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【クトゥルフ神話TRPG】即興シナリオ

色んな乱数表を使って、即興でシナリオを作りながらセッションをしてみた。キーパーとプレイヤー、1対1の3時間程度のセッション。

主人公の背景設定
行動原理:愛国心/正義
抱えている問題:認知症の親を介護している。身体的な衰え。
世帯の特徴:友人と同居している。
トラウマ:2~3年前に病気で死にかけた。
過去の不思議な体験:高校生の頃、予知夢を観た事がある。
趣味:コンサート

認知症の親の介護をしているという設定から、年齢は40代に。更に、この年齢で友人と同居しているという事なのでホモという属性が付与された。また行動原理が正義だったので、ヒーローが好きなはずという事で趣味に特撮が追加された。

イベント1
場所:シティホテル
課題:アイテムを競り落とす。
アイテムの種類→宝飾品
事件の入り口:脅迫、怪文書
クリフハンガーの種類:宙ぶらりん

宝石の競売に参加した理由は思いつかなかったので、高校時代に自分が不思議な宝石を入手する予知夢を観た記憶があり、それと同じ物が出品されていると新聞か何かで読んで競売に参加した事にした。

技能を駆使して見事、宝石は競り落とせた探索者の元に、宝石を手放せという脅迫状が届く事になる。探索者は、脅迫状や宝石について調べたが、何も分からずじまい。

イベント2
課題:組織を守る
クリフハンガーの種類:唐突な事件

脅迫状の謎を追う為には、組織を守る必要がある。でも、組織ってなんだ?という事で、思いつかなかったので、探索者が務めている会社がピンチに陥り、残業続きで家に帰れないという事にした。

見事、ピンチを切り抜けた探索者。家に帰ると、郵便受けには脅迫状が溜まっている。そして、そこには痺れを切らした脅迫状の送り主が待ち構えていた。この人物は、競売の時の競争相手の一人。脅迫者は宝石を強盗する為に襲い掛かるが、探索者は上手い事、説得する事に成功する。

イベント3
場所:オモチャ屋
課題:組織を壊滅させる
クリフハンガー:重要人物の死
事件の入り口:機械の不調

取りあえず、主人公の行動原理に合わせて、脅迫者は実は人助けの為に宝石を必要としていたという話にした。ここでヒロインが登場。宝石は、ヒロインに掛けられた呪いを解除する為のアーティファクトだった。ただ、このままだとすぐに話が終わってしまうので、宝石で呪いを解除しても、またすぐに呪いが掛かるという事にした。元凶を絶つ必要がある。

関係性:職場が近い
過去の因縁:ライバル関係
事件の入り口:機械の不調

ちなみにヒロインと脅迫者の関係は、上記となった。ヒロインの職業はコスプレイヤーなネットアイドルだったので、脅迫者のオッサンもコスプレイヤーだった事に。また呪いの内容は、周囲の機械が誤作動するという物に。機械がバグってネットや、スマホが使えないので、ネットアイドルには致命的だろう。

課題がおもちゃ屋で、組織を壊滅させるだったので、ヒロインに呪いをかけた敵は、オモチャ会社の社長になった。会社を危機に追い込めば、ヒロインに呪いをかけている暇も無くなるという寸法だ。

過去の因縁:元親友
致命的な秘密:犯罪的な異常性癖を持っている

このオモチャ会社の社長と、ヒロインの間に何があったのか。なぜ呪われる羽目になったのか。関係性は元親友なので、ヒロインが怒らせる事をしたのだろう。その内容は、犯罪的な異常性癖を持っているという事なので、ヒロインが玩具屋の店内で変態行為をしたという事にした。それが原因で、オモチャ屋は炎上してしまい、恨みを買ったのだ。探索者はAPP判定で、ヒロインに淡い恋心を抱いていた事になっていたので、この知りたくなかった事実に正気度ロールが発生する。

探索者は、色々と試みるも全て失敗。最終的に店員を抱き込んで、代わりにそいつに何かをやらせる事に。やらせる内容は、店の屋上か看板によじ登らせてDQN行為をさせまた炎上させるという物。これは、探索者がボルダリングも趣味にしていて登攀技能を持っていたからである。作戦は成功するものの、事故で店員は転落死。更に、仲間のオッサンの上に墜落した為にそいつも死亡する。これは単に重要人物の死が予定されていたから、そうしたのだが、後から考えたら同棲している友人か、介護している親を偶然通りがからせた方が良かった気はする。

