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【小説感想】特等添乗員αの難事件

特等添乗員αの難事件I (角川文庫)

松岡 圭祐 / 角川書店(角川グループパブリッシング)

スコア:


スピンオフ
 特等添乗員αとは、万能鑑定士Qの事件簿シリーズ全12巻の後に万能鑑定士Qの推理劇シリーズと平行して出版されていた別主人公のシリーズである。この2作品はちょくちょくクロスオーバーしているので、推理劇シリーズを読むならこちらも一緒に読んでおくとより面白い感じ。

コンセプト
 万能鑑定士Qシリーズの主人公、凜田莉子が論理的思考を武器とするのに対して、特等添乗員αの主人公、浅倉絢奈が武器にするのは水平思考(ラテラル・シンキング)だ。垂直思考(論理的思考)と水平思考という感じでこの二人は対になっている。このコンセプトがなかなか良くて、ハッキリと両者に得手不得手が存在する形になるので、結果的に主人公の超人化に歯止めが掛かるという効果を生んでいる。

あらすじ
 主人公の浅倉絢奈は中卒のお馬鹿なニートであったが、派遣添乗員試験の面接会場でたまたま知り合った観光庁の若きエリート壱条に、そのラテラルシンキングの才能を見出される。試験は馬鹿すぎて余裕で不合格だった浅倉だが、壱条家に支える使用人で彼の家庭教師でもあった能登の下で一般教養とラテラルシンキングを指導される。

 壱条の様な官僚には論理的思考が求められ、トラブルに直接対応する現場の人間にはラテラルシンキングの才能こそが求められると考える壱条にとって、浅倉は最高のパートナーであった。こうして最強のトラブルシューターとなった浅倉絢奈は人気の派遣添乗員として仕事先や壱条の依頼で遭遇した様々な事件を解決していく。みたいな話。

水平思考
 確実に物証を抑えながら根拠ある道筋をたどって真実に行き着く凜田莉子のスタイルとは異なり、浅倉絢奈の場合はラテラル・シンキングなので速攻で真相に到達するのだが根拠も物証も無い。なので、毎回詐欺師的な手口で逆に敵を罠に嵌めて自爆させる手法をとる。なので、同じく詐欺事件を扱った人の死なないミステリーなのだが、万能鑑定士Qと結構テイストは異なっている。

キャラクター
 ラテラル・シンキングは、主人公の武器であり属性でもある。基本的には作中では水平思考とは、人の裏をかくような詐欺師向きの才能として扱われている。主人公の場合は、そうしたチート的というか詐欺師的な思考回路が身についてしまっている事に引け目を感じつつも、才能を受け入れ、正義の心で水平思考を詐欺師バスター的な方向に活かすという話になっている。

 浅倉絢奈の場合は、優秀で美人なキャビンアテンダントの姉がおり、姉ばかりが評価される家で育った為に、とにかく姉や家族から否定されたくないという勝負から逃げる方向に特化して思考回路が成長し、結果的に自然と水平思考を行う人格と化したという設定。そのせいで、まともな論理的思考能力が育たず、一休さんのトンチみたいな物でお茶を濁すので家族からも人格に難があると思われいてニート状態でも已む無しと放置されていたという…。

 ちなみに水平思考な部分以外は、万能鑑定士Qの凜田莉子も添乗員の勉強をしていたこともあって思いっきり知識が被っていたりしている。

シリーズ
 今のところは5巻まで出ていて、多分これ以上は続きは出ない気もする。面白いのは間違い無いが、主人公のキャラ的にも万能鑑定士Qありきな感じなので、基本的にはそちらを優先的に読んでおいたほうが良い。このシリーズ単体で読むのはちょっと勿体無い感じ。
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by cemeteryprime | 2015-08-31 16:19 | 作品・感想 | Comments(0)

【小説感想】万能鑑定士Qの事件簿

遂に12巻まで読み終えた。
 1巻と2巻が同時発売されたのが約5年前。当時、千里眼シリーズなどで松岡圭祐作品のファンだった私は速攻で購入したのだが、あまりの作風の変化と期待はずれな内容にディスりまくった記憶がある。ボリューム満点の娯楽エンタメ作品な作風から急に軽量級のライトノベルに変わっていたからだ。

