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【ドラマ感想】アイアンフィスト

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主人公のダニー・ランドは、10歳くらいの時に、乗っていた飛行機がヒマラヤで墜落。両親を失うも、運良く助かった彼は、付近に修道院を持っていたカルト教団に拾われ、15年間をそこで過ごした。やがてカルト教団の名誉ある警備員となったダニーだったが、ある日、故郷が恋しくなり、教団から逃亡する。

これは、カルト教団で15年に渡って洗脳を受けて育った為に、身体は大人、頭脳は子供となった哀れな青年ダニー・ランドが、ニューヨークに帰郷して巻き起こすドタバタ劇である。

なので、アイアンフィストというヒーローが活躍する話では全然なくて、それを期待して観ていると凄いイラつくんだよね。ダニーというある意味、カルト教団による洗脳教育の被害者の話だという前提が無いと観ていてキツい。主人公が、犯罪と闘うヒーローというより、犯罪の被害者であるというパターンは、ジェシカ・ジョーンズでも観られたモチーフである。ただ、ジェシカ・ジョーンズが、パープルマンに打ちのめされ、恐怖しながらも、最後には立ち向かいぶち殺したのに対して、アイアンフィストの場合は洗脳していた教団に対して別に立ち向かう訳でもないし、割と可哀想な人として周囲からも大目にみられるばかりで、カタルシスが無い。

個人的には、ダニーよりも、嫌な奴だけどめちゃくちゃ不幸で苦しんでいるウォード・ミーチャムの話の方がよっぽど面白いし、もっと見たい感じ。

アクションの面においても、カンフーはするんだけど、そこまで強くないという点が観ていてなんだかなーなポイント。能力も、滅茶苦茶集中すると拳にエネルギーを溜められるというだけなので、殆ど使えないに等しいという。大怪我したり、薬を盛られたりすると、直ぐに使えなくなるし、そもそも健康な時でさえ、ウルトラマンにおけるスぺシウム光線の方がまだ使用頻度高いんじゃないのというレベル。アイアンフィストの力が、ダニーの妄想じゃなかったという、証明くらいにしか役に立っていない感じ。

15年も修行しかしてなかった割に、糞雑魚なのも、観ていてがっかりするポイント。子供の頃から洗脳されていて馬鹿なのは仕方ないとして、戦闘力までその程度ってなんやねんと。

似たような設定(海難事故で死んだと思われていたが、5年後に修行して戦士になって帰って来た大企業社長の息子の話)から始まるアローの場合、武術の達人として帰って来た部分に凄い説得力があったので、その時点で熱かったんだけど(ムッキムキだし、役者の運動能力凄いし)、ダニーの場合はどうみても草食系男子って感じでヒョロヒョロだし、カンフーもそこまで強くないわで、微妙すぎるんだよな。とにかく恰好良く無いんだよ。

ネタバレになるが、最後の取って付けたような、ダヴォスの裏切りも、ドクターストレンジにおけるモルドの唐突な逆切れ闇堕ちみたいな感じで残念。




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by cemeteryprime | 2017-03-20 18:42 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】X-ファイル 2016

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正直いって微妙。X-ファイルという神話をリランチしたいんだか、単なるネタ切れからのリバイバルなんだか。

X-ファイルという世界においては、エイリアンも超常現象も超科学あるんだよというのが常識になっている。そのせいで、スカリーは普通の人からみたら初期のモルダーレベルにはヤバい人になってるし、モルダーはさらに極端になってもはや基地外レベルに達しているのである。シーズン9の続きとして観たらまた印象は違うのかもしんないけど、新ドラマとして観るとこれは取っつきにくいというレベルじゃない。しかも今回、当たり前の様に1話目からエイリアンやらUFOが登場する。

陰謀もエイリアンとタッグを組んだ影の政府の陰謀説から、エイリアンを利用した影の政府の陰謀でしたという感じにシフト。正直、影の政府が地球支配を目論んでいるとか言われても全くピンとこないんだよな。説得力が無さ過ぎて…。いつの時代のフィクションだよと。