ともかくヒロインの呪いは解け、ここでシナリオは終了。オチとしては、正義感から行動したのに自分の作戦で死人を出してしまった事と、ヒロインに一瞬恋したものの正体が変態だった為に余計に女性不信になったというもの。結局、宝石の正体や、呪いをかけた社長の正体なんかは謎のままとなった。
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by cemeteryprime | 2016-05-04 23:47 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】ストーリーとシナリオの構造

ストーリー
ストーリーとは、端的に言えばキャラクターの変化を説明する物である。その変化とは人間的成長だったり、何か(財宝とかお姫様とか)を手に入れた等が一般的だ。どういう変化を遂げたかという部分は、ストーリーのオチにあたる部分である。
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キャラクター
キャラクターがストーリーを紡ぐには、以下の様な物が必要になる。
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TRPGでは、ストーリー生成を分業で行う。このうち、障害はキーパーがシナリオという形で提供するが、それ以外はプレイヤーが提供する事になる。

シミュレーションとストーリー
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TRPGはキャラクターをシミュレーションしてストーリーを作っていくという仕様上、厳密には事前にどういうストーリーになるかは予測出来ない。なので、特定の手順を踏まないと進まないストーリーとは相性が良いとは言えない。シミュレーション性を活かすなら、どう転んでも良いエピソードをつなげて、その主人公特有のストーリーを作る形になる。

ホラー
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ホラーとは謎である。ホラーとしてモンスターを表現するには、断片的な謎によって、得体の知れない全体像を想起させるという手法が必要になる。これをやる為には、モンスターを因数分解する様に複数の謎にバラして、各エピソードに断片を埋めていくという作業が必要になる。

因数分解された謎パーツを含んだ、どう転んでも良いエピソードこそ、シミュレーション性を活かした理想的なシナリオの形であると言える。ただしこれは、キャンペーン形式で複数のエピソードを連結させる事が前提ではある。

エピソードの単位
各エピソードは長すぎては駄目である。長すぎると、ナラティブが必要になり、内部で細かい起承転結の様な構造が必要になって来るからである。起承転結の様な構造を持たせるには、ある程度流れをコントロールする必要がある。よってシミュレーション性とは相性は良くない。1エピソードにつき、1課題と1ドラマと1クリフハンガーというのが、とりあえず現状考える最適モデルなのだが、この辺りはまた実践して検証してみるしかないだろう。
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by cemeteryprime | 2016-04-30 00:26 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】ペニー卓の遊び方

かなりオーソドックスなRPGのプレイングスタイルだと個人的には思っているが、実際にやってみるとTRPGに慣れたプレイヤーほど面食らう印象。クトゥルフ神話TRPGのシステムとの相性で言えば、この遊び方がベストだと思っている。

キャラメイクに関して
・キャライメージとデータを合致させること。
・悩みや願望、長所と短所を明確に。
・主人公のつもりで作ること。
・目的の無いキャラは死んでいるので注意。

ロールプレイングに関して
・きちんとキャラをシミュレーションすること。
・設定や特徴は、出来るだけセッション中に全部出し切る。
・現実よりストーリー的なリアリティを優先すること。
・面白いストーリーになる様にが最優先事項。

技能の運用
・技能判定は1回きり。
・技能の失敗は他の技能でフォローすること。
・補正が欲しい場合も技能で。
・キャラ設定を活かして補正をつけるのはOK。

道具の運用
・便利な道具に頼らない。
・所持品も個性の一部として考える事。
・個性を活かす為の道具は多少不自然でも持ち歩け。

ストーリーに関して
・ストーリーの中心はあくまで探索者。
・シナリオを通じて探索者の人生がどう変化するかがメイン。
・ストーリーのオチは、キャラクターにおこった変化の結末。
・掘り下げたいドラマは冒頭からフラグを立てておくこと。

