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【クトゥルフ神話TRPG】能力値に関して 前編

キーパーが説明を省略しがちではあるが、地味に重要な基本事項についての参考用記事。初心者プレイヤーは押さえて損は無いはず。詳しく知りたければ基本ルールブックを買って読もう。

STR(ストレングス)
 筋力を表す数値。基本的には平均値11.5との比較で相対的に強いか弱いかをイメージする感じで良い。STRが直接反映されるのは、主に重い物を持ち上げたり、投げたり、担いだりといった場面である。攻撃力に関してはSTRだけでは無く、SIZ(体格)も反映される。

 具体的な参考値が出ているSIZと比較することで、STRに関しても具体的なイメージは掴める。STR=SIZの場合、自分の体重と同じ重さの物を持ち上げるのに50%の確率で失敗する事になる。これを懸垂が出来るか出来ないかみたいなイメージで捉えれば、何となくの筋力が掴めるはずだ。

CON(コンスティチューション)
 健康度やスタミナを表す数値。窒息、毒、病気、疲労といった負荷にどこまで耐えれるかという判定に使ったりする。HPやライフといった耐久力に関してはCONだけでは無く、SIZ(体格)も反映される。

 CONが平均値以上なら、基本的に体は健康的なはずである。数値が18に近ければ、極めてタフであり、アスリート級にスタミナが鍛えられていると捉えることが出来る。最大値18だとスタミナ強化の為に筋肉の上に脂肪の鎧を纏っているレベルでは無かろうか。そのレベルだと、職業や趣味で何かしら体を鍛えている要素を持っていてもおかしくは無い。CONが平均以下であれば、運動嫌いでスタミナが無かったり、不健康だったり、痩せ型だったり、レベルによっては何かしらの持病を抱えているかもしれない。

SIZ(サイズ)
 背丈や体重をひっくるめた体格を表す数値。ルルブには具体的な重量との比較表があるので、参考にするとイメージが掴みやすい。
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表を見ると判るが最低値のSIZ8でも50~55kgである。これは基本的にアメリカ人を基準にしているからだと思われる。最大値18は体重にして約120~130kg程度だ。身長190~200cmの総合格闘家くらいのイメージだ。相撲取りレベルだと余裕で200kgを超えてたりもするので、SIZ8~SIZ18はアメリカ基準のそこそこ一般人レベルでの範囲と言える。

 標準体重の計算方法なんかを参考にすれば、体重から逆算的に標準体型だった場合の身長なんかは割り出せる。CONが平均以下なら痩せている可能性もあるので、その場合は標準よりも身長は高くなるかもしてない。DEXが平均以下で鈍そうな印象があるなら、太っているかもしてない。その場合は、標準よりも身長は低くなるだろう。他のステータス値と合わせて考えてみると、より身長と体重のイメージは立体的になる。

INT(インテリジェンス)
 知性を表す数値。INTが高ければ、アイデアが閃きやすく、物覚えも良いはずだ。低いと物覚えが悪く、察しも悪い人物である可能性が高い。知性の高さは好奇心の強さや、想像力の高さ、推理力の高さ、状況判断能力に通じる。一般常識では測れない恐ろしい事実に最初に気付くのは、想像力に優れた人物である。

 INTが低いということは、馬鹿というよりは、素早い状況判断が苦手で、物覚えが悪く、想像力に乏しいというイメージだろうか。機転が効かないと捉えるなら、空気が読めなかったり、状況の先読みが出来なかったりするのでバカというよりは、ちょっとボケていたり、間抜けなイメージがあるかもしれない。偏見に凝り固まった人物なども、あまりINTは高くないだろう。

 こうした要素は確実に職業選択にも影響するはずである。好奇心が強く、閃きがあり、思考を得意とする人物はどういう職業を選ぶだろうか。逆に勉強したり、状況判断が苦手な人物であればどういう仕事を選ぶだろうか。勿論、身体的な特徴も影響するはずなので、その辺りも踏まえて考えよう


長くなったので後編に続く。
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by cemeteryprime | 2015-06-15 16:52 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】キャラ作成のイメージ

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 急いでいる時だと端折りがちな探索者の作成に関して、丁寧にやると多分こんな感じになるという自戒の意味も込めた記事。ルルブにも具体的な探索者を作成する際の工程イメージは書いてあるので参考にしよう。クトゥルフ神話TRPGにおける探索者作成は数値を振るだけなら15分もあれば十分なのだが、まともにロールプレイをしたいならキャラデータのイメージはきちんと把握しておいた方が良い。

SIZ、STR、CON 、DEX、APP
 SIZ11は体重でいうと約65~70kg。標準体型だとすれば身長は170~175cm位だろうか。STR7はSIZ11との対抗ロールだと30%しか無い。具体的なイメージとしては、懸垂がもしかしたら1回は出来るかも程度の筋力という感じだ。病的なレベルとまではいかないが、肉体労働には向いて無さそうだ。

 CONは13とSIZ値と比較してそこそこ高い。少なくとも不健康だったり、虚弱に痩せていたりは無さそうだ。DEX14は明確な基準は無いが、なかなか高い。CONと合わせて考えれば、体を動かす事自体は苦手では無さそうである。DEXの高さを考えれば、太っていたりも無さそうだ。APPは10とほぼ平均である。特に魅力も無いが、不快感も無いという中途半端な感じだろう。

 まとめると、外見は身長170cm~175cmの標準体型。容姿は限りなく平凡。それなりに機敏でスタミナもあるので、歩きまわる様な仕事はしているかもしれないが、腕力は無いので肉体労働者という感じは無い。身体的な特徴としてはこんな所だろうか。

POW、INT、EDU
 POW5という数値はかなり低い。優柔不断で恐ろしく気の弱い性格をしているはずである。ビビリなので、あまり精神的にハードな仕事には付いて無さそうだ。集中力もあまり無いかもしれない。

