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カテゴリ:TRPG講座・考察( 123 )

【クトゥルフ神話TRPG】数値イメージ参照表

クトゥルフ神話TRPGにおいて、キャラクターの数値イメージを汲み取るのが苦手だという人の為に、簡単なイメージ参照表を作ってみた。

多少は独断も入っているものの、ルルブやソースブックに登場する複数のキャラクターのイメージと数値を参照する形で作ったので、それなりに妥当ではあるはず。

既存の自キャラに適用してみて、本当はどんな姿なのか答え合わせしてみるのも面白いのでは無かろうか。


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by cemeteryprime | 2017-09-22 18:32 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【TRPG】7つの性格類型

キャラクターの性格とデータを合致させるのは、ロールプレイングの醍醐味ではあるが、最初から性格についてのヒントが与えられていればキャラを掴みやすくなって、ロールプレイングがしやすくなるのは間違い無い。

例えば、メイジ:ジ・アセンションのシステムでは、30ある性格アーキタイプの中から、外面と本性を1つずつ選ぶ形式を採用している。今回は、もうちょいシンプルな性格アーキタイプを考えてみた。アーキタイプは全部で7つ。モチーフはキリスト教の七つの大罪だ。

キャラクターの性格は美徳より欠点で特徴付けた方が、個性がハッキリ出て差別化しやすい。それに美徳を持っていない人間はいても、欠点を持っていない人間はいない。それに七つの大罪なら、エニアグラム(9つの性格類型)より2つも少なくてシンプルだ。

7つのアーキタイプは以下の様な形でカード風にまとめた。シャッフルして各プレイヤーで1枚を選ぶ形式にすれば、キャラ被りも少なくなるはずだ。

暴食

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暴食のアーキタイプは、過食症気味のデブだとか、アルコール依存症のキャラだとか、趣味に没頭するコレクター(オタク)だとか、ギャンブル依存症だとか買い物依存症なんかのキャラもこれに該当するかもしれない。何かに精神的に依存し過ぎて生活のバランスが崩れている様なキャラクターである。

色欲

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色欲のアーキタイプは、シンプルに受け取るならヤリチンだとかヤリマンであるとかのキャラだが、性欲は暴力衝動と密接に結びついているので、欲求不満は暴力行為へと繋がっていく。例えば、痴漢だとか覗き魔だとかは、エスカレートすると、レイプ殺人鬼だとか放火魔なんかへと発展する。各種のハラスメント行為も、こうした暴力行為の一種なのでパワハラおじさんなんかもこのアーキタイプに分類できる。また、性欲は人を支配したいという欲求にもリンクしている。不倫の絶えない政治家だとか経営者だとかもこのアーキタイプに分類できる。

強欲

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強欲のアーキタイプは、端的に言えば、バリバリ働く仕事中毒のビジネスマンという感じである。このタイプは、金や地位よりも競争で勝つこと自体に快感を求めるタイプなので、非常に仕事熱心で家庭を省みない傾向があるだろう。中には勝利の達成感以外には禄に得られるモノもないのに、仕事にのめり込んでいるキャラもいるかもしれない。

憤怒

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憤怒のアーキタイプは、感情に突き動かされる人間で、すぐに暴力に走ってしまう犯罪者だとか、天才肌の芸術家なんかも含まれるかもしれない。また、正義に突き動かされて命を省みずに行動してしまうヒーローなんかもこのアーキタイプに含まれる。

怠惰

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怠惰のアーキタイプは、怠け者の事なかれ主義のキャラクターなので、基本的にはダメ人間であるが、日常的なバランス感覚という点では一番まともな種類の人間でもある。日和見主義で波風を立てない、いかにも平凡なキャラに向いているアーキタイプである。


傲慢

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傲慢のアーキタイプは、何かしらの高いステータスや能力を持っていて、それを鼻にかけるうぬぼれ屋という感じのキャラである。傲慢なキャラは自分の間違いを認めず、最終的には破滅する。マッドサイエンティストだとか、このハゲー!な政治家だとか、お金持ちだったり、美人モデルだったり、とにかく調子に乗っている系のキャラである。しかし、中には特に何も持っていないのに誰かを見下そうとするネトウヨ的なキャラも含まれるかもしれない。

嫉妬

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嫉妬のアーキタイプは、メンヘラな女性を想像しがちだが、男にも嫉妬深いキャラは多い。女性の場合は、男を奪われることに対して疑心暗鬼になるほかに、母親の場合は子供がらみの優越感などがトリガーになることが多いイメージがある。男性の場合は女だったり、仕事のポジションだったり、しょーもない何かの称号だったり。そういえば、白雪姫の継母は、世界一美しい女の座を巡って嫉妬に駆られて白雪姫に毒リンゴをお見舞いした。





…とまぁ、こんな感じだ。どんなキャラでも、大抵どこかしらに収まるはずだ。もしかしたら複数にまたがることもあるかもだけども。あなたに該当しそうなアーキタイプはあるでしょうか?ちなみに、私の場合は暴食に該当します。


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by cemeteryprime | 2017-09-20 01:51 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】POWに関する考察

以前、INTに関する記事を書いた。今回はPOWに関する考察。

POWに関して

POWは意志の強さや、精神力を表しており、POWが高いほど魔術を使う能力は高くなる。POWが高いと魔術的な攻撃や催眠術に対しての抵抗力が高くなる。POWが0の人間はゾンビの様な人間で、魔術は使えない。POWの高さとリーダーシップの高さは関係が無い。

以上が、ルルブから読み取れるPOWに関する情報である。

POWの高さと人物像

以下の表はクトゥルフ・ガスライトに掲載されている19世紀末を舞台にしたフィクションに登場する有名キャラクターのデータからPOWだけを抜粋して比較したものだ。

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まず注目してもらいたいのは、アラン・クォーターメインである。クォーターメインはH.R.ハガードが生み出した探検家ヒーローで、ガスライト世界を舞台にした19世紀末版アベンジャーズみたいな作品である映画リーグ・オブ・レジェンドでは、超人チームのリーダーをやっている。そんなリーダーキャラなのだが、POW13とそこまで高くないことが分かる。

確かにこの表を見る限り、POWの高さとリーダーシップの高さには関係が無さそうだ。リーダーシップの高さで言えば、アラン・クォーターメインはこのリストの中ではトップクラスのはずである。また、クォーターメインは不屈の探検家でもあるので、単純に精神力の高さとリンクしているとも言い難い。

キャラクター性を踏まえると、リストの上位にランクインしているのは、どちらかと言えば天上天下唯我独尊的な人の言う事を聞かないキャラクターである。フー・マンチューは悪の秘密結社の首領だし、モリアーティ教授も似たようなキャラだし、ドラキュラ伯爵は魔王キャラである。キャラクター性としての共通点は我が道を行くタイプで、職業としては悪の首領や異端の科学者が多い。またリストを観る限りは、人の言う事を聞かないPOWの高さは、犯罪者傾向にも繋がっている様にも思える。

