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【アメコミ感想】アイデンティティ・クライシス

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今更ながらにアイデンティティ・クライシスを購入。滅茶苦茶面白かったので結果的には買って正解だったのだが、購入はちょっと迷ってしまった。というのも、購入前にレビュー等を参考にしようと思ったのだが、ミステリー要素のある作品な事もあって、ネタバレ回避の為に肝心な面白い部分が伏せられているレビューばかりだったからである。

最終的には買ったが、それは小説家が脚本を書いたまとまったシリーズなので、それなりに完成度の高いストーリーだろうという判断だ。判断は正しかった。

でも、まだ購入を迷ってレビューを探している人もいるかもしれない。発売後かなり経っているので、敢えて完全なネタバレと感想を書いておく。

オビの文句

あらゆるヒーローに共通する最大の弱点。それは、家族や友人、愛する者の存在である。故に彼らは正体を隠し、悪と戦い続けて来たのだ。そうすれば、愛する者を守れると信じて。だが、ある殺人事件をきっかけに、その期待は脆くも崩れ去る…。数々のベストセラーで知られる小説家ブラッド・メルツァーが脚本を手掛けた問題作、ついに邦訳!

ちなみに上記が帯の売り文句である。それなりに興味を惹かれる問いかけ。それに、ブラッド・メルツァーという小説家を知っていた人なら購入すること間違いなしである。

あらすじ

事件はスー・ディブニーという女性の殺人事件から始まる。スーはエロンゲイテッドマンというヒーローの奥さんである。エロンゲイテッドマンはJLAの古参メンバーで、正体を世間に公表している人物でもある。二人はおしどり夫婦として知られていて、それ故にスーもJLAのメンバーとの付き合いが長く、名誉メンバーとも言われている。そんなスーがJLAの持つ技術力が流用された厳重なセキュリティが敷かれていた自宅で殺害され、死体は半身を焼かれた無残な姿で発見された。葬式には多くのヒーローが集まった。

侵入方法も不明で焼き殺されたという状況しか分からなかった為、ヒーローたちは、取り合えス炎を操るヴィランや、テレポート能力を持つヴィランをリストアップして容疑者として捜査する。しかし、エロンゲイテッドマンを始めとする一部のJLAメンバーは、何故か標的をドクター・ライトというヴィランに絞って秘密裏に行動を開始する。ドクター・ライトというキャラは、ティーンタイタンズという若者チームの敵キャラとしてよく登場する間抜けな三流ヴィランだった。

ヒーローたちの秘密

エロンゲイテッドマンたちが、ドクター・ライトをこっそりと追いかけた事情には、ある過去の秘密が関係していた。今でこそドクター・ライトは間抜けなヴィランとして認識されているが、当初は極悪非道な犯罪者だった。そしてドクター・ライトは過去にJLAの基地に侵入し、その場に居合わせたエロンゲイテッドマンの妻スーをレイプした事があったのだ。この事件に居合わせた一部にヒーローたちは、ドクター・ライトへの処遇を巡って揉めた。ヒーローの家族に危害を加える人間を放置すれば、家族が狙われ続ける事になる。

最終的にエロンゲイテッドマンは記憶を消した上で、更にロボトミー(脳を弄る)処置が施される事になった。そして、人格が弄られたドクター・ライトは間抜けな三流ヴィランとなったのであった。この明らかに人道的に問題のある処置は、その場に居合わせたメンバーだけの秘密となった。そして、その後もメンバーは自分や仲間の正体や家族の秘密が漏れた際には、ロボトミーをする事は無かったものの、ヴィランの記憶を抹消するという事後処理は毎回していた。彼らは家族を守る為にやれることは全てやっていたのであった。

そうした過去があったので、エロンゲイテッドマン率いる秘密を知る当時のメンバーは、ドクター・ライトが何かのきっかけで記憶を取り戻し、復讐したに違いないと考えたのだった。

この行動が切っ掛けで、秘密は他のJLAメンバーたちの知る所になった。しかし、結局ドクター・ライトは犯人では無かった。

2の事件

そんな中、新たな事件が発生する。被害者はアトムというヒーローの最近離婚した相手のジーン・ローリング。ジーンとアトムの関係は公表されていて、離婚は新聞記事にもなっていた。

ジーンは電話中に襲われ、首を吊るされるが、原子レベルにまで縮める能力を持つアトムは、電話回線を使ったワープ能力で現場に急行し、ジーンは一命を取り留める。ジーンの部屋もまた、スーの部屋と同じく最新式のセキュリティで守られていたはずだった。

ロープで絞殺という犯行手口からスプリットノットというロープが武器のヴィランが新たな容疑者となるが、彼はその時刻、服役中でアリバイが成立していた。

そしてスーパーマンの恋人ロイス・レーンの元にも犯人からと思われる脅迫状が届く。ロイスの夫であるクラーク・ケントの正体がスーパーマンである事は公表されていない情報だった。

第3の事件

ヒーローの家族が襲われる事件が続き、ヒーローたちは不安に怯える家族を安心させる為に、そばにいるしかなかった。三代目ロビンのティム・ドレイクもその一人で、最近父親にロビンである事が発覚していた。ティムはまだ16歳であり、父親はロビンとしての活動を快く思っておらず、事件のせいで余計に神経質になっていた。

しかし、父親なので正義の為に戦おうとするティムを頭ごなしに止める訳にもいかなかった。ティムは事件の早期解決に向けて、父親を遺してパトロールへと出かける。

そんな家に残された父親の元に何者かが拳銃を差し入れる。そこに、キャプテン・ブーメランというヴィランが現れて襲い掛かって来る。ティムの父親はその拳銃でキャプテン・ブーメランを射殺するが、死に際のブーメラン攻撃によって殺害されてしまう。