 INT13は平均より高いので、頭は悪くないはずだ。EDUは通学年数とほぼイコールで考えられるので、8の場合だと中学校を中退しているレベルである。学歴はシナリオの舞台にもよるが、現代日本シナリオであれば、何か事情があったとしか思えない数値だ。

 CONから考えて、病気で通学出来なかったという事は無いだろう。貧乏過ぎてバイトに精を出し、あまり授業を聞いていなかったという可能性はある。POW5の設定を活かすのであれば、気が弱くてイジメにあい不登校になっていたというのはどうだろうか。そこそこ背は高い方であるが、中学校時代はまだ背が低かったのかもしれない。

年齢
 EDU8なので最低年齢は14歳である。中学生にしては身長がデカすぎる気もするし、探索者としての行動しやすさを考えれば18~20歳くらいが妥当では無いだろうか。未成年だと探索がし難い場面も多かろう。この辺りは、シナリオと合わせて考えるのがベターである。技能などを考える上でも未成年だと職業技能を考えにくいという問題もある。年齢に+10歳することで、EDUに+1出来るという選択ルールが存在するので、此処では年齢を24歳にしておこう。修正値によりEDUは9になる。

職業
 出来ることなら、これまでに設定した身体的特徴や性格、学歴などの事情にあった職業を選びたい所である。ルルブの職業サンプルから選ぶなら、この探索者の場合は放浪者や聖職者なんかはどうだろうか。歩きまわってそうだし、腕力は必要無さそうだ。この探索者の一番の特徴は、POWの低さだ。POWが低いということは、幸運も低いはずだ。あまりの気の弱さからどこかの新興宗教に引っかかり、聖職者見習いとして教団で働いている感じにしておこう。今回はサンプル職業の中から無理やり選んでみたが、サンプルはあくまでサンプルなので、適当に職業を自作しても問題はない。新興宗教団体とまではいかなくても、胡散臭いNGO団体の見習い職員とかでもいいかもしれない。

技能値
 この探索者の場合、職業技能ポイントは160しかないので逆に割り振りやすい。性格的に臆病だろうから聞き耳に+40%、相手の顔色を伺う為に心理学に+60%、宗教関連の基礎知識として歴史に+40%、教団関係の事務経験で経理に+20%、なんて感じはどうだろうか。

 興味として振れるポイントは130ある。不登校の時期があったはずなので引き篭もってネットサーフィンをしまくっていたという事で図書館に+40%、ビビリ故に迷信深いという事でオカルトに+40%、そこそこ体を動かすことが得意そうな身体的イメージを活かして山歩きが趣味という感じでナビゲートに+30%と博物学に+20%しておこう。入信している宗教と絡めるなら、教団のほうもエコだとか緑だとかが大好きな感じの団体かもしれない。取り敢えずこれで、探索者は完成である。駄目そうではあるが、人畜無害な感じの新興宗教団体の職員だ。

ロールプレイ
 こんな感じで探索者を組み立てていけば、何が得意でどういう行動をとるキャラなのかは掴みやすい。ロールプレイングゲームにおいて、キャラクターと数値のイメージが合致しているに越したことはない。

 この探索者は能力的には貧弱であるけれど、基本的に頼まれたり命令されるとNOと言えない性格をしてそうなのでキーパー的にもシナリオには絡めやすそうだ。腕力が弱くて、気が弱いという特徴もホラーの主人公としてはむしろベターである。プレイヤーとしては、気が弱いがそれでも勇気を振り絞って何かに立ち向かったり、何かをやり遂げる様なストーリーを目指したいが、あまりの恐ろしさにみっともなく発狂してもそれはそれでOKである。何故なら、クトゥルフ神話TRPGだからだ。これで、この探索者でどういうロールプレイを目指すかの指針も出来た。後は、ダイスロールの結果を楽しむだけである。
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by cemeteryprime | 2015-06-14 21:21 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】戦闘ルールに関して

クトゥルフ神話TRPGにおける戦闘の扱いと、実はシンプルなのだがルルブの記述が判り難いせいかハウスルールが溢れてキーパー毎に全然別物になっている感のある戦闘ルールに関しての記事。

ゲームに非ず
 クトゥルフ神話TRPGの戦闘ルールを正確に理解する為の第一歩は、ゲームでは無いと理解する事だ。この戦闘ルールは、攻撃方法を工夫して勝利を目指すゲームの為に作られたのでは無く、リアルな戦闘シーンを表現する為に作られたシステムなのである。

 例えば、体重50kgくらいの痩せた男(SIZ8、STR8、CON8)が体重120kgの巨漢(STR18、STR16、CON16)と殴り合いをした場合、当たりどころが悪ければ巨漢のパンチ一撃でSIZ8の男は死んでしまう。一方でSIZ8の男のパンチは、最高に当たりどころが良くても6発は殴らないと巨漢を倒せない程度の威力しか無い。クトゥルフ神話TRPGにおいては、現実と同じレベルで小柄な男が巨漢に殴りかかるのは自殺行為に等しいのである。もっと巨大なモンスターの場合は言うまでも無い。

 このシステムが表現しているのは、リアリティである。ゲームとして楽しいバランスでは無い。ゲームとして楽しいバランスというのは工夫次第で何とか勝利が出来るバランスである。探索者が小柄な男である以上、巨漢に襲われれば逃げるのが唯一の正解であり、常識的な反応なのだ。

補足:ホラーとリアリティ
 何故ゲーム性よりもリアリティの再現を優先したシステムになっているかと言うと、これはホラーTRPGだからである。ホラーとは人間の恐怖だ。リアリティの無い世界に恐怖など発生しないのである。中学生レベルの小柄な男がプロレスラー的な巨漢を一方的にボコボコに出来るラノベ的な世界であれば、もっと巨大なモンスターをボコボコに出来てもおかしくは無い。そうなると、最早このモンスターはホラーとして成立出来ないのである。リアリティが成立しているからこそ、巨漢が襲ってくると怖いし、モンスターならもっと怖いのだ。