新たな陰謀の進行を実感する間もなく、唐突に全米が大ピンチな展開も付いていけない感じ。更にたった6話なのに、ギャグ回が2話も入っているのでギャップが酷い。ついこないだモルダーがマジックマッシュルームを極めて踊りまくってたのに、今回は急に死にかけてるやん!みたいな。陰謀サイドの黒幕としてスモーキングマンとか性懲りもなく出てくるけど、もう完全にボロボロの要介護老人状態で黒幕としてのオーラが無さ過ぎるのが酷い。辛うじて生きてるゾンビ状態だから暗躍するまでもなく、ほっときゃ死にそうという・・・。

個人的に好きだったのは、都市伝説系ホラーなトラッシュマンの話。でも、新シリーズの顔みたいなエピソードだなと思ったのは、完全ギャグ回なトカゲ男の話。


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by cemeteryprime | 2017-01-18 21:18 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】ゴッサム

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概要
汚職が蔓延する腐敗したゴッサムシティを舞台に、正義に燃える新米刑事ジェームズ・ゴードンの戦いを描くドラマ。

両親を目に前で殺害されたブルース・ウェイン少年や、野望に燃えるマフィアの下っ端オズワルド・コブルポット(ペンギン)、ストリートチルドレンの泥棒少女セリーナ・カイル(キャットウーマン)、警察で鑑識官としてはらくエドワード・ニグマ(リドラー)などが登場し、バットマンが活躍するゴッサムシティの前史的な世界観が描かれる。

魅力
とはいうものの、作品としては前史というより、まだ若かった時期のゴッサムシティの住民たちを描いた二次創作的な印象が強く、基本的にはドラマ・オリジナルな世界観と言って良い感じ。

ペンギンやリドラーといった怪人たちが、完成された怪人になる前を描いている事もあって、人間味がまだ強くキャラクターに妙なリアリティがあるのも魅力の一つ。前史という属性を活かして、各キャラが成功や失敗を繰り返しながら、我々が知る所のキャラクター像へと近付いていく過程が描かれるので、ドラマがとにかく面白いのだ。

正直、アメコミの実写化作品は、スーツ着てアクションしてなんぼだと思っていたのだが、この作品は良い意味で期待を裏切ってくれた。観る前はバットマンの出てこない、バットマン世界のドラマ化なんて面白いのか?と思っていたが、キャラの変化を追いかけるドラマという点では未完成なキャラ達が登場する前史という設定は秀逸だといえる。

加えて、世紀末シティなゴッサムのビジュアルも秀逸。普通に携帯電話とか使ってるんだけど、どこかレトロで、時代が不明な感じ。序盤は、ゴッサム警察のあまりの腐敗っぷりに異世界感が強くて面食らうんだけど、なれると如何にもゴッサムな感じがして観ていて楽しい。バートン版とも、ノーラン版とも一味違ったゴッサムをしっかり見せてくれている感じ。

クリエイター
クリエイターは、『メンタリスト』というこれまた面白くて個人的に大好きなドラマシリーズを手掛けたブルーノ・ヘラーという人物。メンタリストの主人公は、巡業サーカス団に所属する旅芸人の血筋で、少年時代から霊能者芸をしていた設定なのだが、ゴッサムでも巡業サーカス団や霊能者が登場するエピソードがあって、ニヤリとさせらる。

メンタリストは刑事ドラマ物なんだけど、普通の都市的な犯罪者以外にも、旅芸人だったり、新興宗教関係者だったり、変わった世界の住人がわんさか出てくるので、その辺りのアウトサイダー的な人たちを魅力的に描ける資質を買われてゴッサムに起用されたのかなとか思わなくもない。

ゴッサムが面白かった人は、メンタリストもおススメです。
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by cemeteryprime | 2016-01-26 18:08 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】プリズンブレイク

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あらすじ
無実の罪で死刑囚になった兄のリンカーン・バローズを脱獄させるため、敢えて銀行強盗未遂を犯して囚人として刑務所に乗り込んだ建築技師のマイケル・スコフィールド。刑務所の改築計画に関わった利点を活かし、完璧な脱獄計画を立てて刑務所に入ったマイケルだったが、予測不能のアクシデントや人間関係のトラブルが襲い掛かる。一方、リンカーンの冤罪事件の背後には巨大組織の陰謀が隠されており、何としても事件をリンカーンと共に葬りたい組織が暗躍する…というシリーズ。

