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カテゴリ:作品・感想( 147 )

【書籍】ドラマ理論への招待―多主体複雑系モデルの新展開

ドラマ理論への招待―多主体複雑系モデルの新展開

木嶋 恭一 / オーム社

スコア:



キャラクター・シュミレーション・システムとしてのTRPGを考察する上で参考になるかなと思って購入してみた意思決定モデルに関する複雑系の本。

紹介されているのは、ソフトゲーム理論と、ドラマ理論と、ランドスケープ理論という3つのモデル。

ソフトゲーム理論はゲーム理論に、感情による影響を組み込んで、よりリアルな意思決定をシュミレーションしようというモデルだ。利害関係が発生するジレンマにおいて、まず相手の持ちかける話(お互いに協力)が信用出来るかという点で感情バイアスがかかり、更に場合によっては自分が不利益を被っても相手に尽くすか、相手を殺しにかかるかみたいな意思決定も現実にはあり得るので、その辺りをシュミレーションしてしまおうという物。

ドラマ理論は、ソフトゲーム理論から更に踏み込んで、実際に行動に移る前の準備段階における相互作用による意思決定者の立場の変化も踏まえたモデル。各意思決定者(キャラクター)の立場の設定、相互作用の構築、衝突の発生(クライマックス)、最終的な合意形成、実行(解決)という流れをとるので、ドラマに例えられている。ゲーム理論との最大の違いは、相互作用で様々な条件が変わる点で、ゲームそのものが書き換わりもする所。ストーリー・メカニクスのモデル化という感じで、なかなか興味深い。

ランドスケープ理論は、集団でのアライアンス形成をモデル化した物。いろんな論点から、もっともストレスの少ない他集団と同盟を結んでいって、最終的にどういう組織図が出来るかというシミュレーション。

適当に買ってみたが、内容も面白かったしTRPGのシステムを考察する上で参考になる部分も多かったので結構アタリだなという感じ。特にソフトゲーム理論の相手への感情と行動を絡めた行動原理モデルは興味深い。
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by cemeteryprime | 2015-12-01 20:55 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】ジェシカ・ジョーンズ

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Netflixが配信するマーベル作品のオリジナルドラマ第2弾。

主人公は、スーパーパワーを持った元ヒーローの女探偵ジェシカ・ジョーンズ。能力は怪力と大ジャンプくらいで、ある程度タフなものの普通に怪我はするしスタンガンもくらう。浮気調査で逆ギレする依頼人を放り投げたり、鍵開け(引きちぎる)したり、ビックリするくらいにしょうもない能力の使い方しかしない。当然、カッコイイ格闘シーンなんかも無し。

概要
ストーリーは端的に言えば、ジェシカ・ジョーンズの元に邪悪なDV男の元カレが再び現れて、なんとかトラウマを乗り越えて元カレに決着を付けるというもの。敵はキルグレイヴというマインドコントロール能力を持ったスーパーヴィラン。最初は他人を自由に洗脳できるシリアルキラーを追いかける話かと思って、よくある話だなとは思いつつ期待したんだけど、蓋を開けてみたら単なる元カレ(実際は洗脳されてただけだが)との痴情のもつれ話だったという。キルグレイヴはスーパーヴィランというより単に支配的なDV男のメタファーみたいな感じで、ビジランテ物やクライムファイター物として面白い要素は特に無い。

昼ドラ
制作がトワイライトシリーズとかの人で、多分女性向けを意識して起用されたんだろう。この手のジャンル特有のいちいち煮え切らない行動を取る主人公に普通に苛ついてしまうので、明らかに個人的に向いてない作品だなとは思う。面白くない!

正直連続殺人犯だし、どうせ最後には殺すしか無いの分かってるんだからとっとと殺せばいいのに、無駄に主人公が煮え切らないせいで被害が拡大し続けるという。殺そうと思えばいつでも殺せる迷惑なストーカーの元カレをブチ殺すのに全13話もつかってグダグダする必要あるか?

