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【TRPG】ファック仮説

異世界転生ラノベに関して考察していて、ふとTRPGについても思い当たる部分があったのでまとめてみる。

異世界転生小説にみるファック精神

俗に言う異世界転生系小説とは、基本的にはイージーモードで異世界を蹂躙する話であり、どういう人物に転生するかに違いはあれど、手軽にハーレムを形成し、しょーもない敵を蹂躙し、人々の信用を勝ち取り、権力を手に入れる話であるという点は共通する。

端的に表現するならば、主人公が簡単に世界をファックできる異世界に飛ばされて、飽きるまで世界をファックしまくる話である。異世界転生というよりは、異世界ファック小説と表現するのが正確だろう。

ファックという言葉はここでは、攻略、蹂躙、レイプ、etc…の意味合いを雑にひっくるめた表現として使用している。

異世界ファック小説は、基本的には現実世界でファックされている作者が世界をファックしたいという願望を込めて作る作品であり、同じように現実世界にファックされている読者が共感する類のものである。なので特にメッセージ性やドラマ性といったものは希薄で、如何に気持ち良くファックをするかという点が追求される。そういう意味ではポルノに近く、実際作品としてポルノと親和性が高い。

余談になるが二次創作のジャンルとして、既存の作品世界のキャラに転生して作品世界をファックするというものもある。作品の実写化などの際に原作レイプと表現される事があるが、これこそ原作レイプそのものだと言えよう。

ゲームにおけるファック精神

異世界ファック小説の話はその辺にしておいて、ここからゲームについての話に移る。

ゲームは、実際の所、プレイヤーがゲームの世界をファック(攻略あるいは蹂躙)する遊びである。中には平和的なゲームも存在しているが、基本的にはファックすることで快感を得る遊びだ。

TRPGに関してもこうした事情は同じで、基本的にはプレイヤーたちはゲームをファックする為にやって来る。そして、キャラクターを自作してゲームに参加する時、結局の所、異世界ファック小説を楽しむ精神と似た心境でゲームに参加することになる。

剣と魔法の世界を舞台にしたTRPGの場合は、勇者の物語なので、こうしたファック精神とは相性が良い。プレイヤーは自分の分身になるキャラを作り、異世界をファックして遊ぶので、異世界ファック小説と似た快感を味わうことが出来る。しかも、TRPGなので完璧に主人公の行動を自分好みにコントロールできる。

異世界ファック小説は、基本的には剣と魔法のファンタジー世界に転生する話なので、こうしたジャンルの愛好者と冒険者系TRPGの愛称は凄く良いはずである。

ホラーゲームにおけるファック精神

一方、主人公が世界をファックするのでは無く、主人公が徹底的にファックされるジャンルという物も存在する。ホラーである。ホラーというのは基本的に、肉体的にも精神的にもファックされまくりボロボロになる話である。

ホラーTRPGの場合、先の様に異世界をファックするゲームにしてしまうとホラーでは無くなってしまうという構造的な問題がある。

テレビゲームにおけるホラーゲームの場合は、コンティニューやセーブ機能によってこうした構造的な問題をクリアしている。何度もファックされ死亡しながらも、コンティニュー機能によって最終的には世界をファックするというホラーとゲームの両立が可能になっているのだ。

だがホラーTRPGの場合は、基本的にコンティニュー機能は無い。代わりにあるのは死亡したキャラの意思を別のキャラが引き継ぐというシステムである。クローズド系シナリオの場合は、こうした引継ぎが不可能になっている場合があり、その場合は構造的な不具合は深刻だ。

ホラーTRPGを成立させる場合は、容赦なくファックしつつも、死んでも引継ぎ続行できる仕様にしておくか、死なない程度にファックしまるテクニックを構築するかのどちらかが重要になるだろう。


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# by cemeteryprime | 2017-07-23 23:28 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【日記】音楽の話と、年齢と趣向の話

最近買った曲
・secret base ~君がくれたもの~(10 years after Ver.)
・夏祭り
・プレゼント
・にちようび
・サマーナイトタウン
・抱いてHOLD ON ME!
・LOVEマシーン
・恋のダンスサイト
・恋愛レボリューション21
・PRECIOUS COLLECTION 1995-2002(MAXのアルバム)