シリーズとして
シーズン1ではフォックスリバー刑務所を脱獄するまでが描かれる。シーズン2では脱走した8人の囚人たちの逃亡劇と、組織と警察の追っ手による追跡劇が描かれる。

シーズン3では、ネタ切れなのか舞台を外国に移して再び刑務所での脱走劇が繰り返される。正直ストーリー自体はシーズン2で終わっている感じで、後はキャラの再利用感が凄い。

シーズン4ではスーサイドスクワッド感のあるケイパー物な犯罪者チーム物にシフトチェンジ。が、色々と無理が目立って失速。最終的には組織とのグダグダな泥沼試合が描かれて完結する。

ストーリー
全体のベースになったシーズン1が刑務所内での群像劇要素が強い作品だったこともあり、色んなタイプの犯罪者や悪人キャラが登場するドラマになっているという点が特徴になっている。メインキャラがほぼ犯罪者という群像劇は中々、珍しい気はする。

マフィアもいれば、外道な性犯罪者もいるし、強盗や泥棒、普通のチンピラ、元軍人、伝説の犯罪者な老人、果ては精神異常者まで。それぞれキャラも脱獄の動機も異なっていて、その辺のキ面白さがガバガバなストーリーを補っている。

キャラの魅力
特に好きなのは、T-バッグというキャラ。南部出身の差別主義者で子供殺しの性犯罪者で、刑務所でカマを掘りまくってるスーパー外道なんだけど、これがまたジョーカー感と生身の犯罪者感のバランスが上手くとれていて実に良いキャラになっている。

T-バッグの様な戦闘能力や特殊能力に頼る訳でもなく、邪悪さと狡猾さと悪運だけで立ち回るタイプは、上手く転がるとキャラとしてとても面白くなる。初期は冷酷な殺し屋や職業犯罪者とは異なる、本質的に邪悪で何するか予測不能な狡猾なキャラとしての立ち位置が魅力的だったのだが、シーズン2での刑務所外でのドラマで妙な人間性を帯びてしまい、シーズン4に入る頃にはすっかりシリアルキラー感が薄れてしまい、営業マンとしての第二の人生に憧れたり、普通のチンピラ感が強くなりキャラとしての魅力が薄れて単なるピエロ化してしまうのが非常に残念だった。

次点で好きなのが、看守長のベリック。看守をクビになって以降のポンコツ狂犬キャラはなかなかのヒットで、シーズン3では無法地帯と化しているパナマの刑務所で、入所早々にボコボコにされパンツ一丁で最下層民と化してしまうという転落っぷりが楽しかった。ヘイトを溜めまくった後でボコボコにされるという黄金パターンを持ったキャラだったんだけど、こいつもシーズン4になってからはチーム物に組み込まれたせいで、毒気がなくなって普通のおじさんキャラになってしまって残念だった。

フラッシュ
どうでもいいが、DCコミックスのドラマ『フラッシュ』には主人公のマイケルと兄のリンカーン、更にT-バッグ(の俳優)といったプリズンブレイク組が登場している。割とキャラ的にもオマージュされている部分があったりするので、プリズンブレイクを観た人はフラッシュも観てみると面白いかもしれない。
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by cemeteryprime | 2016-01-24 02:15 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】ジェシカ・ジョーンズ

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Netflixが配信するマーベル作品のオリジナルドラマ第2弾。

主人公は、スーパーパワーを持った元ヒーローの女探偵ジェシカ・ジョーンズ。能力は怪力と大ジャンプくらいで、ある程度タフなものの普通に怪我はするしスタンガンもくらう。浮気調査で逆ギレする依頼人を放り投げたり、鍵開け(引きちぎる)したり、ビックリするくらいにしょうもない能力の使い方しかしない。当然、カッコイイ格闘シーンなんかも無し。

概要
ストーリーは端的に言えば、ジェシカ・ジョーンズの元に邪悪なDV男の元カレが再び現れて、なんとかトラウマを乗り越えて元カレに決着を付けるというもの。敵はキルグレイヴというマインドコントロール能力を持ったスーパーヴィラン。最初は他人を自由に洗脳できるシリアルキラーを追いかける話かと思って、よくある話だなとは思いつつ期待したんだけど、蓋を開けてみたら単なる元カレ(実際は洗脳されてただけだが)との痴情のもつれ話だったという。キルグレイヴはスーパーヴィランというより単に支配的なDV男のメタファーみたいな感じで、ビジランテ物やクライムファイター物として面白い要素は特に無い。

昼ドラ
制作がトワイライトシリーズとかの人で、多分女性向けを意識して起用されたんだろう。この手のジャンル特有のいちいち煮え切らない行動を取る主人公に普通に苛ついてしまうので、明らかに個人的に向いてない作品だなとは思う。面白くない!

