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【雑記】ヒロインとライバル

イカしたヒロイン

個人的に空気にならないイケてるヒロイン像というものがある。それは、勝ち気でトラブルメイカーなヒロインである。

最近観た映画だと、バーフバリのデーヴァセーナ姫は正にそのタイプだった。デーヴァセーナは、武芸を好む勝ち気なお姫様で、少なくとも自分より強い相手じゃないと結婚したくない!というタイプだ。バーフバリは武芸の達人であり、更に腰の低いナイスガイだったので理想の相手だ。しかし、バーフバリはデーヴァセーナとの結婚が原因で、国王代理をしている義理の母に背く事になり、時期王の座を失ったばかりか、縁を切る羽目になる。しかし、その結果、民衆の中で暮らし逆に偉大な王としての徳を高めてゆくことになり、その徳はバーフバリ(息子)に引き継がれることになるのである。

デーヴァセーナは、私と王位のどっちをとるの?私と母親のどっちをとるの?私と法律どっちをとるの?みたいな究極の選択をガシガシぶつけて来る。そして、それに対してバーフバリはウダウダ悩まずにスパッと答えを出すので余計に格好良く見えるのだ。

こんな感じでデーヴァセーナは、バーフバリを苦境に追い込むのだが、それによってバーフバリの男前度は更に上昇し、試練が彼を更に強くするのである。バーフバリJr,ことシヴドゥの恋人サンガもデーヴァセーナほど強烈ではないが、男勝りな戦うヒロインで、シヴドゥを戦いに誘う役割を担っている。

勝ち気でトラブルメイカータイプのヒロインというのは、主人公を戦いに誘い、苦境に追い込む。しかしその結果、主人公は己の弱点を認識し成長するのである。

単に主人公を励まし受け入れてくれる都合の良いだけのヒロインと、トラブルを引き起こしまくるヒロイン、どちらがより主人公の魅力を引き出し、ストーリーを面白くする存在であるかは言うまでもなかろう。トラブルメイカータイプのヒロインこそイケてるヒロインであるというのは、そういう理由である。

この手のヒロインは、恐らく現実的には面倒くさそうなので関わりたくないが、ストーリー的には魅力的というタイプである。多分、作者がヒロインに自分の理想女性像を投影してしまうとこういうタイプにはならないのではなかろうか。あくまでストーリー上の都合による理想のヒロインという感じである。また、こうしたタイプをヒロインにするには、この面倒くささを上回る魅力を与えないといけないので、それなりの技量も必要になるだろう。

ちなみに私が大好きな金庸先生の武侠小説に出てくるヒロインもこのタイプが多い。勝ち気なトラブルメイカーだけではなく、世間知らずで天然なトラブルメイカーだとか、主人公の気を引きたくてわざとトラブルを引き起こすサディスティックなタイプとか、主人公の為に気を利かして余計なことをするタイプだとか、師匠みたいな感じで試練を化して来るタイプだとか、金庸先生はトラブルメイカータイプのヒロインにも色々あるんだなという事を教えてくれる。

トラブルメイカータイプというと聞こえが悪いが、何か使命を持って戦うヒロインというのも勿論これに含まれる。戦うヒロインがノーマルモードだとしたら、次々とトラブルを引き起こすトラブルメイカーヒロインはハードモードという感じだ。

イカしたライバル

こうしたヒロインの役割はよくよく考えると、実質的にはライバルと同じである事が分かる。魅力的なライバルというものは、主人公の弱点を付き、苦境へと導く存在である。ライバルの場合は、基本的には悪意や敵意からの行為という違いはあるが、結果的に主人公を成長させる役割を担っているという点は同じである。

ライバルキャラが味方になった途端に魅力を失う場合があるのは、こうした主人公を苦境に追い込むという機能も同時に喪失しがちだからだろう。味方にはなったが、主人公に試練を課して来たリ、トラブルを招いたりするような役割を維持することができれば、こういう問題も上手く回避できるかもしれない。