事件の真相

腑に落ちない点を多く残しながら、一連の事件の犯人はキャプテン・ブーメランの仕業という形に落ち着きかける。しかし、名探偵バットマンの目は誤魔化せなかった。

スー・ディブニーの徹底的な検死の結果、本当の死因は脳梗塞であることが分かった。脳梗塞で死んだことを隠す為に死体は焼かれたのである。さらに、脳の血管を調べるとそこには、ミクロな足跡が残されていた。脳内の血管に侵入可能で、更に電話回線を伝って密室に侵入できる人物…それはアトム以外に考えられなかった。しかし、アトムには動機が無かった。

やがてバットマンは犯人に気付く。アトムの縮小化装置を使用することができ、尚且つ一連の事件を起こして得をする人物。それは…ジーン・ローリングだった。一連の事件によって、ヒーローたちは家族を守る為に、普段は平和を守る為に二の次にしがちだった家族の元へ帰っていたのだ。ジーンは、アトムが助けに現れて命を救った事が切っ掛けで、昔の気持ちが戻って関係が改善され、ヨリを戻していた。

ジーンは殺すつもりはなく、脅かすつもりだけだったと話す。スーの死は事故であり、ティムの父も殺すつもりはなくその為にわざわざ三流ヴィランのキャプテン・ブーメランに襲わせたと。

感想

メインプロットに関して、完全にネタバレをしたが、この作品の場合、こうしたメインプロットを取り巻くキャラクターたちのドラマが重厚で素晴らしいので、是非ともその辺はコミックを買って確認して欲しい。キャプテン・ブーメランにしても、事前に親子のドラマが描かれていて、最後に軽く使い捨てにされて死んでしまったのが凄く悲しいのだ。三流ヴィランにも家族はいるのである。

テーマは、人は愛する人の為ならどんなことでもする。であって、これはエロンゲイテッドマンたちが過去に犯した罪や、犯人であるジーンの動機でもある。アイデンティティ・クライシスは、ヒーローやヒーローたちの身内による愛ゆえの犯罪を描いているのが面白い。だからこそ、色々なキャラクターの家族を巡るドラマが沢山描かれていて素晴らしい作品になっているのである。


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by cemeteryprime | 2017-09-09 22:36 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】ワンダーウーマン

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例の如く、死ぬほどネタバレ。

あらすじ

主人公のダイアナはギリシャ神話の時代から続いて来た女だけのアマゾン族が暮らす島の王女だ。島には、古代ギリシャの神々を滅ぼし共倒れになった戦争の神アレスがいつか復活した際は、平和の使者であるアマゾン族が倒すという伝承があり、ダイアナはそれを信じていた。


時代は第一次大戦の最中、ドイツ兵に追われたアメリカ人スパイのスティーブが島に漂着する。追撃して来たドイツ兵との戦闘でアマゾン族が数名死亡。ドイツ軍が開発した新型の大量破壊兵器の話を聞いたダイアナは戦争の神アレスの復活を確信する。アマゾン族の役目を全うする為ダイアナは、アレスを倒して戦争を終結させるべくスティーブと共に島を出るが…。


感想

かなりフェミニズム的な文脈でも宣伝されたり議論されていた映画なので、そういう映画なのかなと思って観に行ったのだが、案外そうでもなかった。確かにワンダーウーマンというキャラ自体は、そういうフェミニズム的な文脈で生まれたキャラでなんだが、この作品に関してはこれまで過去にあった戦う女性の映画と比べて特筆すべき何かがあったかというと特にはなかったと言わざるを得ない。女性が主役のスーパーヒーロー映画というだけだ。


ストーリーに関して

自然豊かで女性しかいない社会で育った戦う女戦士のダイアナが、スモッグまみれで女性の社会的地位が低い当時のロンドンにやって来る下りは、所謂ターザンが都会へ来るみたいな話でそれなりに面白かった。ただ、それ以降の展開はあまり主人公が女性である意味がないような気もした。


監督もインタビューで『第一次世界大戦当時の女性差別のシーンはあれど、主人公の性がどうこうというのが主題の作品ではありません』と話している。ワンダーウーマンというキャラ自体はフェミニズムの文脈で作られたキャラであり、フェミニズム要素への過度な期待や論争へ配慮したのかもしれないが、それにしたってあまりにも主人公が女性である点に意味がないのはいかがなものか。映画公開に向けてのマーケティングなどでもそういった論争が起こったりしていて期待していただけに、割と肩透かしを食らった形だ。


マル博士に関して

この作品にはドイツ軍で新型毒ガス兵器を開発している悪の科学者としてマル博士という女性のヴィランが出て来るのだが、このキャラの扱いが勿体なかった。

マル博士も、女性なのに前線で戦っている軍人であり、戦局を左右する最終兵器を作っていた、言ってみればスーパーウーマンである。本来なら正義のスーパーウーマンの対極としての悪のスーパーウーマンであったのだが、前述の様にこの映画の場合は主人公が女性である意味が薄いので、単なる悪に仕えるマッドサイエンティスト以上でも以下でも無い扱いをされていた。


例えば、ガスマスクを付けた性別不明のキャラにしておいて、クライマックスでマスクが外れて女性であったことが発覚して、まさか女性がこんな残虐な兵器を開発していたのかとダイアナが驚くみたいなシーンを入れていても良かったんじゃないのかとか。他にも、スティーブとのパーティー会場での接触シーンで、マル博士の正体を知らないスティーブが、美人の女性なので秘書かなんかだろうと見くびって、色仕掛けでマル博士の情報を引き出そうとして失敗するシーンなんかがあっても良かった。


アレスに関して

この映画のもう一つの良く無い点はアレスだ。軍神アレスが、蛮族系というよりは、こじらせた文系みたいなキャラだったのは意外性があって面白かったが、この映画の場合、アレスは登場させない方が良かったのでは無かろうか。


監督はインタビューで『本作は典型的な正義のヒーローが戦争という善悪がグレーな場所で正義をどうやって貫くのかを問われるのが大きな要素』と語っている。実際途中まではテーマに沿った形で素晴らしい。