ちなみに、クトゥルフ・ガスライトには、クォーターメインの人物像として勇敢だが控え目で、友人には献身的でアフリカ人にも寛容という記述がある。クォーターメインは人の話を聞けるキャラであり、だからこそ高いリーダーシップを持っているのである。その点を踏まえると、平均値よりちょい高め程度のPOW13は妥当に思える。また、同じ様に温和で献身的なイメージがあるホームズの助手のワトソンもPOW12で平均値に近い。

POWの高さをロールする

以上からPOWが高ければ高いほど、人の話を聞かず、自分の道を突き進む傾向があることが分かる。ある意味で、不屈の精神力とも受け取れるが、忍耐力とは関係が無いようにも思える。あくまで唯我独尊なだけである。

なので、人当たりの良さと共存できるのは、せいぜいPOW13程度が上限値だろう。それ以上となると異端者傾向が出て来るのはリストからはっきりと読み取れる。クトゥルフ・ガスライトのデータを公式値として受け取るならの話だが。

ちなみに、POWが高いと正気度も高いがこれは、自分に絶大な自信を持っているのであまり動じないという表現だろう。他人の意見に耳を傾ける人は、それだけ他人に影響されやすく、メンタルも傷つきやすい。現実がどうかはともかく、システム上はそういう形になっている。

また、システム上、POWの高さは魔力の高さなので、魔術師は基本的にはPOWが高い。フィクションだと魔術師は邪悪な王様に仕えている事も多いが、このシステムの場合、優秀であればあるほど、異端で孤高の傲慢な研究者みたいなキャラになるので、その辺の人間に従う事は無さそうだ。しかしながら、邪神はPOWが極端に高いので、魔術師もあっさり操られて従者キャラになることはありそうである。

動物のPOW

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ついでに動物のPOWにも触れて置く。とはいえ、動物の場合は単に従順さや、使役し難さを表現しているだけにも思える。狂暴な動物は従順度が低い=POWが高い。また、サイズが小さくなるにつれてPOWも下がる。あと何となく、草食動物の方がPOWが低い気もする。

動物のPOWをロールする場面があるかどうかは不明だが、狂暴な人喰い動物なんかを登場させる場合は、POWは高めに設定しておいても良い気はする。人懐っこい犬の場合はPOWも低いだろう。


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by cemeteryprime | 2017-09-15 19:21 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】内面性のシミュレーション

最近は、TRPGの『発生したドラマを楽しむ遊び』という側面に専ら関心がある。理由は主に海外ドラマを観過ぎているせいだ。如何にもホラー的な体験や、得体の知れない存在が引き出す根源的な感情としての恐怖よりも、人間関係における葛藤だとか、内面的な葛藤から発生する濃い感情に魅力を感じるのである。

だからこそ、敢えて言う。RPGの目的はキャラクターのドラマだ。ドラマを面白くする為には、多彩なキャラクターと、的確なロールプレイが必要になるのだ。

RPGの難しさ

より上手なロールプレイを目指して遊ぶことは、間違いなくロール・プレイング・ゲームの醍醐味だろう。

このキャラクターならどう行動するか?を考えるのは面白い。架空のキャラの行動を巡るこの問いに答えは無いが、リアリティがあるか無いかという感触は確実に存在する。フィクションの中の存在に過ぎなくても、その言動にリアリティを感じなければ、興味も失せる。

誤解も多いがロールプレイ(役割を演じる)というのは、与えられたキャラクターを演じる(シミュレーションする)という事である。俳優がやる演技も基本的には同じ事だ。そして、だからこそロールプレイは難しくもある。

プレイヤー本人と全く同じ経歴とステータスを持ったキャラをロールプレイするなら別だが、基本的にプレイヤーは、与えられた(たいていの場合はダイスを振って決めた)ごく僅かな能力値などからキャラクター像を組み立てる事になる。俳優の場合、そのキャラクターの人物像だとか過去だとか色んな背景情報を与えられて演技プランを組み立てるんだろうけども、RPGの場合は与えられるのは身体的特徴くらいだ。後は頭が良いとか、精神的にタフだとか、教育レベルは低いだとか、その程度だ。

…体は大きく運動も出来るけど、頭はあまり良くはない。でもそれなりに教養はある。そして人の言う事は聞かない頑固さがある。与えられた能力値に関する数値から、何となく人物像をプロファイリングすることは可能だが、ドラマを作る上で真に役立つ情報は殆ど与えられていない。どういうものが好きなんだろうとか、暴力に対してどういう反応を示すのかとか、これまでどういう経験をしてきたんだろうといった、内面性に関する情報である。

内面性をシミュレーションする

ところで、クトゥルフ神話TRPGには、キャラクターの内面性をシミュレーションする画期的なシステムが存在する。正気度判定システムだ。

クトゥルフ神話TRPGが画期的だったのは、正気度という概念を導入してホラー表現を可能にしたからなのは周知の事実だが、これが意味する重要性はあまり深く考えられていない気もする。それ以前も知力だとか精神力といった、そのキャラが何が出来るかといった能力面に関わる部分の内面性は幾らかシミュレーション可能になっていた。しかし、正気度の導入によって、一部ではあるがキャラクターがどう感じるかという感情をシミュレーション可能になったのである。

どう考えるか、どう感じるかという要素は、明らかに行動原理に関わる部分なので、ロールプレイにおいては大きな要素である。実は全く感動していないのに感動したフリをしたり、敵に立ち向かっていったが内心は恐怖でパニックになっていたり。こうした内面的な感情面での葛藤がもし、システムで可視化されシミュレーション可能になったなら、ロールプレイはより手軽に、より高度な内容になりはしないだろうか。

このキャラはこの状況でこう感じているというヒントをシステムが算出してくれるなら、プレイヤー自身もかなりキャラクターを掴みやすいはずである。

内面の数値化

こうしたキャラクターの内面に関するシミュレーションに対する1つのアイデアが、以前にも記事で取り上げた情動値の導入である。

そのイベントに心が動かされるかどうかを判定するだけのシステムだが、こういう状況でどういう反応をするかというヒントが与えられるだけでもロールプレイは大きく違って来るはずである。

繰り返しになるが、キャラクターをより上手にシミュレーションする事は、ドラマをより面白くする事でもある。最近の海外ドラマを観ていると、過去の経験によるトラウマや家庭環境といった要素がパーソナリティーに及ぼす影響なんかも、かなり正確にシミュレーションしてキャラクターの設定などに盛り込まれているのが分かる。クトゥルフ神話TRPG自体、精神医学に関するアイデアを内面表現に活用している作品である。


