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【映画感想】パシフィック・リム:アップライジング

デルトロ監督のパシフィック・リムの続編。

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結論

かなりの傑作!

今作の監督は、海外ドラマ『スパルタカス』や『デアデビル』の製作総指揮で知られている、スティーヴン・S・デナイト。代表作から分かる様に、キャラクターの描き方が上手く、超面白いドラマやアクションやお約束が描ける監督なので、その辺りの品質は折り紙付き。

ただ、パシリム1作目が神作品だと思っている人ほど、違和感は大きいかもしれない。というのも、1作目がオタクのユートピア世界を描いた作品だったのに対して、今作はパシフィック・リムを使って現実社会をマジックリアリズム的に描いた作品だからだ。

あらすじ/概要

舞台は前作から10年後の世界。前作で怪獣たちがやって来る次元の裂け目への攻撃は成功して閉じたものの、世界は再び怪獣の侵略に怯えていた。

そして巨大ロボット、イェーガーによる防衛体制を再構築する為に若いパイロットを育成する一方で、遠隔操作や、無人操縦システムへの移行も進められていた。

そして無人操縦システムへの移行を審議する会議の最中に、謎のイェーガーによる襲撃事件が発生する。

面白さ

先にも少し述べたが、今作の面白さは何と行っても、ロボットや怪獣が大暴れする日本のオタク的なユートピアを描くという方向性から、一転して、オタク的なユートピアを記号的に使って現代社会を描くという真逆の方向へ転換してみせた点だろう。

ロボットや怪獣が戦うオタク的な世界観の魅力は、前作にて出し切った。じゃあ、続編がやるべきことは何だろう?となった際に、1作目をゲートにして、現代社会を理解する為のきっかけになる意味のある作品を制作しようという選択をしたのは、素晴らしい判断だろう。そしてなにより何より、最近のデルトロの作家性をきちんと踏まえているという点も評価したい。

というのも、デルトロは、シェイプ・オブ・ウォーター絡みの発言において、入り口は何でも良いから(デルトロの場合はオタク趣味だったが)、物事に深く興味を持てば、色んな勉強をする事になり、それが世界や他者に対する理解へと繋がるというメッセージを語っていたからだ。真剣に見つめれば、作品の向こうには、常に他者や異文化があり、自分も含めた人間本質があるという話である。

故に、1作目で魅力的な世界観を作り、それを使って、2作目で現代社会を風刺するという方法論は、理に適っているなと思うのである。勿論、単に風刺性が良いだけではなくて、正直キャラやドラマの描き方は1作目よりも良いと思うし、オタク趣味要素についても一作目でまだやっていなかった事を幾つもやって見せてくれる。

ハリウッド版オタク映画としての続編を期待していた人には残念な部分も多いだろうが、日本のオタク作品の良い所を駆使しつつも、ハリウッド映画の良い所と上手く合体させて来たなという意味では、文句なしに傑作だと思う。

富士山

今作のラストは、怪獣から富士山を守れ!という展開になるのだが、個人的にはこれはもう、オタク的なクールジャパン文化は俺たちが継承するし守ってやるぜ!というハリウッド映画からの恐ろしくも頼もしいメッセージに思えた。

前作のパシフィック・リムが公開された時にも、日本のクリエイターたちは、ついに怪獣やスーパーロボット作品でアメリカに遅れをとる時代が来たかと戦慄を受けていたが、更なる追撃をかまして来た恰好である。でもデルトロだけではなく、今では日本の怪獣やロボットアニメが大好きというオタク趣味なんて、日本でも珍しく無いが、世界でも珍しくないのである。つまりは、単なるオタク文化先住民としてのアイデンティティにしがみ付いているだけでは、技術もリテラシーも高い奴らには、リスペクトされているが故に、あっさり追い抜かれるのだ。

日本のクリエイターは、更に狭い世界に逃げ込むか、歴史を知り、ライバルを知り、パワーアップを目指すのかの選択を迫られている。はず。

新しい主人公

ちなみに今作の主人公は2名のアウトサイダーだ。1人は、1作目に出て来たペントコスト司令官の息子のジェイクで、五月蠅い親父に嫌気がさして軍を離れ、金の為に工場からイェーガーの部品を盗んでは売りさばくという生活をしている。もう1人はアマーラという孤児の少女で、いつかまた襲来する怪獣から身を守る為には、軍にばかり頼っていられないと、盗んだイェーガーの部品から、個人用のミニ・イェーガーを作っている。