戦争の原因は軍神アレスで、アレスさえ倒せば操られていた人間たちは目が覚めて平和が訪れるという夢物語を信じたダイアナが戦地に突撃していく話になっていて、スティーブからそうじゃないんだよという話をされつつも聞き入れない。スティーブは、戦争は誰か一人の悪者が起こすんじゃなくて、みんなの責任で起こるという良い話もする。最後にダイアナは、邪悪な大量殺戮を企むドイツ軍の将校をぶち殺すのだが、それでも戦争は止まらず、愕然とする。


そこまでは良いのだが、なんとその後に結局アレスが登場してしまう。結局アレスは戦争を劇化させる為に人間を操っていたのである。そしてダイアナとアレスが対決する。このそれまでのテーマをぶち壊す展開は、馬鹿じゃねーのかなと思う。確かに、ヒーロー映画だし最後は超人同士の対決で締めようというのが分からなくもないが、これだと戦争は一人の悪人が引き起こしているんじゃないという、それまでの戦争と正義というテーマが台無しだ。一応、それでも悪いのは人間だとアレスは言い訳がましく説明はするのだが、だから何だよという感じである。


アレスはキャラ造形的にも色々微妙で、人間の危険性に気付いていたが故に神に造反したルシファー的な扱いになっている。エンターテイメント性を考えるなら、悪人はとことん悪い奴にすべきだったと思う。戦争を引き起こすことで、戦争の神であるアレスは勝利を祈る人間からの信仰で力が増すとかそういうストレートなクズにしとけば良かった。


もしくはアレスを単に人間の本質を露見させたい文系キャラにしておきたいなら、舞台が第一次大戦なので、アレスの関与はあくまで戦争のトリガーになったサラエボ事件に関与したとかで、確かに戦争の切っ掛けは作ったがここまで酷い戦争に発展したのは人間自身の性による自業自得とかそういうスタンスで行けば良かったのにと思う。

クライマックスに関して

ダイアナが女性ヒーローであるという点を活かすなら、例えば「これが漢の死に様じゃい!」みたいな感じで、毒ガスを積んだ爆撃機もろともヒロイックに自爆しようとするスティーヴを止めて、仲間たちと一緒になんとか他の解決方法を見つけるだとか、同じ女性であるマル博士をなんとか説得して無効化する方法を聞き出すとか、そういう男のヒーローじゃないからこそな、決着の付け方があっても良かったんじゃないのかなと思う。


そして、最後は生き残った仲間たちと酒場で打ち上げをする訳だ。何なら、本当はさっさと戦争を止めたかったドイツ兵なんかも一緒に。音楽はもちろんスコットランド人の狙撃手が担当する。


DC映画は暗いムードで失敗してきたので、ここらでこういうハッピーエンドをぶち込んでも良かったのでは無かろうか。


色々不満は述べたが、それもこれもこの映画はもっともっと面白くなれたはずなのに惜しいなという想いからだ。正直最高傑作だとは思わないが、面白い映画だし、数少ない女性が主人公のアメコミヒーロー映画なので、是非観に行ってほしい。


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by cemeteryprime | 2017-08-26 13:23 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】iZombie

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アメコミ原作のドラマ。アメリカではシーズン4までやっているらしいが、ネットフリックスにはシーズン1のみ。

あらすじ

主人公リヴが船上パーティーに参加していた所、ドラッグとエナジードリンクの謎の相互作用によってゾンビが突如発生。リヴはゾンビに引っかかれて船から転落し死亡する。しかし、その後、ゾンビとして息を吹き返す。

ゾンビとして蘇ったリヴ(医者の卵)は、脳味噌を手に入れる為に警察の検視官の助手として働くようになる。リヴはゾンビになったことで、食べた脳味噌の持ち主の性格や能力や記憶が乗り移るという能力を身に付ける。

ゾンビになったら脳味噌を食べ続けないと、人格が無くなって飢えに突き動かされるモンスターと化してしまう。リヴは検視に運ばれてくる事件の犠牲者の脳味噌を食べさせてもらったせめてものお礼として、霊能者のフリをして脳から読み取った記憶を使って事件解決の手伝いをする様になる。

感想

ゾンビと言っても腐った死体という感じでは無く、どちらかというとヴァンパイアに近い感じ。ごく僅かに脈もある。脳味噌を食べることで、脳の持ち主の記憶や才能や性格が宿るという能力の他に、バーサーカーモードみたいな怪力&狂暴な姿に変身することも出来る。あとは、怪我をしても流血が殆ど無くすぐに治るので、首をもがれたりしない限りはだいたい平気。

ストーリーとしては、ちょっと変わった能力を持ったヒーローが主人公の犯罪捜査モノといった感じ。一話完結物形式で、毎回運ばれてきた事件の被害者の脳味噌を食べて、捜査に協力する。ただし、大きなストーリーとしてゾンビ発生の原因を作ったエナジードリンクメーカーの話だとか、正体を隠して生きている他のゾンビ達の話だとかも挿入される。

シーズン1の敵役は、元ドラッグディーラーのゾンビのブレインで、こいつはリヴと同じ事件でゾンビになってリヴを引っ掻いてゾンビ化させた張本人。意図的にゾンビを生み出してそいつらに脳味噌を提供する脳味噌密売ビジネスをしている。麻薬のディーラーから脳味噌のディーラーになった感じだ。

面白いなと思うのが、普通ゾンビってもう死んでいるのでドラマも糞も無いんだけども、脳味噌からのフィードバックがあるせいで、性格がころころ変わってそうした変化に言動が左右される所だ。生きる為に食べつづけ、生きている以上他の人間の影響を受け続ける。ゾンビだけど、人間っぽさを圧縮したような設定で楽しい。


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by cemeteryprime | 2017-08-22 15:19 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】ディフェンダーズ