 その後、しばらく糞作品認定していたのでこのシリーズは一切購入していなかったのだが、『探偵の探偵』を読んだのがキッカケでまた松岡圭祐作品を読みたくなったので続きを購入してみた。

 すると…なんと面白いではないか。あまりにもダークで少し辟易してしまう『探偵の探偵』の反動という面もあるかもしれないが、どこまでのライトでサクッと読めてしまうこのシリーズの魅力に気付くことが出来たのである。

作品概要
 万能鑑定士Qとは、主人公が経営するお店の名前である。主人公はまだ若い女性なのだが、高度な記憶術と論理的思考法を習得しており、あらゆるジャンルの物をその場で識別するのである。幾らかは名探偵的な博覧強記によるものだが、あくまで推理力を駆使する部分がミステリーの主人公らしい部分である。万能鑑定士というのはあくまで、屋号で資格などは持っていない。美術品から日用品、毒キノコの分類まで広範囲にカバーしているのである。

 このシリーズのセールスポイントは人の死なないミステリーだ。ただしありふれた日常的ミステリーを扱ったものでは無く、毎回異常でガッツリと世間を震撼させる詐欺事件と対決する話になっている辺りは松岡圭祐作品らしいサービス精神といった所だろうか。名探偵の行く所に殺人事件ありでは無いが、万能鑑定士の行く所に詐欺事件ありなのである。詐欺事件は割とありふれているのでそんなに不自然では無いかもしれない。

魅力
 このシリーズの一番の魅力は、何と言っても短時間で読める点だ。人がコンテンツを読んでいる際に感じる面白さというのは、時間辺りの物である。振り返るととても面白く心に残る作品であっても、読んでいる時は退屈を感じてしまう作品というのは存在する。それは主に消費時間が長すぎるという問題である。時間辺りに換算すると、面白さの密度がグッと低下しているのである。

 このシリーズはページ数もそんなに分厚く無く、構成的にも基本的に読みやすい。個人差はあるかもしれないが、推定所要時間は1時間くらいといった所だろうか。1冊の値段も税込みで550円程度と青年誌漫画と近い価格帯で、1冊毎で完結しているのもポイントである。同じ価格で、きちんと完結している方が満足度は高いし、小説なのでストーリー分量も多い。

 これは作風的な部分でもあるのが、トリビア的な要素が詰まっているので、ストーリーはライトなのだが情報量的にはそこそこボリュームを感じるというのもポイントだ。ストーリーがライトでドラマ性が薄くても、ミステリーの骨格を持っているのでグングン読み進められる点も良い。通勤や通学時間が片道30分もあれば毎日1冊購入していける感じなので、コンテンツ商品としてかなり上手く設計されている様に感じる。

印象の変化
 1巻+2巻を読んだ時と、ガラリと印象が変わったのは単に性格の変化なのだろうかと、改めて読みなおしてみた。すると、1巻と2巻は前後篇の分冊であり、ストーリーテリングの手法としても時系列を前後させたりのギミックが目立った。1話完結で読みやすいストーリーテリングという、ポイントが機能していないのである。もちろん、内容的には面白くないという事は決して無いのだが、その後に形成されたフォーマットと比べるとライトなコンテンツ商品としての完成度は低かったという印象である。

 過去のディスりまくった記事についてはアドレスを貼っておく。
http://rexmundi.exblog.jp/14062618/

 過去記事で指摘している様に、ドラマ性やキャラ性は正直薄い。のだが、シリーズ物として連作なのでそのあたりは読み進めていくと徐々に補完はされていく。これからは読み始める人は、まずは1巻と2巻をまとめ買いして、その後は3冊づつくらいまとめ買いしていく事をオススメする。本当にすぐに読めちゃうからだ。
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by cemeteryprime | 2015-08-26 11:57 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】探偵の探偵 (第1話~第6話)

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録り溜めしていたドラマ版の『探偵の探偵』をまとめて消化した。原作は松岡圭佑の小説、『探偵の探偵Ⅰ~Ⅲ』(講談社文庫)。正直、ネットでは視聴率が低迷している事くらいしか話題になっていなかったので、大した期待もせず今まで視聴を後回しにしていたのだが、実際に観てみるとかなり面白い。