例えば、映画やドラマに出て来る極端な行動に走る主人公なんかは、たいてい過去にトラウマを負っていて、自分を罰したいという想いが根底にあったりする。こういう過去とパーソナリティも上手くシステムとして運用出来ないかなとは思う。

例えば、トラウマの数だけ何かに対する執着を設定するみたいな。トラウマと執着のバランスが取れている間は正常な行動が出来るけど、トラウマが悪化したり追加されてバランスが崩れると不定の狂気の様な状態になったり。過去に雪山で遭難して餓死しかけたことがトラウマで、食に執着しているキャラクターなら、異常な飢餓感に襲われて変わった物を食べようとみたいな。あと、興味技能なんかはこうした執着の内容と関係があって然るべきだし。

今はPOWINTくらいしか無いけども、例えば自尊心だとかのステータスを追加すれば、自己肯定感が低くて破滅的で攻撃的な性格の人間と、傲慢で攻撃的な人間の違いをステータス設定レベルで表現できたりしないかなとか。

クトゥルフ神話TRPGは、正気度システムの導入によって、感情をシミュレーションするという新しい方向性を示した。ドラマ的な面白さを追求するなら、この方向性にシステムを進化させていくというのは自然な流れでは無かろうか。

ただシステムが複雑になりすぎる感はある。


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by cemeteryprime | 2017-09-08 01:41 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【雑記】RPGとは

RPGとは?という記事は、今までの何度か書いていて、その都度内容が変わっている気がする。そんなRPGに関する見解の最新版。


RPGTRPG

現在RPGという単語は、『用意されたストーリーに沿って、ファンタジー世界を冒険しながらモンスターを倒してキャラクターを成長させる』タイプのデジタルゲームのジャンル名として認識されている。

RPGは日本においては、基本的にこうしたデジタルゲームのジャンル名として認識されているが、本来は複数人でテーブルを囲んでサイコロやミニチュアを使って遊ぶアナログなゲームだ。

そんな事情があるので、現在は本来の意味でのアナログなRPGという遊びは、TRPG (テーブルトークRPG)と呼んで区別する事が一般的になっている。ただ面倒臭い事に、TRPGという単語はホビージャパンという会社に商標登録されていて、その関係からか商品名としては旧来通りにRPGと呼んでいる物が殆どである。

RPGに関する混乱

現在、RPGというジャンル名は『ストーリーを楽しむゲーム』という要素と、『戦闘シミュレーションを楽しむゲーム』という2つの要素が含まれている遊び程度のニュアンスで使用されている。

なので、一括りにRPGと呼ばれていても、楽しさの方向性や遊び方はケース・バイ・ケースというのが実情だ。デジタルゲームのジャンルとしてのRPGの場合は、最初に挙げた様な『用意されたストーリーに沿って、ファンタジー世界を冒険しながらモンスターを倒してキャラクターを成長させるゲーム』といったざっくりとした共通イメージが機能しているが、TRPGの場合はデジタルゲームという制約が無い為に遊び方の自由度が高く状況は混沌としている。

その為にTRPGの初心者は、ゲームシステム毎によって遊び方が全然違っていたり、更には同じゲームなのに人によって遊び方が違っていたりといった状況に混乱する。不思議に思ってTRPGとは正確にはどういう遊びなのかを調べようとする人もいるだろうが、人によって説明がバラバラだったりして、大抵はすぐに匙を投げる。インターネット上ではTRPGという遊びに関する定義を巡る炎上も定期的に見る事が出来る。

その結果、多くのTRPGプレイヤーは、TRPGとはそもそもどういう遊びなのかがいまいち分からないままに、取りあえずその場の参加者が楽しめればいいという曖昧な基準で遊ぶという状況が存在している。意味不明な状況だが、幸い空気を読む事は日本人にはそう難しくも無いので辛うじて成立している。

ちなみにTRPGはどう遊ぶのが正解かに対する回答としては、各TRPGのルールブック冒頭に書かれているであろう遊び方をよく読むようにというのが最も正解に近い公式見解だろう。近年のTRPGは多様化しており、遊び方や方向性はシステム毎に違っているので、システムだけではなくどういう遊びを目指しているかを毎回きちんと確認した方が良い。

RPGの歴史

とはいえ、RPGという遊びの原理原則というべき定義は存在する。本来のRPGという遊びを敢えて定義するならば、『シュミレーションゲームのシステムを使ってキャラクターを動かし、参加者全員で1つのストーリーを作る遊び』である。

この点はRPGという遊びが誕生した背景を探れば明確だ。RPGという遊びは、ミニチュアを使った対戦ゲーム(ミニチュア・ウォーゲーム)から派生する形で誕生した。ミニチュア・ウォーゲームというのは、将棋の駒をミニチュアに変えてゲーム盤もリアルなジオラマにした物をイメージして欲しい。もしくはネットで検索すること。

ミニチュア・ウォーゲームはミニチュアの駒を戦わせてプレイヤー同士で勝敗を競うゲームなのだが、ゲームの勝敗よりもゲームプレイの過程でミニチュアのキャラクターに疑似的に発生するドラマの方が面白い事に注目したプレイヤーがいた。それに加えて、対戦ゲームとして遊ぶ場合は基本的に2人でしか遊べないが、勝敗に関係なくミニチュアの駒でドラマを作ることを目的に遊ぶならもっと多人数で一緒に遊べる事に気付いたのである。

こうして誕生したのがRPGという遊びだ。RPGが新しいジャンルの遊びとして成立したポイントは、勝敗を目的とした遊びではなく、ストーリー(ドラマ)を作る部分を目的として遊びである点である。それ故にゲームデザインの観点からは、RPGは明確にゲーム(勝敗を決めることを目的にプレイヤー同士が対戦する遊び)では無いと定義されることも多い。

RPGという名前の意味

ロール・プレイング・ゲームと呼ばれる様になった理由は、ゲームの駒に特定のキャラクターの行動をシミュレーションさせる遊びだからだ。特定のキャラクターの行動をシミュレーションさせるというのは、言い換えれば演技(ロール・プレイング)させるという事である。

それまでのミニチュア・ウォーゲームの駒には、当たり前ではあるが、前後左右に動けるだとかの戦闘ユニットとして必要な能力値しか設定されていなかった。キャラクターが作るドラマを目的としたRPGになったことで、頭の良さや外見の魅力など、戦闘能力以外の様々なパーソナリティーを表現する為の能力値が導入された。クトゥルフ神話TRPGに至っては、メンタルの強さというステータスまで導入され、恐怖したり発狂したりという心の動きまでシミュレーション可能になったのである。