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ネットフリックス・オリジナルドラマ『ディフェンダーズ』が遂に配信されました。『ディフェンダーズ』は、ネットフリックスで配信中のマーベルドラマ版アベンジャーズで、以下の作品の主人公たちが合流する話です。

『デアデビル』

『ジェシカ・ジョーンズ』

『ルーク・ケイジ』

『アイアンフィスト』

あらすじ

デアデビルの活動を辞め弁護士をしていたマット・マードック、探偵業をやっているんだかいないんだか分からない飲んだくれのジェシカ・ジョーンズ、刑務所から出て来たルーク・ケイジ、崑崙から帰って来たダニー・ランド(アイアンフィスト)はそれぞれニューヨークで謎の地震に遭遇する。ニューヨークで地震?と思いつつも、4人はそれぞれ自分の抱えている事件や、持ち込まれた事件を追いかけている内に、合流することになる。事件の背後には悪の忍者組織ザ・ハンド(闇の手)がいて、何やらニューヨーク壊滅を狙っているらしい。先の地震はその予兆だったのだ…という話。

感想

アベンジャーズがやりたい作品だけあって、4人が合流するまでの流れや、合流してからのゴタゴタなんかは凄く楽しい。チームを組むとなると、それぞれが己の個性を発揮しつつ役割分担をする必要が出て来るので、マットはちゃんと弁護士をやるし、ジェシカ・ジョーンズは探偵っぽい探索と情報収集をするし、ハーレム地区の英雄のルークはブラザーの為に体を張るし、鋼鉄の身体を活かしたタンク役をこなすし、単体作品ではむしろウンコだったダニーも、少年漫画の主人公っぽい純粋さというか聞き分けの無さでチームを引っ張る役割を担っていたので感動する。

ただし、中盤以降は若干微妙になってくる。まず1つの理由としては、風呂敷の広げ方がいい加減だったことが判明するからだ。結局どういう理屈でニューヨークが壊滅するのか不明なままストーリーは終わる点だ。マンハッタンの地下に、崑崙(アイアンフィストに出て来る異世界)の関連の隠されたゲートがあり、そのゲートを解放するとニューヨークが滅びる。ゲートの解放にはアイアンフィストの力による認証が必要みたいな話だったのだが、クライマックスでゲートが開かれてみれば中にはドラゴンの化石と思われるものがあっただけで、特に大崩壊とかは発生しないまま終了。ヤミノテがゲートを開けるとニューヨークが壊滅すると散々仄めかしたのでディフェンダーズの面々は必至にヤミノテと戦ったのに、何だったんだという感じである。ちなみにゲートの奥にはヤミノテが死者蘇生の術に使う秘薬の原料があり、原料が枯渇していたヤミノテとしては何としても早急に入手する必要があったのだが、何故かヤミノテは敢えてニューヨーク壊滅の嘘を広めることで入手をハードモードにした形になる。

もう1つは、敵がショボい事。ヤミノテはこれまでデアデビルやアイアンフィストに散々登場してきた闇の忍者組織で、怪人不在のショッカー軍団みたいな組織である。忍者軍団なのでアクション的に見栄えは良いのだが、基本的に戦闘は湧き続ける忍者軍団をちぎっては投げちぎっては投げの繰り返しの乱闘にしかならないので、とにかく地味なのである。また今回は5大幹部+1がボス級の敵として登場するのだが、内訳は3名が新キャラ(非戦闘キャラ1名+噛ませ犬2名)、1名がデアデビルとアイアンフィストのシリーズにずっと出て来たババァ、2名が再生怪人という構成だった。強キャラは再生怪人の2名とババァだったので、はっきり言って新鮮味は全く無かった。

そして最も肩透かしだったのは、ディフェンダーズの敵役として目玉的なキャストだったシガニー・ウィーバーがあっさり退場した点だ。シガニー・ウィーバーはヤミノテの幹部の一人で、冷徹な経営者であり母親でもあるみたいな人間味のあるキャラで割と良いキャラだったのだが、特に戦闘とかしないまま仲間に刺されて死亡し、クライマックス前に退場してしまった。シガニーがラスボスだと思って観てみた視聴者としてはがっかりである。シガニーが忍者カンフーで戦ったら、それはそれで珍妙ではあるが、もうちょっとこう何か無かったのかよと。

総括

アベンジャーズ形式の話だと、チーム集結後やクライマックスがショボくなる問題はアベンジャーズの1作目もまぁそんな感じだったので、ある程度は仕方ないのかもしれないが(アベンジャーズはそれでもキャラ毎の見せ場を作ったり、色々工夫をしていたが)、改めて思うのは、ディフェンダーズに限らずネットフリックスのMCUドラマは1話完結のフォーマットを入れて欲しい。とにかくテンポの悪さが顕著だ。

正直、全13話くらいあれば(ディフェンダーズは全8話だが)、1話完結のフォーマット+シーズンを通しての話という構成は特に難しくもないはずなのだが、何故かネットフリックスのこのシリーズは、ダラダラと全13話に無理やり引き延ばしたかの様な連続モノ形式をとる。

各シリーズは、特撮ヒーロードラマというよりは個々の人間にスポットを当ててドラマ面を重視しているので連続モノ形式を採用しているというのは、まぁ分かるんだけども、例えばディフェンダーズの場合は明らかに企画が求めている物は特撮ヒーロードラマである。それに、各シリーズにしても折角のアメコミヒーロー作品なのに、特撮ヒーロードラマとしてのジャンル的な魅力を自ら封印していっている印象しかないので、勿体無いなといつも新しいシーズンを観終わった時に感じてしまう。

ネットフリックスのオリジナルドラマは、どういう理由かは不明だが一話完結のフォーマットを採用しない傾向がある。テレビ放映と違って、一気に観る事が出来る配信ドラマ形式であれば一話完結フォーマットに頼る必要も無いので、連続モノ形式で重厚なドラマを描こうという判断かもしれないが、別に連続モノ形式にすればクオリティが上がるという訳でも無いので、やはり作品のジャンルに合わせてその辺は随時選択した方が良いんでないのかとは思ってしまう。