1ラウンドのイメージ
 1ラウンドは全体で、数秒~12秒程度である。このイメージがあるか無いかで戦闘ルールの理解度は全然異なってくるはずなので、まずはこれを念頭においておこう。これがイメージ出来ていれば、キーパーの処理的にはDEXが高いキャラから順番に行動を処理していく形になっていても、シーンとしては全員がほぼ同時に行動をしているというイメージが掴めるはずである。

 敵を殴ってから敵に殴り返されているというシーンでは無く、同時に殴りかかってどちらのパンチが先に入ったかをDEX順に処理していると理解しよう。だからこそ戦闘に参加している人数に関係なく、1ラウンド全体が僅か数秒に収まるのである。

 武器の射程などを確認すればより判り易い。近接戦武器の場合は射程はタッチである。殴りかかっている時点で相手は目と鼻の先にいると考えるべきだろう。根性比べ無い限り、殴られてから殴り返すという光景は発生しない。同時に行動しているからこそ、結果の処理は常にDEX順なのである。

1ラウンドに出来ること
 基本的に探索者は1ラウンドに1つの行動しか出来ないと考えておこう。攻撃なら攻撃だけ。受け流しなら受け流しだけである。基本的に同時に複数の事は出来ないものなのだ。

 ドラクエ等のコンピューターRPGの戦闘シークエンスを思い出してみれば戦闘処理はより判りやすくなる。ターン制のコンピューターRPGでは基本的にプレイヤーはターン開始時にパーティ全員分の行動を入力し、その後DEX順に行動結果が処理されていく。それ故に殴る予定だったキャラが既に死んでいたりして攻撃が空振ったりもする。また、ターンの途中で慌てて攻撃を止めて回復に切り替えるなんて事も不可能である。

例外パターン
 刀剣に関しては、同じラウンドに攻撃と受け流しが出来る。これは、2回の行動ができるというよりは攻防一体の1回の剣術アクションと考えるのが自然である。フェンシングでは相手の剣先を弾きつつ斬りかかるという攻撃を行うが、あれは攻撃と受け流しをほぼ同時にやっていると理解出来る。刀剣にしかこのルールが適用されていない点からも、剣術ルールと捉えるべきだろう。

 受け流しに関しては、同じラウンドに回避と両立が出来る。これはシーン的にイメージすれば判り易いが、受け流しは予備動作としては武器を構えて相手の攻撃に備えるだけである。回避に関しても特に予備動作は必要がない。それ故に、受け流しからの回避や、回避から事前に備えていた攻撃を武器でガードしたりはほぼ同時に出来てもおかしくは無いと考えられる。

 一方で、攻撃は回避と両立出来ない。バットなどを想像すれば判り易いが、攻撃の場合は対象に向かって武器を振りかぶって殴りかかっていくような大きな予備動作が必要になる。バットをフルスイングしている途中で、咄嗟の攻撃に飛び退いたりすれば攻撃はキャンセルされるはずだ。

その他の技能
 ルルブにも技能の所要時間は勝手に決めたら良いという事になっている。戦闘ラウンド中に技能を使用する場合は、よりシーン的なイメージが重要になるはずである。

 怪我の治療などの複雑な動作が必要になる行動であれば数ラウンドが必要になると考えられる。何故なら手榴弾のピンを外して投げるアクションですら2ラウンドかかるのである。一方で、治療では無く気絶状態から回復させる様な活を入れる程度の応急手当なら1ラウンドで可能かもしれない。

 基本的に時間が掛かかりそうな技能であれば、戦闘から離れた位置でやれば良い。何もパンチやキックが届く位置で、ジャムった銃の修理や、治療行為に及ぶ必要は無いのである。

原則
 基本的にクトゥルフ神話TRPGの戦闘ルールは、ゲームルール的な読み方をすると不完全な部分が多い。だが、どういうシーンを再現しようとしたシステムなのかを考えると比較的理解しやすい。単なる数値のやり取りにならない、面白いシーンが発生する戦闘ラウンドを工夫してみよう。
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by cemeteryprime | 2015-06-13 12:59 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】受け流し

今回の記事は受け流しに関する考察。

受け流し
 受け流しは、刃物と素手(パンチ、キック、頭突き)による攻撃を手持ちの道具で逸らすというガード行動である。受け流しをするにはある程度の長さや大きさを持った道具が必要になり、ナイフ、フォーク、スプーン、拳銃といった小型の道具では基本的に受け流しは不可能である。

 想像してみれば判るが、日本刀で襲い掛かってくる敵の攻撃をナイフやフォークや拳銃等で受け止めようとする奴は居ない。普通は避けるか、余裕があれば武器を奪い取りに行く。キックやパンチに付いても同様で、手の平サイズの道具で攻撃を受け止めようとする奴は居ないだろう。キックを拳銃で受け止めようとすれば持っている手の方を蹴られて、拳銃を吹っ飛ばされるのがオチである。

受け流しの例外
 例外的にパンチやキックといった素手の攻撃に関しては、道具が無くても素手で受け流しが可能になっている。

 組み付きに関しては特殊で、道具では受け流しが出来ない。タックル的に全身で突っ込んで来ているので、鈍器の攻撃と同じく道具で逸らすというというのが不可能なイメージだろう。組み付きは組み付きでのみ受け流しが可能である。

受け流しの役割
 受け流しについては、ルールブックでハッキリと最初に対象を指定しておく必要があると書かれている。この理由を考える上では、一般的なコンピューターRPGにおける戦闘との違いを理解しておく必要がある。

 コンピューターRPGと少し異なるのは、基本的にパーティ全員が戦闘に強制参加する必要が無いということだ。少なくとも近接戦闘に関しては間違いなくそうである。クトゥルフ神話TRPGの戦闘ルールにおいては、近接戦闘が発生しているという状況は、探索者と敵がお互いに手足の攻撃が届くレベルの位置にいる状況を意味している。