あらすじ
主人公の紗崎玲奈は、妹を性犯罪者の前科者のストーカーに狙われた。警察にも相談し、妹は遠い親戚の元へと預けられる。しかし、ストーカーはもぐりの探偵を使って妹の位置を割り出し、妹を誘拐。無理心中を図りまんまと殺害されてしまった。邪悪なストーカーに手を貸した探偵は素性すら掴めず、罪にも問われなかった。紗崎玲奈はこの探偵に復讐する為に、自ら探偵となり犯罪者に手を貸す探偵と戦う事を決意する。復讐に燃える危険な紗崎玲奈を引き受けた探偵の須磨は、玲奈を対探偵課という悪徳同業者を告発する部署で働かせる事で完全に社会から逸脱した犯罪者になることに歯止めを掛けようとするが…。みたいな話。

探偵観
現代において特定個人の情報を入手するには非合法な手段無しでは成立しない。この作品に登場する探偵は大なり小なり違法行為に手を染める人間たちなのである。探られると痛い腹しか持っていない探偵たちは、警察の介入を嫌うので探偵同士のトラブルは完全にイリーガルな世界で処理される。被害にあっても警察に駆け込めない人種なのだ。基本的に主人公も含め逮捕されるだけの証拠さえ残さなければ、何をやっても問題ないと考える連中なのだ。探偵の中には、そもそも看板を出していない連中も多い。妻に逃げられたDV夫や、ストーカーや、詐欺師などの犯罪者相手に、個人情報収集能力を金で売る人間は看板を掲げない方が都合が良いのである。主人公の紗崎玲奈が戦うのはこうした犯罪者相手に商売を行う悪徳探偵たちである。

ジャンル
ハッキリ言って、バットマンやパニッシャーの系譜に連なると言っても良いクライムファイター作品だ。警察の捜査が及ばない犯罪を違法な手段で捜査し、容赦なく私刑を加える。

アメコミのビジランテたちは、フードで正体を隠すことでビジランテとして成立しているが、この作品の場合は探偵としての知識と技術を活かして、逮捕されるだけの証拠を残さない事でビジランテ活動を成立させている。警察も主人公の法律を無視した違法な活動に気付いてはいるが、証拠が残っていないのである。なにせ被害者側の悪徳探偵も、警察には絶対に泣きつかないので事件化しないのだ。主人公は探偵業界では嫌われ者であり、多くの悪徳探偵の恨みを買って命も狙われている。

見どころ
この作品に登場する警察は無能では無いが、探偵たちは平気で住居侵入や窃盗などの違法な捜査手段を駆使出来るという点で幾らかのアドバンテージを持っている。探偵物なのだが、所謂名探偵的な探偵は登場しない。基本的に情報収集に長けた犯罪者である。主人公もどちらかと言えばジェフリー・ディーヴァー作品に登場する様なプロの殺し屋に近い。

基本的に主人公は悪徳探偵への復讐心で行動するクライムファイターなので、警察に突き出してお終いなんて事は無い。バイオレンスな制裁が伴う。鉄パイプで頭を殴打くらいは序の口で、拷問を加えたり、即席で釘爆弾を作成して使用したこともある。TVドラマの主人公としては近年まれに見る凶悪さでは無かろうか。暴力の基準は死ななきゃセーフくらいの感じである。あと、主人公が女性なので女の悪人に対しても全く容赦が無い。ただ、その分敵の攻撃も容赦は無くて、基本的に主人公は女性なのでフィジカル的にはそこまで強くは無い。

ドラマ化の是非
元々、原作小説が犯罪&バイオレンスで実写化向きな内容だったというのもあるのだが、それ以上にかなり制作スタッフが頑張っている印象だ。視聴率的に成功しているかどうかは知らないが、ドラマ化としてのクオリティという意味ではかなり高水準だと感じる。

まず第一にキャスティングが、かなり良い。主役である紗崎玲奈役の北川景子と峰森琴葉役の川口春奈のコンビが凄くキャラにハマっているのに加えて、脇役も、敵役もほぼ全てがツボを押さえたキャスティング。単に人気タレントを出しましたとか、大物俳優だしてみましたみたいな要素は今のところ皆無。ユースケサンタマリア演じる限りなくムカつく外道探偵とか、高岡早紀演じる糞みたいな女医とか、ぶん殴りたくなる感じの悪役勢が最高。まぁ、実際にぶん殴られるんだけども。