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by cemeteryprime | 2017-08-22 10:18 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】スパイダーマン・ホームカミング

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スパイダーマン・ホームカミングを観て来ました。取りあえず最高なので、またスパイダーマンの映画かと様子見をしているならさっさと観に行くことをお勧めします。

あらすじ

特殊なクモに噛まれてスーパーパワーを身に付けた15歳の少年、ピーター・パーカーはスパイダーマンと名乗り、近所をパトロールして猫を助けたり、ひったくりを捕まえたりしていた。

そんなピーターだったが、ある日、世界的な大富豪でスーパーヒーローのアイアンマンことトニー・スタークにスカウトされ、キャプテンアメリカ達と対決する。(キャプテンアメリカ/シビルウォー)

トニー・スタークにスカウトされカッコいいコスチュームまでプレゼントされたピーターは、自分がアベンジャーズに正式加入し、世界的なスーパーヒーローの一員になれると勝手に期待して舞い上がってしまう。

そしてピーターは、アベンジャーズのトニー・スタークとコネも出来たし、将来はアベンジャーズの一員として世界を救うスーパーヒーローになるから学校なんてどうでもいいんじゃい!と、部活はやるめるわ、補修はサボるわと、将来はYoutuberになるから勉強なんてしねー!と言い張る中学生の様な状態に…。

しかし、トニー・スタークは、ピーターの才能は見込んだものの、あくまで子供扱い。アベンジャーズなんてヤクザな世界に首を突っ込まずに、ヒーローごっこがしたいなら勝手に近所のパトロールでもしていなさいと放置プレイをかます。

そんな中、ピーターはご近所で何やら普通では無いヤバい事件に遭遇する。何とかトニー・スタークに一人前のヒーローとして認めてもらい、アベンジャーズ加入を目指すピーターは、敢えて1人で危険な敵を追いかけるが…。という話。

今作の特徴

スパイダーマン・ホームカミングの特徴は、なんといってもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品であるという点です。

独立したスーパーヒーロー映画として作られた過去のスパイダーマン作品と異なり、アイアンマンやキャプテンアメリカといった他のヒーロー超人が既に存在する世界が舞台になっています。それ故に、ヒーローとはどうあるべきかといった要素だとか、ヒーローとしての二重生活だとか、スーパーヒーローとしての孤独だとか、ヒーローと暴力だとか、他のヒーロー映画で散々語られた様な、今更な要素はバッサリとカットされています。

そして、他のMCU作品と差別化する形で、まだティーンエイジャーであるという点が特に強調され作品になっているのが特徴です。

これまでのスパイダーマン映画は独立作品であるという事情から、基本的に1作目の時点で大人への成長が描かれていましたが、今作ではティーンエイジャーという要素が軸になっている為、ハリーポッターほどでは無いにせよ、シリーズを通して緩やかにピーターを成長させていこうというコンセプトが見て取れます。

なので旧作のピーターが子供以上大人未満な悩める思春期の高校生というイメージだったのに対して、今作のピーターは、早く大人になりたいと背伸びをする、どちらかと言えばまだまだ中学生っぽい感じの少年として描写されています。また、悶々とした高校生では無く、背伸びしたがる中学生という感じなので、ちゃんと親友もいるし、クラブ活動の仲間もいるし、特にいじめられっ子という訳でも無いし、明るい学生生活を前面に出した作品になっていて、その辺が旧作と大きくイメージが異なっています。

過去作との違いに関するあれこれ

旧作からのスパイダーマンのファンとして気になる一番の改変は、やはり、ベンおじさんの死亡イベントに関する影が無くなっている点でしょう。

これまでのスパイダーマンでは、スーパーパワーを身に付けたピーターが最初は私利私欲の為にパワーを使用して調子に乗っていた所、罰が当たってベンおじさんが死んでしまい、社会の為にパワーを使う事を決意し、悪と戦うヒーローになるという流れがお約束でした。

こうした展開は、普通はスーパーパワーを手に入れても、自分の生活を犠牲にしながら悪と戦ったりはしないだろう、という当然の疑問へのアンサーとして機能していたと思うのですが、MCU作品である今作の場合は、既にスーツを着てスーパーパワーで悪と戦うヒーローたちがアベンジャーズとして存在し、ある種のスーパースターになっているので、パワーを手に入れた少年がアベンジャーズに憧れてヒーローになろうとするという展開は、特に違和感なく成立できてしまうという事情があります。

また、ティーンエイジャーを主人公にしたヒーローシリーズとして継続していく場合、先のベンおじさんの死の様なあまりにも重すぎるカルマを背負わせると、全体的なトーンが暗くなりすぎるという事情もあり、大きく改変されたのではなかろうかと思います。

スパイダーマンのファンの中には、こうした重たいカルマを背負っていない点や、相手の人生を背負う様な重たい葛藤が作中に無い点が物足りないという人もいるみたいですが、そういった要素は少年を大人に成長させてしまう要素でもあるので、シリーズコンセプト的に敢えて軽めになっているのかなと思います。

トニー・スタークの新しい役割

今作では、ベンおじさんの影が薄れた代わりに、トニー・スタークがピーターのある種、精神的な父親の役割を担っています。

トニーはピーターにとって、憧れの存在であり、彼に認められるために頑張ります。一方、トニーは同じく早くに両親を亡くしたという境遇もあってか、ピーターに過去の自分を重ねており、早く大人になることを強いられた自分の様にはさせまいと、敢えて子供のままでいさせたいという親心を見せます。

トニー・スタークのストーリーは、アイアンマン3部作で基本的に語り終えている感じでしたが、新たにお父さんとしての役割を得たことで、また新たなトニー・スタークのストーリーが展開されるのではないでしょうか。最初のアベンジャーズは一応キャプテンアメリカという事になっていますが、MCU作品としての最初の一人はアイアンマンなので、そのアイアンマンが新しい世代のスパイダーマンの父親役に収まったのは割と象徴的でもあるなと感じさせます。