ホラーに関して
・ホラーの本質は理解不能な謎。
・謎を追いかける事で、ホラーのストーリーは進行する。
・プレイヤー意識としては、事件の解決よりも謎が優先事項。

プレイヤー努力の方向性について
・事件解決自体はどうでも良い。(ストーリーの面白さとは別要素。)
・とにかく面白いストーリーになる様にを心掛けること。
・主人公独自のストーリー性や、個性をしっかり出し切ること。
・ロールプレイ(上手なシミュレーション)を頑張ること。
・プレイヤー本人のリアル知識や、リアル言いくるめは却下。
・キャラのドラマや設定を掘り下げること。
・他のキャラとの相互作用や創発性の要素を活かす事。
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by cemeteryprime | 2016-04-27 00:07 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】キャラクターと技能

プレイヤーが考えるキャラクター像とキャラの能力が合致していないという光景はよく見かける。そこで、割とポピュラーな特徴と技能の組み合わせをピックアップしてみた。

言いくるめ、説得
探索者がおしゃべりやキャラや、社交的なキャラであるなら、取っていて然るべき技能がこれ。プレイヤーがどれだけ上手に言いくるめの内容を演技した所で、そもそも探索者が言いくるめ技能を持っていないなら、誰のロールプレイングをしているんだ?という事態になりかねない。プレイヤー本人が、そういった説得や言いくるめのロールを好むなら、探索者にも持たせておくべき特徴である。

説得に関しては、理屈の通った説明という感じなので、おしゃべりなキャラクターでは無くても持っていて不思議はない。ただし、言いくるめに関しては、口下手で非社交的な設定のキャラクターが持っていると若干不自然ではある。

運転:自動車
この技能を持っていれば、普通の安全運転であればロールなしでも運転が出来ると説明されているが、逆にいうとちょっとでも危なっかしい状況で運転をする場合は常に技能判定が必要になる。全く数値を振っていないというのは、雨の日や雪の日の山道に出かけるとほぼ事故死が確実レベルの運転技能しかないと考えて良いだろう。仕事や通勤で日常的に車を運転しているのであれば、50%はあって然るべきと考えよう。

回避
回避は、とっさの反射神経というよりは、本能的に危険を事前に察知して避けるという能力を意味している。臆病で用心深い性格の探索者であれば、持っていて然るべき能力である。また、動物的本能みたいな物が必要となる仕事をしている探索者も持っていて然るべきだろう。交通安全週間の警察の待ち伏せを回避するのも、この技能かもしれない。

回避技能が高いと戦闘ラウンドの処理が面倒臭くなると考えているキーパーがいるなら、それは処理を誤っているのでルールブックを読み返してみる事をお勧めする。基本は1ラウンド(約20秒間)に1回の動作…攻撃するか、攻撃を武器で受けるか、回避するかのどれかである。その場でひたすら回避し続けるという状況は、囮役を引き受けて、他の人間が逃げる時間を稼ぐといった特殊な状況以外で考えにくいので、回避技能が高いせいで戦闘が無駄に長引くという事は無い。普通は傷つきながら戦うか、さっさと逃げるかの2択である。

組み付き
取っ組み合いの技術なので、喧嘩慣れした探索者なんかは持っていて然るべき技能である。性格が温厚で、格闘技とも縁が無い様な探索者が持っていると、若干違和感がある。

芸術:執筆

画家やミュージシャンの場合は、芸術:絵画や芸術:歌唱をちゃんと取得させるのに、作家の場合はメインの特徴とも言うべき創作技能にあたる技能を取得しないというプレイヤーはよく見かける。他にも、既存の文学作品に対する知識を表現する為の「文学」技能なんかも、もし作家の個性として必要だと思うなら持っていても良さそうだ。

宗教・哲学
探索者を宗教関係者にする場合は、こういう技能も持っていて然るべきだろう。特化させてキリスト教技能だとか、イスラム教技能みたいな形でも良い。宗教や迷信、全部ひっくるめてオカルト技能で表現しようとする人は多いが、ルルブの説明を読むと分かる様に、オカルト技能はあくまで神秘学だとか密教的ないわゆる"魔術的"知識を扱うものであって、非科学的で胡散臭い物全般についての技能では無かったりする。

呪術や錬金術、降霊術だとかはオカルト技能の領域かもしれないが、UFOやテレパシーとかサイコキネシスとかになると、超心理学みたいな別の技能になっても良いかもしれない。ちなみにクトゥルフ神話の魔術とは別に、そういった占星術の様なヘルメス学の魔術という物が存在していて、そちらはオカルトの領域で習得できるので、詳しくは『ミスカトニック大学』サプリなんかを参照してみてほしい。

