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【書籍感想】悪霊にさいなまれる世界

悪霊にさいなまれる世界〈上〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

カール セーガン/早川書房

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悪霊にさいなまれる世界〈下〉―「知の闇を照らす灯」としての科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

カール セーガン/早川書房

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どうして人は科学ではなくをオカルトを信じるのか、批判的思考を身に付けるのが如何に重要かという科学の重要性を啓蒙する本。思考停止に近い、科学万歳!みたいな本では無く、オカルトを信じることでどういう弊害が実際に起こっているか、起こって来たかという歴史や、如何にして科学的な思考の重要性を伝えるかという点をきちんと論じている。

オカルトを信じる人をボコる手段として科学を用いるのではなく、オカルトにすがってしまう人の境遇をきちんと考えて、思いやりを持って、相手の問題解決を手助けする姿勢で科学的な思考と手段の重要性を説かねば、相手を科学嫌いにしてしまうだけで啓蒙なんて出来ないという、単なる論破厨への批判は、なるほどなと思った。

あと、キリスト教もふくめ、宗教が大衆のオカルト的思考や、それに基づく愚行を増長させる形で加担してきた歴史を批判しているのも凄いなと。かなりスレスレの所まで踏み込んでいる感じ。

ちなみに上巻はこんな内容。

・パレイドリアについて

・異星人による誘拐について

・政府の隠蔽について

・悪霊と妖精と異星人に関する体験談の類似性

・記憶の改竄されやすさについて

・セラピストと患者の危険な関係について

・存在しない物の証明について

・トンデモ話の見破り方について

下巻はこんな内容

・メディアがトンデモ話に加担してきた歴史

・科学的事実と主義思想の違いについて

・宗教と科学の折り合いについて

・科学者の罪について:エドワード・テラー

・懐疑主義の適切な運用に関して

・科学のすばらしさを広める方法について

・政治と迷信:キリスト教と奴隷制

・無意識に囚われているオカルト的思考について

・基礎科学が軽視されてきた歴史について

・魔女狩りについて

・科学(懐疑主義)と権力の対立について

・人間は同じ過ちを繰り返すという前提について

・アメリカにおける自由の意味について


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by cemeteryprime | 2017-03-04 12:43 | 作品・感想 | Comments(0)

【書籍】ドラマ理論への招待―多主体複雑系モデルの新展開

ドラマ理論への招待―多主体複雑系モデルの新展開

木嶋 恭一 / オーム社

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キャラクター・シュミレーション・システムとしてのTRPGを考察する上で参考になるかなと思って購入してみた意思決定モデルに関する複雑系の本。

紹介されているのは、ソフトゲーム理論と、ドラマ理論と、ランドスケープ理論という3つのモデル。

ソフトゲーム理論はゲーム理論に、感情による影響を組み込んで、よりリアルな意思決定をシュミレーションしようというモデルだ。利害関係が発生するジレンマにおいて、まず相手の持ちかける話(お互いに協力)が信用出来るかという点で感情バイアスがかかり、更に場合によっては自分が不利益を被っても相手に尽くすか、相手を殺しにかかるかみたいな意思決定も現実にはあり得るので、その辺りをシュミレーションしてしまおうという物。

ドラマ理論は、ソフトゲーム理論から更に踏み込んで、実際に行動に移る前の準備段階における相互作用による意思決定者の立場の変化も踏まえたモデル。各意思決定者(キャラクター)の立場の設定、相互作用の構築、衝突の発生(クライマックス)、最終的な合意形成、実行(解決)という流れをとるので、ドラマに例えられている。ゲーム理論との最大の違いは、相互作用で様々な条件が変わる点で、ゲームそのものが書き換わりもする所。ストーリー・メカニクスのモデル化という感じで、なかなか興味深い。

ランドスケープ理論は、集団でのアライアンス形成をモデル化した物。いろんな論点から、もっともストレスの少ない他集団と同盟を結んでいって、最終的にどういう組織図が出来るかというシミュレーション。

適当に買ってみたが、内容も面白かったしTRPGのシステムを考察する上で参考になる部分も多かったので結構アタリだなという感じ。特にソフトゲーム理論の相手への感情と行動を絡めた行動原理モデルは興味深い。
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by cemeteryprime | 2015-12-01 20:55 | 作品・感想 | Comments(0)

【資料】世界の伝説と不思議の図鑑

世界の伝説と不思議の図鑑

サラ・バートレット / エクスナレッジ

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タイトル通り世界中の色々な伝承に関わる場所を集めて紹介するカラー図鑑。テーマとしては幽霊の出る場所、吸血鬼の巣窟、魔女と妖術使いの影がさす場所、聖地、UFOホットスポット、神話と伝説の舞台に分類されている。怪しげな雰囲気が漂う場所全般って感じで結構広い範囲でカバーされているので、チョイス自体も面白い。オカルトに関係ない世界各地の民話がらみの場所とかは初めて見るものも多かった。

この手のオカルトとか神話系の資料本はあらかた持ってるので特に不足は無いかなと思ってたんだが、カラーの事典系というのは初めてだったのでついつい購入した。買って正解で、現地の写真以外にも色んなカラー資料があって場所のイメージが凄い分かりやすい。結構載せてあるイラストとか写真がイメージを掻き立てる様なのが多いのもセンス良くて好き。

ちなみに日本からは夫婦岩(伊勢)、鶴岡八幡宮(鎌倉)、原舎ヶ浜(茨城)、伊勢神宮、富士山、青木ヶ原樹海、浄蓮の滝、姫路城なんかがエントリーされていた。姫路城はお菊の皿の関連で幽霊カテゴリでした。原舎ヶ浜はもちろん虚舟で、余裕のUFOカテゴリ。基本は伝承スポットだけど、エリア51だとかそういう比較的新しいのも入っている。