シナリオ改変
原作は松岡圭祐作品の中でも極端にバイオレンス要素が強い感じで、陰鬱なオーラがエンタメ性を阻害している印象すらあって個人的にはイマイチ好きじゃない。ドラマ版は、バイオレンスの要素が強いクライムファイター物という原作のテイストを残しつつも、もうちょっと大衆エンタメ路線に寄せている感じの改変をしていて、どちらかと言えばこっちの方が好き。原作改変というと、変な設定ねじ込んだり、キャラ設定を大幅に変えちゃったりという物が多い中、エンタメとしての路線をTVドラマ向きに上手く調整している感じで、脚本の人が結構良い仕事してるなと感じた。

あと、原作だと割とダーク一辺倒なのであまりテンポが良いとは言いがたいんだけど、TV版はちょっとコミカル寄りな場面も作って上手くⅠ時間ドラマのメリハリを作ることに成功している。シナリオのテンポが良いので、6話分をまとめて観たけど全く苦にならなかった。1時間ドラマって、ザッピングとか、何かをしながら観るのとかを前提にして意図的に緩い作りになっている物が多い中、このドラマの作りはなかなかガチだと言える。単純なエンターテイメント性で言えばむしろ良くなっている印象すらある。

キャラ改変
主役2名のキャラクターも大衆エンタメ向けにするという路線において、なかなか適切な改変が施されている。一番大きいのは、峰森琴葉の扱いだろうか。琴葉が殺された玲奈の妹、咲良の親友だったという設定になっている。原作では単に琴葉は死んだ妹と年齢が近くて妹に相手を重ねてしまう程度の弱い関係性で、それを百合要素で補強していたのだが、この改変で原作以上に二人の関係性が因縁レベルで強化されている上に、宿敵である死神が二人にとっての共通の敵として機能する構図になっている。結果として、琴葉はもう一人の主役にランクアップしており、玲奈のバディとしての存在感も増しているのである。

二人の年齢設定が高めになったのも良い改変ポイントで、二人とも若さゆえの不安定感みたいな要素は払拭されている。琴葉もまだまだ未熟ながらも、単なる玲奈への依存心では無く自分が支えねばというハッキリとした大人としての意志を感じさせるキャラになっており、キャラとしての魅力は上昇している様に思える。玲奈の方も、演じている北川景子の効果もあってカッコイイお姉様感が増しており、あくまでボロボロになりながら戦うヒロインだった原作と比較して、戦う女主人公へと成長している。琴葉はバディ枠であり、ヒロイン枠も兼ねている。女主人公としての玲奈のキャラ造型はなかなか見事で、主人公としての格好良さに加えてきちんと女性としての弱さや優しさも描写されている。一方の琴葉を演じている川口春奈は、姉を支える健気な妹キャラが良く似合っていて、コンビとしての完成度がなかなか高い。

以上。とにかく面白いので、今からでも観て損は無いはず。
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by cemeteryprime | 2015-08-17 21:48 | 作品・感想 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】動く探索者の作成

ストーリーの主人公たる探索者が、積極的にストーリーに絡んでいけるかどうかはプレイヤー個人の積極性やテクニックだけに依存しているだろうか?

否。そうでは無い。設定レベルで、動かし安いキャラクターという物は存在する。創作において、勝手に動き出す活きたキャラクターという概念は存在する。勿論これは比喩表現だ。シンプルに表現するなら、状況に合わせた取るべき行動が明確で、いちいち次の行動を考える必要が無いキャラクターという事である。

メインのエンジン
 探索者の求めるもの(行動原理)を明確に設定しよう。これが探索者を活きたキャラクターにする初級編である。何を最優先に行動するキャラなのかが明確に判っていれば、プレイヤーは探索者らしい行動をいちいち考える必要は無くなるのである。

 その選択が探索者にとって何らかのリスクを伴う可能性があったとしても、先に最優先する物さえ決めていれば迷う必要は無い。ガンガン突き進むだけである。時に人間は、自分の命よりも金や名誉や他人を優先する事がある。例えその行動で探索者が死ぬ羽目になったとしても、終始一環して行動原理にブレが無ければロールプレイとしては大成功の部類に入っているはずだ。TRPGは生き残るゲームでは無い。ロールプレイングゲームである。

