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【創作ツール】ドラマメイカー、追記

1回だけの試運転では、心許ないので追加の試運転とその結果…。

アーキタイプ:射手座

・情熱的な性格

・自分の世界を拡げたい(冒険/開拓)

・親との関係性:友好

・自分が好き

・独自路線、柔軟な価値観、探究心が強い

3エピソード

会社の仲間を失いかけているー剣道への執着(Love)

清潔な環境に対する劣等感―詮索への執着(Love

足に関する不満―ヨットへの執着(Hate

人物2

名前は溝呂木多門(インセイン怪奇表で作成)。職場で孤立しつつあり、今まで以上に剣道に励むようになっている。潔癖症気味で自分の住環境が小汚いと思い込んでいる、それ故に他人の住環境を気にする。足に何かしらの不満があり、ヨットが嫌いなった。剣道やヨットへの執着から体育会系だと分かる。職業のイメージは付きにくいが、外向的な仕事のはずである。ヨットをやっていたので中流以上の家庭の出身のイメージだ。

アーキタイプ:牡牛座

・現実主義な性格

・価値のある物を所有したい

・親との関係性:不在/欠乏

・自分が嫌い

・権力/伝統/ルールを好む

3エピソード

体型を失いかけているー中国拳法への執着(Hate)

祖父を失いかけている―飛行機への執着(Love

顧客/業績を失いかけている―値切りへの執着(Love

人物3

名前は谷山富江(インセイン怪奇表で作成)。中国拳法のやり過ぎで体格がムキムキになってしまい、中国拳法が嫌いになったが辞めさせて貰えない。祖父がいつ死んでもおかしくない状態で、連絡を受けずに済むように飛行機に乗っている時間が長くなった。店の業績が悪く、如何に安く売りモノを強いれるかに執着する様になった。多分、幼少期に両親を失っていて、中華街の様な場所で、拳法家の祖父に育てられたとかそんな感じ。祖父の仕事を手伝っているが、祖父が病気で倒れてからは店の経営は傾きつつある。

シナリオとの絡み

共通グループは前回の記事と同じく、薬物依存症を使用するなら、村瀬と溝呂木は兎も角、谷山は現実主義な性格からいまいち薬物依存症がしっくりこない。なので、単にドラッグを欲しがるというグループに変更してみよう。

村瀬は依存症患者、溝呂木は刑事、谷山は漢方薬か何かの店をやっていて、その関係から謎のドラッグを入手したがっているとかはどうだろうか。溝呂木は職場で孤立しがちで、マイペースな刑事なので、勝手な捜査という感じ。

薬物依存症患者の掲示板か何かで出会った三人が、ドラッグ欲しさに何かしらの事件に巻き込まれる。チームの相性としては、村瀬と溝呂木はそれなりに相性が良いが、村瀬と谷山の相性は最悪という感じ。リーダータイプがいないので、NPCとして蟹座当たりを入れると、集団のバランスが取れるかもしれない。

まとめ

試運転の回数を増やすと、やはり違和感も発見しやすくなる。理想の体格や体型を失うというストレスで、中国拳法が嫌いになるってどういう事だよみたいな…。まぁ、無理矢理こじつけられなくは無いが、執着カードのLove/Hateはランダム決定しなくても良いのかなとか。

また抱えているトラウマと、執着を一対にするというのも若干の無理があるような気はしないでもない。まずは心の隙間が発生して、それを埋める様に後から何かが執着として隙間を埋めるという形なら、別に一対じゃなくても良くて1対2とか3でも良いわけだし。

形にすると、不満も出て来る。もうちょい改良してみるか。


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by cemeteryprime | 2018-04-30 10:21 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【創作ツール】ドラマメイカー

12星座アーキタイプの修正も済んだので、それも含めた人格生成システム改め、ドラマメイカーの試運転をしてみる。

ドラマメイカーの仕組みを説明すると、こんな感じ。

12星座アーキタイプ(1/12…大雑把な原型

・トラウマカード(3/96…トラウマの原因

・執着カード(3/88…トラウマで発生した執着の対象

・共通グループ(1/136...探索者グループの共通点

基本はアーキタイプ1枚、トラウマカードと執着カードの21組を3セット。TRPGで遊ぶ場合は、更に全員共通(同行NPCも含めて)の共通グループカード1枚を追加する。

トラウマカードと執着カードはセットになることで、性格的特徴を端的に表現する過去のエピソードになる。アーキタイプの具体的な内容については、過去の記事を参照のこと。

それでは、実際にドラマメイカーを試運転してみよう。

セットアップ

とりあえずランダムなカード選択の結果は以下の様な感じになった。

 アーキタイプ:水瓶座

 ・社交的な性格

 ・世間に評価されたい

 ・親との関係性:不在/欠乏

 ・自分が好き

 ・権力/伝統/ルールを好む

 3エピソード

 親友に関する劣等感ーセールスマンの執着(Hate)