ヒロイン以外の仲間も、トラブルを引き起こさないよりは、どんどん引き起こす方が良いに違いない。性格的に欠陥があり、いつもトラブルを呼び込むがどこか憎めないタイプのキャラクターが仲間にいることは多い。お金に目が無かったり、女性に目が無くて、危険な仕事を引き受けてしまうタイプだ。

そういえば、GS美神という漫画(これも大好きな作品である)は主人公が美神さんと横島くんで実質2人な上に、どっちもトラブルメイカーだった。美神さんは主人公とヒロインを兼任しているし、横島くんは主人公とトラブルメイカーな三枚目を兼任しているという稀有な(そして最高な)作品である。

ストーリーの解剖学

ライバルやヒロインに関わらず、ストーリー的に意味がある、存在感があるキャラクターというのは、結局の所は主人公に試練をもたらす存在であるという事なのかもしれない。

また、この法則はキャラクターだけではなく、イベントにも適用できる。主人公に何の成長のきっかけも作らないイベントというのは、結局の所は無くても良いイベントであって、ストーリー的にはあまり意味が無いとも言える。

…みたいなことを、『ストーリーの解剖学』という本を読んでいて改めて気付かされたので書いてみた。ちなみにこの本では、ストーリーに必要なのは変化は変化でも、主人公の内面性(道徳観)の変化(=成長)であるといっている。成長と呼ぶとポジティブなイメージがあるが、目的は手段を正当化しないという道徳観から目的の為には手段は選んでられないという道徳観への転向も立派な変化である。

ちなみに『ストーリーの解剖学』は、一通りシナリオロジックを理解している人向けの読み物という感じの内容で、入門ガイドの様な読みやすさや使いやすさは無いので、特におすすめはしない。


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by cemeteryprime | 2018-01-27 10:39 | 雑記 | Comments(0)

【創作ツール】12星座のアーキタイプ(修正版)

先の12星座アーキタイプのモデルを、もうちょっと相性関係が分かりやすい形に修正してみた。運用方法についても補足。

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基本システム(使い方)

まず、キャラを作る前に(カードに印刷したりしてランダムで)1つ選ばせて、キャラクターの性格的なベースにしてもらう。メリットとしては以下の様なものがある。

ロールプレイ自体を楽しみやすい

ロールプレイングを楽しむゲームとしては、似たようなキャラばかりをプレイするより、毎回異なるキャラをプレイした方が、面白いしロールプレイ (キャラの個性を言動として表現する)技術も向上するので望ましい。なので、TRPGにはランダムでキャラを作るシステムを用意しているモノが多い。

とは言え数字ベースのランダム作成だと、数字からキャラクター性を読み込むスキルが要求されてしまい、結果的にはゼロベースでやっているのと変わらず、似たようなキャラばかりになるという人は少なくないはずだ。12星座のアーキタイプモデルを使えば、明確に性格の違いを把握できるので、ロールプレイもしやすく、キャラ毎の演じ分けも意識しやすいのでは無いかと思う。

また、12種類しかないので、このタイプのキャラのロールは苦手みたいなものが認識しやすくなるだろう。12種類全部を試すも良し、1種類のバリエーションを試すも良し、苦手タイプのロールの上達を目指すも良しで、個人的なロールプレイ目標を見つけやすくなるのでは無かろうか。

キャラが被らない

プレイヤーが12枚のカードから1枚を選んで、キャラの原型にする場合、当然だが他のプレイヤーとキャラは被らない。

職業自体は異なっているのに似たようなキャラになったという事は無いだろうか。このシステムを使っていれば、同じ職業のキャラを作ったとしても、性格は明確に異なるキャラになっているはずである。なので、例えば全員が同じ職業というシチュエーションで遊ぶ場合(刑事だとか探偵だとか学生だとか)は、特に便利では無かろうか。