正直連続殺人犯だし、どうせ最後には殺すしか無いの分かってるんだからとっとと殺せばいいのに、無駄に主人公が煮え切らないせいで被害が拡大し続けるという。殺そうと思えばいつでも殺せる迷惑なストーカーの元カレをブチ殺すのに全13話もつかってグダグダする必要あるか?

主人公だけならまだしも、登場人物ほぼ全員がグダグダした面倒くさいキャラばっかなのも見てて好きになれない点。グダグダうじうじしてるか、極端なキチガイかのほぼ2択。ゲスト登場するデアデビルの看護婦の、物分りの良いサクサクした行動を見習って欲しい。

お薦め…しません
マーベル作品の幅を広げているという点では結構チャレンジ精神に溢れてて良いとは思うが、所謂マーベル作品っぽい物が観たい人にとってはこれじゃない感が半端ない。そういう意味では確かに元ヒーローの話で、ヒーローが主人公では無い作品なのだ。まぁ、ドロドロとした昼ドラみたいなのが好きな人は観れば良いと思う。

唯一の見どころは、主演のクリステン・リッターが可愛い所くらいだ。ブレイキング・バッドで、ジェシーの隣人のエロ可愛いジャンキー役をやってた人だ。でもこの作品、やたらとセックスシーンはあるものの、残念ならがリッターのオッパイは出てこない。何故かいつも上着だけは着たままセックスしている。オッパイやらチンコやらが平気で出て来る最近の海外ドラマ事情的には不自然なので、女性向け作品だからなのか、マーベル作品的な放送コードが存在するのか、どっちなんだろうか。
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by cemeteryprime | 2015-11-25 18:00 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】メンタリスト

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メンタリスト…それは、人の心を読み暗示にかける者。思考と行動を操作する者の事である。(冒頭引用)

とりあえずシーズン4まで視聴。かなり面白い。Netflixだとシーズン2までしかなかったので、Huluに加入。

あらすじ
主人公のパトリック・ジェーンは天才的な詐欺師であり、ショービズ界で成功を収めたインチキ霊能者であったが、TV番組で世間を騒がせていた連続殺人鬼レッド・ジョンの人物像を霊視し挑発してしまった結果、妻子を殺害されてしまう。

復讐を誓ったジェーンは天才的な洞察力と詐欺のテクニックを活かして警察の捜査コンサルタントとなり、殺人鬼レッド・ジョンを追う。

作風
犯罪捜査チーム物なんだけど、主人公は刑事じゃなくて外部のコンサルタント。まともな捜査官では無く、あくまで詐欺師なので、平気で倫理的にも法的にも問題しかない手法を使うのが観ていて楽しい。証拠の捏造や、不法侵入、なんでもありだ。いつも洞察力のみでまず犯人に辺りを付けてから、徹底的に心理的に揺さぶりをかけ、罠に嵌めて尻尾を出させる。

基本は一話完結で、シリーズ全体をまとめる骨格として偶にレッド・ジョン絡みの事件が発生するという感じ。

パトリック・ジェーン
主人公のジェーンは、口が達者で、見た目は魅力的。自尊心が強く、人を操るのが上手い。自制心が弱く、自分の行動に対する責任を認めない。作中では典型的な反社会性人格(サイコパス)という心理分析を下されている。犯罪モノによく登場するクレイジーなサイコパスと違って、完全な知能犯タイプで直接的な暴力性が皆無で、全く戦闘能力が無いというキャラ造型が面白い。