 勿論、途中で再優先する物は変わってもいい。人間は成長したり、変化する生き物である。金を再優先していた人間が、他人を最優先する様になる事もあるだろう。逆もまた然りである。こうした変化は、ドラマチックであるべきだ。感動的なイベントかもしれないし、クトゥルフ神話TRPGの場合であれば恐怖に直面した結果として人間性が変わってしまう事もあるだろう。途中で切り替えるにせよ、そこまで一貫性があればその変化も1つのストーリーになる。

メイン・エンジンの選択
 求めるもの(行動原理)は、基本的にはどういう物でも構わない。金なんかは動機としてかなり汎用性が高い。金に困った人間は、たいていの事はする物である。他には愛だとか、喜びだとか、正義、名声、承認欲求なんかでも良い。

 何でも良いのだが、当然その求める物はシナリオ目標に上手く絡める必要がある。あまり限定的過ぎる内容にすると、その探索者はキャンペーン的に使い回し難くなるので注意が必要だ。ヒロインAを深く愛している探索者よりは、単に女好きなキャラクターの方が使い勝手は良い。女好きの主人公は、毎回女性をフックにして進んでトラブルに首を突っ込んでストーリーに絡んでいく。転がしやすいキャラクターという物はそういう特徴を持っているものなのだ。

 探索者の動機はシナリオ目標に絡めてやる必要があるが、最初からシナリオ目標に合わせやすい動機を考える必要は無い。むしろ、シナリオ目標とのすり合わせが多少難産である方が、ストーリーが膨らむ余地が出てくる。TRPGの醍醐味は、キーパーとプレイヤーの提案の相互作用から、予期せぬストーリー性が発生する事である。これだ!と思う行動原理が思いついたなら迷わず採用してみて欲しい。

第二のエンジン
 更に探索者を自律的にシナリオに絡ませやすくする方法がある。それは、探索者にカルマ(回収すべき伏線)を設定する事である。通常の創作では、作者は後々に回収する為に主人公の背景や過去に判りやすく伏線を設定する。生き別れの兄弟がいたり、父親が生死不明だったり、両親が正体不明の敵に殺されていたりだ。こうした確実に回収されるである伏線は、読者に対する牽引力として機能する。

 同じ理屈はTRPGでもプレイヤーに対して機能する。むしろTRPGの場合は、主人公を操作するのがプレイヤーである以上、受け身でいれば回収されない可能性が出てくる。探索者のカルマは回収させるべき目標として機能するのである。

 カルマがあると、プレイヤーは常にストーリーの展開に注意が向く。生き別れの父親との劇的な再開という形でカルマを回収したいなら、取り敢えず父親かもしれないキャラクターとは予め積極的に絡んでおく必要があるからだ。カルマがあると探索者とシナリオの関係性は嫌でも増す。シナリオとしては偶然巻き込まれた形でも、プレイヤーとしてはその内自分の生き別れていた父親がどこかで登場すると予告されているも同然なので、単に巻き込まれた第三者として振る舞う事が難しくなるのである。

サブ・エンジンの選択
 探索者に設定するサブ・エンジンであるカルマは、謂わばプレイヤーを駆り立てる為のフックである。なので、出来ればプレイヤーが自由に考えるのが望ましい。ただ、余りにも自由に決定するとシナリオ内容との兼ね合いもあるのでキーパーの負担も大きくなる。
 カルマは案外テンプレートがある物だ。先に挙げたような、父親が生死不明だとか、両親が幼少期に殺されていたり、養子で両実の親の事を知らない…みたいなカルマは色んな作品で頻出するテーマだ。過去に人を死なせた事があるだとか、アルコール依存症の過去があるだとかは、ホラーに定番のカルマである。ある種のお約束だからこそ、伏線として機能する訳である。キーパーはこうしたカルマのテンプレートを事前に用意しておく事が出来る。

 そのシナリオに絡めれそうなカルマを幾つか提示し、プレイヤーに好きな物を選ばせるという手法をとるなら、キーパーは各プレイヤーにそれぞれ自分好みのシナリオフックを提供出来る事になる。カルマはキャラクターの設定であると同時に、ストーリー全体のテーマにもなる。過去の贖罪を行うキャラなのか、父親との対決をするキャラなのか、自分の出自に怯えるキャラなのか、それとも復讐者なのか。この辺りは結構プレイヤーで好みが別れる部分なので、選べるに越したことは無い。