また適当にNPCを登場させる場合でも、明確な個性を持ちつつプレイヤーキャラクター達と被らない様にするという事が簡単になる。

キャラ同士の相性をロジカルかつシンプルに把握できる

これがこのシステムの肝だが、性格のどういう部分が似ていて、どういう部分が相容れないのかを明確にしている。なので、キャラ同士の相性をプレイヤーは人目で把握できる。

このキャラとはこういう所で多分気が合うはずみたいな要素はロールしやすくても、この部分で衝突が発生するはずみたいな部分はゼロベースだとプレイヤー同士が遠慮してしまいやり難かったりするかも知れない。しかし、このシステムによるガイドがあれば全力でやれるはずである。これで性格(ロール)的に違和感があるが、ゲーム上の都合でなんとなく素直に協力しあっているみたいな状況とは卒業できるかもしれない。

また、そういうガイドがある事で、チーム内での分裂だとか、まとまりの無いチームであるだとかの、新しいシチュエーション(ロールプレイング課題)が発生するはずである。組み合わせによる創発性でチームとしてのキャラクター性にも色んなパターンが生まれるはずである。

性格的な役割分担がしやすい

率先して動くタイプなのか、周囲に合わせるタイプなのかという属性も組み込まれているので、チーム内の誰がリーダー的な役割をロールする必要があるかも、システム的に弾き出される。リーダーキャラをやるかどうかも持ち回りというか、ランダム結果になるので、いまいち積極的に参加できないプレイヤーにとっては良い機会になるのでは無かろうか。

またキャラ同士の相性が明確であるという点は、チーム内だけではなくNPCとの関係性にも適用できるので、相性でボーナスを付けたりするなら、このキャラの説得にはコイツが一番みたいな、新しいタイプの活躍の機会が発生するかもしれない。逆パターンで、こいつは基本的には交渉が得意なキャラだが、このタイプとだけは決定的に分かりあえないみたいな弱点があると面白いと個人的には思うがどうだろうか。

その他の使い方

NPCのアーキタイプはマスク状態にしておいて、心理学判定に成功すれば、相手のアーキタイプが分かる(もしくは属性の一部が分かる)みたいな形にすれば、先の相性ボーナスと相まって、交渉シーンのゲーム性が増すかもしれない。心理学判定に失敗するとアーキタイプを誤認するとか、ゲームの途中で知り合いのアーキタイプ認識が実は違っていたと判明する…みたいな要素があっても面白いかもしれない。色んな使い道を考えて欲しい。


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by cemeteryprime | 2018-01-20 13:04 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【創作ツール】12星座のアーキタイプ

クリエイターのための占星術

『クリエイターのための占星術』という本を読んだ。占星術には、アーキタイプ的な意味を持たせた記号を使いまわして、その組み合わせで色んなストーリー(メッセージ)を解釈するという仕組みがある。なので、その辺を上手く汲み取れば創作の雛型作りには使えるのでは?という本だ。

キャラクターアーキタイプのサンプル本として購入してみたのだが、思わぬ収穫があった。それは、12星座の相性表である。

何月生まれの人はどういう性格で云々という占星術の要素はともかく、人間を12種類のアーキタイプに分類して、相性パターンなんかも類型化してしまうという仕組みは、キャラクター間の相性をデータ的に把握するシステムとしては、かなり使える仕組みでは無いだろうか。

相性関係は固定的なので、確かに細かい価値観の相違や行動による好感度のアップダウンみたいな要素までは表現できないが、共通の趣味があろうなかろうと相性が悪い奴というのは存在していて、合わない奴はとことん合わないみたいなリアリティは表現できるだろう。

12星座のアーキタイプ

具体的にどんな感じかを例の如く、カードにしてまとめてみた。占星術のアーキタイプや、相性表の概念に関しては別にこの本の専売特許でも無いし、ネタバレも糞も無いから問題無いだろう。

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基本的にはアーキタイプの内容と相性表の部分をシンプルにまとめた物だが、より端的にイメージが掴める様に、一部勝手に再解釈した部分がある。占星術マニア(が居れば)は文句を言うかもしれないが、占星術目的では無いので知らん。