 自信を過去に喪失した―絵画への執着(Hate

 創作/執筆スキルを過去に喪失した―英語への執着(Love

 共通グループ

 薬物依存症


ついでに名前が無いと、分かり難いのでサイコロ・フィクションのルルブ(怪奇名前表)を使って名前も付けておこう。取りあえず、村瀬賢治がこのキャラの名前に決まった。

過去のエピソード

まずは過去のエピソードを形にしてく。村瀬は親友に関して劣等感を抱いている。親友がいないという劣等感なのか、親友に対する劣等感なのか。友達が少ないという理由で、セールスマンが嫌いになる意味もいまいち分からないので、ここは親友に対する劣等感で、その親友がセールスマンだという事にしておこう。かつての親友が、セールスマンとして成功を収めていて、多分社会的に負け組になっている村瀬は、強いコンプレックスを抱いているのだ。

2つ目は、過去に自信を喪失してしまい、絵画が嫌いになったという話。村瀬は元々画家で絵を得意としていたのかもしれない。もしくは、絵が原因で何か自信を失う事になったのかもしれない。3つ目は創作/執筆スキルの喪失で、今はその事実から目を背ける為に英語の勉強に取り組んでいる。

ざっくりまとめると…村瀬は美術系のライターなのだが、今では書けなくなっている。過去に絵画が切っ掛けで、ライターとしての自信を失う出来事があり、それ以来絵画が嫌いになってしまった。仕事は上手く行っておらず、セールスマンとして社会的に成功している親友を妬んでいる。そして語学の勉強にハマっている。という感じだろうか。

人物像

村瀬のアーキタイプは水瓶座なので、基本的には社交的で、世間に評価されたいという思いが強い。それ故に、社会的に成功している親友への劣等感が強いし、絵画にまつわる失態で業界内で恥をかいたことがトラウマになって、ライターとしての生命も終わってしまった。現在は英語学習にはまっているが、恐らく英語知識でついマウンティングとかしてしまうタイプだろう。マリファナ目当てでアメリカ移住なんかも考えているかもしれない。

そして共通グループは薬物依存症。そんな境遇であるが故に、村瀬はドラッグか酒に溺れたわけだ。ドラッグを手に入れたいだとか、もしくは依存症の克服プログラムなんかが切っ掛けで、村瀬は他の探索者と共に事件に巻き込まれるのである。

まとめ

…とまぁ、それなりに掘り下げる余地があり、ドラマを発生させ易そうで、尚且つホラー向きなキャラクターが作れた気はするのだが、どうだろうか。親友をシナリオ中に登場させても良いだろうし、絵画の知識が役に立つ場面がシナリオ中にあったらトラウマが緩和されることもあるかもしれない。

ポイントは、完全にランダムでこのキャラクターが生まれた点だ。ダイスでランダムにステータスを決めて、そこからキャラクター像を作るやり方だと、良くも悪くもプレイヤーの想像力に依存する部分が大きいので、キャラクターの幅が出なかったりする。色んなキャラクターのロールプレイング自体や、キャラクターの多様性が生むストーリーの幅を楽しみたいなら、こうしたキャラ作成もありだとは思う。


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by cemeteryprime | 2018-04-26 00:24 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【ドラマ感想】13の理由

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結論

傑作。

元は若者の自殺のリアリティを描き、そこにある社会問題について警鐘を鳴らす為に書かれた作品なのだが、あまりにも人や社会の描写が真に迫っている為に、若者だけではなく普遍的に刺さる内容になっているし、ホラーを超えたホラーになっている。

あらすじ/概要

舞台はアメリカのどこかの高校。クラスメイトの謎の自殺から数日後に、クラスメイトの遺言が吹き込まれたテープが玄関先に届けられる。

テープには、彼女が死んだ理由を説明するテープを最後まで聴く事、聴いたら巻き戻して次の人に届ける事という遺言が残っていた。テープが届けられるのは、彼女の自殺の動機に関係している人物だけだという。

しかも、然るべき全員にテープが回らなかったら、彼女の意志を守る為に協力している何者かが、コピーのテープを公開するという。

主人公は、彼女に想いを寄せていた、無害な事くらいしか取り柄の無い、冴えない男子高校生である。自分がどう彼女の自殺に関係していたのだろうか。主人公は、恐る恐るテープを聴き進めていくのだが…。

面白さ

最も面白く、そして恐ろしいと思ったポイントを紹介すると、ストーリーは中盤までホラーに観えるという点だ。個人的には、S・キングのニードフル・シングスという作品を思い出した。街にやって来たどこにもない魅力的な商品を売る質屋のリーランド・ゴーントが、町の住民たちの醜い欲望を顕在化させ、住民たち自らの手で町を破滅に追い込ませるというホラーである。

死んだクラスメイトのハンナも、町にやって来た転校生なのだ。テープを聴いていた主人公は、まるで死んだ彼女に憑りつかれて様になり、徐々に狂気に囚われて行く。それと同時に、ハンナの遺言テープに登場する他のクラスメイトたちも、何だか彼女の被害者の様に思えて来るのだ。もしかしたら、ハンナは町を滅ぼす為にやって来た悪魔なのでは?そんな気がしてくるのである。もちろん、この作品には超自然的な要素など一切登場しないのだが、描かれる物語はホラーにしか見えないのである。

