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【クトゥルフ神話TRPG】タマネギ構造の活用

ルルブのキーパーの知識というセクションはきちんと読んでいるだろうか。そこにはシナリオやキャンペーンの組み立て方が紹介されているのだが、実践出来ているキーパーを見かける方が少ない気がしないでもない。

今回はそこで紹介されているタマネギ構造という物を、初心者向けシナリオ『悪霊の家』に導入してみるという記事である。ちなみに『クトゥルーの呼び声』もまた、こうした構造になっているので興味があれば読み返してみよう。

タマネギ構造
タマネギ構造とは、簡単に言えばエピソードを重ねて叙々に真相に迫っていくという構造である。基本は一話完結だけどシリーズを通して一連の大きな事件を追っているみたいな連続ドラマなんかをイメージすると分かりやすいかも知れない。TRPGはキャンペーン形式で遊ぶのが基本なので、こうしたどこまで掘り下げるかは自由なタマネギ構造とは相性が良いのである。

また、タマネギ構造はホラーとも相性が良い。物語における恐怖は、ピースの積み重ねで構築する物である。なので、エピソードを重ねて叙々に恐怖の正体に関するピースが集まっていき、得体のしれない実体が浮き彫りになっていくという構造が重要になる。

悪霊の家
幽霊屋敷を調べに行ったら、ポルターガイストで酷い目にあった。屋敷を調べたら、地下室にコービットという心霊現象の元凶らしいゾンビが潜んで居るらしいと分かったので、そいつを発見してショットガンで射殺した。おしまい。

悪霊の家のシナリオを、書いてある通りにそのまま遊ぶとこんな感じになる。確かに、ゾンビやポルターガイストは登場しているがこれは果たしてホラーになっているだろうか?

抜けているのは、タマネギ構造である。シナリオは基本的にストーリーの材料を並べてあるだけだ。なので、ホラーにしたいなら、キーパーがタマネギ構造を意識して並び替えてやる必要があるのである。

構造の導入
【クトゥルフ神話TRPG】タマネギ構造の活用_c0325386_23423521.jpg

悪霊の家に構造を適用するなら、ざっとこんな感じだろうか。図の表層と中核が逆転してしまっているが、まぁその辺は無視してほしい。

第1層は違和感や軽い問題とした。ゴーストバスターズみたいな映画ならともかく、普通はホラーであれば冒頭から心霊現象の存在が丸出しにはならない。曰くつきの場所に肝試しに行くような話でも、そんなものは実在しないと高を括っているから行くのである。

このシナリオの場合であれば、マカリオ一家の異変がこれにあたる。幽霊のせいで発狂したとかでは無く、あくまで原因不明の病気になって大家サイドに責任があると訴えているとか、幾らでも事件未満のフックは作れる。

第2層は事件の匂いとした。これは、過去の住人に襲いかかった悲劇に関してである。マカリオ一家だけでは無く、過去の複数の住人にも同じ様な不幸が襲いかかっている事が分かれば、家に何かがあるという事が見えてくる。はっきりとした事件性が出てくるが、あくまで状況証拠だ。

第3層で初めて心霊現象の影を登場させる。家自体に何か問題があると調べ始めた所で、ポルターガイストだとかの存在が明確になる。それ以前にも何か心霊現象だと断定出来ない程度の予兆の様な物はあっても良いはずである。

第4層でポルターガイストの元凶としてのコービットの存在が明らかにされる。普通であれば第3層に到達した時点で引き返すので、引き返せない様な強い理由を作っておく必要がある。大抵のホラーでは、身内や自分の命が掛かっているとかがメジャーな動機になる。

第5層は、コービットの黒幕としての黙想チャペルについてだ。ここまで来ると、シナリオ情報外だが、キャンペーンとして継続するならチャペル絡みの話を掘り下げる流れになる。幸い、シナリオには幾つかヒントの様な情報は用意されている。コービット邸にまつわるエピソードはすでに決着しているので、チャペルを追跡する理由に関しては、また別の事件でチャペルの名前を見かけるだとか、新しいシナリオを舞台として用意する必要があるだろう。

第6層は、黙想チャペルの黒幕としての闇を彷徨うもの(ニャルラトテップの化身の1つ)である。ニャルラトテップまで到達すれば、他のニャルラトテップ絡みのシナリオにリンクさせるのも容易になってくる。最後に遂にニャルラトテップと遭遇して発狂して終わっても楽しいかもしれない。

終わりに
タマネギ構造を意識すれば、層毎のエピソードの長さなど、セッションの時間やキャンペーンの長さの調整も比較的容易になる。

例えば、ドラマ面を掘り下げてストーリーを膨らませる場合は、シナリオなんて不要なので第1層だけで2時間程度のセッションにする事も不可能では無いはずだ。心霊現象を直接登場させなくても、不可解な物音や人影、目眩などで幾らでもホラーな内容にすることは出来るのである。

そして何よりも重要なのは、こうしたテクニックは全部ルールブックに書かれているという事である。
by cemeteryprime | 2016-03-07 23:43 | TRPG講座・考察 | Comments(2)
Commented by 海に棲むもの at 2016-03-08 11:50 x
楽しく読ませてもらってます
Commented by cemeteryprime at 2016-03-08 21:52
コメント、ありがとうございます。読んでくれてる人がいるって分かると、うれしいです。

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