 近接戦闘に参加したくないのであれば、逃げるかちょっと離れた位置にいれば良いのだ。気付いたら敵が至近距離にいるという状況はそうそう無いだろう。ルールブックには遊ぶ上で用意した方が便利な物にマップや駒も書かれているが、それらは主に戦闘ラウンドで活躍するはずである。武器表を見れば細かく射程が明記さているのが判る。無視されがちではあるが射程の概念は、クトゥルフ神話TRPGの戦闘ルールの一部である。

 そうした前提を踏まえれば、クトゥルフ神話TRPGにおける受け流しとは、回避の代わりに行う受身的な行動では無く、刃物や素手による敵の攻撃を潰す為の戦略的な行動だと考えることができる。である以上、最初に受け流しの対象を指定するのは当然だ。攻撃されたから仕方無しにガードするのでは無くて、ガードで敵の攻撃を潰しに行っているのである。

受け流しの使いドコロ
 受け流しの使いづらさは、敵が攻撃してこなければ空振りに終わる点にある。上手く攻撃を惹きつける事が出来るのであれば、受け流しと回避で2名分の攻撃を潰すことが出来る。使い所のイメージとしては、一人が先頭に立って敵を食い止めて時間を稼ぐとかそういう感じだろうか。一人で攻撃を食い止めて、仲間に遠距離攻撃を加えてもらうという連携プレーも成立しうる。

 刀剣を使っている場合は、もっと積極的に活用出来る。刀剣の場合は、剣術的なアクションとして攻撃と受け流しを同じラウンドに使用出来るからだ。刃物を持った敵や、素手の敵が相手であれば、取り敢えず攻撃相手を受け流しの対象に指定してしておけば良いのである。刀剣同士の対決であれば、お互いに相手の剣を弾きつつ斬りかかる様な、剣戟アクションが再現されるかもしれない。

 受け流しは、相手の武器や人数を見極めた上で活用すべき戦略的な行動である。マップ上でのキャラの立ち位置なんかも踏まえて、使い方を色々と工夫してみたい。
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by cemeteryprime | 2015-06-12 21:56 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】探索者とSIZ

今回の記事は、SIZ値に関する考察。ルルブのp.166(SIZと重量の比較表)を参照してもらえばわかるが、SIZに関しては案外具体的な参照データが用意されている。普段は相対値的な数値としてしか意識しないが、この辺りの数値イメージをもう少し的確に掴めば、探索者を作成する際のイメージがより明確になるはずである。

SIZと重量のイメージ
SIZ 重量
1  : 0.5 ~ 5.5 kg
4  : 17 ~ 23 kg
8  : 50 ~ 55 kg
12 : 71 ~ 76 kg
16 : 100 ~ 109 kg
20 : 141 ~ 154 kg
24 : 200 ~ 218 kg


 SIZは重量だけでは無く体積や高さも関係しているので通常の物質で構成されていないかもしれないクトゥルフ神話TRPGのクリーチャーに関してはこの数値を絶対的な基準にするべきでは無い。と、ルールブックには書かれているが、一般的な人間についてはだいたいのイメージはこれで掴む事が出来るのでは無かろうか。

探索者としての最低SIZ
 ちなみにルール上作成される探索者SIZの最低値は8になっている。アメリカ人の成人を基準に考えれば、十分に小柄かもしれないが、日本人の体格を基準に考えればそこまで小柄という訳でもない。なので日本人の探索者を作る場合は、[ 2D6+5 ]で算出するというハウスルールを適用してみても良いかもしれない。

探索者としての最大SIZ
 表から考えるとSIZ18は約120kg ~ 約130kg といった所だろうか。適当に調べてみると180~190cmくらいの外国人の格闘家とかプロレスラーがだいたいそんな感じの体重である。SIZ18はその辺りをイメージすると判り易い感じだろう。

 デカイ上に太った巨大な外国人レスラーだと、余裕で140kgを超えていたりするし、相撲取りの場合は200kgを超えていたりもする。全盛期の曙だと230kgを超えていたっぽいのでSIZ25という感じだろうか。+2D6のダメージボーナスが付いてもおかしくない領域である。

探索者以外でのキャラメイク
 探索者作成における8~18というSIZ範囲はあくまで特別にフィジカルを強化しまくっていない一般人レベルの体格という感じだろう。NPCとして登場させる分には、巨漢系であればSIZが19~25くらいあるキャラが居ても良いし、小学生くらいであれば5くらいでも普通だ。たまにTVに出てくるビックリ人間の動けないくらいのデブなんかもSIZ24くらいはあるはずだ。

 また、探索者であってもプロレスラーや相撲取りみたいなタイプの規格外にフィジカルを強化する格闘家をロールプレイしたい場合は、加齢によるEDUの上昇みたいな感じで、適当にSIZを上昇させるハウスルールを設けてもいいかもしれない。最初に作成した探索者のSIZが16~18くらいあれば、そこから道場に入門して更にSIZアップみたいな感じで。

応用
 こうした規格外サイズについてのSIZイメージはどういう形で活用出来るだろうか。正直使い道は良く判らないが、ジャバザハット的な動けなくなった肥満人間のSIZが具体的に24だとか25になるだろう事が判れば、ゲーム的な障害物として運用が出来る。ドアに鍵を掛けておくのも良いが、ドアの前にベッドを置いてジャバザハットを置いてみてもシナリオ内容によっては面白いかもしれない。SIZ24であれば、STR8の探索者が3人がかりでも運べるかどうかは怪しい数値だ。4人がかりでも対抗ロール的に10%の確率で運べない。

 また、SIZと体重のイメージがしっかり連動出来ていれば、どんどん痩せていくジプシーの呪いだとか、逆にどんどん太っていく呪いだとかも面白いかもしれない。SIZ10の人間が、1日に1づつSIZが太っていく呪いを掛けられれば、2週間でSIZは24になる。もともと身長2mの男が体重200kgになるのと、元は65kg程度の人間が200kgになるのでは状況は異なる。こうした要素は、探索者が状況をイメージ出来てこそ機能する。極端な肥満化で体重が2倍以上に太れば、APPも低下するかもしれないし、DEXも低下するかもしれない。