主人公だけならまだしも、登場人物ほぼ全員がグダグダした面倒くさいキャラばっかなのも見てて好きになれない点。グダグダうじうじしてるか、極端なキチガイかのほぼ2択。ゲスト登場するデアデビルの看護婦の、物分りの良いサクサクした行動を見習って欲しい。

お薦め…しません
マーベル作品の幅を広げているという点では結構チャレンジ精神に溢れてて良いとは思うが、所謂マーベル作品っぽい物が観たい人にとってはこれじゃない感が半端ない。そういう意味では確かに元ヒーローの話で、ヒーローが主人公では無い作品なのだ。まぁ、ドロドロとした昼ドラみたいなのが好きな人は観れば良いと思う。

唯一の見どころは、主演のクリステン・リッターが可愛い所くらいだ。ブレイキング・バッドで、ジェシーの隣人のエロ可愛いジャンキー役をやってた人だ。でもこの作品、やたらとセックスシーンはあるものの、残念ならがリッターのオッパイは出てこない。何故かいつも上着だけは着たままセックスしている。オッパイやらチンコやらが平気で出て来る最近の海外ドラマ事情的には不自然なので、女性向け作品だからなのか、マーベル作品的な放送コードが存在するのか、どっちなんだろうか。
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by cemeteryprime | 2015-11-25 18:00 | 作品・感想 | Comments(0)

【書籍感想】ペルシャ王は天ぷらがお好き?

ペルシア王は「天ぷら」がお好き? 味と語源でたどる食の人類史

ダン・ジュラフスキー / 早川書房

スコア:


謎な邦題がついているが、原題は『ザ・ランゲージ・オブ・フード』。「食べ物の言語学」とでもいう感じだろうか。作者は言語学の教授。

基本的なジャンルとしては料理に関する雑学本に分類されるんだろうけど、あくまでも単語を切り口にして由来や起源を遡っていくスタイルが面白い。料理そのものだけじゃなくて、レストランのメニューに使用される単語の傾向分析なんかもあったりして、その辺りは如何にも言語学アプローチって感じ。料理に関するというよりは、あくまで食べ物に関する言語全般に関する本という感じだ。

食文化の起源を辿って行くと、結構な割合で中国とかイスラム世界にたどり着くので、身近なところから歴史的な文化伝播の流れなんかも実感出来るのが面白い。ちなみに天ぷらの話は、ペルシャで流行っていた肉を酢で煮込む料理が、航海者の間で魚を酢で煮込む料理になって、マリネみたいな料理になり、さらに保存性を上げる為に魚を油で揚げる様になって、それが南蛮漬けみたいな料理になって、さらにそれがフィッシュ・アンド・チップスになり、天ぷらになっていくみたいな話だった。

料理雑学本としても、食文化の比較本としても面白い一冊。
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by cemeteryprime | 2015-11-16 22:14 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】メンタリスト

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メンタリスト…それは、人の心を読み暗示にかける者。思考と行動を操作する者の事である。(冒頭引用)

とりあえずシーズン4まで視聴。かなり面白い。Netflixだとシーズン2までしかなかったので、Huluに加入。

あらすじ
主人公のパトリック・ジェーンは天才的な詐欺師であり、ショービズ界で成功を収めたインチキ霊能者であったが、TV番組で世間を騒がせていた連続殺人鬼レッド・ジョンの人物像を霊視し挑発してしまった結果、妻子を殺害されてしまう。

復讐を誓ったジェーンは天才的な洞察力と詐欺のテクニックを活かして警察の捜査コンサルタントとなり、殺人鬼レッド・ジョンを追う。

作風
犯罪捜査チーム物なんだけど、主人公は刑事じゃなくて外部のコンサルタント。まともな捜査官では無く、あくまで詐欺師なので、平気で倫理的にも法的にも問題しかない手法を使うのが観ていて楽しい。証拠の捏造や、不法侵入、なんでもありだ。いつも洞察力のみでまず犯人に辺りを付けてから、徹底的に心理的に揺さぶりをかけ、罠に嵌めて尻尾を出させる。