ただし、ある意味ではその手のサイコよりも危険度人物だ。他人の心に侵入し、支配したがる対象は何も犯人だけでは無い。捜査チームの仲間までもコントロールしてみせる様子が恐ろしい。チームの一員として捜査に協力しているというよりは、レッド・ジョンの追跡に利用する為に、捜査チームを操って犯罪者を狩っているというイメージが近い。

ジェーンはカリスマ霊能者をやっていただけあって、明らかにカルト教祖的な素質を持っている。心理学に長けていて嘘や隠し事を簡単に見抜き、反対に完璧な嘘を付ける。発汗や心拍数といった生理反応を操作する技術まで身に着けていて機械すら騙してみせる。心理学に長け催眠術まで駆使し、手品やスリ、ピッキングといった奇術にも長けている。

ジェーンの目的はただ一つ、レッド・ジョンを自らの手で殺害する事だ。捜査協力はその為の手段だ。その為になら、殺人こそしないが何でもやる。結果的に犯人が逮捕できれば問題ないという思考を持っている。情報を引き出す為に、基本的に人の隠し事を暴露したり、人格攻撃をしまくったりして性格が悪いが、ちょくちょく煽りすぎて鼻を殴られるのがご愛嬌。

基本的にジェーンは善人では無いし、刑事でも無いので、法律やモラルは度外視している。あるのは、他人を支配し害する邪悪な気に入らない人間に罰を与えるという独自の正義感だけだ。ジェーンがギリギリ主人公でいられるポイントはこの一点だけだろう。犯罪者でも自分と同じ復讐者には同情的で、時には協力的だったりもする。自分は復讐の為にレッド・ジョンを殺す気まんまんなのに、復讐の為に凶行に走ろうとしる人間にはもっともらしく踏みとどまらせたりするのも面白い。

殺人鬼レッド・ジョン
レッド・ジョンは、現場の壁に犠牲者の血でスマイルマークを残す殺人鬼だ。狡猾で一切の証拠を残さない。シーズンが進むにつれて、フォロイングの殺人鬼みたいなカルト教祖的な性質を見せ始める。レッド・ジョンの信奉者達は、ジェーンが勤めるCBIやFBIにも潜り込んでいて、レッド・ジョンに繋がる情報を嗅ぎつけた事を知ると襲い掛かってくる。

レッド・ジョンは痕跡を残さず、ジェーンの前にも姿を見せないので、どんな相手も支配するジェーンにとっても強敵だ。それでも、ジェーンはレッド・ジョンを罠に嵌める為に周囲すら騙して色々な作戦を展開する。レッド・ジョンはジェーンに自分に似た性質を感じている。二人とも他人をコントロールしたがるサイコパスなのは間違いない。

ジェーンは、恐るべき敵であるレッド・ジョンを倒す為に、よりレッド・ジョンに近い怪物になっていく。この辺りは、レッド・ジョンが仕掛ける攻撃以上にスリリングで面白い。
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by cemeteryprime | 2015-10-12 12:04 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】スクリーム

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ウェス・クレイヴン監督のスラッシャー映画、スクリームがドラマシリーズとして復活。Netflixで観れる。監督自身は、既に亡くなってるんだけど一応、製作総指揮か何かで関わっては居たようだ。

あらすじ
20年前に大量殺人事件が発生したという、忌まわしい過去を持つ小さな田舎町のレイクウッド。事件の犯人は、一種のエレファントマンで最後は射殺されて湖に落ちて死体は上がらなかった。そんな過去の殺人鬼が蘇ったかの様に、エレファントマンのマスクを付けた殺人鬼が、レイクウッドの町を恐怖に陥れる。

作品
TVシリーズで、スラッシャーホラーが成立するのかという挑戦は中々面白いのだが、残念ながらいまいち成功しているとは言えない印象。一本の映画程度の時間であれば、ジェットコースター的なテンポ感に誤魔化されて、まんまと主人公たちが犯人の意図に踊らされて多少馬鹿な行動をしても気にならないのだが、TVシリーズでそれをやると、馬鹿な行動が数日に渡って展開されているので、間抜け感がどうしても強調されてしまう。第2シーズンもあるらしいので、ブレイクスルーを発見してほしい限りである。