信用
信用技能とは、正式には信用格付け技能であり、社会的地位や、知名度などを表現する技能である。なので、権力者であったり、有名人であったり、顔パスが出来るタイプのキャラクターならこの技能を持っていて然るべきだろう。逆に明らかに胡散臭く、犯罪者だったりして、まともに太陽の下を歩けない様な人物が、高い信用技能を持っているのは不自然である。悪名高いみたいなものは、信用格付けで言えばむしろマイナスなので、そういったタイプの影響力を技能として表現したいなら別の技能を作るしかないだろう。

心理学
相手の感情や性格を汲み取る対人観察能力なので、基本的には社交的で交渉能力の高い人間が持っているべきスキルだろう。この能力が高いという事は、思いやりがあるかは別として、空気を読む事には長けているはずである。

電子工学(エレクトロニクス)

現在では便利な家電が溢れているが、それらは基本的には全部エレクトロニクス製品である。監視カメラや、暗視装置、追跡装置など、こうした製品を修理点検したり、改造したりするにはこの技能が本来は必要になる。現代が舞台のシナリオでは、映画や漫画で聞きかじった事がある、こうしたハイテク機器を活用したがるプレイヤーがいるが、何の知識も無い田舎の農民の様なキャラクターが、どこからともなくこうした機器を調達して活用するというのは本来は想像し難い光景なはずである。やりたいなら、ある程度技能を持っておいた方が良い。

値切り
ケチなキャラクターや、守銭奴的なキャラクターをやりたいなら、この技能は必須だろう。単に金に困っているキャラクターなら、別に持っていなくても構わない。金額交渉が下手だから金に困っているかもしれないからだ。

法律
現代の交渉事において、法律は非常に強力な武器である。そのせいか、法律的には普通こうだろとか、~という法律があるのでこの要求は通るはずとか、言い出すプレイヤーは多い。だが冷静に考えて欲しい、プレイヤー知識はともかく、その探索者に法律知識は備わっているのだろうか?

法律関係の仕事についていなくても、社会人になるとある程度は法律の知識があるものである。そういう場合は、50%未満を目安に幾らかでも法律技能にポイントを振る事をお勧めする。

聞き耳
聞き耳は失敗すると、何も聞こえなかったというよりは、その音の正体が何なのか、どこから聞こえてきたのか、見当が付かないという感じである。突然、音自体が聞き取れなくなる訳ではない。音楽関係の仕事をしていれば、音の大きさや種類などに敏感になるはずなので、耳は当然いいはずである。他にも泥棒など、常に物音に敏感にならざるを得ない仕事の人はいる。

また聞き耳を拡大解釈して、嗅覚として運用するケースがある。動物的に嗅覚も聴覚も優れている場合はそれで良いかもしれないが、鼻だけが利くキャラをやりたいのであればストレートに嗅覚技能を作ってポイントを振るのが良いだろう。

拳銃
警官やヤクザなら、拳銃技能を持っていてもおかしくは無いが、果たして技能値としてはどれくらいが妥当なのだろうか。職業として日常的に使用している場合は50%以上あって然るべきだが、基本的に日常的に拳銃を発砲している警官やヤクザというのは日本においては少ないのでは無かろうか。また路上強盗なんかの場合も、脅しに使ったり、至近距離からしか発砲しないのであれば、技能値は低くても成立する。

一方で、特殊部隊の人間やヒットマンなんかだと、日頃から拳銃の訓練を欠かさず行っていても不思議は無い。ピストル競技をやっている人もそんな感じだろう。

野球
現代日本において野球経験者という設定を持った探索者というのは、そこまで珍しくない。野球を技能として表現するなら、投擲+バット(大きな棍棒)+野球知識という感じだろうか。確かに、技能ポイントは大きく食うが、偉大なベースボールプレイヤーたちが、野球以外にもいろんな事を出来ているかというとそうでもないので、そこまで不自然な事でも無いのかもしれない。

甲子園レベルの能力があるなら、どれも50%は超えていて然るべきだろう。野球知識は70%くらいあれば、引退後に野球解説者として成功する事が出来るかもしれない。その場合は、言いくるめや説得なんかの技能も必要になるかもしれないが。