値段も安い。巻末ページにおもいっきりメイド・イン・チャイナと書かれたシールが貼ってあったので納得。
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by cemeteryprime | 2015-03-04 23:29 | 作品・感想 | Comments(0)

【メモ】銃の分類

今更ながらではあるものの・・・

対人用の低威力、近距離仕様 → 拳銃弾(ハンドガン)
猛獣用の高威力、遠距離仕様 → ライフル弾(ライフル)

近距離用で、特殊なデカい弾を射出したい → ショットガン

拳銃弾を連射したい → サブマシンガン
ライフル弾を連射したい → アサルトライフル

サブマシンガン →小さい、軽い、でも威力は拳銃レベル。
アサルトライフル →デカい、重い、オーバーキル。

こうして簡潔にまとめてみると、役割分担がハッキリしている。正直、これまでは銃火器って無駄に種類が多いし、バリエーションだらけなのでどう使い分けてるのかとかサッパリ判らなかったんだが、何となく分かってくると凄く面白い。

クトゥルフ神話TRPGの銃火器のダメージってどういく基準で設定されているんだ?というふとした疑問からスタートして、弾薬ベースでダメージ設定してるなという点に気付けたのが大きかった。

実際の所、用途に合わせて弾薬が開発されて、弾薬に合わせて銃火器が作られるという構図なので、弾薬ベースで銃火器を見るようになると一気に理解しやすくなった気がする。なので、これから銃火器について調べて見ようかなというクラスタは、どういう銃弾を使っているのかを基準に調べてみるのがオススメです。

時代ごとの状況の変化に合わせて、新しい弾薬が開発されたり古い弾薬が見直されたりみたいな弾薬の歴史関係の話なんかも結構面白い。使い勝手と威力のバランスで、弾薬のサイズが決まる感じなので一概にこのサイズがベスト!みたいなのも無いので、メインストリームの弾薬の口径を辿るだけでも妙にストーリー性がある。

ジャングルでの戦闘用と都市での戦闘用では求められる用途も違うし、技術の進歩で防弾装備が安価で普及すると、貫通性が重要になったり・・・みたいな話とか、基本的に銃弾(用途)ベースなので、戦略的にハマれば銃火器自体の古い新しいは関係無くて最新装備持ってる奴らが戦略ミスで戦況に適したレンジの銃火器が無くてボコられたりみたいな話とか。

別にミリオタでは無いんだけども、ちょっと調べてみてミリ知識に関するリテラシーが上昇すると、漫画とか映画に出てくる銃火器についてもより楽しめるようになる。これは、色々考えてチョイスしてるなとか、これは何も考えずに適当に見た目で選んでるなとか。
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by cemeteryprime | 2014-05-07 22:43 | 雑記 | Comments(0)

【学術】赤ちゃん列車が行く 感想

赤ちゃん列車が行く

ジャン・ハロルド ブルンヴァン / 新宿書房

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都市伝説の研究本。と言っても、所謂"都市伝説"な怖い話を集めた本では無くて民族学的な現代版のフォークロアを集めて分析している感じの内容。都市伝説というと仰々しいが、要するによくある噂話のテンプレとか、よくあるジョークのテンプレについての本だ。勿論、怪談とかそういうホラー系についても載っている。

メインはアメリカにおける都市伝説なんだけど、一応外国の都市伝説についてもチラホラ。ただ、読んでみて明らかになったのは、地域ごとに特殊な都市伝説があるというより、一定のミーム的に優秀なテンプレが世界的に流布されていて、細部の設定なんかは地域ごとに異なるという感じ。

ビックリするくらいに、普通に身近で聞いたことある話が多くて驚く。怪談的なイメージで捉えると、口裂け女とか花子さんとか、そういうキャラ単位で捉えてしまいがちなんだけど、どっちかというと文法的なテンプレです。

例えば、給水塔に死体が入ってた話とか、ヒーローごっこで死んだ子供の話とか、局地的に発生したベビーブームの話とか、指輪を指ごと切り落として盗む強盗の話とか、腎臓泥棒の話とか、子供を攫う車の話とか、エロビデオの返却で間違ってエロホームビデオを返却する話とか、学校で子供が気の利いた解答をする話とか、有名人が返した気の利いた解答の話とか。最後の2つに関しては、真偽はともかくツイッターでもしょっちゅう見るよね。

怪談系に関しては、結構漫画とか映画でもよく見る奴が多かった。医大生が死体でふざける話とか、精神病院から逃げた殺人鬼の話とか。ジョジョの第4部の犬と思いきや、人が手を舐めてました話とかも有名な都市伝説やんね。

あと一番面白かったのは、ジャージーデビルの話。都市伝説本とかUMA本なんかによくジャージーデビルは紹介されてるけど、正直読んでもあからさまにねーだろって感じの荒唐無稽な設定のキャラだったので全くピンと来てなかったのだが、これを読んで納得。ニュージャージー州では、いろんな怪談系の都市伝説の犯人役がこのジャージーデビルって奴のせいにされているだけだったという。それだけ。キャンプ場でカップルが精神病院から逃げた変質者に殺された話も、ニュージャージーではジャージーデビルが犯人という形で語られるだけみたいな。天狗じゃ!天狗の仕業じゃ~!!と、大差無い感じ。要はジャージーデビルの部分を別のキャラにしても全く問題無い。だから、キャラとして独立させると凄いフワっとして変な印象を受けていたのだ。謎が解けてスッキリ。
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by cemeteryprime | 2014-04-13 22:20 | 作品・感想 | Comments(0)

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