あとスクリームの場合、最後の最後まで犯人が不明確な点が面白いのだが、終盤に近付くにつれて無罪確定が連発していき、安牌的なキャラが増えていったのはあまり上手くない展開だなと感じた。シリーズ化させる為か、結構な数の主要登場人物が生き残ったのもイマイチ。中途半端に負傷しながらも、続投するキャラが増えれば増えるほど、殺人鬼の脅威度は低くなって緊張感が薄れていく。この辺りのテンポ感も、映画のスクリームとどうしても比較してしまう所。

エレファントマン
どうも元のゴーストマスクは、マスク自体の版権的な問題でドラマ版では使用できなかったらしい。その結果、エレファントマンの顔を象ったという謎の設定のマスクになった。

エレファントマンは、明らかにジェイソン的な設定にも関わらず、殺人鬼が20年前に死んだエレファントマン本人という線は、基本的に作中では真面目に考慮されない。まぁ、スクリームなので犯人が超常的な存在というのは有り得ないんだけども、だったらジェイソン的な設定にする意味あったのかとも。

殺人鬼に関しては、良くも悪くも殺し方のバリエーションが豊かになって、逆に特徴が薄れてしまった感じ。ドラマ版の殺人鬼はスタブ(刺殺)一辺倒では無い。でも、スクリームの醍醐味は誰が犯人なのか判らない恐怖と不意打ちでガンガン殺してくる所なので、スプラッター的な方向に拘られてもなぁとか。
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by cemeteryprime | 2015-10-05 23:38 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】海外ドラマいろいろ

Netflixで観たドラマの感想群。

SUITS
3シーズン。道を踏み外して腐っていた天才青年マイク・ロスが、マンハッタンでブイブイ言わしている一匹狼の俺様系イケメンエリート弁護士ハービー・スペクターに才能を見込まれ拾われて、もぐりの弁護士として再出発する話。シーズン3のラストでは、元々は正義感の強いハービーが、自分と出会ったことで信念を曲げて色々と不正に関与する事になってしまった事を悔やんでマイクが弁護士を辞める事を決意する。

別にホモォでは無いんだけども、マイクとハービーはホモソーシャルな師弟関係というよりは擬似兄弟みたいな雰囲気に近く、プロットとかもBL臭い。2人とも普通に恋愛は女性としてるんだけども、何だかんだで何故か師弟感の絆が一番強固という。正直海外の腐女子向け作品な気がするが、それは置いといて、単純にサクセス物語としても、職場系ドラマとしても面白い。基本的にハービーが上司として神すぎて凄い。

ザ・フォロイング
1シーズン。猟奇殺人犯が脱走して、彼を捕まえた元捜査官が協力を要請されるとうありふれたプロット。だけども、刑務所内からいつの間にか殺人鬼集団からなるカルトを形成していてて警官とか武装組織とかまで仲間に引き入れていたというエクストリーム展開をみせる。サイコホラーとしてはボンクラなんだけど、展開がエスカレートしまくって面白い。殺人鬼養成の為の軍事訓練キャンプまであって、何する気なんだよこいつら…からの、割とショボいオチ。

マルコ・ポーロ
1シーズン。マルコ・ポーロが武当派の道士に修業を付けてもらって、フビライの襄陽攻略戦に突撃部隊として突っ込んで、蟷螂拳を使う宰相の賈似道とバトルするという…割と神がかった内容。歴史ドラマとして頑張っているだけに留まらず、謎の中華エンタメ要素も盛り込んでいるので大正義感がある。

ナルコス
1シーズン。実在したコロンビアの麻薬王、パブロ・エスコバルの半生を描いた伝記ドラマ。エスコバル自体が色々と面白い伝説の人なので、麻薬王凄すぎない?&怖すぎない?って感じで楽しいドラマ。議員になったり、国相手にテロ攻撃しまくって内戦仕掛けたり色々してくれる。

ヘムロック・グローヴ
1シーズンまで。オカルトホラー系のミステリー。ロマで狼男の主人公が街に引っ越してきて以来、街で大型獣による猟奇殺人が発生しはじめ、思いっきり疑われるので、同じくはぐれもので友達いない街一番の金持ちで吸血鬼の血を引いている男と犯人を探すという話。ティーン向けの吸血鬼ホモォドラマの系譜と思われるが、別にホモォでも無く、いまいちリアリティラインが分かり難くてミステリーでも無く、フワフワした話が続くので面白くは無い。何がしたいのかイマイチ判らない雰囲気ドラマ。

