別にキャラが死んでしまったとしても、TRPGの目的であるストーリーを紡いでいくという部分には何の支障も無いのである。キャラの生還だけがキャンペーンの条件では無いことは理解しておこう。その上で、手記は非常に使い勝手が良いという点は覚えておいて損は無い。


3:ホラーの基本を読み取る
大伯父の死をはじめとする様々な事件は、単体では特別な意味は持たない。他の事件との関連して初めて、背後に潜む恐ろしい存在を浮かび上がらせるのである。

こうした、パズルのピースを見せて実体のない全体像を間接的に描写する手法はホラーにおける基本である。この小説においても、主人公の前にポンとクトゥルフというモンスターは登場したりはしない。複数の状況証拠が重なって、クトゥルフというありえないモンスターの存在感だけが増していくのである。

直接的なエネミーとして登場するのは、クトゥルフを崇拝する狂信者くらいである。モンスターがポンと飛び出して戦闘する様なシーンは当然、出てこない。

直接的な死体や殺人が出てこない点にも留意してみて欲しい。クトゥルフ教団に暗殺された人たちも、結局死因は不明なものの事件性までは確認できない死として処理されている。まともに事件になっているのは、警察が動いたルグラース警視正のエピソードくらいだ。後は、探索者たちだけが事件性を認識出来る形になっている。

そうした事情も踏まえれば、クトゥルフで探索が重要視される理由も分かるだろう。小説も調査&調査な内容になっている。ピースを集めて、ホラーを浮かび上がらせる作業が必要になるのである。

おわりに
このように小説「クトゥルフの呼び声」は、具体例として参照すべき部分の多い内容になっている。一度読んだ人も、改めて読み返してみると発見があって面白いかもしれない。
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by cemeteryprime | 2016-03-07 18:33 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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