子供の頃に聞いていた曲がなんとなく聞きたくなって買ってしまう時、オッサン味を熱く感じる。

それは兎も角、音楽でも映画でも漫画でも子供の頃に聞いてたモノの方が作品としての出来不出来に関係無くなんだかんだでミームとして心に深く刻まれているなと最近は特に感じる。小学校の頃は妖怪大好き小僧だったし、中学校の頃は荒俣宏ファンのオカルト大好き小僧だった。そして中学校の時は、駅前にあったTSUTAYAでボンクラ映画ばっかり借りていた。アメコミに嵌ったのも中学校の頃だ。

アニメや特撮は大学に入ってから嗜んだせいか、そこまでハートに刻まれている気はしない。そのせいか昭和ライダーやウルトラマンやゴジラなんかはあまりピンと来ない。

年齢を重ねるにつれて、見た時は感動して高評価してもすぐに細かい内容は忘れてしまう様になっている。情報過多な時代になって一年に消化されるコンテンツ数が増えすぎているせいかもしんないけども。特に最近はネトフリのせいで尋常では無いスピードでコンテンツを消化している。

昔食べた(敢えてこう表現する)作品の方が心に残っているのは、やはり子供の頃の方が記憶力が良いからなんだろうか。ボケ老人なんかも子供の頃の事は覚えてるし。古い記憶の方が、参照回数が多くなるからなのかな?だとか、年を取るにつれてストーリー受容器官のAIが発達して、情報を省略して要点だけ記憶する様になるからなのか?とか、何となく原理は思い当たるけども、それでも不思議である。

それでも、何かにつけて相互参照的に引き合いに出されるコンテンツの記憶は割と強く心に刻まれるという事は実感している。最近だと『マッドマックス怒りのデスロード』と『ゴーンガール』は自分の中でよく参照されている。聞かれたらこの2つは間違いなく名作だと名前を挙げるはずだ。

でもこの2つの作品は最初に1回映画館で観たきりで特に見返したりもしていない。多分、作品としての面白さというよりもテーマ的な面白さで評価しているからなんだろう。ドラマ部分が面白い作品なんかは、割と観返したり読み直したりする。一方で、しょっちゅう自分内参照する割に観返さないこの2作品の様なものもある。この違いも不思議ではある。

音楽の話に戻るが、子供時代に好きだった曲というとキンキキッズの曲が凄く記憶に残っている。当時よくドラマの主題歌だったからだ。タイムリーな話題としては竹熊健太郎がパクりについて言及している未満都市なんかもキンキキッズが主題歌だった。同じくグリシャムのリプレイをパクったドラマとかも。懐かしくて偶に曲を購入したくなるのだが、キンキキッズの曲はitunesでは買えない。Amazonでも。ジャニーズ事務所の方針らしい。不悪口!



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# by cemeteryprime | 2017-07-23 21:46 | 日記 | Comments(0)

【シナリオ考察】罪の所在を考える

因果応報ホラーにおける、『主人公たちがいつ罪を犯すか』もしくは『罪の所在がどこにあるか』という点に着目したシナリオの分類。

その1:むかしむかし・・・

罪の起源がはるか昔に遡るもの。例えば…大昔に村人が逃げて来た落ち武者たちを殺して金品を奪った結果、怨霊が出るようになった村の話だとか。モンスターとしての吸血鬼の起源なんかも、こうした遥か昔の罪と結び付けられる事が多い。性質的に伝奇ホラーに向いている。

その2:その昔、親が・・・

本人のあずかり知らない所で、親の罪によって恨みを買うパターン。ビッチな母親が家庭崩壊させた家の子供に復讐されるスクリーム、子供を狙う変態をリンチして焼き殺したら化けて出て来たエルム街の悪(どっちもウェス・クレイヴン作品)など。主人公たちは親の秘密や邪悪な側面を知ることになる。親の邪悪な側面は、自分も受け継いでいる性質かもしれない。

また、親世代の罪を子供世代が償うという形に拡大的に捉えれば、社会派なテーマを帯びる内容になる。

その3:主人公たちの忘れたい過去

罪悪感として重くのしかかって来るパターン。若気の至りでやらかした犯罪や、発覚していない隠蔽した犯罪など。主人公自身が罪人なので、この先のストーリーで罰せられるに違いないという強い説得力が生まれホラーと相性が良い。