RPGの目的はドラマである。ドラマを面白くする為に必要なのは、何といっても人物の面白さである。だからこそ、RPGのプレイヤーは魅力的なキャラクターを作って、的確にそのキャラクターを表現する(ロールプレイング)する事が求められるのである。

だからこそ、プレイヤーにとってRPGとは、魅力的なキャラクターを作って、より上手にロールプレイングすることを目指す遊びであるとも言える。それ故にロール・プレイング・ゲームなのである。

RPGの変遷

そんな感じに誕生したRPGの欠点の1つが、1人では遊べないという点である。

TRPGはグループディスカッションの様な形式で遊ぶので、プレイヤーとは別に、世界観のリアリティバランスを維持する為のルールの審判役と、司会進行役を兼任する、議長の様な役割と担当する人間が必要になる。所謂ゲームマスターである。

TRPGは複数人が集まらないと遊べないので、やがて1人で遊べるTRPGの様な遊びへの需要から、2つのゲームが誕生する。コンピューターRPGとアドベンチャーゲーム(ADV)である。

コンピューターRPGは、コンピューターにゲームマスター役を担当させる事で成立したデジタルなRPGだ。コンピューターRPGは機械的な戦闘シミュレーション部分などは人間がゲームマスターをやる以上に複雑な処理が出来、優れているるのだが、キャラクターの言動を汲み取って適切にストーリーを展開させるといった有機的な判断までは不可能である。

それ故に初期のコンピューターRPGは、ダンジョン攻略などプレイヤーの目的を明確に固定した上で、後はひたすらモンスターと戦闘してレベルを上げての繰り返すくらいの事しか出来なかった。プレイヤーは、ダンジョン攻略の過程における戦闘シミュレーションの結果などの行間を読んでドラマを脳内補完するしかなかったのである。

一方、アドベンチャーゲーム(ADV)は、用意されたストーリーを読み進める為に謎解きなどのパズルゲーム的な課題を解いていく形式のゲームである。ストーリーを楽しむゲームであるという点ではRPGと似ているものの、ストーリーを作ること自体を目的とした遊びではなく、ゲーム的な課題をクリアした報酬としてストーリーを楽しめる構造になっている点で大きく異なっている。本質的にはパズルゲームなのである。

やがてADVはストーリー性が弱いコンピューターRPGを補完するシステムとして組み込まれていく。これによってADVは物語を読み進める為にクリアしないといけない課題として、謎解きゲーム以外にも、キャラクターを育ててボスモンスターを倒す戦闘育成シミュレーションゲームという選択肢を得たのである。

JRPGとその影響

欧米では、従来のRPGをコンピューターRPGとして再現しようという試みがその後も続けられ、キャラクタークリエイトの自由度が高く、ストーリーも自分で主体的に紡いでいく事が求められる、オープンワールド型のコンピューターRPGが進化していった。しかし、日本では戦闘育成シミュレーションゲームを組み込んだADVである、所謂JRPGが大ヒットして主流になった。

JRPGは、名前こそRPGではあるが、実体はADVである。というのも、JRPGは基本的に用意されたストーリーを楽しむ為に課題をクリアすることを目的とした遊びであって、旧来のRPGの様にロールプレイングやドラマ生成自体を楽しむ遊びでは無いからだ。

こうしたJRPGをベースにしたRPG観が定着した結果、現在ではTRPG=アナログなJRPGという認識も普及している。このタイプのTRPGでは、ストーリーはゲームマスターが用意しておくもので、プレイヤーはストーリー進行させる為にゲームマスターが用意した課題をクリアするという遊び方をする。自由度が高くアナログなJRPGTRPGであるという認識だ。RPGというよりADVに近い遊び方であるが、一般的な日本人ゲーマーはADVには馴染みがあるが、旧来のRPGに触れる機会は基本的に無いので、自然な流れとも言える。

アナログなJRPGの弱点

アナログなJRPGともいうべきタイプのTRPGにはハッキリ言って弱点がある。1つはアナログである点だ。JRPGにおいて戦闘シミュレーションや謎解きゲームなどが、課題をクリアする遊びとして問題無く成立するのは、コンピューターゲームだからだ。

人間がゲームマスターをする場合、戦闘シミュレーション部分に関するルールの運用は当たり前だがコンピューターゲームと比べて曖昧になりがちで、謎解きゲーム部分に関しても、出題の仕方においてディコミュニケーションが発生していたり、そもそも謎の内容がポンコツ過ぎたりして、何かしらの事故が発生する。

こうしたゲームは実のところ、限定された選択肢の中で厳密に進行するコンピューターゲームの中だから成立する要素である。自由度が高いアナログ環境だと成立しないのだ。そしてグダグダになった結果、課題をクリアしていようがいまいが、ゲームマスターの匙加減でストーリーを進行させるという事態になってしまう。

もう1つの弱点は、JRPGがセーブ機能によるリトライを前提としている点だ。TRPGにセーブ機能に当たる仕組みは無い。機械じゃないので、数分前の状況なんか誰も正確には覚えてないからだ。初めからアナログなJRPGとしてデザインされたTRPGの場合は、この弱点をカバーする為に途中で死んでも蘇る事が出来るシステムを採用していたりする。ただ、主人公の退場や交代を前提とした旧来型のRPGJRPG風に遊んでしまうと、こうした救済処置は機能しないので、ただただゲームがそこで終了してしまうので注意が必要だ。

もう1つの進化

アナログなJRPGの弱点は、アナログ故の自由度(ガバガバさ)と、コンピューターゲームでしか成立しないADV要素の相性の悪さが原因であると、先に述べた。

こうした弱点をカバーする為のもう一つの方法が、アナログ故のガバガバさをゲームルールによって制限するという方法である。このタイプのTRPGは、イメージとしてはストーリーを作る為のゲームをプレイして、その過程からストーリーを読み取るという感じだ。

ゲームの進行方法もしっかりとルールが定められているので、遊ぶ人によってルールの運用が異なるみたいな状況も起こり難い。初心者でもルールに従えば、ゲームは問題なく進行するのが特徴だ。ただ、逆を言えばルールに従ってサイコロを振ってさえいれば自動的にゲームが進行していくので、ボーッとしているとあっとういう間に終わってしまう。

悪く言えば、シミュレーションの為にサイコロを振っているというよりは、サイコロを振るだけのゲームに、フレーバーテキストで意味合いを持たせているイメージが近い。なのでプレイヤー側にロールプレイング的なやり込み要素が薄いのが弱点と言えば弱点では無いだろうか。

ただし、対戦ゲーム的な要素を盛り込むことで、ゲーム的な駆け引きの面白さといった、ロールプレイング面におけるやり込み要素の薄さを補完するギミックを盛り込んでいるシステムもあったりする。