技能値の振り方
基本的に仕事として使用できるレベルであれば、50%以上が目安とされている。パンチの初期値は50%であるが、これは仕事として使用できるというよりは、日常的で慣れた動作であるという事を意味している。不慣れ(50%未満)であれば、仕事として使用できるレベルでは無いという事だ。客の方も、不慣れな人には仕事を頼まないだろう。

仕事で実際に使用している知識では無く、大学で詰め込んだだけな知識も技能値で表現すると50%未満だとされている。技能値は絶対的な知識量というよりは、本番でしっかり役に立つかという数値なので、法学部に通う大学生の法律技能が、高卒で法律を扱う仕事をしている社会人の法律技能より下という事は大いにありうる。

偶に、技能は70%は無いと本番で使えないので意味が無いというプレイヤーがいるが、このゲームはシミュレーションでありむしろ数値自体に意味があるので、これは完全に誤りである。その技能のプロフェッショナルであれば70%はあった方が良いし、齧っている程度なら40%以下で然るべきである。
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by cemeteryprime | 2016-04-26 19:21 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】上手なロールプレイング

プレイヤーとロールプレイング
セッションをしていると、プレイヤー本人の言いくるめ技術や、プレイヤー知識によるサポートで、キーパーから有利な条件を勝ち取り、弱いキャラを強引に強いキャラの様に振舞わせようとするプレイヤーに時折遭遇する。

これはTRPG慣れをしたプレイヤーにむしろよく見られるプレイスタイルなのだが、果たしてTRPGの上達とは、如何にキーパーを言いくるめるか、プレイヤー自身が博識かという部分にあるのだろうか?

確かにこのスタイルは、プレイヤー本人の満足度は高い。そうしたプレイングがゲーム中で活躍するという事は、要するにプレイヤー本人が褒められているに等しいからだ。また、そうした行為をセッションへの積極的な参加姿勢として評価するという文化も存在する。とにかくプレイヤーの満足度を優先するなら、否定すべきでは無い要素である。

だがしかし、それならプレイヤーキャラクターの存在価値とは何なのだろうか。間接的にプレイヤーを称賛する為のアイコンでしかないのだろうかという話にもなってくる。

上手なロールプレイングとは
ロールプレイングとは、キャラクターをシミュレーションしてストーリーを紡ぐ行為である。主人公の行動を上手にシミュレーションすれば、ストーリーはよりリアリティのある内容になり面白くなる。そのキャラクターらしい活躍と失敗、そして結末といった要素である。

ゲーム慣れしたプレイヤーほど、失敗を嫌うものであるが、ストーリーにおいては失敗は不可欠な要素である。一般的にストーリーは挫折、努力、成功といった過程をとる事が多い。ちょっと考えてみて欲しいのだが、成功、成功、成功の主人公がひたすら無双するストーリーは果たして面白いだろうか。

しかも、そのストーリーにおいて主人公は、どこからともなくひねり出した、知識やアイテムのサポートを得ながらの活躍する。この主人公は、脳筋馬鹿という設定なのに、時々賢くなって小難しい法律知識や、科学知識を持ちだすのだ。さらに便利な道具を沢山調達してきて、苦手な分野を克服して苦も無く課題を突破していく。

こうした無双プレイは、上手くキャラに自己投影が出来れば楽しいかもしれないが、傍から見れば糞みたいなストーリーだと言わざるを得ない。

上手なロールプレイングとは、弱いキャラクターを、弱いキャラクターとして魅力的に表現する事である。弱いキャラクターで無双しようとする事では無い。大前提としてシミュレーションであり、次にストーリーの主人公として面白い魅力的な存在である事を目指すのである。

具体例を挙げるなら、キャラクターがのび太だった場合に、ひたすら射撃スキルとドラえもんの道具だけをクレバーに使って無双するのが下手糞なロールプレイで、何だかんだでクズなボンクラなんだけど偶に劇場版のび太になるのが上手なロールプレイという訳である。

ロールプレイングの難易度
弱いキャラクターを弱いキャラクターとして魅力的に表現するというのは、弱いキャラクターで無双するよりも、正直にいって難しい。ただ、それこそがロールプレイングゲーム本来の難易度である。プレイヤー本人の言いくるめ力や、雑学知識は、ゲームシステム自体とは何ら関係ない要素であるという点は理解しておこう。