ヴァルチャーについて

敢えてここまで触れてきていませんでしたが、今作の悪役であるヴァルチャーはかなり魅力的なヴィランでした。

まず、最初のポイントはヴァルチャーがまっとうな犯罪者である点です。旧作スパイダーマンのヴィランは事故的に狂気に囚われてしまったタイプのヴィランばかりでした。しかしヴァルチャーの場合は、ミュータント化やマッド化はしておらず、完全に一人の人間として自分の意思で戦う犯罪者です。それ故にキャラクターとして、ヴィランとしてではなく、人間としても魅力的なのがポイントです。(補足するなら、ハゲタカをイメージさせる空中戦闘も最高でヴィランとしてももちろん魅力的です。)


ヴァルチャーこと、エイドリアン・トゥームスは原作では発明家から犯罪者に転身した性格の悪い糞ジジイでしたが、今作では政府と大企業に仕事を奪われた怒れる地元の中小企業の社長になっています。政府と大企業が結託して仕事を奪うなら、こっちも生活が掛かっているんだから家族と従業員を守る為にやってやる!と従業員を率いて犯罪に走った、ある意味熱いキャラです。

こうした中小企業が仕事を奪われ政府の規制や大企業優遇にブチ切れている状況は、割とアメリカの現状らしく、そうした要素が反映されているみたいです。ちなみに、トゥームスの仕事を奪った大企業はスターク社であり、相変わらずトニー・スタークはアイアンマンとして活躍する一方で、大企業の象徴としてヘイトを稼いでいます。

感想

MCU版スパイダーマンは、ディズニー作品ではなく、これまで通りのソニー作品ということで、前作のアメイジング・スパイダーマンがウンコだったという事もあって、割と不安もあったのですが、観てみたら余裕でめちゃくちゃ面白かったです。

常に孤独がつきまとい、メイおばさんとヒロインくらいしかまともな人間関係が無かった旧作と比べて、少年が周囲の人たちに支えられながら成長していく少年漫画の王道の様な雰囲気のシリーズになりそうなので、3作、4作とできるだけシリーズが続いて欲しい所です。

あと、トニー・スタークとの疑似父息子関係の行方だとか、親友ネッドとの関係がその内彼女が出来たら亀裂が入ったりしないかなとか、新しいメイおばさんは若くて美人なのでそのうち再婚イベントが発生しそうとか、そういうヴィラン以外のドラマ要素に期待できるようになったのはシリーズとして大きな収穫だったんじゃないかなと思います。


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by cemeteryprime | 2017-08-18 01:43 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】ローガン

ヒュー・ジャックマン版ウルヴァリンの最終作『ローガン』、早速観て来た。以下、ネタバレしまくりな感想。

あらすじ

年老いて身体に色々ガタが来たローガンが、未だに続いていたウェポンX計画で自分のDNAを使って勝手に作られていた少女版ウルヴァリンのローラを託され連れてカナダ国境を目指して逃避行する話。

感想

実験室育ちで常識が無く狂暴な少女ローラと、認知症になっちゃってお薬を飲んでないと能力が暴走してヤバい元プロフェッサーXことエグゼビア老人という、2つの爆弾を抱えての逃避行が面白い。

ローラは、チビで狂暴で手だけじゃなく足にまで爪がついてる殺人マシーンで少女ながらも正しくウルヴァリンという感じで最高だし、エグゼビアはお薬ちゃんと飲んだ?状態で、ローガンにトイレに連れてってもらったりとかで完全に要介護老人になってて最高。

ただ、肝心のローガンの話が正直ちょっと微妙というか、低空飛行すぎて趣味じゃない感じ。どうぜ引退作として最後に死ぬにしても、オールドマンローガンの耐えて耐えて耐えて・・・最後に大殺戮っていうプロットは使って欲しかったなと個人的には思う。

ローガンが弱ってヨタヨタしているので、相対的に敵も中途半端。単なる傭兵集団なドナルド・ピアース率いるリーヴァーズと、ウェポンX計画残党の科学者と、あとターミネーター的な傀儡兵士(ネタバレ防止でここは一応伏せておこう)。最終的におじいちゃんが老体に鞭打って頑張るだけの話になっちゃって悲痛というか、しょっぱい話になってしまったのが残念でした。

どうせ引退作なら、ウルヴァリンやっぱりカッコいい!最高!もっとお前の活躍を観たかったよ!みたいな終わり方をして欲しかったな。

思うに、ボケ爺と狂暴なガキを連れての逃避行という所までは上手く行っていたんだよな。

後半、急にローラが急に喋り出すのとか、は?って感じで、そこから尻すぼみ的に消化試合になっていく。喋りもできない野生動物っぽさは演技やったんかいワレ!

妄想

個人的な願望としては、ローラは孤独で野生動物めいたX-MENと会う前のウルヴァリンであってほしかった。助けてくれた看護師の人とか、エグゼビアお爺ちゃんの介護とかを通じて、人間らしさを学んでいって、ローガンも自分も仲間に救われたからローラも絶対に仲間の元に届けなきゃみたいな話にしてれば、もうちょっとうまい具合に良い話になったのでは無かろうか。

そういう意味で、ラスボスはウルヴァリンのダークサイドというか、こういう大人になっちゃ駄目だよ例としてセイバートゥース辺りを持ってきて欲しかったな。で、最後は仲間の為にバーサーカーになるんだよ精神をローガンがローラに示して、ローラが2代目ウルヴァリンになって仲間と一緒に旅立っていく的な。

ローラは施設では怖がられてたというか、ちょっと浮いてて馴染めないんだけど、クライマックスでの戦闘を通じて子供たちの信頼される仲間になる。そんな話が良かった。

結論としては、折角ローラという娘が出てきてるのに、父と子みたいなテーマが希薄で単に老兵ローガンの死に様みたいなしょっぱいドラマで着地しちゃったのか、この映画の微妙なポイントじゃなかろうか。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol.2のヨンドゥという最高のお父さんの死に様を観ちゃったせいで辛口になったかもしらんが、おおむねそんな感じ。