遊び方の違いを知る

かなり大雑把な説明にはなったが、TRPGというのはそれなりの理由と流れがあって多様化してきた歴史がある。書店のTRPGコーナーに行けば、どのタイプのTRPGであっても面白いものはきちんと生き残っている。例えばD&DというRPGの始祖ともいうべきTRPGは、最新版が10月か11月くらいに発売される。もちろん内容はアップデートされ続けている訳だが、最近の新しく作られているTRPGのシステムとは遊び方なんかが大きく異なっている。

クトゥルフ神話TRPGも昔からある割に人気のあるシステムで、海外では去年くらいに最新版が出ている。日本でも人気で、下手に旧版が売れ続けているせいか、最新版が翻訳されるのはまだまだ先になりそうである。

人気なのは良いのだが、クトゥルフ神話TRPGのシステム面の良さが評価されているというよりは、単に自由度の高さや、ホラーゲームであるという点だけを評価されている印象は否めない。クトゥルフ神話TRPGは好きだけど、システムの出来が悪いみたいな台詞を聞いたことがある人は多いのでは無かろうか。

TRPGと言っても、システム毎に遊び方の方向性や目的は異なっているという認識は、もうちょっと普及しても良さそうだ。1つ言えるのは、クトゥルフ神話TRPGのシステムはアナログなJRPGには向いていないという事実である。こうした要素はシステムの難易度の問題にされがちではあるが、実際の所は単なる遊び方の問題なのである。

TRPGのシステムは当たり前ではあるが、それぞれ想定している遊び方に合わせて設計されている。TRPGで遊ぶ際は、システムが提供する世界観の違いだけでは無く(それすら理解せずに遊んでいる人も多いが…)、システムの違いもしっかり吟味して選んで欲しい所だ。

RPGにおける自由度

ラグビーボールでサッカーをして、何か違う気がするけど楽しいからまぁ良いやとか言っている人がいると、確かに好きにしたら良いとは思うが、サッカーボールという物があるんだよとか、それはラグビー用だよとか教えたくなるのが人情という物だろう。

TRPGにおける自由度を盲信している人の中には、そもそも自分が遊んでいるのがサッカーなのかラグビーなのかその辺を理解しないままに自由度を主張している人も多い。目的とルールがあるから遊びは成立する。目的は何か、何の為のルールなのか。まずはそこから始める事をオススメする。そしてそれは案外、ルールブックに書いてあるのだ。


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by cemeteryprime | 2017-09-08 00:33 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【シナリオ案】悪書追放

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どういう話か

テーマは表現規制で、実際にその作品が魔導書の様に読んだ人間を狂わせる力があるとしたら。自分だけがそれに気付いたらどうすべきかを問うだけのシナリオ。

探索者の1人は漫画編集者で、もう1人は弁護士。後の探索者は、出版社の同僚だったり、調査を手伝う探偵だったり、警察であっても良い。弁護士役をNPCにする場合は、1人でもプレイは出来るはず。

導入パート

数日前に、変質者が殺人事件を起こして逮捕される。犯人はとあるエロ漫画に影響された犯行に及んだと逮捕後に警察に証言し、テレビでそれが話題になり表現規制問題へと発展する。

探索者の1人は漫画編集者である。その問題になった漫画の担当者は騒動を巡るストレスで突然退職してしまった為に、新しく担当者に任命される。出版社はこの騒ぎはビジネスチャンスだと考えていて、探索者に対して漫画家が委縮しない様にサポートする様に命令する。

探索者のもう1人は、逮捕された変質者の弁護士として雇われる。男は問題のエロ漫画に操られたと主張し、漫画に何か原因があるはずだと調査を依頼する。

調査パート

編集者の探索者は、漫画家を訪問する。漫画家の仕事場にはマスコミや猟奇的な表現の規制を求める抗議団体が訪問したりする。

弁護士の探索者は、問題のエロ漫画と、その作者について調査する。調査の結果、その漫画家の作品が原因で発生した猟奇事件は今回が初めてでは無く、別のペンネームで過去に書いた作品でも同様の事件が起きたと知らされる。

危機パート

その事実を裏付けるかの様に、同じような事件が再び発生する。事件は探索者が住む家の近所で発生し、今度は犯人が逮捕されないままになる。

編集者の探索者は、漫画家が悪意を持って読者の精神に異常をきたさせる目的で作品を作っていた事に気付くが、漫画家は姿をくらます。

2件目の事件の犯人は、漫画家の元の編集者で、探索者を襲撃したりする。

クライマックス

元編集者の所持品から、漫画家の逃亡先を突き止める。漫画家は、この先も人を狂わせる漫画を描く事は止めないと宣言する。漫画家が作品を通じて人を狂わせている事実は、状況証拠しかないので証明しようはない。探索者たちは、この漫画家をどうするか決断を迫られる。

結末

漫画家を殺すにしろ、野放しにするにしろ、漫画家自身も何かしらの作品の影響を受けて、こうした行動に出ていたらしいことが判明する。

探索者たちが家に帰ると、自分の子供が問題の漫画を読んでいたりする。


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by cemeteryprime | 2017-09-06 00:36 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】キャンペーンのデザイン、その2

ホラーTRPGにおけるキャンペーンの在り方を考える記事。

キャンペーン形式、その1

基本的にキャンペーンとは、一連の謎を追いかけるドラマシリーズである。このドラマの主人公はプレイヤーキャラクターだが、プレイヤーたちが飽きてどうでも良くなるまで、主人公を新たに投入したり交代させたりして、キャンペーンは続く。

この点は人気がある限り新しいシーズンが作られ続ける海外ドラマと構造は似ている。最初に用意しておいた一連の謎が解消された段階でシリーズは綺麗に終わらせても良いし、新たな謎を付け足しても良い。

連続ドラマと同じで、キャンペーンの面白さは結局の所、シナリオの面白さよりもキャラクターの魅力が鍵となる。もっと観ていたいキャラがいれば、キャンペーンは継続される。

キャンペーン形式、その2

もう一つは、一定のルーチンを繰り返す1話完結型のドラマシリーズである。警察ドラマだったり、弁護士ドラマだったり、医療ドラマだったり、そういった職業ジャンル系ドラマに多い。毎回、新しい事件が発生して、チームで解決する過程で色んなドラマが発生する。

この形式は安定感があるが、ホラーとの相性はあまり良く無い。というのも、これは非日常的な業界における、日常ドラマだからだ。ホラーは非日常だからホラーである。

一話完結型ドラマでは、確かに観客にとって毎回非日常的な事件が起こるのだが、それは主人公たちにとっては日常の一環である。

例えばアメコミヒーローだとか仮面ライダーみたいな日常的にモンスターと戦う人種のドラマシリーズだと、どうしてもホラーにはなり難い。最初はモンスターに怯えるかもしれないが、日常的に遭遇すると嫌が応でも慣れてしまう。なので、この形式でホラージャンルのキャンペーンを成立させるにはかなりホラー的バランス感覚が必要になる。