参考文献
 これらのテクニックは別にオリジナルな物では無い。一般的なシナリオ創作におけるキャラクター造型のテクニックに基づいた物であるし、ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版のダンジョンマスターガイドⅡで紹介されているGM向けテクニックを噛み砕いた物でもある。なので、TRPGで効果的な事は言うまでもなく、小説や漫画などの創作にも役立つ概念であるはずだ。そういった資料に直接目を通す暇が無い人であれば、参考にしてみて欲しい。

 私見ではあるが、TRPGの参考書としてはD&Dのダンジョンマスターガイドが最も実用的である。値段は高いが、TRPGの元祖であるD&Dのマスター用ガイドだけあって、TRPGそのものに関するテクニックが恐ろしい程細かく紹介されている。対プレイヤーのカウンセリング技術まで載っているので、ハッキリ言って異常である。

 それ以外の参考書としては、映画の脚本術の本が実用的である。これは単にシナリオを作成する為に使えるという話では無く、TRPGはストーリーを作る遊びなので、ストーリーが生成されるメカニズムが理解出来ていた方が遊び易いという話である。また脚本術の本は、漫画シナリオだったり、ゲームシナリオだったり、小説だったりと色々あるが、敢えて映画シナリオの物をオススメするのは、ショーマンシップを意識したテクニックが多いからだ。映画は、最初から最後まで観客に席を離れさせず一気に観させることを前提としている。この辺りはゲームや漫画や小説とは異なる部分である。こうした興味をリアルタイムで持続させ最後まで席に集中させる技術はTRPG向きだと言える。

以上。
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by cemeteryprime | 2015-08-13 17:40 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【ゲーム】どうぶつの森

何か夏休みぽいゲームとか無いのかと思って、何故かこのタイミングで旧作の方の飛び出せどうぶつの森を購入。

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しばらくは、攻略本とか無しで適当に遊んでみようと思っている。日付とか時間がリンクしているので、もとよりのんびりとプレイしか出来無さそうな仕様。舞台はマサチューセッツ州セイラム村だ。

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プレイして3日目だけど虫取り網が手に入らないので、ひたすら魚釣おじさんと化している。もうちょっと農業ゲームっぽい何かかと思っていたのだが、そういうのもゲームが進まないと無理なのかな?って感じ。虫取りさせろや!

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キャプテンアメリカ風のシャツをマイデザインで作成。町の旗も作れるみたいだったので、ついでに作成。セイラム村らしい素敵なデザインとは・・・?

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この村には血塗られた歴史がありそうだ。
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by cemeteryprime | 2015-08-10 12:06 | 雑記 | Comments(0)

【雑記】マニアックをペイント

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マンション・オブ・マッドネスのマニアックをペイント。元のミニチュアの写真を撮るの忘れてしまったが、まぁいつもと同じ工程。2体いたので、白シャツの黒髪バージョンと、赤シャツの茶髪バージョンの2パターンに。

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マニアックという表記だとオタクみたいだが、まぁ基地外という意味でしょうね。白シャツの方は返り血をドバーッと。写真には映ってないが斧も血塗れ。
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by cemeteryprime | 2015-08-05 15:04 | 雑記 | Comments(0)

【雑記】ショゴスをペイント

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2体いるので、取り敢えず1体だけペイント。ショゴスは原作的には黒で虹色に光る感じなので重油みたいな感じだろうけど、たいていは緑だったり紫だったり。ついで、肉色とか赤色が多いイメージ。今回は肉色系でペイント。

ベースは肌色。触手はゾンビ色。目玉は赤で、後は全体をセピアのシェードで汚い感じに。改めてみると、若干クマムシっぽい造型。

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市販の彩色済みモデルはこんな感じ。脚生えてるけど、基本的にはブロブ系モンスターなので柔らかそうな色が似合うイメージ。
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by cemeteryprime | 2015-08-05 14:22 | 雑記 | Comments(0)

【雑記】黒い仔山羊をペイント

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クトーニアンの次はこいつ。マンション・オブ・マッドネス:野生の呼び声に付属している黒い仔山羊(ダークヤング)のミニチュアである。写真じゃ判り難いが、足が3本で口も3つある。

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まずは黒スプレーでコーティング。奥に写っているのは、これの次にペイントする予定のショゴス×2匹。マンション・オブ・マッドネスのフギュアは案外ディテールが細かくて良い。前回の失敗を活かして今回は、しっかり全体に黒スプレーをしておいた。

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名前が黒い仔山羊なので、ベースの黒カラーをそのまま活かして、上からグレーでドライブラシ。すると黒い象というか、ゴジラみたいな肌に。ベロというか口の中はスミレ色のレイヤーを。後は全体を小汚くする為にセピア色のシェードをベタ塗り。いい感じにベロも茶色っぽくなり、牙とか蹄も黄ばんだ。完成!