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by cemeteryprime | 2017-06-01 15:13 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】レゴバットマン ザ・ムービー

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レゴムービーは観た事なかったので、初のレゴ映画。


レゴの世界というギミックのお陰で、極端なパロディやデフォルメ表現が許されている。レゴの世界だからこそできる、バットマンのストーリー。とても面白かったです。


ざっくりとあらすじを説明すると、家族を再び失う恐怖と向き合えず、自分の殻にこもって孤独な生活を送るバットマン・・・及びブルース・ウェインをみんなが殻から引っ張り出す話である。


ブルース・ウェインとしての孤独だけではなく、バットマンとしても敵にも味方にも特別な関係性を認めない孤独な人物として描かれていたのが面白かった。お前の最大のライバルは俺じゃないの?と迫るジョーカーに対して俺のライバルはスーパーマンだと冷たくあしらうんだけど、その後に自分と同じく孤独なヒーローだと思っていたスーパーマンが孤独の要塞でJLAの仲間たちとパーティーをしていた所を目撃しちゃってショックを受ける所が最高。


バットマン映画としてこれまでのバットマン作品への言及があったり、キングコングやらサウロンやらウォルデモートやら色んな映画の悪役軍団が登場しちゃうなんでもありな所も楽しい。真面目な話として、レゴでやるから見える批評性みたいな部分が凄い面白いかった。あと、レゴだから許されるラストも凄い笑った。


でも、個人的に一番最高なのはバットマン世界がガッツリとレゴに組み込まれたことでは無かろうか。コミックでも滅多に観た事ないようなドマイナーなヴィランたちまで、ミニフィグ化されて、実際に商品化されている。映画を観ながら、このミニフィグ持ってる~とか、こいつのミニフィグ欲しい~ってなるのが何より最高なのだ。


感覚としては、スーパーヒーロータイムとかロボットアニメのイメージが近い。玩具会社とのタイアップで造られた作品には、商品を欲しがらせる為にストーリーと映像によって玩具(キャラ)をより魅力的に見せるというCM要素があるが、魅力的な商品と作品が上手い事融合すると作品自体の魅力も、自分の物に出来る、買って遊びたいという所有欲によってブーストされる。この作品も、そうしたマジックが機能している。


ぜひ映画を観て、レゴを買って遊んでみるのがお勧めです。


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by cemeteryprime | 2017-04-05 19:47 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】アイアンフィスト

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主人公のダニー・ランドは、10歳くらいの時に、乗っていた飛行機がヒマラヤで墜落。両親を失うも、運良く助かった彼は、付近に修道院を持っていたカルト教団に拾われ、15年間をそこで過ごした。やがてカルト教団の名誉ある警備員となったダニーだったが、ある日、故郷が恋しくなり、教団から逃亡する。

これは、カルト教団で15年に渡って洗脳を受けて育った為に、身体は大人、頭脳は子供となった哀れな青年ダニー・ランドが、ニューヨークに帰郷して巻き起こすドタバタ劇である。

なので、アイアンフィストというヒーローが活躍する話では全然なくて、それを期待して観ていると凄いイラつくんだよね。ダニーというある意味、カルト教団による洗脳教育の被害者の話だという前提が無いと観ていてキツい。主人公が、犯罪と闘うヒーローというより、犯罪の被害者であるというパターンは、ジェシカ・ジョーンズでも観られたモチーフである。ただ、ジェシカ・ジョーンズが、パープルマンに打ちのめされ、恐怖しながらも、最後には立ち向かいぶち殺したのに対して、アイアンフィストの場合は洗脳していた教団に対して別に立ち向かう訳でもないし、割と可哀想な人として周囲からも大目にみられるばかりで、カタルシスが無い。

個人的には、ダニーよりも、嫌な奴だけどめちゃくちゃ不幸で苦しんでいるウォード・ミーチャムの話の方がよっぽど面白いし、もっと見たい感じ。

アクションの面においても、カンフーはするんだけど、そこまで強くないという点が観ていてなんだかなーなポイント。能力も、滅茶苦茶集中すると拳にエネルギーを溜められるというだけなので、殆ど使えないに等しいという。大怪我したり、薬を盛られたりすると、直ぐに使えなくなるし、そもそも健康な時でさえ、ウルトラマンにおけるスぺシウム光線の方がまだ使用頻度高いんじゃないのというレベル。アイアンフィストの力が、ダニーの妄想じゃなかったという、証明くらいにしか役に立っていない感じ。

15年も修行しかしてなかった割に、糞雑魚なのも、観ていてがっかりするポイント。子供の頃から洗脳されていて馬鹿なのは仕方ないとして、戦闘力までその程度ってなんやねんと。

似たような設定(海難事故で死んだと思われていたが、5年後に修行して戦士になって帰って来た大企業社長の息子の話)から始まるアローの場合、武術の達人として帰って来た部分に凄い説得力があったので、その時点で熱かったんだけど(ムッキムキだし、役者の運動能力凄いし)、ダニーの場合はどうみても草食系男子って感じでヒョロヒョロだし、カンフーもそこまで強くないわで、微妙すぎるんだよな。とにかく恰好良く無いんだよ。

ネタバレになるが、最後の取って付けたような、ダヴォスの裏切りも、ドクターストレンジにおけるモルドの唐突な逆切れ闇堕ちみたいな感じで残念。




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by cemeteryprime | 2017-03-20 18:42 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】ドクター・ストレンジ

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マーベル映画、ドクターストレンジを観て来た。評価としては、そこそこという感じ。映像が凄い!とか、カンバーバッチとマッツが最高!みたいなのを置いとくと、話自体は微妙としか。