二人とも泥棒な点は意味深だと思っている。弱い事を自覚しているが故に、足りないものをパクっていくタイプの弱者だからだ。本当の意味での新しい世代というのは、常に社会のアウトサイダーとして登場し、既存の何かを軽視し遠慮なくパクるやつらなのだ。こうした無頼な新世代が引き起こす問題というのは、日本だと過去には割れ厨が、現代には漫画村なんかが問題になっているが、旧世代によっての新世代とは常にそういう奴らなのである。そういう意味では、新しい主人公のキャラデザとしてなかなか面白い。特にジェイクは、英雄の血を引きながらも、今ではアウトサイダーであり泥棒なのである。

まぁ、日本の社会とは異なり、パシフィック・リムの社会は賢いので、二人は排斥されるのではなく、新世代を担うメンバーとして軍に強制加入させられるのだが…。

人とモノの神話とオタク

全体的な作品の構造としては、この作品は人とモノ(物神)の戦いを表現している。人はモノを作り、モノで遊び、自分たちが作ったモノに支配される生き物である。人を支配してきた存在である、神も国家権力も資本主義経済もインターネットも、全ては人が作ったモノなのだ。

怪獣や巨大ロボットというものは、人が作り出した巨大なモノ(物神)のメタファーでもある。怪獣は悪いモノ、巨大ロボットは善いモノくらいのニュアンスの違いでしかないが、モノの善し悪しは結局は人間次第なので、直ぐに裏切られる事になる。

そして、こうした人とモノが戦う神話的な世界観において、オタクは熱心な物神(モノ)崇拝者として重要な意味を持つのである。つまり、良くも悪くも人とモノを繋ぐのは、オタクなのだ。

人とモノの戦いを描くからこそ、物神崇拝者としてのオタクにスポットがあたるというこの構造は、オタク神話の在り方としてなかなか面白い。怪獣と戦うには、怪獣オタクの力がいる。しかし、怪獣オタクだからこそ、怪獣を好きにもなってしまうのである。

前作では、オタクの世界をユートピア的に描かれていたので、二人の怪獣博士は単に怪獣との戦いにおけるキーマンとして描かれたが、今作ではオタクのダークサイドも描かれる。それはオタクだからこそ、人よりも怪獣を愛し、危険なものを作ってしまうという部分である。

ニュートとゴットリーブ(深刻なネタバレ含む)

デルトロのシェイプ・オブ・ウォーターは、かなり厳し目にオタクの暗黒面を描いていたというか、オタクへの自己批評性が含まれていたが、今作ではオタクに全面的にスポットが当たるという構造上から、オタクの良い所と悪い所を二人のキャラに分けるという描き方をしている。

とは言え、劇中でニュートとハーマンのオタク博士コンビのキャラは前作を踏襲しているし、今まで通り仲良しである。しかし、二人は前作で怪獣とより深く繋がった結果、ニュートは更なる怪獣狂信者となり、ハーマンは怪獣に対する危険認識をより深めたという違いが出てた。危険だからこそ惹かれるよく知りたい、危険だからこそ対策を考えるという、潜在的な違いが決定的になったのだ。

この二人の違いは他人に対する態度にも出ている。ハーマンは明らかに人見知りでコミュ障害ではあるが、前作でニュートに対して心を開く様になった事で、人に対する愛情表現の様なものをきちんと出す様になった。一方で、ニュートの方は、今まで通り人当たりは良いが実は完璧に人に対して興味を持っていない。

違いはキャラクターの表面的なデザインにも現れていて、ハーマンの方は全身に怪獣の刺青をしていたり、自分を実験台にした危険なドリフトを行ったりと、明らかに自己破壊的な傾向が見られる。ハーマンの方は身体に障害があり虚弱系なキャラだからか、そうした破壊に惹かれる傾向は特にみられない。

ハーマンとニュートはおなじ知能の高い怪獣オタクだが、恐らくハーマンは身体的な問題や天才性から来るマイノリティ要素と弱者性によって、怪獣に惹かれたと思われる。一方ニュートは、公式に精神年齢が12歳というキャラ設定になっていて、そこに根源的な理由が見え隠れする。子供だからこそ、圧倒的なパワーに惹かれるし、弱い自分が嫌いなので、自己破壊衝動を持つのだ。そして、破壊衝動は世界にも向けられる。何故なら、人はルールやシステムを破壊すると何だか自分が成長した気になるからだ。だからニュートは作中で、システムを乗っ取っていた事を嬉しそうに暴露するのである。

思いついた事を適当に書きなぐったが、そんな所だ。最高の映画だぞ!


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by cemeteryprime | 2018-04-15 21:19 | 作品・感想 | Comments(0)

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