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別角度。クトーニアン以上にシンプルな塗りだが、口とか舌が目立つので個人的には気に入っている。

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市販の彩色フィギュアではこんな感じのカラーリング。口から血が垂れてたりしていろいろ細かい。でも、黒い方がダークヤング感はあるはず!
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by cemeteryprime | 2015-08-02 23:10 | 雑記 | Comments(0)

【雑記】クトーニアンをペイント

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マンション・オブ・マッドネスのクトーニアンのミニチュアを使ってペイントの練習をしてみる。昨日覚えたばかりのこれ以上ないくらいのペイント初心者によるペイント講座なので、道具さえ買ってくれば誰でも同じ事が出来るぞ。

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道具はこんな感じ。シタデルの下地用黒スプレーと、各種塗料。クトーニアンに使ったのはこの内6種類くらい。基本的な塗料は、下地の色を隠せるベース、墨入れみたいな感じに影を付ける用のシェード、鉛筆で色塗るみたいに擦りつけていくドライ、細かい色を装飾するレイヤーの4種類ある。ちなみに面倒くさいのでクトーニアンにレイヤーは使っていない。

筆はベタ塗り用の太筆と、ドライ用のボサボサの平筆と、細い作業用の3本。専用の筆も買ったが、家にあった適当な筆を使っている。
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まずは黒スプレー。下地は黒が無難らしい。気温のせいか、距離が悪いのかよくよくみたら薄っすらと下地が見えていたりするのだが、何となくコーティングされていればいいだろとそのまま強行。塗料は水性アクリルなので無臭だが、スプレーだけは臭い。

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ベース塗料をベタ塗り。触手は紫。本体はネズミ色と肌色の中間みたいなゾンビ肌色。紫色は黒っぽいので正直塗れているのかどうかが良く判らない。ゾンビ肌色は、面積が大きいので太筆でバシャバシャと重ね塗り。正直、この段階で完成でも良い気はする。

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でも、せっかくシェード塗料があるので使用。赤系のシェードをベタ塗り。シェードは、薄い塗料で溝に溜まると乾燥するとそこだけ濃くなって墨入れしたみたいになる…はずなのだが、面積が大きいので溝だけじゃなく全体が薄っすらと赤くなってしまった。これはこれで気持ち悪いので良しとしよう。ゾンビミミズって感じになった。

あまりに赤くなった所は、ゾンビ肌色をドライブラシして修正。塗料を乾きかけでカスカス状態にしておいて、平筆でゴシゴシやると溝の中には塗料がつかずに表面だけ汚しみたいな感じで色がつく。

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最後に足元の土のところを塗ってクトーニアン完成。土は黄土色のベースを塗って、セピア色のシェードを塗りたくって最後にグレーでドライブラシを掛けた。それなりに彩色済みフィギュア感は出たのでは無かろうか。ペイントしてみると、結構フィギュアの存在感というか重量感が増す。下手くそでも塗ってないよりは、確かに良い感じだ。

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ちなみに、市販の彩色済みクトーニアンはこんな感じ。ミドリの触手はクトゥルフ神話って感じで良いが、ゾンビミミズなカラーリングもホラーっぽくて気に入っている。バイオハザードとかに出てきそうだけど。
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by cemeteryprime | 2015-08-02 22:41 | 雑記 | Comments(0)

【日記】ミニチュアゲーム入門

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フロストグレイブというミニチュアゲームが翻訳され、8月中に発売される。10体程度の比較的少量のミニチュアで遊べるっぽいし、TRPGっぽい要素もあるらしいという事で興味が湧いたので予約してみた。