より高度な探索者作成
 同じ理屈で体重を認識してから身長を設定すれば、探索者の作成時にもう少し具体的に身体的特徴がイメージできる。SIZ12の男性探索者を作成する場合、身長170cmなら健康的だが、身長140cmならデブっている。身長180cmであれば、ちょっと細すぎる気がしないでもない。この辺りはSTRやCONの数値との兼ね合いで考えてみると良いはずだ。CONが低いなら体格はガリガリかもしれない。

 SIZ=身長としかイメージしていなければ、SIZ12のチビデブ探索者という選択肢は最初から存在しえない。ルルブに囚われて小さくまとまって遊ぶべきでは無いが、ルルブのデータを細かく参照することで、選択肢が増えるという場合も多い。色々と掘り下げてみるのも良いはずだ。
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by cemeteryprime | 2015-06-12 14:39 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】予備探索者と道具

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プレイヤー専門でルルブを持っていない人向けに、ルルブに書かれている遊び方のヒントを大雑把な意訳文章の形で紹介する。ルルブにはゲームルール以外の記事も満載なので、興味があれば買って読むべし。今回の記事は予備探索者と道具に関するあれこれ。 

死んでもいい
 クトゥルフ神話TRPGの探索者は途中で何人か死ぬのが普通と言われる事もあるが、それは単にホラー作品という内容上、登場人物に死人が出やすいし、出たほうがストーリーが面白くなりやすいという話である。投げやりなプレイを推奨するものでは無いし、プレイヤーの何人かが途中でゲームオーバーになって最後まで参加できない遊びであるという話でも無い。

 遊び方にもよるが、基本的にはクトゥルフ神話TRPGという遊びに勝敗やゲームオーバーは存在しない。面白いストーリーを目指して、エンディングに向かって全力で取り組むだけである。シナリオ目標は存在するが、話のオチとしては目標達成で終わっても良いし、達成失敗で終わっても良いのだ。

 ホラー作品の主人公は、たいてい当初の目標は途中でどうでも良くなり、生還出来ればそれで良いという状況になりがちだ。場合によってはそれすら叶わず死ぬ場合もあるが、ホラーであればそれでも面白いストーリーとして成立しうるのである。そういう意味で探索者は途中で死んでも問題が無く、場合によっては死ぬことでストーリーをより面白くする事が出来るという話だ。死んでしまっても、新しい探索者を使ってセッションには参加できるのでプレイヤー自体はゲームオーバーにはならないのだ。勿論、無理に死なせる必要は無く、探索者の命が惜しければ尻尾を巻いて逃げだしても別に構わない。

探索者のスイッチ
 キーパー次第ではあるが、基本的にプレイヤーが担当する探索者の数に制限は特に無い。やれるなら同時に2名以上の探索者を担当しても良いとルルブには書かれている。2名以上の探索者を担当するなら、探索者グループが二手に別れていてもプレイヤーは常にシーンに参加出来て退屈しないで済む。ただし複数を担当することで、個々の探索者をまともにロールプレイ出来なくなる位なら止めたほうが良いだろう。2体のモブとして参加するくらいなら、1体の主人公級を目指すべきである。モブが沢山増えてもストーリーはあまり面白くはならないはずだ。

 探索者のストックを用意していれば、探索者が発狂したり死んでしまっても、すぐに新しい探索者でセッションに参加する事が出来る。同じ理屈で、どうしても死なせたく無い探索者であれば、恐怖のあまり逃げ出したという形にしてセッションから離脱させ、別の探索者に切り替えても良いのである。勿論、探索者もまたストーリーの一部なので無闇矢鱈にスイッチを行えばストーリーが散らかるだけなので注意すること。またこうしたスイッチはストーリー全体の進行を管理するキーパーの許可を得てから行うようにすること。

人間賛歌
 最後に道を切り拓くのは自分自身の力であるべき…というのは、『ジョジョの奇妙な冒険』のテーマである人間讃歌であるが、これはロールプレイにおいても基本的に正しい姿勢である。便利すぎる道具や都合の良い万能な援助者は、シナリオ目的の達成には役立っても、ストーリーを面白くする上では邪魔な存在なのだ。何故なら、探索者の活躍の場を奪うからである。

 クトゥルフ神話TRPGにおいて、探索者が銃や呪文を使用することがあまり推奨されていないのはそういう理由である。万能な道具は誰が使っても万能なのだ。また、それに頼る限り探索者が折角活かすべき個性を持っていたとしても使う場面は失われる。活かすべきキャラ設定はあっても、活かす場面が無くなれば無個性なモブと変わらなくなるので注意しよう。

道具の使用
 道具には頼るべきでは無いが、道具がロールプレイに必要なのであればどんどん活用すべきである。野球選手なのであれば、バットやボールがあった方がその特技をストーリー中で活かし易いはずだ。刑事であれば拳銃技能を持っていた方が自然だし、それを活かすには拳銃を使ったほうが良いに決っているのだ。

 基本的に道具は、有利になる為に使用するというよりは、探索者のキャラを活かすために使用するべきである。ガンマンであれば、むしろ銃撃戦をしなければガンマンである意味が無い。ボクサーであれば目の前にマシンガンが転がっていても、拳で殴りかかった方がストーリー的には面白くなるのだ。

 同じ理屈で、プレイヤーが技能判定において何かしらのボーナスが欲しい場面では道具に頼るよりも、自分の特技を活かす方向を考えた方が良いのである。プレイヤーが頑張るべきはロールプレイであって、便利な道具を紹介する事では無いのだ。
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by cemeteryprime | 2015-06-03 23:23 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】ロールプレイについて

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プレイヤー専門でルルブを持っていない人向けに、ルルブに書かれている遊び方のヒントを大雑把な意訳文章の形で紹介する。ルルブにはゲームルール以外の記事も満載なので、興味があれば買って読むべし。今回の記事はロールプレイについて。