基本は一話完結で、シリーズ全体をまとめる骨格として偶にレッド・ジョン絡みの事件が発生するという感じ。

パトリック・ジェーン
主人公のジェーンは、口が達者で、見た目は魅力的。自尊心が強く、人を操るのが上手い。自制心が弱く、自分の行動に対する責任を認めない。作中では典型的な反社会性人格(サイコパス)という心理分析を下されている。犯罪モノによく登場するクレイジーなサイコパスと違って、完全な知能犯タイプで直接的な暴力性が皆無で、全く戦闘能力が無いというキャラ造型が面白い。

ただし、ある意味ではその手のサイコよりも危険度人物だ。他人の心に侵入し、支配したがる対象は何も犯人だけでは無い。捜査チームの仲間までもコントロールしてみせる様子が恐ろしい。チームの一員として捜査に協力しているというよりは、レッド・ジョンの追跡に利用する為に、捜査チームを操って犯罪者を狩っているというイメージが近い。

ジェーンはカリスマ霊能者をやっていただけあって、明らかにカルト教祖的な素質を持っている。心理学に長けていて嘘や隠し事を簡単に見抜き、反対に完璧な嘘を付ける。発汗や心拍数といった生理反応を操作する技術まで身に着けていて機械すら騙してみせる。心理学に長け催眠術まで駆使し、手品やスリ、ピッキングといった奇術にも長けている。

ジェーンの目的はただ一つ、レッド・ジョンを自らの手で殺害する事だ。捜査協力はその為の手段だ。その為になら、殺人こそしないが何でもやる。結果的に犯人が逮捕できれば問題ないという思考を持っている。情報を引き出す為に、基本的に人の隠し事を暴露したり、人格攻撃をしまくったりして性格が悪いが、ちょくちょく煽りすぎて鼻を殴られるのがご愛嬌。

基本的にジェーンは善人では無いし、刑事でも無いので、法律やモラルは度外視している。あるのは、他人を支配し害する邪悪な気に入らない人間に罰を与えるという独自の正義感だけだ。ジェーンがギリギリ主人公でいられるポイントはこの一点だけだろう。犯罪者でも自分と同じ復讐者には同情的で、時には協力的だったりもする。自分は復讐の為にレッド・ジョンを殺す気まんまんなのに、復讐の為に凶行に走ろうとしる人間にはもっともらしく踏みとどまらせたりするのも面白い。

殺人鬼レッド・ジョン
レッド・ジョンは、現場の壁に犠牲者の血でスマイルマークを残す殺人鬼だ。狡猾で一切の証拠を残さない。シーズンが進むにつれて、フォロイングの殺人鬼みたいなカルト教祖的な性質を見せ始める。レッド・ジョンの信奉者達は、ジェーンが勤めるCBIやFBIにも潜り込んでいて、レッド・ジョンに繋がる情報を嗅ぎつけた事を知ると襲い掛かってくる。

レッド・ジョンは痕跡を残さず、ジェーンの前にも姿を見せないので、どんな相手も支配するジェーンにとっても強敵だ。それでも、ジェーンはレッド・ジョンを罠に嵌める為に周囲すら騙して色々な作戦を展開する。レッド・ジョンはジェーンに自分に似た性質を感じている。二人とも他人をコントロールしたがるサイコパスなのは間違いない。

ジェーンは、恐るべき敵であるレッド・ジョンを倒す為に、よりレッド・ジョンに近い怪物になっていく。この辺りは、レッド・ジョンが仕掛ける攻撃以上にスリリングで面白い。
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by cemeteryprime | 2015-10-12 12:04 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】スクリーム