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魔術師が決まったコスト内で傭兵を雇って、氷に埋もれた魔術都市遺跡を探索するという世界観らしい。財宝みたいなのを奪い合う感じのゲームみたいだ。魔術師には10種類の流派があって、それぞれ特徴がある様だ。ポケモンの最初の1匹みたいな感じだろうか。

入門用セットとして魔術師+その弟子+傭兵20体+ルールブックというお徳用パックが販売されていたのだが、予約しようと思ったら既に半分くらい売り切れていた。ので、残った中から祈祷師のセットを選んだ。

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 祈祷師は動物を操ったりするらしい。なので一緒に動物とかも注文しといた。他の流派としてはエレメンタル使いとか、エンチャント使いとか、時間魔導師とか、死霊術師とか。それぞれの細かいメリット・デメリットは正直ルールブックが無いので良くわからないのだが、分かりやすそうな感じの奴から売り切れて行ってた印象。基本セットに加えて、何個か追加のユニットも注文してみたけどそれでも1万円弱だったので結構安い印象。



ブレインゲームショップひがっち
周囲にミニチュアゲーマー居ない問題はさておき、見切り発車でフロストグレイブを予約したものの、そもそもミニチュアゲームで遊んだ事など無い。全くの未経験である。なので、ミニチュアを扱っている店を探す所から始めるのである。

調べてみたら大阪市営地下鉄の田辺駅から徒歩の10分くらいの場所で、ペイントとか教えてくれるミニチュアゲーム扱っている『ひがっち』というショップがあった。天王寺から近いので割と行きやすい場所だ。

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何も判らないので、とりあえずは1から教えて下さいという感じで頼んでみて、まずはウォーハンマーを簡易プレイ。使ったのは恐らく『流血島の合戦』っていうスターターセット。ネズミ軍団VSエルフ軍団。

このゲームは、マス目は無くて、メジャーを使って移動させる。ユニットは隊員数がライフを表現している感じで、ダメージを受けたり恐怖判定みたいなのでボコボコ減っていく。移動は集団でまとめて移動させる感じだが、近接戦とかになると大集団の後列は攻撃射程範囲外だったりするので、ぐるりと相手を囲むように隊列を変えたりする。

攻撃とかの各種判定はダイスロール。各ユニットはHP1とかなので、あまり細かい計算は無くてシンプル。構成員の数だけダイスを振って、目標値超えたダイス分だけダメージみたいな感じ。防御判定とかもあるが。あくまで初心者用のインストだったので、どこまで簡易版ルールだったのかは判らないが、とにかくこれで遂にミニチュアゲームで遊べた。

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その後はペイント教室。店番のおばちゃんが塗り方を教えてくれた。筆とか塗料はフリータイム料金に入っているみたいで普通に借りれた。キットはとりあえず塗りやすそうな骸骨兵士を購入。値段は1000円くらい。この手のミニチュアは高いよなーと思っていたが、凄くディティールが細かくてペイント映えしやすい形状しているんだということにも初めて気付いた。

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中身はこんな感じでグレー単色のプラモデルみたいな感じ。黒い台座も付いている。適当にパチ組して、ちょいちょいと色を塗っていく。細かいけど、接着剤無しでも普通に組み立てられるし、塗装後も手とか外せるので割と塗りやすい。

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完成品はこちら。結構それっぽく塗れてると思うのだが、どうだろうか。もともと、平面でも色塗り自体が凄い苦手なんだけど、使用したシタデルっているミニチュア専用塗料が凄いので割と簡単にそれっぽくペイント出来てしまう。すぐ乾くので殆ど手とか机も汚れないし、5体を順番に塗ってたら次の色を塗る頃には1体目は余裕で乾燥しているので乾燥待ちが少ないのはストレスが無くて良い感じ。水性のアクリル塗料なので臭くも無いし。アンダーコート用のスプレーだけは臭いが。

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拡大図。細かい溝とか丁寧に塗ってある様に見えるけど、こういうのも影入れ用塗料みたいなので上からベタ塗りしているだけ。ガシガシ塗るだけで、塗料の機能で影とか汚しとかが可能になっている。便利だわ。

これなら出来そうだという事で、筆やら塗料やらを一式購入した。しばらくはボードゲーム用のミニチュアでも塗ってみるかな。
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by cemeteryprime | 2015-08-02 20:22 | 雑記 | Comments(0)

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