基本システム

基本的には乾-湿、温-冷という相反する2つの要素を組み合わせて、4つの属性を作り、そこに更に始--末の3タイプをかけて12パターンにしたものである。

乾湿温冷というのは、そのままドライ-ウェット、ホット-クールという感じで人の性質を表す形容詞としても使えるものになっている。ちなみに4つの属性というのは火土風水の4属性で、それぞれ火(乾+温)、土(乾+冷)、風(湿+温)、水(湿+冷)という組み合わせだ。単純に火属性とか風属性みたいな表現だと、人によってイメージはバラけてしまうかもしれないが、ホットでドライだとか、ホットでウェットみたいな表現だと、前者は押しつけがましくて他人の迷惑とか考えなさそうだなとか、後者は距離感が近くで鬱陶しそうだな…みたいな感じで比較的具体的に捉えやすい。

ちなみに、先のカードにおいては、ドライ=利己的、ウェット=世話好き、ホット=楽観的、クール=慎重(悲観的)という形でシンプルに解釈してみた。それにプラスして、2つの組み合わせの印象をそれぞれ火=情熱的、土=現実主義、風=社交的、水=メンヘラと表現した。なんだかメンヘラだけネガティブな表現だが、悲観的かつ世話焼きという性質を他にどう表現すればいいか分からなかったので仕方あるまい。

--末(占星術的に表現するなら活動宮-不動宮-柔軟宮)とかいう三タイプの解釈については割と占星術のをそのまんま引用している。

加えて、12星座の総括的な固有イメージを端的にまとめた一文も付け加えた。まとめていて、水瓶座は相性属性の内容と全体イメージに矛盾があるような気がしたが、(保守的ななのに改革者って何だそれ?)、まぁその辺は占星術サイドの何かしらの事情があるんだろう。知らんけど。

星座アーキタイプを使った相性システムの活用

このシステムをTRPGで運用するなら、最初に12星座の内の1つを選んで、ザックリとしたキャラのイメージを汲み取る。後は、他のキャラクターと絡む際に、相性関係を意識したロールをしてみるという感じだろうか。

このシステムがあると、チーム内で誰がリーダー役を務めるかというのがシステム的に導き出せるし、場合によっては相性の異なるリーダータイプがチーム内にいるせいで、意見の相違で揉めたりみたいな要素まで表現できるという点である。

カードの相性部分に書いた正反対というのは、例えばバディ物みたいな凸凹コンビを組みならこの星座というもので、方向性が違うので衝突もするけれど何だかんだでお互いに補完し合える相手という事である。そういうややこしい相性まで、最初からシステム的にガイドされていれば、ロールはかなりやりやすいのでは無かろうか。

個人的にこの星座アーキタイプの相性システムが特によく出来ているなと思った点は、どういう理屈で相性が悪いのかが明確になっている点である。

例えば牡羊座と蟹座の場合は、お互いにベクトルが正反対で、よりにもよって仕切り屋タイプという点が共通している。真逆のリーダー同士なので、当然相容れない。牡羊座と山羊座の場合は、更にお互いに利己的である点も共通している。利己的で考え方の異なるリーダー同士もやっぱり相容れないだろう。一方、牡羊座と双子座の場合は、やっぱりリーダー気質は共通するのが、お互いに楽観的という共通を持っている。利己的なリーダー同士なら分かりあえないが、楽観的なリーダー同士なら、方向性は違っても上手くやれる可能性はある。…みたいな感じ。相性部分に関しては、どこが共通する共通しないに基づいて、割とロジカルに構築されているのである。

プレイヤーキャラクターをきちんと初めからキャラクター同士の相性関係込みでチームとしてデザインするのも良いが、こうした仕組みがあると新しく登場したNPCとの相性だとか、新しいキャラがチームに加入した事での人間関係の変化みたいな普通にロールプレイしようと思えばややこしくなりそうな要素も、割と簡単にシステムでシミュレーションできるのでは無いか?と思える。アイデア自体は魅力的だと思うので、機会があれば試してみて欲しい。