ロールプレイングは、奥が深くて難しい。ただ、難しいからこそゲームとして面白いとも言える。そう言うとと、敷居が高い遊びのように感じるかもしれないが、上手にプレイするのが難しいだけで、遊ぶこと自体は誰にでも出来るゲームではある。言ってみれば、誰でも音は鳴らせるが、上手に演奏するのは難しい楽器の様な物だ。とりあえず音を鳴らせば楽しいし、上手に演奏ができればより楽しい。

努力の方向性を履き違えるとどうなるか。ひたすらキーパーを言いくるめる為の雑学知識と話術を追求するプレイヤーを想像してみて欲しい。時に彼らは、仕事の契約上でもしてるのかというくらいに、キーパーに対して自分のキャラがリスクを回避する為の口約束を求めてくる。それは如何にキーパーを言い負かすかというゲームであって、最早ロールプレイングゲームでも何でも無い。確かに相手を言い負かすのは楽しい。ゲームにおいては楽しいは正義だという考える人物は多い。そうした観点に立つと、こうした行為は正当化されがちだが、それはロールプレイングを損なう別のゲームなので他所でやって欲しいというのが正直な所である。
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by cemeteryprime | 2016-04-25 18:07 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】技能の英語名

職業名もそうだが、技能名も意外と名前に引っ張られて内容を誤解していやしないだろうか?という記事。元の英語名の方がニュアンスが分かりやすい物も幾つかあるので、その辺りを紹介する。

Spot hidden(目星)
直訳すると「隠された物を見つける」。目星は絶妙な翻訳だが、技能の内容そのまんまな元の英語名も割と捨てがたい。偶に暗闇で物が見えたり、とっさの動体視力みたいな、視力の良さを表現する技能と勘違いしている人を見かける。どうでもいいが、ウォーリーを探せなんかは正しく目星技能だ。

Listen(聞き耳)
「聞こうとする、耳を貸す、聞き耳を立てる」。ルールブックに書いてある話だが、元の英語名からも分かるように、能動的なスキルである。音を聞いて、その音に対して聞き耳を立てる。聞こえてもいない音に対しては、聞き耳は立てようがないのである。受動的に使用する場合は、音は聞こえているが、寝ていたり、他の事をしていたりで、スルーしてしまうかどうかみたいな判定を行うパターンだろうか。

Dodge(回避)
「さっと避ける、ひらりと身をかわす、(質問や義務を)巧みに回避する」。ドッジボールのドッジである。ルルブには自分への攻撃や待ち伏せを本能的に避ける技能と書かれているが、物理的なダメージ以外にも、都合の悪いことを回避するという意味もある様だ。職業サンプルのスポークスマン(広報担当)がなぜか回避技能を持っている事に気付いているだろうか。これはおそらく、記者会見で投げつけられた靴を回避するというよりは、都合の悪い質問を事前に察知して上手く回避するみたいなニュアンスだと思われる。

逆に、スリップなどのとっさの体の反応に関しては、回避では無くDEXを使って判定する事が多い。敏捷性というよりは、予測による危機回避的なニュアンスの方が大きいのかもしれない。この辺りを汲み取れば、回避は戦闘以外でももっと使い道がありそうに思える。

Library use(図書館)
「図書館の利用」。図書館をしっかり活用して情報を入手できるとかという技能。現代日本だと、図書館よりインターネットを使う事が多いので、図書館技能をネット検索に応用させて扱うケースが多いが、そのうちInternet use(インターネット)技能なんかが追加されるかもしれない。ちなみにコンピューター技能は、Computer useになっている。

Locksmith(鍵開け)
「鍵屋」。鍵開け技能という日本語名だと、名前からどんな鍵でも開けれそうなイメージを受けてしまうが、実際は鍵屋技能である。鍵開けという名前にも関わらず、開けれない鍵もあるのは、シナリオの都合上の問題だけでは無く、本当は鍵屋技能なので開けれない物は開けれないだけなのだ。ルルブの技能の説明に、錠の修理や、合い鍵の作成も含まれているのもその為である。