ちなみに実体のあるモンスターでは無く、人に憑りつく悪霊と戦い続けるエクソシストの話とかなら、シリーズ化されても割とホラーとして成立しやすい気はする。私見ではあるが。

複合パターン

その1とその2の複合パターンは連続ドラマにおいては、特に珍しくない。基本は一話完結型だが、偶に一連の謎を追う大きなストーリーも進展するタイプだ。キャンペーンにおいても似た構造を作る事は出来るかもしれない。

世界一ついてない男、ジョン・マクレーン

ジョン・マクレーンとは、映画ダイハードの主人公である。1作目では運悪くテロリストに一人で立ち向かう羽目になったついてない男だったのだが、人気が出て何本も続編が作られてシリーズされてしまった結果、何故か何度も運悪くテロ事件に巻き込まれるという世界一ついてない男になってしまった。どういう確率だ。

キャンペーン形式ではない、トーナメント形式のシナリオというのは基本的には一話完結の映画型ドラマである。こうしたトーナメント形式のシナリオに参加した探索者を、生き残る度に使いまわしてまた別のトーナメント形式のシナリオに参加させると、このジョン・マクレーンに似た状態が発生する。どういう訳か、何度も超自然的な事件に巻き込まれる男(もしくは女)の誕生である。

ジョン・マクレーンの場合は、巻き込まれる事件はテロなのでまだギリギリセーフという感じだが、ホラーTRPGでこれをやった場合、半魚人に遭遇した男が今度は宇宙人に攫われて、更には幽霊に取りつかれて、邪神の復活を阻止するみたいな、かなり脈絡の無い人生を送ることがある。

こうなってくると、もはや怪物との遭遇はそのキャラクターの日常の一環になってしまう上に、かなり脈絡が無いので、最早何と遭遇しても驚かないほうが自然になってくる。こういうキャラクターが、実は過去にも色々経験しているとか言い出したら、新しく参加したシナリオまでギャグみたいなそのキャラクターの人生に組み込まれてしまい、ホラーでは無くなってしまう可能性すらある。

ちなみに日常的に事件に巻き込まれたり、モンスターと何度も戦う事に違和感がないファンタジー世界を冒険するタイプのTRPGの場合は、こうしたトーナメント形式のシナリオに引継ぎ参加しても支障は出ない。ホラーTRPGの場合だけが特殊だと考えるべきだろう。


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by cemeteryprime | 2017-09-05 01:26 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】職業技能に関するシステム考察

TRPGにおける技能(スキル)の在り方というのは、悩ましいポイントの1つだ。職業毎に習得できるスキルを設定するか、スキルの組み合わせで職業を表現するか。

現代に生きるキャラクターをシミュレーションする場合、2つの問題が付きまとう。1つは、職業の専門化が進んで、それに伴って技能が細分化されている事。もう1つは、働き方の自由度が高くなって、職業の形態もどんどん多様化している事だ。

技能の追加における問題点

こうした要素に対応する為に、新しい技能の追加を特に制限していないシステムも多い。しかし、技能を細分化して追加すれば技能ポイントは足りなくなる。

例えば野球選手であることを表現する為に単に野球70%とするのと、投球60%+捕球80%+バッティング50%+盗塁70%で表現するのとでは、割り振る技能ポイントは大きく異なる。ポイントの割り振りという的では前者が有利だが、後者の方がシミュレーション表現としては豊かではある。

職業自体をスキルにする

そうした状況の1つの突破口になるかもしれないのが、職業という大きな括り自体を技能として活用する方法である。例えばクトゥルフ神話TRPGにおける鍵開け技能なんかは、英語では単に“ロックスミス(鍵屋)”技能という名前になっている。操縦:技能も、“パイロット:”技能になっている。

複合的で専門的な技能に関しては、職業の括りをそのまま技能名にする形で表現している。鍵屋技能に関しては、鍵に関する知識、ピッキング技術、鍵の複製などをいちいち別の技能にしているとキリが無いのでまとめた形だ。

ちなみにD&Dでは“鍵屋”に相当するスキルは、“盗賊”という技能でまとめられている。ファンタジー世界なので、マイナーな職業だと思われる鍵屋より、一般的な盗賊を採用しているのだろう。“盗賊”という形でまとめられているので、こちらには鍵にまつわる技能以外にもスリだとかそういうスキルも含まれている。

職業を技能にすると

では例題としてクトゥルフ神話TRPGのルルブに掲載されているサンプルキャラのスティーブン・セント・ジョンを使って技能を職業名で括るとどうなるかを実際にみてみよう。

裕福な事務弁護士であるスティーブンの技能は、以下の様な形だ。言いくるめ75%、運転(馬車)40%、回避50%、芸術(講義)45%、乗馬30%、信用80%、心理学65%、説得55%、図書館55%、値切り75%、法律75%、フランス語30%、ラテン語20%、ライフル55%

英米では弁護士は法廷弁護士と事務弁護士に別れている。スティーブンは弁護士だが法廷弁護士では無いという点が、説得や講義の技能値が微妙に低い所で表現されている。ビジネスで成功している裕福な法廷弁護士であるという点は、(社会的)信用が80%とかなり高い点で表現されている。

これを事務弁護士80%みたいな形でまとめてしまう。法律に関する知識や、値段の交渉や、適当な誤魔化しなんかは、弁護士の専門(偏見)なので、判定時には80%をそのまま適用する。図書館で資料を当たる場合や相手の顔色を伺う場合などは、専門分野では無いが、そこそこ仕事と関係しているので、‐10%~‐20%の若干の修正を加えた形で適用する。フランス語やラテン語に関しては、法学部を出ているはずなので多少は齧っているだろうという事で、1020%程度で判定する。

こんな感じで、“事務弁護士“技能80%を最初に設定して、後はその場のアドリブで運用する形でもそれなりに近い形で運用は出来る。また、特に明記されていなが、もしスティーブンが自分で事務所を開いて独立しているなら、経営者50%とかも付け加えておくべきだろう。

元のスティーブンの技能には“経理“は特に振られていないが、もし事業主であるなら本来はある程度、技能ポイントが振られていても良い部分ではある。財務に強い弁護士である事を表現したいなら会計士40%とかを付け加えると良さそうだ。

パーソナリティーを技能にする

より踏み込んだ表現方法として、職業よりもっと大きなパーソナリティー属性も技能に様に扱ってもいいだろう。例えば、スティーブンがイギリス出身でアメリカに住んでから5年みたいなキャラだったとする。