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ウェス・クレイヴン監督のスラッシャー映画、スクリームがドラマシリーズとして復活。Netflixで観れる。監督自身は、既に亡くなってるんだけど一応、製作総指揮か何かで関わっては居たようだ。

あらすじ
20年前に大量殺人事件が発生したという、忌まわしい過去を持つ小さな田舎町のレイクウッド。事件の犯人は、一種のエレファントマンで最後は射殺されて湖に落ちて死体は上がらなかった。そんな過去の殺人鬼が蘇ったかの様に、エレファントマンのマスクを付けた殺人鬼が、レイクウッドの町を恐怖に陥れる。

作品
TVシリーズで、スラッシャーホラーが成立するのかという挑戦は中々面白いのだが、残念ながらいまいち成功しているとは言えない印象。一本の映画程度の時間であれば、ジェットコースター的なテンポ感に誤魔化されて、まんまと主人公たちが犯人の意図に踊らされて多少馬鹿な行動をしても気にならないのだが、TVシリーズでそれをやると、馬鹿な行動が数日に渡って展開されているので、間抜け感がどうしても強調されてしまう。第2シーズンもあるらしいので、ブレイクスルーを発見してほしい限りである。

あとスクリームの場合、最後の最後まで犯人が不明確な点が面白いのだが、終盤に近付くにつれて無罪確定が連発していき、安牌的なキャラが増えていったのはあまり上手くない展開だなと感じた。シリーズ化させる為か、結構な数の主要登場人物が生き残ったのもイマイチ。中途半端に負傷しながらも、続投するキャラが増えれば増えるほど、殺人鬼の脅威度は低くなって緊張感が薄れていく。この辺りのテンポ感も、映画のスクリームとどうしても比較してしまう所。

エレファントマン
どうも元のゴーストマスクは、マスク自体の版権的な問題でドラマ版では使用できなかったらしい。その結果、エレファントマンの顔を象ったという謎の設定のマスクになった。

エレファントマンは、明らかにジェイソン的な設定にも関わらず、殺人鬼が20年前に死んだエレファントマン本人という線は、基本的に作中では真面目に考慮されない。まぁ、スクリームなので犯人が超常的な存在というのは有り得ないんだけども、だったらジェイソン的な設定にする意味あったのかとも。

殺人鬼に関しては、良くも悪くも殺し方のバリエーションが豊かになって、逆に特徴が薄れてしまった感じ。ドラマ版の殺人鬼はスタブ(刺殺)一辺倒では無い。でも、スクリームの醍醐味は誰が犯人なのか判らない恐怖と不意打ちでガンガン殺してくる所なので、スプラッター的な方向に拘られてもなぁとか。
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by cemeteryprime | 2015-10-05 23:38 | 作品・感想 | Comments(0)

【アニメ感想】ガッチャマンクラウズ:インサイト

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ガッチャマンクラウズの第2期。今回、ガッチャマンが立ち向かうのはゲルサドラによって引き起こされる全体主義的な空気感だ。相変わらず社会派なテーマ選択が良い。

あらすじ
ある日、ゲルサドラという宇宙人が地球に飛来する。ゲルサドラは、皆が一緒に楽しく過ごせるのが最高という思想を持った宇宙人であり、これまでに宇宙の幾つかの星を平和に導いたという実績を持っており、地球でも危険な宇宙人では無いとして歓迎される。

ゲルサドラには人々の気持ちを可視化して、汲み取る能力があった。地球人が余りにもバラバラで、問題を多く抱えている事に気付いたゲルサドラは、新しく可決された首相の直接選挙制度に立候補。草の根運動を通じて、首相に当選する。国民の気持ちを汲み取れるゲルサドラは、次々に国民の願望を実現していき歓迎されるが、やがて国全体が全体主義的な空気に包まれて行く。