Credit rating(信用)
「信用格付け」。相手に自分を信頼させる技能では無く、自分の社会的信用度(身分や名声)を表現する技能である。この辺りはルルブを読めば理解できるが、ルルブを読まずに遊んでいる人が多いのか、信頼を勝ち取る技能だと思っている人は割と見かける。ちなみに、口先だけで自分を信頼させるのは「言いくるめ」技能である。

Natural history(博物学)
「博物学、自然史」。博物学という単語自体、なんじゃそりゃと思う人もいるのではなかろうか。博物という響きから、何でもかんでも博物学で分かりませんか?というプレイヤーは割と見かける気はする。基本的には、自然観察から得られる知識といった意味合いである。日本語のニュアンスとしては、自然知識とかの方が分かりやすいかもしれない。伝道者、農夫、木こり、部族、放浪者といった職業のサンプル技能に博物学があるのは、ド田舎の辺境とかで自然に接する職業だからだろう。直接触れて学んだ動植物の種類や簡単な生態についての知識は博物学、遺伝子とか成分の話になると生物学や地質学みたいな区別をすると分かりやすい。

Electronics(電子工学)
「電子工学、エレクトロニクス、電子装置」。日本人の場合、電子工学よりはエレクトロニクスという単語の方が馴染みはあるのでは無かろうか。「エネルギーとエレクトロニクスの東芝が~」のエレクトロニクスである。情報端末や家電も全部エレクトロニクスの製品だ。名前のイメージの掴みにくさからか、あまり電子工学が活躍している場面は見かけないが、現代日本が舞台ならエレクトロニクスは溢れているので、本当はもっと活躍の場があっても良いかもしれない。
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by cemeteryprime | 2016-04-20 18:31 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】狂信者という職業

クトゥルフ神話TRPGのサンプル職業に出てくる狂信者に関して。

単語の意味
狂信者と訳されているzealotとは〈軽蔑的〉狂信者、熱狂者、政治や宗教に熱中する人、みたいな意味の単語だ。過激な愛国者みたいなのもZealotである。

狂信者
クトゥルフで狂信者というと、直ぐに邪神崇拝者を想像してしまいがちだが、サンプル技能として提示されている物を見れば、化学、電気修理、薬学、法律、ライフルといった邪神崇拝とはあまり関係ない技能が並んでいる事に気付ける。

これらの技能から連想されるのは、毒ガスや爆弾やアサルトライフルなどを扱うテロリストである。テロリストには極左や極右といった政治的なタイプや、オウム真理教やイスラム原理主義の様な正しく狂信的なタイプも存在している。いずれにせよ、何かしらの思想に熱狂してテロを画策している様な連中であって、孤独に邪神を崇拝している様な変人とはニュアンスが事なる。

また、アイドルやアニメの熱狂的ファンみたい人物もある意味狂信者と言えるかもしれないが、化学や電気修理やライフルとは関係が無いはずなので、別物と考えるべきだろう。

聖職者
ちなみに、所謂カルトに嵌って、その教えを広めようとしているタイプの狂信者は職業サンプルで言えば聖職者が近い。聖職者のサンプル技能は、説得や心理学といった対人交渉系と図書館、歴史、外国語といった研究系で構成されている。基本ルルブには登場しないが、ミスカトニック大学のサプリには【宗教・哲学:5%】という技能も紹介されている。それ以外にも、【キリスト教:5%】だとか【イスラム教:5%】だとかの宗教知識を表現する技能を適当に追加すると良いかもしれない。

伝道者
宗教系っぽいサンプル職業としては伝道者という物もある。こちらは、サンプル技能が医学、応急手当、機械修理、博物学と妙にサバイバルに特化している事が分かる。これは要するに僻地に布教に出向くフランシスコ・ザビエル的な人々を表現している。現代の都会で宗教を伝道する上では、医学も博物学も必要は無いだろう。

ロールプレイングと職業選択
クトゥルフの職業選択には特に何の制限も無い。ルールブックに記載されている職業もあくまでサンプル職業にすぎない。なので、そのキャラで何がしたいのか、どういう特技を持ったキャラだろうかという点をよく考えて職業は選択しよう。