これをイギリス60%、アメリカ20%みたいな大雑把な感じで表現してやる。“アメリカ“技能というのは、アメリカ人なら共通認識として知ってそうな英語表現、アメリカの地理、風俗、みたいなものに対する習熟度を全部ひっくるめた表現である。

具体的な運用方法についてのアイデア

そうしたパーソナリティー属性としての技能は、細かく技能ポイントを割り振るとなるとイメージがし難いので、新米(20%)、そこそこ(30%)、ベテラン(40%)くらいに熟練度で3段階程度に分けてやる。

先ほどのスティーブンの例で言えば、ベテランの事務弁護士で、そこそこの経営者で、そこそこのイギリス人で、新米のアメリカ人という感じ。

ただこれだけだと、ベテランの弁護士間で技能値に個人差が無くなる。なので、個人の資質としての能力適性をボーナスとして上乗せしてやる。例えば、同じベテラン弁護士でも、頭が良いキャラなら+30%、普通なら+20%、馬鹿なら+10%といった形で差をつける。

スティーブンは、頭は良くて勉強もできる(INTEDUは高い)が、あまり魅力的ではない(APPは低い)キャラだったとする。これを仮に、学術系スキル適性+30%、交渉系スキル適性+10%と表現しておこう。

弁護士としての経験を活かす時、法律知識を参照する場合は弁護士スキルの40%に学術系スキル適性+30%の補正を加える。70%で判定を行う計算だ。法律知識を活用して交渉を行う場合は、交渉系スキル適性+10%を適用して、50%で判定を行う。

この方法なら、細かく技能を設定することなく弁護士キャラをロールできるし、頭が良いだとか、交渉が下手だとか、運動が得意だとかの個人差も表現できる。…と思うのだが、どうだろうか。


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by cemeteryprime | 2017-09-04 21:35 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【TRPG】ミニマムなシナリオ生成

これまでにもシナリオのミニマムな生成方法を考えてきたが、今回はもっともシンプルだ。主人公の属性と敵の属性の2つの要素を用意して、それを組み合わせる。それだけである。

ストーリーのコアになるのは言うまでもなく、主人公と障害(敵)である。なので、この2つの属性さえ決めてしまえばシナリオの内容はある程度方向性が固まるので、それをたたき台にするという寸法である。


主人公の属性とシナリオ

これまではあまり着目してこなかったが、主人公の属性というのはかなり大きな要素である。例えば同じ吸血鬼モノでも、農民VS吸血鬼と、宇宙飛行士VS吸血鬼と、調査隊VS吸血鬼と、神父VS吸血鬼と、母親VS吸血鬼と、社畜VS吸血鬼と、童貞VS吸血鬼では予想されるシナリオの内容はガラッと変わる。

農民VS吸血鬼の場合は、村に吸血鬼がやってきて死人が出始め…といった内容になるだろう。イメージとしてはスティーヴン・キング呪われた町だとか、それを元ネタにした小野不由美の屍鬼だとかそういう感じだ。

一方、宇宙飛行士VS吸血鬼の場合は、舞台はどこかの惑星か宇宙船内になるだろう。後者の場合は、映画『エイリアン』の様な、宇宙船内に侵入した敵と戦う感じのシナリオになる。

調査隊VS吸血鬼の場合は、南極だとかジャングルだとか古代遺跡だとかの僻地に出かけた調査隊が恐ろしいモンスターに襲われる話になるだろう。宇宙飛行士VS吸血鬼と混ぜるなら、火星だとか未知の惑星を調査する話になる。

農民VS吸血鬼の場合は、吸血鬼は外部から侵入してきた侵略者のイメージだが、調査隊や宇宙飛行士の場合は、好奇心猫を殺す的な自ら余計な場所に踏み込んでしまって襲われる話になる。

神父VS吸血鬼の場合は、依頼を受けて吸血鬼を殺しに行くストーリーになるはずだ。母親VS吸血鬼の場合は、子供を狙う吸血鬼的な存在と戦う話になるかもしれない。社畜VS吸血鬼の場合は、おそらく吸血鬼は搾取する鬼としての経営者かもしれない。童貞VS吸血鬼の場合は、吸血鬼は童貞の生き血を狙うエロ吸血鬼か、処女の生き血を狙うヤリチン吸血鬼になるはずで、どうあがいてもB級ホラー感が漂う。

…とまぁ、こんな感じで主人公の属性を変えるだけでストーリーの毛色はかなり変わる。

メジャー所の主人公属性としては、刑事や探偵や医者なんかが使い勝手が良い。刑事VS吸血鬼なら、正体は吸血鬼な連続殺人鬼を追うシティシナリオになるだろうし、医者であれば謎の奇病に苦しむ患者(吸血鬼の被害者)を救う為に探索するシナリオになる。有名なドラキュラにおけるヘルシング教授も医者として呼び出される探索者である。


探索者のレギュレーション

主人公の属性というシナリオ要素を使用しないシナリオ…要するにお化け屋敷の様に箱だけを用意するタイプは、いろいろシナリオに変化を持たせようとしても、どうしてもキャストや内装が違うだけのお化け屋敷になりがちである。

今回のシナリオの探索者は農民にして下さいとか、宇宙飛行士にして下さいとか、調査隊のメンバーですといったちょっとしたレギュレーションを設定するだけで、シナリオのニュアンスが大幅に変化するのは先に述べた通りである。TRPGの場合、シナリオソースとして個性あふれるモンスターのアイデアは豊富に与えられている。主人公の属性に関しては、オリジナリティも糞も無い要素なので、後は組み合わせの問題でしかない。幾らでもシナリオパターンは作れるはずである。

多くのキーパーは、モンスターの設定を掘り下げたり、お化け屋敷の作りを拘ろうとするものの、主人公属性との絡みを忘れてしまいがちだ。主人公と敵の2つの要素は常にストーリーの両輪なので、主人公と無関係にモンスターの設定だけ掘り下げても、ストーリーが豊かになることは無いという事は覚えておいた方がいいかもしれない。


冒険者という主人公の属性

ファンタジー系TRPGの場合は冒険者という万能すぎる主人公属性が存在している。冒険者は危険があれば飛び込み、敵がいれば倒すという属性であり、万能ではあるがかなり無個性になりがちなである。

冒険者属性は、何かを攻略する遊びであるゲームには向いているが、ストーリー性という意味では冒険者であるかぎり、毎回そういう話にしかならない。更にはゲーム的な存在であるが故に効率重視の非人間的なストーリーを作りがちな原因にもなる。


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by cemeteryprime | 2017-08-08 23:11 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】経済状態の分類方法

クトゥルフ神話TRPGには、探索者の年収と財産を1D10で決定するシステムがある。…あるのだが、正直ロールプレイには反映しにくいというか、キャラ設定として活かし難い部分ではある。年収4500ドル(約500万円)と55000ドル(約600万円)の違いなんてどう表現しろというのか?