傲慢な天才外科医の医者のストレンジ先生が、雨の日に調子に乗ってスマホを弄りながら運転をしてたら事故で両手がグチャグチャになってしまう。両手を治療して、外科医に戻るんだと、保険の効かない馬鹿みたく金の掛かる最新手術を試しまくるも、両手は治らず一文無しに。そんな時に、スピリチュアルな感じで奇跡の復活を遂げた元半身不随患者の話を聞いて、駄目元で魔法使いに弟子入りするしかねぇと、ヒマラヤへ。

みたいな話。なんかこう、いちいち締まらないというか、お手軽感に溢れててあまり燃えないんだよな。道士への弟子入りも、門の外で5時間も待ってたから仕方ないから弟子にしたろかとか。三日間、雨の日も雪の日も死にかけながら土下座して弟子入りを志願するくらいしろよみたいな。


あと、敵のマッツがいまいち強くないし、残虐でも無いという。悪の魔術師なんだったら、もっと正気度が0になって、心臓を抉り出して邪神に捧げるくらいの暗黒の儀式とかやれよなとか。挙句の果てには、ラスボスの邪神が拍子抜けレベルのポンコツだったり。この監督のフッテージっているホラー作品は結構面白かったので、その辺のスキルとかもっと活かせば良かったのに。


正直、同じ魔法使い物ならハリーポッターとか、最近だとファンタスティックビーストもそうだけど、そっちの方が、魔法表現がスタイリッシュでアクションも良い感じなんだよな。尚且つ、イギリスのファンタジー感がちゃんと出ているという。

一方、ドクターストレンジは、良くも悪くもアメリカンな魔法感というか、こう魔法というよりは、ヒッピー文化なLSDによる幻覚的イマジネーション世界の延長戦になるような感じで、あまり好きにはなれない。正直、アメリカの映画とかドラマとかアニメとか見てると、万華鏡的なLSD風の表現とか、程度の差はあれど、すげー陳腐というか、またかよみたいな印象しかない。レトロアメリカな世界観の作品ならともかく、2000年代でLSDと感覚遮断水槽は禁止にして欲しい。

あと、修行の舞台がヒマラヤの寺院なのに導師が、ケルト人なのも何でやねんとしか。ドルイドじゃねーか!それならもう、インディアンのシャーマンに弟子入りして、マジックマッシュルームでも齧ってたら良かったんじゃないのか!

で、ストーリー的には、ストレンジ先生が一応、魔術師見習いになりましたよ、お終いといった感じ。ストーリー的にもの足りないのは、敵があまり怖くないしポンコツすぎたというのもあるんだけど、いまいちストレンジのドラマが薄いというのもある。傲慢な外科医っていうのも、冒頭に電話でしょーもないオペを断りまくって調子に乗っているっていう程度の表現だし、何となく成り行きで魔法使いになってラスボスを撃退したものの、別に何か成長してヒーロー道に目覚めた感じも無いし。あと、魔術で両手を治せないっぽいのも、いまいち理屈が分からんし。

どうせなら、両手を魔術で治せて、外科医として復帰できる状態になった上で、それでも魔術師として社会に奉仕する道を選ぶみたいな、そういう選択を見せて欲しかったなとか。貧乏な人の、しょうもない病気もちゃんと治療してあげる、地元密着型のドクターになるとか。そういう成長を見せて欲しかった。


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by cemeteryprime | 2017-02-01 18:37 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】スーサイド・スクワッド

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久しぶりに映画の感想。

スーサイド・スクワッドは、DCコミックスの映画化作品である。マン・オブ・スティールやバットマンVSスーパーマンと同じ世界線に存在する作品で、時系列的にはバットマンVSスーパーマンの後ろに位置している。ただし内容的には特に何の関係も無いに等しいので、これ単体で観てもOK.。

あらすじをざっと説明すると、政府の特務機関がぶっとんだ個性や能力を持った悪人を集めて自爆装置を埋め込み、減刑と引き換えに無茶苦茶なミッションに特攻させるという話。

主人公たちが、どうしようもない悪人たちという点がこの映画ポイント。普通に考えたら、外道VS外道のスーパー外道大戦という感じにした方が盛り上がりそうなものだが、そうはなっておらず、あくまで悪人たちもそれぞれ人間であり、どこか同情すべき可哀想な人たちであるという視点で描かれている。この辺りは、デヴィッド・エアー監督の色なのかもしれない。エアー監督は、作風として一般社会から見れば外道や悪人と呼ばれる所業に手を染めざるを得ない世界の住人のリアルみたいなものを良く扱う監督である。

この映画では主人公がヴィランたちである。主人公たちのドラマを描く都合上、彼らは極端で記号的なヴィランとしてではなくあくまで人間として描く必要がある。故に、この映画ではあくまで人間としてのヴィランたちの姿を見る事ができる。なので、登場するキャラクターたちのヴィランとしての姿を知っていると、面食らうようなものも多い。

例えばジョーカーが最たる例だろう。ダークナイトのジョーカーとはとても同じキャラだとは思えない。ネタバレになるが、今作に登場するジョーカーは、あくまでジョーカー&ハーレイというイカれた極悪ギャングカップルの片割れであり、凶悪なのは間違いないのだが、ハーレイにとってはまごうことなき王子様である。

この映画の見どころは、そうした人間ナイズされたヴィランたちの姿と、ドラマではなかろうかと思う。それ故に、若干地味な印象は否めないのだが、現状のDC映画シリーズ(マン・オブ・スティールやバットマンVSスーパーマン)は、ユーモアやチーム物としての砕けた部活感に乏しかったので、こういうのも良い。

どうでも良いけど、出撃シーンで流れるスピリット・イン・ザ・スカイってガーディアンズ・オブ・ギャラクシーでも流れてたし、他の映画でも何回か聴いた事ある気がする。ある種の定番なんかな。
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by cemeteryprime | 2016-09-12 23:38 | 作品・感想 | Comments(0)

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