弱点があるとするなら最後に主人公が死のうが生き延びようがある種のバッドエンドが確定している点で、バッドエンドが許せんという人には適していないかもしれない。

その4:主人公が冒頭で

ストーリーの冒頭でやらかすパターン。ある種のホットスター。モンスターとの対決以前にやらかしてしまった事実への対応に追われることになる。主人公たちが車でドライブ旅行中の一行なら、とりあえず人を撥ねてみるとか。

緩いタブー侵犯の場合だと、肝試しなんかで入っちゃいけない場所に侵入する所から始まるストーリーだとか、ドント・ブリーズの主人公たちの様に泥棒に入った先で酷い目にあう話だとか。

出会い系で知り合った女性に会いに行ったら薬が入ったビールを飲まされて拉致監禁されるのはレッドステイトという映画だが、目が覚めたら拉致監禁されてた系の脱出シナリオでもちょっとした罪と絡めることは出来る。

その5;主人公が中盤で

非日常的な世界を堪能し、調子に乗って来たあたりで、やらかしてしまうパターン。犯人だと思って追い詰めた相手が自殺してしまい、その後に真犯人が襲い掛かって来るパターンであれば、意外性と罪悪感がダブルで襲い掛かることになる。

真犯人に踊らされて、まんまと何かをやらかしてしまうパターンだと、どんでん返しのインパクトが強くなる。時間移動モノのシナリオの場合、悲劇を食い止める為に時間に介入したはずが、自分たちの介入が悲劇の原因となった事が判明してしまうだとかそういうパターンは割と多い。

その6:誰かが過去に

一般的なミステリーのパターン。どっかの悪徳企業が汚染物質を垂れ流したせいで突然変異モンスターが出現したり、どっかの誰かが悪魔を召喚したりみたいなパターン。モンスターを調査する過程で、そうした過去の罪も明らかになる。

主人公と関係が無いので、あまりホラー要素として機能せずもっぱらモンスター誕生のディティールとして機能する。モンスター登場の原因を作った誰かは、ストーリー開始時に死んでいるか、途中で派手に死ぬか、最後の最後についでに罰を受ける。

総論

ざっくりとまとめてみただけだが、因果応報ホラーといっても、罪の所在が異なるだけでかなり印象が違うストーリーになるのが分かる。

絶対に因果応報ホラーは避けたいという何かしらの強い主義があるなら別だが、たいていのストーリーには、1~6のどれかのパターンは設定可能なはずだ。


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# by cemeteryprime | 2017-07-17 01:21 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】内面に関するシステム追加案

情動値

これは、キャラクターの感情の豊かさや共感性を表現する為の数値である。情動値を導入することで、正気度が表現するメンタルヘルスに留まらない、キャラクターの内面性がシュミレーションできる様になるのではないだろうか。

モラルの判定

例えば、人を見捨てるかどうかや、やむおえず人を殺害するかどうかなどのキャラクターのモラルが問われる場面などで判定を行う。情動判定に成功すると、同情的になり人を見捨てられず、どんな悪人であろうとも殺害をためらう。みたいな感じで使用する。

感動の判定

また、芸術技能などに対する反応にも使用する。例えば誰かが『芸術:ピアノ演奏』に成功したとする。とりあえずは、上手にピアノを弾けたことになる。しかし、それに心を動かされるかどうかは個々のキャラクターによって反応が違っていても良いはずである。そこで情動で判定する。成功すれば、感動したという事だ。この判定を導入することで、場合によっては、ピアノの演奏は失敗したが、心は動かされたというパターンも発生する。人は上手な演奏だけに心を動かされる訳では無いので、こうした場面もシュミレーション出来れば、より各探索者のキャラクターが立体的になり深まるのでは無かろうか。

嘘をつく/演技する

上記の応用で、実は目の前の人間を見捨てるべきだと内心では思っているのに、敢えて助けるべきだと偽善的な発言をするといったロールプレイも可能になる。情動による判定結果は、あくまでそのキャラクターが内心どう思っているかという部分のシュミレーション結果だからだ。同様に、全然感動していないのに、相手に気を使って感動したフリをするという行動を取ることも出来る。こうした演技は心理学ロールによって見破られたりする場面を設けても面白いかもしれない。