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by cemeteryprime | 2018-01-17 23:32 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【ゲーム感想】フォールアウト4、その2

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フォールアウト4のメインクエストを終えたので、シナリオについてのネタバレをしつつ感想を改めて書いてみる。シナリオはインスティテュート・ルート。

【序】

舞台は2077年のアメリカ、ボストン近郊。恐らく現実の1950~60年代から分岐した様なレトロフューチャーな世界である。主人公は妻子持ちの元軍人。

冒頭で核戦争が勃発して、主人公一家は近くの核シェルターに避難するが、実はそこは核シェルターでは無く冷凍冬眠施設だった。途中で何者かに解凍されるものの、子供を誘拐され抵抗した妻は射殺される。主人公は冷凍ポッドに閉じ込められたままそれを見ているしかない。

その後、何かしらの原因で再び解凍され、主人公がシェルターから出てみたら200年後の世界だった…。

【破】

核戦争から200年後の世界は、水や動植物は放射能に汚染され、様々なミュータント化したクリーチャーが跋扈する荒廃した世界だった。人間の変異種として、人喰い人種版のハルクみたいな筋肉ムキムキで緑色の肌をしたスーパーミュータントという種族や、焼け爛れたグロいビジュアルながら不老長寿になったグールという種族までいる。

そんな世界に独自の正義に基づいて活動する大きな組織が4つあり、主人公は誘拐された息子を探して地上を旅する中で、自然とそいつらと関わっていく事になる。

ミニッツメンは民兵組織で、自衛独立を推奨し略奪者と戦う術を持たない農民を支援する集団である。BOSは外国から来た科学技術の回収と管理を目的とする十字軍みたいな組織である。インスティテュートは地下に潜った科学者たちが作った正体不明の秘密結社で、人造人間を地上の様々な場所に潜入させている。レイルロードは、インスティテュートに奴隷種族として作られた人造人間たちの解放を目的とした地下組織である。

探索を進める中で主人公の妻を殺し、息子を攫ったのはインスティテュートだという事が判明する。なので基本的には、悪の秘密組織であるインスティテュート壊滅の為に、それと敵対するBOSやレイルロードと共闘しつつ、ミニッツメンの一員として各地の困っている開拓者たちを助ける感じにストーリーは進む。…のだが。

【急】

インスティテュートに潜入して指導者とあってみたら、そいつが自分の息子だったことが判明する。実は一度解凍されて再冷凍された間に60年が経過していて、息子は自分より年上になっていたのだ。そしてインスティテュートもまた独自の正義の為に戦っている事が説明される。

ここで、主人公はどの組織につくのかという選択を迫られる。単に略奪者から開拓者を守るだけなミニッツメンは兎も角、レイルロードとBOSとインスティテュートに関しては共存はあり得ないのである。

インスティテュート・ルート

ざっくりとまとめるとメインシナリオはだいたいこんな感じ。ちなみにいままで息子を探してきたんだし、それが息子の選択なら支援してやるかと、とりあえずインスティテュート…というか息子に肩入れしてみたら、今まで一緒に戦ってきて協力もしてくれたレイルロードにヒットマンとして送られる事になったので、本拠地で唐突に超小型核ミサイルをぶっ放した後、マシンガンで一掃という汚れ仕事をやることに…。

その後も、基本的に地下深くの秘密基地に潜伏しているインスティテュートの地上エージェントとして汚れ仕事をやる感じになる。自分の妻を殺した男(途中で対決してぶっ殺している)もインスティテュートに雇われた地上エージェントだったので、皮肉な事にその男の後継者になるのである。