そこで代替案として思いついたのが、マズローの欲求段階説に基づいた経済レベル表現である。マズローの欲求段階は、人間の欲求を5段階で表現したものだ。詳しくはwikipediaでも何でも参照してほしい。これはあくまで人間の欲求が階層構造を持っているという話だが、人間の欲求は経済状態に合わせてより大きくなるという法則と重ねれば、差し迫った欲求の内容から経済状態の段階を表現できるのではないかという発想である。

そこで、マズローの欲求階層図をベースに、欲求に応じた探索者の経済レベル階層図を作ってみた。それが以下の図である。

c0325386_23251780.jpg

マズローの5段階の内の経済状態と比較的分かりやすくリンクしている4つを、細かく6つに分けた。6つにしたのは1D6のランダム決定をしやすくする為だ。分布にシュミレーション性を導入したいなら1D100で判定して最上位は1~5で、二番目は6~15で、三番目は16~35で…みたいな感じにすると良かろう。

レベル1、飢えに悩むレベルの貧乏

マズローの欲求段階ではこの最下層を生理的欲求としている。食欲とか睡眠欲とか排泄欲とかの生存の為の本能レベルの欲求のことである。

経済状態のせいで、排泄が出来ないとか眠れないってことは無いので食欲のみに注目してみた。今日の食事にも困るぐらいの貧乏という段階である。

全人類レベルで考えれば、この段階に位置している貧困層は多い。が、発展途上国と違って日本の場合は一応、生活保護制度等があるので飢餓レベルの貧乏な家庭というのはあまり聞かない。とはいえ、ごくまれにそういった保護を受けるという発想に至らず孤立して死んでいる人はいてニュースになったりする。それ以外にも、ネグレクトや虐待を受けていて満足に食事を与えられていない子供なんかは存在する。

レベル2、住む場所が無い、家が欲しい

取りあえず食事に困らなくなったら、人は安全な生活環境を求めるようになる。マズローは、これを安全の欲求として表現している。ちゃんとした住む場所が無い人というのは、そこまで珍しくもない。完璧なホームレスは貧困というよりは半ばそういう性癖でやっている人もいるらしいが、例えば仕事が無くなって家賃が払えずに住む場所を追い出された人だとか、日雇い仕事で食いつなぐネットカフェ難民なんかはこのレベルの貧困と言える。住む場所が無く、住所不定状態だと、社会的サービスを受けるのが困難になったり、就職も難しくなったりする。ネットカフェ難民では無くとも、自分で家を借りられるほどには稼ぎがまだなくて、知人の家に下宿している人間や、あまりにもボロボロのアパートなんかに住んでいてマシな家を探したいと思っている人なんかも含めるともっと数は多くなるかもしれない。アメリカによくいるトレーラーハウスに住んでる人たち辺りが境界線の様な気はする。

レベル3.マシな仕事に就きたい

これも安全の欲求の1つであるが、住む場所が確保できれば次の段階として、安定した収入や、仕事面での安全性や、健康的な生活だとか、福利厚生とった物を求める様になる。これに関しては、質を求めるとキリがないので、パーフェクトにこれが満たされている人間は少ないかもしれないが、たいていの人はある程度は満足出来ている。

仕事にはついているが、長時間労働&低賃金とかで、まともな食生活ができていないだとか、不規則な睡眠サイクルで体を壊しつつあるだとかの、数年後には確実に病気になっていそうなブラックな労働環境にある人だとか、短期の仕事しかなく定職を探している人だとか、危険な労働環境で働いている人だとか。

諸々の事情で、もっといい仕事を探さざるを得ない状態の人たちがこのレベルにあると言える。アメリカだと、日本の様に国民健康保険の類が無い(オバマケアが出来たが)ので、まともな仕事につけず会社の健康保険等が無ければ、病院にも禄にいけない状況があるので、こうした問題はより深刻かもしれない。

レベル4、人間関係

マズローはこれを社会的欲求と呼ぶが、生活がある程度安定したら、次は人との繋がりを求めるようになる。周囲の人間とより良い関係を構築し、恋人をつくり、家族を持つことを考える。

少なくとも、家や仕事に不満が無い段階の人々である。レベル2の段階の課題に囚われている間は、なかなか人間関係のことまで気は回らない。

親と同居している未成年の場合は、余程貧乏でない限り食べ物や住居の心配をする必要は無いので、このレベルからスタートする。家族との関係改善や、学校で友達を作ろうとし、恋にも悩む。

レベル5、名声

周囲との人間関係にもある程度満たされれば、次は社会的な承認欲求を満たそうと望むようになる。世間から一目置かれたいと考えるようになる欲求である。

レベル5がどこまで経済状態に左右されるかは難しい所ではあるが、人間は経済的に豊かで余裕があればレベル4はある程度満たされるものである。莫大な資産を受け継いで金は持っているものの、社会的には孤立しているというような特殊なケースでない限りはそうだろう。

レベル5に位置する人間は、経済的に自立しており、恋人や家族もいる人間である。端的に言えばリア充と呼べる人間である。こうした人間は、社会的な地位を向上させる為により一層仕事に打ち込んだり、地域や社会に貢献をする為に時間やお金を使うようになる。

レベル6.実績

それなりに社会的名声も手に入れた人間が次に何を目指すのか、それは自分が社会において重要な人間であると自分で確信することである。ビジネスで成功を収め名声を手に入れたた人間は、次の段階として、政治に参加したり、社会的に意義のある事業に独自の投資をしたりしはじめる事がある。

既に十分に名声を獲得し、金にも困っていないであろう人間がこうした活動を行うのは、世間の評価ではなく自分自身で自分の影響力を確信したいからだと考える事が出来る。

レベル6は社会的名声を獲得した成功者である。レベル6は経済的な面だけ評価することは難い。金はあっても名声を獲得することに終始する人間もいるだろう。ビジネスで一発当てただけでは無く、安定した社会的地位を築いてこそレベル6に進む。

総論

まとめると、レベル1は食べるものに困るくらいの貧乏。レベル2は住む場所に困るくらいの貧乏。レベル3はブラックな仕事に就いている人。レベル4は一人で生きていく分には問題無いが、誰かを養う甲斐性には欠ける程度の経済状態。レベル5は世間の評判を気にするリア充生活者。レベル6は、社会的地位を気付いている成功者。…とまぁ、こんな感じである。

かなり大雑把な分類ではあるが、生活状況とか、人生におけるその段階での課題といったものは明確なので、ロールプレイングはしやすいのでは無かろうか。




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by cemeteryprime | 2017-08-02 23:34 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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