なりきり会話は必要か?
 プレイヤーは自分が担当する探索者のキャラを演じた方が良いだろうか?答えはYESである。ストーリーを作るというTRPGの目的を考えれば、登場人物の会話はかなり重要なファクターである事が理解できるはずだ。サイレントで成立しうる映画や漫画であっても、会話シーン自体が無い訳では無い。

 ただし登場人物が延々と会話シーンを続ければストーリーが面白くなるという物では無い。会話シーンがストーリーのテンポや緊張感を台無しにする事も珍しくは無い。なりきり会話は重要だが、キーパーの指示に従い用法用量を守って活用するように心掛けよう。

キャラシ作成の重要性
 ロールプレイの際に気をつけなければいけないのは、その探索者のパーソナリティや能力の範囲を越えない事である。キャラシートは行動成功率を参照する為だけの物では無く、どう行動すべきかを参照する為の物なのだ。適切に参照出来ているだろうか?埃が被った状態の設定は無いだろうか?

 基本的にここぞという場面で、苦手な技能で挑戦しようとする人間は居ない。極力特技を活かす方法を考えるのが自然である。技能ポイントが高いという事は、普段よくとる行動である事を意味している。例えば、交渉技能が低くて、戦闘技能が高いキャラクターであれば、暴力で物事を解決して来た人間である事を意味している。この探索者であれば、交渉が必要な場面で取るべき行動は、暴力を駆使するか説得が得意な他人に任せるかのどちらかが自然である。失敗のリスクが特になくても、敢えて苦手な説得に挑むのはこの探索者に限っては不自然な行動と言える。

 自分が思い描く探索者のキャラとキャラシート上の設定にはズレが無いように注意すること。ギャップのあるキャラを作るのも良いが、キャラ設定とパラメーター設定の間にギャップを出しても特に意味は無い。ダイスロールで行動結果を確定させる限りは、探索者はパラメーター設定の範囲で行動するのである。

なりきり演技の目的
 プレイヤーができるだけキャラを上手に演じた方が良い理由は、他の参加者にそのキャラのパーソナリティ(何が得意で、どういう行動傾向があるか)を判りやすく伝える為である。他の探索者がどういうパーソナリティを持っているかが明確であれば、各プレイヤーは自分が担当するキャラクターのストーリー上のポジショニングが取りやすくなる。

 誰かが主人公的な行動をするなら、自分はサポート役に回るだとか、ライバル的な役回りに走るだとか、そういったストーリー内での役割分担は重要だ。クトゥルフ神話TRPGの場合は特に、職業などで立ち回り方が明確に定義されないので、そうしたロールプレイを通じて行動方針を明確にする必要があるのだ。

 演じる事そのものが重要なのでは無いので、目的は見失わない様に。キャラが分かりやすければ良いだけなので、別に上手な演技を目指す必要は無い。ロールプレイに慣れない間は、下手に等身大のキャラをプレイするよりはステレオタイプなキャラをプレイするのが良いかもしれない。等身大のキャラは演技はしやすくても、余程気心が知れた仲間内でも無ければパーソナリティは複雑過ぎて伝わり難いはずである。

ロールプレイを磨く
 TRPGの醍醐味は創発性であるが、それはダイスロールによるものだけでは無い。一番の面白さはプレイヤー間の相互作用から生じる創発性である。複数人で取り組むストーリーだからこそ、個人の想像力以上の何かが生じうるのである。

 まずは各プレイヤーが上手なロールプレイを目指そう。ストーリーの主要登場人物である探索者がどういう人物で、どう行動するのかというのは言うまでも無くストーリーにおいて重要な要素だ。そして次に探索者同士が上手く噛み合ってより大きな面白いストーリーを紡ぎだす事を目指すのである。その為にはプレイヤーとキーパーでの適切な連携が重要になり、ロールプレイはその為の必要条件である。全員が全員、他の探索者が何をしようとしているのか判らない手探り状態では適切な連携は不可能なのだ。

 ロールプレイを磨くには、自分が好きな作品を思い浮かべて、キャラクター達がどういう形で機能していたかを思い出してみれば参考になる。ヒーローはヒーローなりに、外道は外道なりに、被害者は被害者なりにストーリーを盛り上げていたはずだ。
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by cemeteryprime | 2015-06-03 18:15 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】探索者の創造

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プレイヤー専門でルルブを持っていない人向けに、ルルブに書かれている遊び方のヒントを大雑把な意訳文章の形で紹介する。ルルブにはゲームルール以外の記事も満載なので、興味があれば買って読むべし。今回の記事は探索者の創造について。

探索者の創造と乱数性
 ダイスで各ステータスを乱数決定し、その数値からキャラクター像を読み取る。この工程はプレイヤーにとっての最初のゲームであり、ストーリー創作の一部でもある。この時、ステータスとキャラにズレが生じない様に注意しよう。この工程は慣れない内は案外難しいが、毎回ランダムで目新しいキャラクターを創造出来るので、マンネリ化を防ぐ意味ではベストな手法である。

 ルルブにはどうしてもやりたい職業があるというプレイヤーの為に、先に職業を決定してから数値をキャラに寄せていく手法なども紹介されている。数値からキャラを読み取るのが難しいというTRPGプレイヤーにとっては、こちらの手法が取っ付き易いのでは無かろうか。もっとキャライメージが具体的に先行して存在するのであれば、ダイスを一切使わず完全に任意でキャラに合わせて数値を設定しても特に問題は無いはずだ。

ダイスと創発性
 ダイスロールは基本的に創発性を楽しむ為の手段である。プレイヤーが楽しめる手法を優先するに越したことは無いが、この創発性がTRPGの醍醐味であるという事は忘れない様にしておこう。ステータス面での乱数による振り幅が大きいのは、クトゥルフ神話TRPGの個性でもあるのだ。ダイス結果に修正を加えるのも良いが、より面白くする為にダイスを取り入れているという事は常に意識しておいた方が良いだろう。