この葛藤に満ちた選択を迫って来る感じは、なかなかドラマティックで良いなと思える。正直、主人公が冒頭の冷凍冬眠から覚めた時点で、個人的にあれ?もしかしてこれはスナッチャー展開では…?みたいな疑念はあったので、息子が自分より年上になっている可能性は予測していたけども、こういう決断を迫られるとまでは思ってもみなかったので良かった。

スナッチャー

ちなみにスナッチャーは、小島秀夫の作品でバイオ兵器によるポストアポカリプト世界が舞台ゲーム。冷凍冬眠から目覚めた記憶喪失の男が主人公で、人間に化ける謎のアンドロイドを巡る事件を捜査するというサイバーパンク物。何十周年記念かなんかの時に、小島秀夫本人が(ソフトもプレイできるゲーム機も現在は入手できまいという判断で)ストーリーの完全ネタバレ解説をしていたので、ゲームはプレイしていないが話だけは知っていた。

主人公が冷凍冬眠されてた所や、人間に化けたアンドロイドと戦う所や、息子が自分より年上になっていて意外な人物だったという辺りは共通している。調べたら、フォールアウト4以前の作品においても露骨にオマージュを捧げている部分があったみたいなので、今作のこれもスナッチャーが元ネタなのは間違いなかろう。

元ネタと言えば、これは個人的な意見ではあるが、フォールアウト4に登場するブライアン・バージルというスーパーミュータントの科学者は、ブレードランナー2049に登場するサッパー・モートンという人造人間の科学者の元ネタになったのではなかろうかと勝手に思っている。どっちも逃げ出して人が寄り付かない辺境で孤独に隠遁している人外の科学者で、なにより見た目がムキムキなゴリラなのにメガネという点が似ているのである。

スナッチャーは露骨にターミネーターとブレードランナーを元ネタにした作品だが、そのスナッチャーからインスピレーションを受けているフォールアウト4が、ブレードランナーの続編であるブレードランナー2049の一部になっているのだとしたら、つくづく創作物というのは過去の参照の上に成立しているのだなと実感してしまう。

同行者

フォールアウト4では、同行者として仲間を一人連れていける。仲間には好感度が存在していて、例えばドラッグや酒を極めると好感度が下がるキャラがいるかと思えば、上がるキャラもいる。ペルソナのコミュみたいな感じで、同行して好感度を上げていると専用のシナリオみたいなのが進行して、キャラによってはクエストが発生したりする。

そんな仲間キャラの中に、研究用ロボットのキュリーというキャラがいるのだが、途中で更なる知的能力向上の為に人間のボディを入手したりという話になる。それはまぁ、無理なのでほぼ人間なアンドロイドのボディを入手するのだが、感情という新たな要素が芽生えてドキドキしちゃって研究どころじゃないよぅ~みたいな展開になる。主人公が女の場合はどうなるのか知らないが、男の場合は口説かれると、今まで研究一筋だった美少女科学者キャラみたいな反応を見せ始める。この辺りは、はっきりいって日本の漫画というかアニメっぽいなと思ったり。まぁ、見た目はアニメキャラじゃなくて、リアル系外国人なんだけども。

ロボット探偵

仲間キャラの中で好きなのが、人造人間探偵のニックというキャラ。こいつは、戦前の警官のニック・バレンタインという人物の記憶をインストールされたモロにロボットな見た目の旧式人造人間なんだけど、インスティテュートに破棄されて、警官としての記憶を元に探偵をしている。

ニックは、ニック・バレンタインという人間の記憶と人造人間としての自分という部分に、アイデンティティ問題を抱えているキャラで、尚且つハードボイルドな探偵モノ路線のシナリオなのが良い。

ニックの話以外にも、この世界には記憶の書き換え技術があるので、記憶をアイデンティティを巡る話が時々出て来るのがSF作品として良いなと思える。例えば、レイルロードでは脱走した人造人間たちがインスティテュートに捕まらない様に、それまでの記憶を消して、新しく記憶を移植して見た目を変えて人間として送り出したりしているんだけども(元になる記憶はトータル・リコールに出て来るみたいな装置で抽出)、禄でも無い人間の人格を移植したせいで、人造人間の略奪者になってしまう奴がいたりとか。