インターネット
1期もそうであったが、2期もまたインターネットが社会にもたらす利益や弊害の可能性を描いている。SNSなどの登場で個人の意見が可視化され、国民の声という空気感は、より具体的に見える存在として認識されやすくなった。インターネット技術の向上によって、直接民主制の実現可能性なども議論される事が多い。ゲルサドラは、インターネットの持つ、そうした側面を具現化した存在だ。

作中では、全体主義的な空気感の蔓延を敏感に悟る人物として第二次大戦を経験している主人公の祖父が登場する。当時は情報不足、現代は情報過多という形で状況は明確に違うが、現代の方がかえって空気が可視化されている分、流されやすい可能性もある。重要なのはやはり、自分なりに考えて意見を持つことである。衝突を避け協調する事は、ストレスが無く快感ですらあるが、考えずに気楽さに流されるという行為は常に無責任で危険だ。この辺りが、クラウズに一貫して流れているテーマだろう。

ストーリー
正直、1期よりも下手糞な印象が強い。ゲルサドラ絡みのテーマ自体は判りやすく提示されているが、オチの付け方が不味い。1期と同じく性善説でまとめようとしているのだが、違和感が残る内容になっている。

元々、作中でもゲルサドラ支持が広まった背景にはワイドショーが強い影響力を持っていた。駄目な全体主義的空気を打ち払うのに、ガッチャマンが使用したのは、結局ワイドショーだった。ワイドショーを通じて、国民に自分たちで考える事を促したのだが、結局の所、これでは各人の意志で全体主義に抵抗させたというよりは、別の空気感を提供しただけの話では無いだろうか。

無配慮に空気感を煽るマスコミを、そういう機能を持ったツールだと割りきって罪なしとする姿勢なのかも知れないが、ゲルサドラの在り方について考えさせるなら、同じくワイドショーの在り方も問うて然るべきなのでは?と思わなくもない。敢えて、違和感を残して問題提起して終わるという作品の手法かもしれないが。

累くん問題
1期の主人公である累君のストーリーについては、明らかに途中で脱線したまま終わっている。単純に、累くんが苦難には強いが、快楽には弱かったというだけなのかもしれないが、途中からずっとアヘアヘ状態になっていたのは如何な物か。敗因は総裁Xとゲルサドラがどっちも、インターネットの擬人化である点で、役割が被っていた事だろう。
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by cemeteryprime | 2015-10-05 21:10 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】海外ドラマいろいろ

Netflixで観たドラマの感想群。

SUITS
3シーズン。道を踏み外して腐っていた天才青年マイク・ロスが、マンハッタンでブイブイ言わしている一匹狼の俺様系イケメンエリート弁護士ハービー・スペクターに才能を見込まれ拾われて、もぐりの弁護士として再出発する話。シーズン3のラストでは、元々は正義感の強いハービーが、自分と出会ったことで信念を曲げて色々と不正に関与する事になってしまった事を悔やんでマイクが弁護士を辞める事を決意する。

別にホモォでは無いんだけども、マイクとハービーはホモソーシャルな師弟関係というよりは擬似兄弟みたいな雰囲気に近く、プロットとかもBL臭い。2人とも普通に恋愛は女性としてるんだけども、何だかんだで何故か師弟感の絆が一番強固という。正直海外の腐女子向け作品な気がするが、それは置いといて、単純にサクセス物語としても、職場系ドラマとしても面白い。基本的にハービーが上司として神すぎて凄い。

ザ・フォロイング
1シーズン。猟奇殺人犯が脱走して、彼を捕まえた元捜査官が協力を要請されるとうありふれたプロット。だけども、刑務所内からいつの間にか殺人鬼集団からなるカルトを形成していてて警官とか武装組織とかまで仲間に引き入れていたというエクストリーム展開をみせる。サイコホラーとしてはボンクラなんだけど、展開がエスカレートしまくって面白い。殺人鬼養成の為の軍事訓練キャンプまであって、何する気なんだよこいつら…からの、割とショボいオチ。