イケメンではぐれものな主人公2名に優しくされる地味子枠が、お約束の様に存在するんだけど、不細工を通り越して本物の奇形(リアルに怪物)のフリークという辺りがぶっ飛んでいる。ちなみに、主人公2名は結局何にも活躍しないばかりか事件の犯人である狼人間にあっさりボコられて死にかけるんだけど、このフリークスちゃんが突入して一撃で殺害して助けてくれるという。フリークスちゃんが、一番キモくて人間離れしているんだけど、性格的に一番可愛いという色々と謎なドラマ。
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by cemeteryprime | 2015-10-01 17:42 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】スパルタカス

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概要
ローマの敵として恐れられた、奴隷叛乱の指導者スパルタカスの活躍を描いたドラマ。全3シーズン+番外編。

ドラマシリーズというだけあって、スパルタクス個人の英雄譚に留まらず、クリクススや、オエノマウス、ガンニクスといったスパルタクスと一緒に戦った他の指導者たちにもフューチャーしていているのが熱い。そういう意味では、水滸伝的な要素が強い。

あらすじ
第一部はスパルタカスが奴隷になった所から叛旗を起こすところまで。奴隷として剣闘士養成所に買い取られ、剣闘士と時に対立したりもしながら信頼を勝ち取っていく様が熱い。養成所での日常は、基本的にプロレス団体的な雰囲気。スポ根的な要素もあったりする。

番外編は第一部のラストでぶち殺される、剣闘士養成所のオーナーのバティアトゥスを主人公にした前日譚。同時にクリクススや、オエノマウス、ガンニクスのオリジンパートでもある。剣闘士として自由を勝ち取った伝説の男、ガンニクスが糞格好いい。

第2部は、スパルタカスの元上官でスパルタカスと彼の妻を奴隷にした張本人である宿敵グラベルをブチ殺すまで。処刑ショーに乱入して闘技場を炎上させたりと、第1部までのしがらみや因縁をことごとく破壊していくパート。ガンニクスの加入イベントもあったする。

第3部ではローマからクラッススとカエサルという最強のライバルが送り込まれてくる。明らかに将軍として強敵な2名の登場で、一気に戦記物としての様相を呈し、加速度的に面白くなっていく。ここでは、指揮官としてのスパルタクスの戦いが描かれる。個人的にはこのパートが一番好き。街を征服したり、物資の補給を考えたり、ローマ軍と全面衝突したりして作戦が飛び交うのが熱い。

作品
強烈なセックス&バイオレンス描写が作品全体の色になっている。ファック!斬首!といったバイオレンスなシーンを一種のサービスシーンとして挿入している作品は珍しくも無いが、この作品の場合はフリチン、乱交、スプラッターが割と日常パートレベルで展開されている。みんなが求める古代ローマ的な野蛮さを完全に日常描写にしてしまっているのが結構凄い。出てくるキャラはほぼ全員が全裸でファックしてるレベルだし、ゴア表現も血糊をバケツでぶちまける感じで過剰気味だ。映画以上に攻めている感じで、こういう作品が生まれる土壌になった嫌なら観るなの有料ドラマコンテンツの強みを実感出来る。

バイオレンス描写のインパクトに薄れがちがけども、剣闘士が主役のドラマだけあって、剣闘士の衣装や格闘描写なんかも造りこまれていて面白い。カタパルトだとか、バリスタなんかを使った戦争描写も結構力が入っていて嬉しい。
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by cemeteryprime | 2015-09-27 10:53 | 作品・感想 | Comments(0)

【ドラマ感想】ブレイキング・バッド

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あらすじ
肺ガンが発覚し余命僅かと宣告された冴えない高校の化学教師ウォルター・ホワイト(50)は、ひょんな事から元教え子の不良ジェシー・ピンクマンが粗悪なメタンフェタミン(覚醒剤)を製造している事を知る。DEA(麻薬取締局)に勤務する義弟ハンクの話でメタンフェタミンの製造が大金になると知ったウォルターは死を目前にした自暴自棄と家族に大金を残したいという思いからメタンフェタミンの密造に手を出す事を思いつく。元々優秀な研究員で結晶学が専門だったウォルターには高純度のメタンフェタミンを精製する自信があったのだ。かくして、ウォルターはDQNなジェシーを相棒に犯罪者としての道を突き進んでいく。