SF的なアイデアを単に表層的に移植するのではなく、問題意識やテーマも一緒に移植して、メインテーマでは無いにせよクエストとして取り込んでいる点は、SFの入り口としても良いのではないかと思える。

イデア的アメリカ世界としてのフォールアウト

また、先に挙げたレイルロードだが、これは明らかにアンダーグラウンド・レイルロードという、現実に存在した黒人奴隷の逃亡の手助けをしていたアメリカの秘密結社の名前に由来している。

略奪者と戦う武装して自治を守る民兵組織であるミニッツメンは、イギリスの支配に対して武装蜂起して独立した歴史を持つアメリカにおいて重要な存在で、現在でも政府の支配を嫌って武装している民兵組織は存在している。

また、このゲームではシステム的に新しい拠点を開拓していく際に、住民にプロビジョナーという役職の人間を設定して拠点同士の物流を繋いでいく必要がある。アイテムとして、郵便配達員の服や帽子が用意されていたりもする。アメリカ開拓史は、実はこうした郵便配達による物流(通販システム)が支えていたと言われていて、ポストマンの存在は特別な意味を持っている。実はまだ見た事無いが、ポストアポカリプト世界を舞台にしたポストマンという映画もある。

フォールアウト4は、アメリカの理想が詰まった50年代と、そこから派生した架空のレトロフューチャーな2070年代を経由して、核戦争で文明が崩壊して、再び開拓史時代からやり直しているという複雑な舞台設定にしているが、これはアメリカらしい文化や歴史の全部入りを目論んだ結果のデザインだろう。アメリカらしさが詰まったイデア的アメリカである。それ故に、架空のアメリカ的存在であるクトゥルフ神話に登場する架空の町も登場しているのだ。

なので、アメリカ文化のカタログとしてもフォールアウトは楽しめた。こういうのって、自国の文化やエンターテイメントに対する造詣や批評性みたいなものがしっかりないと出来ないデザインではなかろうか。架空の世界で遊ぶゲームといえども、作家性だけでなくはっきりと文化を感じとることが出来る。中にはそういうゲームもあるのかもしれないが、あまり日本のゲームでそうした要素に関心した記憶は無い。それがゲームに本当に必要な要素かどうかはともかく、個人的には大好きな要素なのでこうした要素を映画やドラマや小説だけではなくゲームからでも享受できるというのは良い事だと思う。

シナリオ以上に、世界観のデザインが何より素晴らしい作品だなと思う。


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by cemeteryprime | 2018-01-10 10:47 | 作品・感想 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG/日記】TRPG納会

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昨年の1231日に久々にクトゥルフ神話TRPGで遊べる事になったので、シナリオも新しく作った。その感想と個人的な反省点。勿論、セッション自体は楽しかったです。

シナリオ概要

ほぼ座間事件。犯人は10年前に死後の異世界転生を信じるカルト教団の集団自殺儀式に参加したが、1人だけ死ねなかった男。最近になって本格的に狂気に囚われ、SNSで自殺志願者を集めては、自分なりのやり方で異世界に送るという行為を繰り返すようになった。ちなみにそうした異世界転生カルトは、エドガー・R・ナロウズという作家の描いたSF小説を教典としているので、ナロウズ系カルトと呼ばれている…という設定。

探索者は失踪した女性の家族もしくは恋人というレギュレーション。最終的に女性は犯人の家のクーラーボックスの中でバラバラになった状態で発見される。被害者たちは本当に異世界(ドリームランド)に行ったのか?という謎と、犯人が定期的に被害者たちのバラバラ死体を誰か(グール)に渡していたという2点が、キャンペーン用のフックになってお終い。