サイコパス

そのキャラクターが冷血であるとか、あるいはサイコパスであるだとかの性格的なキャラ付けも、情動値の低さで数値として表現されるので、ロールプレイにも自然と一貫性が求められる様になる。冷血なキャラは終始冷血だし、情熱家は常に情熱家として振舞うことになる。プレイヤーの匙加減でコロコロとキャラがブレなくなるので、初心者にとってはロールプレイはしやすくなるのでは無かろうか。


また、情動値が低いからといって、あからさまにサイコパスの様に行動する必要は無い。内心まったく他人に共感できないキャラであっても、INTが高ければ周囲の反応に合わせて親切心溢れるキャラクターを演じることくらいはするだろう。

ただし情動値の低さは、物事に感動したり高揚することが機会が少ない事を意味しているので、刺激を求めて反社会的な行動や危険な行動に惹かれやすいというサイコパス的な傾向はあるかもしれない。またこうした人物が、情動判定に成功した時、めったに無い経験ゆえに普通の人よりも感動を覚え、執着を覚えるかもしれない。上手く機能すれば、冷血漢が心を動かされる場面、情に熱い人物が冷酷な判断を下す場面といったドラマチックな場面が生まれるかもしれない。

動揺の判定

ショッキングな出来事が発生した時、基本は正気度によって判定を行うが、情動によって判定を行うことを提案してみたい。感情豊かな人間はよりショックを受けやすく、冷血な人間はショックを受けにくいという差異が表現できる。もしショックを受ける事が決定したら、正気度が減少する形になる。


動揺しやすさと正気度を分ける利点は、感情豊かで動揺しやすいが健全な精神を持つ人間や、もしくは冷酷で動揺し難いが狂気に限りなく近い人間など、これまでの正気度のみでは表現し難かったパターンのメンタリティ表現が可能になることである。





…と言った形で、キャラクターの情動に関するシュミレーションシステムの導入を提案してみた。面白そうだと思うので、もうちょっとブラッシュアップ出来ないか考えていきたい所である。


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# by cemeteryprime | 2017-07-12 23:56 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】ホラーシナリオ作成における段階論

ホラーの分類方法は幾つかあるが、ホラーシナリオを創るという観点から、製作難易度に着目してホラーを3種類に分類してみた。

レベル1、因果応報ホラー

シンプルに云うなら、タブーに触れた人間が恐ろしい目に遭う…というのが因果応報ホラーだ。これは、悪い事をしたやつ、忠告を聞かない奴、調子に乗ったムカつく奴は酷い目に遭うべき!…という、人間の願望に沿う形で展開されるストーリーである。

例えば、立入禁止の廃墟とかに忍び込んだ若者たちが酷い目に遭う話だとか、酒やドラッグやセックスを楽しむイケイケな若者たちが殺人鬼にブチ殺される話だとか、危険な遺伝子操作実験で生まれたモンスターが暴走して博士を殺す話だとか。

因果応報ホラーにおいてモンスターは、ある種の天罰を与える存在であり、それ故に超自然的なパワーが許されている。因果応報ホラーにおいて、注意するべきルールは1つ、作中で描かれる罪が深ければ深いほど、モンスターは強くなるという法則である。

因果応報ホラーの強みはそのシンプルさだ。極端な事を言えば、罰せられるべき奴が死ぬことでオチがつく。ミステリー要素と絡めるなら、モンスターを生み出した罪だとか、被害者に共通する罪だとかの秘密を暴きつつ、モンスターが復讐したり天罰を下したりするストーリーになる。

多分ネットとかでも検索すればすぐに見つかる、ホラー理論として有名な小中理論(参考文献『恐怖の作法』)なんかだと因果応報があるホラーは怖くないとされている。確かにそうかもしれないが、ストーリーとしてまとまりやすいという点は圧倒的に魅力である。なので、シナリオ制作の初心者なら背伸びせずに因果応報ホラーから始めるべきだろう。実力のある作家の本格ホラーはともかく、それなりに楽しいB級ホラーには因果応報ホラーが多いイメージがある。