ドラマ
このシリーズは基本的には海外ドラマ特有の人気が続く限り延々と続くスタイルを取っているので、1シーズン毎での完結感は薄いし、1話毎の完結感も薄い。ストーリー自体もシンプルで、犯罪に手を出したウォルターが自業自得で滅びるまでの話だ。いつ家族にバレるのか、慣れない犯罪で上手く立ち回れるか、それだけである。が、その分を魅力的なキャラクターと展開されるドラマの面白さでカバーしている。結果的に、面白いのと良い区切りが無いのとでズルズルと続きを見続ける形なってしまう。気付いたら全5シーズンを一気に観てしまっていた。つまり、そのくらい面白いという事だ。

テーマ
このドラマは犯罪者が主人公ではあるが、カタルシスを生む様なピカレスク物では無く、犯罪が主人公やその周辺の人間たちの人生を蝕んでいく様子を描いた救いの無い話だ。ただ笑えるくらいに物事は上手く行かず、不幸に翻弄される様子がブラックユーモアに満ちている。

犯罪に関する描写は割とシリアスで、主人公の作ったドラッグの被害の様子も結構深刻に描かれるているのが気に入っている。

単純な善悪を描いていないのもこのドラマの良い所だ。人を騙し、裏切り、殺害するといった悪事の代償が描かれている。海外ドラマだと、大切な相手を守るために嘘を付きそのせいで逆に相手から信用を失ってしまうといったテーマが頻出するが、このドラマの場合はそれに加えて嘘が常態化していき人格が歪んでいく様子まで描いている。加害者と被害者の両方に及ぼされる影響を描いている点で面白い。

主人公
主人公のウォルターは、最初はパッとしない温厚で平凡な市民なのだが、シーズン終盤では最も陰険で邪悪な犯罪者へと変貌する。

ウォルターはもともと大きな研究所に勤務する研究員だった。が、その後ベンチャー企業の立ち上げに関わり、人間関係のトラブルから離脱してしまい、地元の高校の化学教師に収まってしまった。彼が立ち上げに関わったベンチャー企業はその後、巨大企業に成長した。一方で、彼は能力を十分に活かせない上に低収入な地元高校の教師として人生を終えようとしている。そんな境遇で、超高純度のメタンフェタミン製造というウォルターにしか出来ない上に大金を稼げる仕事に出会うのだ。これによって過去の人生における挫折感に押さえつけられていたエゴが暴走する。

もし自分の特技を活かした、自分にしか出来ず、大金を稼げる仕事が存在するのであれば、その仕事が法律で規制されているからという理由だけで簡単に放棄出来るだろうか。強烈にエゴを満たす仕事である。ウォルターの場合は、それに加えて家族のために金を残したいという免罪符もあった。ウォルターが金を稼ぐというより、そのエゴを強烈に満たす仕事そのものに執着しているという状況はシーズンが進むに連れて露骨になっていく。最後には家族よりもそれを優先してしまい、家族全員から憎まれる事になる。

ウォルターの場合は、良い父親として夫としてリーダーとして他人から賞賛されたいというエゴも存在するのだが、エゴが肥大化しており自分勝手な為に無理やり支配するしか出来ない所がリアルだ。ボスとして振る舞いたがる割に全くボスとしての適正が無くて単なるDV親父にしかなれない主人公は悲しくも面白い。

登場人物
主人公以外のキャラクターも基本的に単純な善人や悪人は登場せず、魅力的な人物が多い。作中に登場するおもしろ悪徳弁護士おじさんのソウル・グッドマンなんかは、Netflixのオリジナルドラマでスピンオフ作品がリリースされている。みな、何処かしら二面性を持っている。シンプルに好感を持てるキャラは居ないが、どこかしら既視感を覚える欠陥を持っていて妙な親近感がある。ストーリー的な部分ではそんな無茶なという展開もあるのだが、キャラ造型という点ではこのドラマは圧倒的に面白い。
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by cemeteryprime | 2015-09-14 12:46 | 作品・感想 | Comments(0)

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