失踪した女性の足取りを追うと、実は女性には闇があった明らかになっていき、悪質なスカウトマンと交際していた上に麻薬密売の片棒を担いでいた事や、更には自殺願望まであった事が分かっていく。…みたいな感じで探索パートは『渇き。』と『新宿スワン』みたいな要素が強い。勿論犯人は元スカウトマン。

実際のセッション

探索者は2名。被害者の恋人(製薬会社子会社勤務の研究員)と、被害者の弟(美術部の高校生)。恋人の方はキャラクター背景ランダム決定表を使ってもらった結果、失踪した女性にDVを振るっていた事が判明した。

そのせいで、『ゴーンガール』的な要素もプラスされた。DVを受けているという設定が加わったせいで、失踪した女性には悪い男に惹かれるというキャラ設定が加わって、更にはその父親も若干威圧的なキャラになった。

DVを振るっていた恋人と、彼女の弟という組み合わせのせいで、事件とは関係ない部分で謎の緊張感が発生したが、弟の方はマイペースなおっとりキャラだったので特に衝突は発生しなかった。

最終的に、新たな犠牲者を部屋に招いて殺した犯人のアパートに警官が送り込まれ、犯人は現行犯で暴れて射殺されてしまい、オカルト方面の話は特に掘り下げられず犯人の動機もいまいち不明のまま終わったが、最後は探索者たちは犯人のアパートで絞殺されたばかりの死体を目撃し、クーラーボックスの中にいたバラバラの恋人(&姉)を発見する形にはなった。エピローグとして異世界からの胡散臭いこっちは良い所で元気にやってます的な夢がとって付けられて終了。

プレイヤーには完全にストーリーの主人公を作るつもりで探索者を作ってとお願いしたので、キャラ作成はたっぷり1時間強かけてもらい、プレイ自体は3時間未満という感じ。

反省点

あまりにも超自然的要素が少なかった。夜の繁華街をうろついてドラッグを購入したりだとか、ヤバそうなバーに入って半グレ集団に接触したりだとかで事件性はあったが、ホラーだという分かりやすい演出が無かった。もうちょっと分かりやすい目くばせ的な演出が必要。

あとセッションとして笑いどころはあったが、シナリオとしての笑える要素は少なかったという気もする。シリアス一辺倒だとメリハリが無くてどうしても疲れるので、ギャグ要因となる様なNPCを出しても良かった。

あとフリースタイルなシティシナリオに発生しがちな問題として、プレイヤーが技能を活かせず殆ど説得や言いくるめで突破するという展開に甘んじてしまったのがキーパーとして特に反省しておきたい。使いたい技能があるかを積極的にプレイヤーに聞いていってそれに合わせたイベントを用意するというセッション的な創発性をもっと引き出せれば更に面白くなっていたはずだ。

シナリオの改良点

(地獄の様な)ドリームランドで苦しむ、姉のビジョンが毎晩悪夢として挿入されてもよかったのかなと思う。最終的にストーリー中の経過時間は3日間くらいあった。今回は犯人との会話シーンが発生しなかったが、犯人は姉は天国の様な異世界に行ったと説明するが、ビジョンでは地獄にしか見えなかったみたいな違和感が出せるのと、そもそも失踪に気付いて捜査を開始するきっかけが探索者全員が同じ夢を見た事にすればよりホラー要素のあるシナリオになっていたかなと思える。

感想

楽しかった。あと、やっぱりこう実際にセッションをしてみて初めて練れる部分はあるなという部分を再認識できた。

今回は1名が完全初心者でしかもこれから始めようとルルブまで買っている様子だったので、あまり自分好みに遊び方を勝手にコーディネイトしすぎない様に注意した結果、システムはオーソドックスなままに、シンプルかつストーリーテリング重視な本来のCoCの可能性を引き出せた…様な気もする。

システムを足したり変更したりするのも面白いが、既存のシステムを乗りこなすというのも改めてやると面白い。なので、CoCの可能性追求おじさんとしても満足度は高かった。


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by cemeteryprime | 2018-01-07 10:06 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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