 そもそもクトゥルフ神話TRPGにおいては、レベルシステムが存在せずキャラのステータスを成長させていく要素も薄い。ステータスの強化や成長を目指すのであれば、始めから高いスペックな方が有利なのは言うまでもない。成長型RPGの場合は、ポイント購入制であったり、規定値割り振り制であったり、ダイスロールで決定する場合もできるだけ極端な数値にならない手法が取られる。

 その点においてクトゥルフ神話TRPGの場合は、そもそも探索者の寿命も短いので、極端なステータスのキャラになっても遊ぶ上で長期的な不都合は生じないという特性がある。乱数次第では本気でゴミスペックなキャラが誕生する可能性はあるが、ゴミスペックのキャラをロールプレイして遊べる余地があるというのも、クトゥルフ神話TRPGならではと考えればそれなりに挑戦し甲斐はあるはずである。勿論その場合は2体目の予備探索者を用意しておくに越したことは無い。

ヒーローでなくてもOK
 シナリオ目標はあくまでストーリーの方向性を示すものである。なので目標達成に囚われて、探索者のスペックは高くなければ駄目だと思い込む必要は無い。その結果、没個性的なキャラになってストーリーが面白くなくなっては本末転倒だからだ。ホラー作品の場合、主人公は女性だったり、病んだ人だったり、子供だったりする事も多い。ホラーに関しては、その方が面白くなりやすいからだ。主人公に超人性が求められるのは、少年漫画だとかアクション映画といったジャンルである。勿論、クトゥルフ神話系列作品にもそうした作品はあるが。

 基本的にはダイス目に素直に従ってキャラを作れば良い。が、妙に強そうなキャラになった場合は、敢えてアル中だとか失業者だとか借金を抱えているだとかのホラー作品の主人公らしいマイナス要素を加えるのもアリである。色々と工夫してみよう。

技能値の振り方
 技能ポイントの高さは、その探索者がその技能に対してどの程度の専門性を持っているかを表現する物である。なので基本的に振り方に有利も不利も存在しない。キャラクターに合わせて的確に振ることが重要になる。

 その分野のプロ中のプロというキャラ設定であれば99%振っていても問題無いが、キャラ設定的にはアマチュアなのに技能値は99%になっている場合は、キャラ設定を変更するか、技能値を変更した方が良い。キャラ設定と、ダイスロールを介した行動結果が一致しなくなるからだ。作品中に料理人として出てきたキャラが特に理由も無くナイフや銃火器の扱いが軍人よりも長けていたら違和感しか無い。元グリーンベレー的な設定が存在していて初めてキャラとして成立するのである。逆に元グリーンベレーという設定を付けたいのであれば、それを表現する為にそれっぽい戦闘技能などにちゃんとポイントを振っておく必要があるのだ。

 それ故に、中途半端な数値を振るという選択肢も重要になってくる。アマチュアだとか、学生だとかを表現したりなら30%や40%という微妙な調整が重要になる。この辺りはロールのし易さなどと天秤に掛けつつ工夫すべき所である。色々試してみてほしい。
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by cemeteryprime | 2015-06-03 17:25 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】冒険シナリオの作成

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オリジナルシナリオ作成に挑もうと考えるキーパーの為のちょっとした指針を記事にしてみました。

特徴
 冒険(アドベンチャー)シナリオとは、探索者を使ってストーリーを膨らませる事を目的としたシナリオであり、RPGにおけるオーソドックスなスタイルである。このタイプのシナリオの最大の特徴は、探索者が死のうがシナリオ目標達成に失敗しようが、プレイヤーが望む限りキャンペーン等を通じて何処までもストーリーを続けていける点である。基本的にゲームオーバーは存在しない。任務失敗や前任者(先に死んだ自キャラ)の死も、ストーリーを求めて遊ぶ限りはイベントの1つとして取り込んでいけるのだ。

長所
 プレイヤーとしてのゲームオーバーが存在しないので、探索者に多少無茶な行動を取らせることも出来るし、2体目の探索者を用意しているなら1体目のキャラに敢えて格好良い死に様を演じさせる事も可能である。

 セッション時間の調整がし易いのも特徴である。連続ドラマ形式であれば、セッション時間に合わせてどこで切り上げる事も可能だ。続きは次回セッションにするも良し、打ち切り展開にするも良し、シーズン2に突入するも良しである。

 TRPGの醍醐味であるプレイヤー自由度を実現しやすいのも冒険シナリオの特徴である。むしろストーリーを膨らませる為には、プレイヤーは主人公である探索者を個性を活かす形で積極的に行動させる必要がある。

 また冒険シナリオは、自由な脇道探索がメインな所もあるので、盛り込みたいネタが思い浮かぶなら幾らでも盛り込む余地が存在する。脇道イベントは回収されなかったとしても、それが本筋に関係ない脇道イベントである限りは簡単に使いまわせるので問題は無い。

短所
 プレイヤーが自由な探索や、独自のアプローチを行えるシナリオである為には、キーパーは柔軟な対応を行い魅力的な舞台を用意する必要が出てくる。当然、シナリオ準備に掛かる手間は増すはずだ。

 自由度を高めれば高めるほど、プレイヤーがシナリオ目標や重要な情報を見失いやすいという問題もある。脇道に入れば入るほど情報量は増えるので、キーパーが情報提示の仕方に何かしらの工夫をする必要がある。

 TRPGにおいてはオーソドックスなスタイルであるが、それ故に遊び方が明確な勝利条件がある一般的なゲームとは大きく異なっている。TRPGに慣れないプレイヤーにとっては、幾らか説明等が必要になるはずである。

ゲーム性
 冒険シナリオで一番重要になる事は、プレイヤーに出来るだけ多くの選択肢を用意してあげる事と、キーパーがその選択による因果応報を出来るだけストーリーに反映する事である。探索者が自分なりの調査を行い、自分なりのアプローチがとれてこそ、探索者のストーリーとして成立するのだ。