マルコ・ポーロ
1シーズン。マルコ・ポーロが武当派の道士に修業を付けてもらって、フビライの襄陽攻略戦に突撃部隊として突っ込んで、蟷螂拳を使う宰相の賈似道とバトルするという…割と神がかった内容。歴史ドラマとして頑張っているだけに留まらず、謎の中華エンタメ要素も盛り込んでいるので大正義感がある。

ナルコス
1シーズン。実在したコロンビアの麻薬王、パブロ・エスコバルの半生を描いた伝記ドラマ。エスコバル自体が色々と面白い伝説の人なので、麻薬王凄すぎない?&怖すぎない?って感じで楽しいドラマ。議員になったり、国相手にテロ攻撃しまくって内戦仕掛けたり色々してくれる。

ヘムロック・グローヴ
1シーズンまで。オカルトホラー系のミステリー。ロマで狼男の主人公が街に引っ越してきて以来、街で大型獣による猟奇殺人が発生しはじめ、思いっきり疑われるので、同じくはぐれもので友達いない街一番の金持ちで吸血鬼の血を引いている男と犯人を探すという話。ティーン向けの吸血鬼ホモォドラマの系譜と思われるが、別にホモォでも無く、いまいちリアリティラインが分かり難くてミステリーでも無く、フワフワした話が続くので面白くは無い。何がしたいのかイマイチ判らない雰囲気ドラマ。

イケメンではぐれものな主人公2名に優しくされる地味子枠が、お約束の様に存在するんだけど、不細工を通り越して本物の奇形(リアルに怪物)のフリークという辺りがぶっ飛んでいる。ちなみに、主人公2名は結局何にも活躍しないばかりか事件の犯人である狼人間にあっさりボコられて死にかけるんだけど、このフリークスちゃんが突入して一撃で殺害して助けてくれるという。フリークスちゃんが、一番キモくて人間離れしているんだけど、性格的に一番可愛いという色々と謎なドラマ。
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by cemeteryprime | 2015-10-01 17:42 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】スパルタカス

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概要
ローマの敵として恐れられた、奴隷叛乱の指導者スパルタカスの活躍を描いたドラマ。全3シーズン+番外編。

ドラマシリーズというだけあって、スパルタクス個人の英雄譚に留まらず、クリクススや、オエノマウス、ガンニクスといったスパルタクスと一緒に戦った他の指導者たちにもフューチャーしていているのが熱い。そういう意味では、水滸伝的な要素が強い。

あらすじ
第一部はスパルタカスが奴隷になった所から叛旗を起こすところまで。奴隷として剣闘士養成所に買い取られ、剣闘士と時に対立したりもしながら信頼を勝ち取っていく様が熱い。養成所での日常は、基本的にプロレス団体的な雰囲気。スポ根的な要素もあったりする。

番外編は第一部のラストでぶち殺される、剣闘士養成所のオーナーのバティアトゥスを主人公にした前日譚。同時にクリクススや、オエノマウス、ガンニクスのオリジンパートでもある。剣闘士として自由を勝ち取った伝説の男、ガンニクスが糞格好いい。

第2部は、スパルタカスの元上官でスパルタカスと彼の妻を奴隷にした張本人である宿敵グラベルをブチ殺すまで。処刑ショーに乱入して闘技場を炎上させたりと、第1部までのしがらみや因縁をことごとく破壊していくパート。ガンニクスの加入イベントもあったする。

第3部ではローマからクラッススとカエサルという最強のライバルが送り込まれてくる。明らかに将軍として強敵な2名の登場で、一気に戦記物としての様相を呈し、加速度的に面白くなっていく。ここでは、指揮官としてのスパルタクスの戦いが描かれる。個人的にはこのパートが一番好き。街を征服したり、物資の補給を考えたり、ローマ軍と全面衝突したりして作戦が飛び交うのが熱い。