新興宗教にはまって宗教の勧誘をしまくる人をイメージしているのに、取得した技能的にはテロリストだと、まともなロールプレイングは出来そうもない。職業名に囚われず、何が出来るのか、何をさせたいかをよく考えてキャラ作成をする様にしよう。
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by cemeteryprime | 2016-04-19 18:42 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】キャラの肉付け

ささっとキャラクターの背景を肉付けをする為のランダム表。

求める物は、キャラの行動原理であると同時に、なぜそれを求めているのかという背景設定にも繋がる。過去のトラウマは、現在抱えている問題や、職業にリンクさせると設定がより立体的に。過去の奇妙な体験はオマケ。

こういう感じで簡単にでも骨組みがあると、割とキャラのイメージが具体的になってロールプレイングはしやすくなる。導入段階での主人公が抱えている問題は、セッション中でのイベントと上手く絡める事ができれば、うまい具合にオチにつなげることが出来るのでお勧め。

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by cemeteryprime | 2016-04-17 23:26 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】アイテム用ハンドアウト

以前に作るだけ作ってみた、武器用のハンドアウトの一部。アイテムもイラスト付きだと、若干リッチな感じがするかなと思って作ってみたけど、アサルトライフルが登場するシナリオなんか、まず無かろうという理由で活用されたことは無い。でも一応ルルブに載っている範囲からのピックアップだったりする。

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by cemeteryprime | 2016-04-15 23:58 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】ストーリーの流れ

ストーリー構成の大雑把な流れをイラストで説明してみるという試み。日常パートA~C+Xと、非日常パート①~④で構成されている。
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スタートは、探索者(主人公)の日常パートからはじまる。どういう仕事をしていて、どういう生活(家庭)を持っているのか。
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次は導入パート。主人公は何か必要が生じて行動を起こす。この段階では軽い気持ちで行動している。
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異変に気付くパート。助けを求められたり、事件に巻き込まれたりする。

ここからが、非日常パート。一旦、非日常パートに入ってしまえば後はどこで切り上げても構わない。
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ホラーの第一段階では、まだミステリーとホラーの境界といった所。超自然的要素が絡んでいるという話を聞くが、あくまで伝聞であって、探索者本人が確信できるレベルでは無い。
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ホラーの第二段階では、明らかに超自然的要素が絡んでいると確信に至る。幽霊やモンスター(らしき物)が、はっきりと探索者の目の前に姿を現す。人の手に対処できるのかという疑問が浮上し、興味本位だった良識ある探索者であれば引き返すポイントになる。
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ホラーの第三段階では、恐怖度と危険度が上昇し、探索者の心身が脅かされる。場合によっては重傷や発狂で病院送りになったり、死亡する。よほどの事情がなければ、探索者はこの段階で引き返す。
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ホラーの第四段階。狂気の世界。追いかけていた謎は想像以上に異常で、人間にどうこうできない強大な影響力を持ち、最終的にどうあがいても理解不能で対処不能だという事実を突きつけられる。所謂、邪神との遭遇であるが、邪神はあまりにも見た目が恐ろしく物理的に最強な怪獣…ではなく、あまりにも強大で理解不能な謎のメタファーだと捉えると陳腐化し難い。それまでに経験した恐ろしく危険な事件も、氷山(邪神)の一角に過ぎなかったと思い知らせる為の存在である。ホラーの本質は、怪獣では無く謎なので、当事者以外には認識もされないし、対処も出来ないという構図が重要になる。

ストーリーの真のオチは、常に主人公の日常パートとなる。ただし、これは非日常パートにおける経験で変化した新しいバランスでの日常パートである。ストーリーを閉じる為には最終的に日常パートに戻るので、非日常パートをどこまで掘り下げたかとは関係なく成立する事が出来る。
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ホラーの場合、完全に発狂しないにしても、シナリオを通して探索者の心身は摩耗する。心身へのネガティブな影響は、基本的に探索者の生活を悪い方向へと変化させる。しかし、犠牲も顧みずシナリオ中で何か大きな事を成し遂げた場合は、逆に心が成長するという事もありうる。また、心身は消耗しても、関係者との絆や、特別な経験、獲得したアイテムなど、有形無形の得られる物は存在する。

ストーリーのオチは、得たものと失ったものを明確にしてから、それによって起こった人生の変化を考えると綺麗にまとまりやすい。
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by cemeteryprime | 2016-04-15 18:22 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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