作成のポイント
 探索者の行動の中心は、自由な探索と会話になる。その為には、出来るだけ調べて回りたくなるような舞台を用意してやるべきだし、会話し甲斐のあるNPCも用意するべきである。

 メインストーリーになる様な謎を1つ軸として作成した上で、出来るだけたくさん探り甲斐のある脇道を用意するという構造を取るとシナリオの調整がしやすくなる。脇道イベントには、徒労感が発生しないように常に何かしらの報酬やイベントを配置すること。それがあればプレイヤーも積極的に探索してくれるはずである。これは間取作成でも同じで、完全に何もない部屋が多いと探索し甲斐が無くなるので注意。

ストーリー性
 ストーリーをきちんと成立させる為には、少なくともキーパーは序破急といった構造を意識することが重要になる。冒険シナリオでは、探索者がどういう個人目標を持ったキャラなのかという導入部はストーリーを形成する上で重要になるので省略しないようにしよう。

 また、キーパーはクライマックスをしっかりと用意しておく必要がある。基本的にはクライマックスにどういう事がしたいかを考えて、そこから逆算していけばシナリオ目標は形になりやすい。シナリオ目標と各探索者の個人目標が上手く噛み合えば、ストーリーは自然とクライマックスに向けて転がっていく。そこがクリア出来れば、キーパーはプレイヤーの選択をクライマックスやエンディングにどう反映するかを展開に合わせて考えるだけである。
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by cemeteryprime | 2015-05-31 20:04 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】脱出シナリオの作成

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オリジナルシナリオ作成に挑もうと考えるキーパーの為のちょっとした指針を記事にしてみました。
 
特徴
 脱出シナリオとは文字通り山奥の洋館や、異空間などからの脱出を目指すシナリオである。生き残りを掛けたサバイバル的なシナリオもこれに含まれる。このタイプのシナリオの最大の特徴は、生還というシンプルかつ明確なゲーム目標と勝利条件が存在することである。

長所
 長所は上記にも述べたように明確に勝利条件と呼べる物が存在しているので、プレイヤーがゲーム感覚で遊べるという点である。探索者の死にたくないという動機は、プレイヤーのゲームオーバーになりたくなりという動機とほぼイコールなので、TRPGに慣れないプレイヤーにとってもシンプルで遊びやすいのだ。

 またキーパーにとっても、このタイプのシナリオは作りやすい。キャラが生還を目指すのに特に理屈は要らないので、導入が簡単だからだ。突然拉致されても良いし、目が覚めたら知らない場所パターンでも良いのだ。オチも生還できるか否かなので、既に確定しているも同然である。

短所
 遊ぶ上で一番のデメリットはプレイヤーにゲームオーバーが発生してしまう点だ。舞台のクローズド的な性質上、探索者が死んでしまうと、用意していた二人目の探索者を投入という形でのプレイ続行が難しいケースが多い。プレイ続行が出来ないと、プレイヤーはセッションが終わるまでの間、退屈な時間を過ごす羽目になる。かといって、下手にゲームオーバーを回避する為にキーパーが手心を加えすぎると、生還を目標としたゲームに緊張感が無くなってしまう。

 また、ストーリーが成立し難いという要素もある。特定の脱出方法や生還方法を探すシナリオは、ある種のパズルゲームになりがちであり、TRPGに慣れたプレイヤーで無ければ淡々と脱出条件を探す作業ゲームになってしまいがちだ。さらに生還を目標とする以上、探索者は出来るだけ正気度も耐久値も減らしたくは無いと考えるので、行動は消極的にならざるを得ない。積極的に探索行動を取れば色々とシナリオ背景が見えてくる系シナリオをやりたい場合は、基本的に脱出シナリオとは相性が悪いと考えて良い。やる場合は、イベントなどに絡めて露骨にプレイヤーに開示する必要がある。

ゲーム性
 脱出シナリオにおける探索者の行動の中心は、移動とバトルである。A地点からB地点へ。B地点からC地点へ。最終的に生還ルートに至るまで、移動を繰り返す。移動の障害となるのは鍵の存在であったり、敵の存在であったりする。脱出シナリオの場合、バトルでも無ければストーリー的な盛り上がりどころに乏しいのでクトゥルフと言えども入れた方がいいだろう。

 背景設定を盛り込みたい場合はスルーされない為にも、必ずこの2つの要素に絡める必要がある。ゲームとして成立させたい場合は、移動とバトルの2つでゲームはクリア出来る仕様にしておく必要がある。ナゾナゾ要素だとか、技能成功が必須になる要素だとかは絡めない方が良い。そういった要素を絡めてしまうと、死んでないにも関わらず事実上のゲームオーバーという詰み状態が発生してしまうからである。

作成のポイント
 脱出シナリオを成立させるには、探索者を駆り立てるギミックが重要になります。この手のシナリオには生還以外には明確な目標が無い場合が殆どなので、差し迫った脅威をプレイヤーに認識させなければ、生還を目指して行動するという構図すら成立しません。

 探索者を駆り立てる手法としては、制限時間を付ける等が効果的です。制限時間の設定方法に関しては、時限爆弾、モンスターの開放、進行する病気、水位が上がってくるとか、返済期限だとか、凍死だとか、食料や燃料の枯渇なんかでもOKです。制限時間的なギミックのモチーフを考えれば、そうした状況を発生させる為のロケーションなども自然と決定されるので、シナリオの全体像も構築しやすくなります。

ストーリー性
 脱出シナリオとストーリー性はそもそも相性があまり良くないとは思いますが、やる場合はNPCを登場させるのが手っ取り早い手法です。何かしらの対人関係が発生すれば、嫌でもストーリー性は発生します。なので非協力的なNPCだとか、お邪魔虫や足手まとい的なNPCを登場させてみましょう。そうしたNPCは生還の必須条件にはしない程度の扱いがベターです。NPCを使わずに、適当に探索者同士に因縁関係を設定して会話や対立構造などを発生させるというのも効果的です。ただし、導入はその分面倒くさくなります。
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by cemeteryprime | 2015-05-30 22:11 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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