作品
強烈なセックス&バイオレンス描写が作品全体の色になっている。ファック!斬首!といったバイオレンスなシーンを一種のサービスシーンとして挿入している作品は珍しくも無いが、この作品の場合はフリチン、乱交、スプラッターが割と日常パートレベルで展開されている。みんなが求める古代ローマ的な野蛮さを完全に日常描写にしてしまっているのが結構凄い。出てくるキャラはほぼ全員が全裸でファックしてるレベルだし、ゴア表現も血糊をバケツでぶちまける感じで過剰気味だ。映画以上に攻めている感じで、こういう作品が生まれる土壌になった嫌なら観るなの有料ドラマコンテンツの強みを実感出来る。

バイオレンス描写のインパクトに薄れがちがけども、剣闘士が主役のドラマだけあって、剣闘士の衣装や格闘描写なんかも造りこまれていて面白い。カタパルトだとか、バリスタなんかを使った戦争描写も結構力が入っていて嬉しい。
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by cemeteryprime | 2015-09-27 10:53 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】アントマン

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作品
マーベル・シネマティック・ユニバース作品の新作映画。ファミリー向けのほのぼのギャグといったテイストで、他のマーベル映画と比べてもかなりの脱力系。

あらすじ
かつて物体を縮小化させる特殊な粒子を発明した天才科学者のハンク・ピム博士は、その技術を活かして体を小さくする特殊スーツを開発した。ピム博士はスーツをまといアントマンとして妻と共に政府に協力し、冷戦中に秘密作戦に関わっていた。しかし、作戦中に妻を失い引退。引退と共に博士は悪用される事を恐れ、ピム粒子の技術を封印した。

そして現代。博士の元弟子ダレン・クロスによって再びピム粒子の技術が蘇ろうとしていた。ダレン・クロスはその研究を軍事技術として売却しようとしているのだった。ピム博士は、ダレン・クロスの研究所からピム粒子に関する研究データを葬り去る為に、最新のハイテク施設に侵入した経緯を持った一人の元犯罪者に目を付ける。その男の名前は、スコット・ラング。この映画の主人公である。

ストーリー
結構ツッコミ所が満載。物体を縮小したり、巨大化したりする夢の粒子という無茶なピム粒子の設定が、どうしてもシリアスに扱いづらいというのは判るんだが、開き直ってストーリー面の説得力の構築を放棄している印象があり若干残念。コメディテイストなのは良いんだが、ストーリー展開までとりあえず笑えれば良いだろみたいになって雑になるのは如何な物か。

まぁ観てて楽しいけど、真面目に考察したり考えさせられたりする物はあまり無い。そんな作品。

MCU関連
他作品との絡みでは、アベンジャーズ2のラストで登場したアベンジャーズ基地が登場。ファルコンが登場して、アントマンと対決してくれる。

エンディング後のオマケ映像では、キャップとウィンター・ソルジャーとファルコンが登場。助っ人としてアントマンを呼ぼうとファルコンが提案する場面があるので、キャプテンアメリカ3:シビルウォーあたりで、もしかしたらアントマンが登場するのかもしれない。
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by cemeteryprime | 2015-09-26 15:06 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】ブレイキング・バッド

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あらすじ
肺ガンが発覚し余命僅かと宣告された冴えない高校の化学教師ウォルター・ホワイト(50)は、ひょんな事から元教え子の不良ジェシー・ピンクマンが粗悪なメタンフェタミン(覚醒剤)を製造している事を知る。DEA(麻薬取締局)に勤務する義弟ハンクの話でメタンフェタミンの製造が大金になると知ったウォルターは死を目前にした自暴自棄と家族に大金を残したいという思いからメタンフェタミンの密造に手を出す事を思いつく。元々優秀な研究員で結晶学が専門だったウォルターには高純度のメタンフェタミンを精製する自信があったのだ。かくして、ウォルターはDQNなジェシーを相棒に犯罪者としての道を突き進んでいく。