レベル2、侵略者ホラー

侵略者ホラーとは、因果応報とは関係なく理不尽に襲い掛かって来る恐怖を描くストーリーである。

古くはドラキュラなんかはこの典型だし、クトゥルフ神話のラヴクラフトが書いたホラーも殆どこれに属している。突然、宇宙から襲来して人を殺しまくる火星人なんかはこの典型だろう。話が全く通じないサイコパスが襲い掛かって来る話なんかもこれに通じる。

侵略者ホラーの難しさは、あまりにも理不尽なパワーを持ったモンスターが人々を蹂躙するだけの話を見せられて面白い?の一言に集約できる。

なので、モンスターを何かしらの現実的な脅威を想起させる存在として描写するだとか、モンスター以外の部分をとことん詳細に描いて恐怖にリアリティを持たせるだとかのテクニックが必要になって来る。

例えば何にも似ていない、未知なるものの恐怖を描こうとしたラヴクラフトの場合は、謎によって不安を煽るミステリー要素を駆使する後者の手法で、宇宙的恐怖を形にした。

侵略者ホラーのモンスターはパワフルで魅力的なのだが、恐怖の本質がモンスターそのものでは無く、それを想起させる現実の恐怖だとか、リアリティ描写上のテクニックだとかの外部に依存しているので、安直にモンスターだけ抜き出した場合ホラーにならないという性質を持っているので注意が必要になる。

ツッコミどころ満載でも因果応報という説得力の一点で成立してしまえる因果応報ホラーと違って、侵略者ホラーの場合はツッコミどころが目立ちすぎると一気に白けてしまうので、リアリティのデザインにある程度自信がついてからチャレンジしてみるべきだろう。

レベル3、ヒューマニズムホラー

ヒューマニズムホラーとは、人間の心の闇や、社会の闇を浮き彫りにするタイプのストーリーである。ヒューマニズムホラーにおいて、モンスターなどの超自然的な要素は、こうした人間の闇を浮かび上がらせるギミックに過ぎない。モンスターで怖がらせるのではなく、それによって浮き彫りになる身近な人の内面に潜んでいた闇で怖がらせるホラーである。

スティーブン・キングの作品で言えば、悪霊に憑りつかれたホテルが原因で父親がアル中のDV殺人鬼と化すシャイニングだとか、笑うセールスマンみたいな悪魔が原因で町中の人間がいがみ合うニードフルシングスなんかはこのタイプである。

ヒューマニズムホラーを上手く成立させるには、リアリティデザインに加えて、丁寧な人間描写やドラマ描写がスキルとして必要になるので、最も描写が難しいホラーとして位置付けた。

ただし映像作品の場合は、フェイク・ドキュメンタリー的な手法を用いる事でこうしたリアリティや人間描写の難易度をブレイクスルーできる事を白石監督作品なんかが教えてくれていたりもする。

総論

なぜ、こうした段階論を考えてみたかというと、侵略者ホラーの出来損ないみたいなシナリオが溢れているからだ。私もそうだが、初心者がホラーシナリオを創ってみようとした時に、魅力的なモンスターに惹かれていきなり侵略者ホラーを作ろうとして失敗するパターンはあまりにも多い。

実はちょいと弄って因果応報ホラーにするだけで、改善されるタイプのシナリオは多い。例えば、寝て起きたら変な異世界にいて良く分からないモンスターに蹂躙されるだけの話も、探索者たちが過去に犯罪をおかして罪悪感に囚われている人たちであるみたいな設定を取って付けるだけで一気にストーリーとして納得感というか締まりが出て来る。

真似したくなる様な優れたホラーというのは、侵略者ホラーであったり、ヒューマニズムホラーであったりするが、そうしたホラーは成立させる為にはモンスターの設定や恐ろしいストーリーのアイデア以前に、作家としてのスキルが要求でされてしまう。適当に造ったモンスターでも簡単に成立するのは因果応報ホラーなのだが、因果応報ホラーはB級ホラーに多いのでホラー好きでもなければ逆にあまり触れないジャンルだったりもする。

因果応報ホラーはホラーとしてはいまいちだけど、成立させやすいので、初心者にはオススメですみたいな身も蓋も無いアドバイスは、個人的にはあまり聞いたことがない無いのでまとめてみた次第である。


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# by cemeteryprime | 2017-07-12 18:53 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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