ドラマ
このシリーズは基本的には海外ドラマ特有の人気が続く限り延々と続くスタイルを取っているので、1シーズン毎での完結感は薄いし、1話毎の完結感も薄い。ストーリー自体もシンプルで、犯罪に手を出したウォルターが自業自得で滅びるまでの話だ。いつ家族にバレるのか、慣れない犯罪で上手く立ち回れるか、それだけである。が、その分を魅力的なキャラクターと展開されるドラマの面白さでカバーしている。結果的に、面白いのと良い区切りが無いのとでズルズルと続きを見続ける形なってしまう。気付いたら全5シーズンを一気に観てしまっていた。つまり、そのくらい面白いという事だ。

テーマ
このドラマは犯罪者が主人公ではあるが、カタルシスを生む様なピカレスク物では無く、犯罪が主人公やその周辺の人間たちの人生を蝕んでいく様子を描いた救いの無い話だ。ただ笑えるくらいに物事は上手く行かず、不幸に翻弄される様子がブラックユーモアに満ちている。

犯罪に関する描写は割とシリアスで、主人公の作ったドラッグの被害の様子も結構深刻に描かれるているのが気に入っている。

単純な善悪を描いていないのもこのドラマの良い所だ。人を騙し、裏切り、殺害するといった悪事の代償が描かれている。海外ドラマだと、大切な相手を守るために嘘を付きそのせいで逆に相手から信用を失ってしまうといったテーマが頻出するが、このドラマの場合はそれに加えて嘘が常態化していき人格が歪んでいく様子まで描いている。加害者と被害者の両方に及ぼされる影響を描いている点で面白い。

主人公
主人公のウォルターは、最初はパッとしない温厚で平凡な市民なのだが、シーズン終盤では最も陰険で邪悪な犯罪者へと変貌する。

ウォルターはもともと大きな研究所に勤務する研究員だった。が、その後ベンチャー企業の立ち上げに関わり、人間関係のトラブルから離脱してしまい、地元の高校の化学教師に収まってしまった。彼が立ち上げに関わったベンチャー企業はその後、巨大企業に成長した。一方で、彼は能力を十分に活かせない上に低収入な地元高校の教師として人生を終えようとしている。そんな境遇で、超高純度のメタンフェタミン製造というウォルターにしか出来ない上に大金を稼げる仕事に出会うのだ。これによって過去の人生における挫折感に押さえつけられていたエゴが暴走する。

もし自分の特技を活かした、自分にしか出来ず、大金を稼げる仕事が存在するのであれば、その仕事が法律で規制されているからという理由だけで簡単に放棄出来るだろうか。強烈にエゴを満たす仕事である。ウォルターの場合は、それに加えて家族のために金を残したいという免罪符もあった。ウォルターが金を稼ぐというより、そのエゴを強烈に満たす仕事そのものに執着しているという状況はシーズンが進むに連れて露骨になっていく。最後には家族よりもそれを優先してしまい、家族全員から憎まれる事になる。

ウォルターの場合は、良い父親として夫としてリーダーとして他人から賞賛されたいというエゴも存在するのだが、エゴが肥大化しており自分勝手な為に無理やり支配するしか出来ない所がリアルだ。ボスとして振る舞いたがる割に全くボスとしての適正が無くて単なるDV親父にしかなれない主人公は悲しくも面白い。

登場人物
主人公以外のキャラクターも基本的に単純な善人や悪人は登場せず、魅力的な人物が多い。作中に登場するおもしろ悪徳弁護士おじさんのソウル・グッドマンなんかは、Netflixのオリジナルドラマでスピンオフ作品がリリースされている。みな、何処かしら二面性を持っている。シンプルに好感を持てるキャラは居ないが、どこかしら既視感を覚える欠陥を持っていて妙な親近感がある。ストーリー的な部分ではそんな無茶なという展開もあるのだが、キャラ造型という点ではこのドラマは圧倒的に面白い。
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by cemeteryprime | 2015-09-14 12:46 | 作品・感想 | Comments(0)

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