しかし、物語は終盤に逆転する。ハンナがモンスターに見えたのは、結局の所は主人公も含め、自分たちの弱さや醜さから目を背けた結果だったのである。これに気付いた時、如何に簡単に被害者が加害者の様に扱われるのか、モンスターの様に映ってしまうのかという点を、疑似体験してしまい、心底ゾッ…としてしまった。ドラマを観ているだけなので、そんな事はしなかったが、自分が当事者だったら、自殺したハンナに石を投げたり、陰謀論の様な中傷をしていたのではなかろうか。

弱者性と向き合うということ

結局、作品で描かれるのは、弱者であるが故に、自分の事で精いっぱいで、助けを求める人に手を差し伸べないし、目の前の問題を止めようとしないというリアルだ。ハンナの死には原因らしき原因は無い。みんなの弱さが招いた結果だったのだ。

特にこの作品が素晴らしいと思うのは、そんな弱さを糾弾する様な真似はしていない点である。弱いからこそ、彼らは上手に助けすら求められないという部分のリアリティを見せる作品なのだ。ちゃんと周囲に助けを求めたの?とか、嫌だという意志表明をしたのか?みたいな、形で被害者を責めるという事が、どれほど残酷なことなのか、この作品を観て理解しないなら、人に非ずというくらいに、懇切丁寧かつ切実に描かれている。

こうした問題を抱えている若者にこそ届いて欲しい作品だと思うが、まずは大人が観るべき作品だと思う。特に子供がいる親は観た方が良いだろう。

プレデターの存在

この作品には、悪人らしい悪人は登場しないが、1人だけ登場する。その人物は、言ってみれば『冷たい熱帯魚』に出て来たでんでんの日常版という感じだ。弱い人間は強い人間の餌食になるのが、自然の摂理だと思っていて、大した悪意すら持たずに残酷に弱者を捕食する人種である。彼らは表面化しにくいタイプの悪人である。

恐ろしい事に、この作品でもこうしたプレデターは、一見、悪そうな人には見えないとうリアリティが描かれている。粗雑な所はあるが、よくよく観察してみたら、むしろ不器用だけど、気の良いヤツなのでは?とすら思える。何しろ、本人には大した悪意が無いし、気前が良かったりするからだ。しかし、気前が良く鈍感な強者ほど、恐ろしいものは無いという事実が、この作品を観れば理解できる。

また世の中には弱者であるが故に、望まずそうしたプレデターと二人っきりになってしまう瞬間というものはあるというリアリティも描かれていて恐ろしい。

Twitterなんかを見ていると、セクハラ被害を受けた記者に対して二人っきりで男と遭っている方が悪いというバッシングなんかも見かけるが、果たしてこのドラマを観ても同じ事が言えるだろうか。そんな感じで、色々と考えさせられる所や学びのある作品だと思う。出来るだけ早期に観て損は無いタイプの作品だ。あと、製作ドキュメンタリー番組もあるので、そっちも是非みるべし。


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by cemeteryprime | 2018-04-25 15:23 | 作品・感想 | Comments(0)

【創作ツール】12星座のアーキタイプ ver.2

12星座モデルを、先の記事で形にしたトラウマカードや執着カードに適合しやすい感じに改変してみた。

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具体的には人への執着、物への執着、自己イメージとの関係性、親との関係性という、割と普遍的な要素を軸にする感じで組み直してみた。

より本質的な部分で、パターン分けする形になったので、キャラクターの職業を考えたり、ロールプレイングの方向性(生き方のイメージ)を考える上で、大雑把な目安にしやすくなった気はする。大雑把であるが故に、細かい執着やトラウマの形ともバッティングしないだろうし。

また、自己イメージや親との関係性の変化というものは、ドラマにおいて、かなり存在感の大きい要素でもあり、そこの変化がドラマの中心に置かれる事も珍しくない。なので、そこの変化をある種のゴールとして設定するのも良いし、そこが変化した事で別人の様に生まれ変わるという要素を、アーキタイプを適切なものに変更する形で表現しても良いだろう。

基本的に12のアーキタイプは組み合わせで作った12パターンなので、自分が好きか嫌いかとか、親との関係性がピンポイントで変化するとどうなるかは、システム的に決まっている。牡牛座であれば、生き別れだった親と再会するなり和解するなりして良好な関係に変化したら、乙女座に変化する事が最初から決まっている。変な話だが。ちなみに、自分が好きになった場合は、獅子座に変わる(同じく物指向なので)。

どうでも良いけど、完成度を確かめる為に、色んなキャラを当てはめてみて考えたりするのだが、例えばパシリム・アップライジングで云うと、ハーマンは乙女座でニュートは魚座かな~とか。ワンピースで言えばルフィは牡羊座でローは天秤座で、ビッグマムは蟹座かなとか。メンタリストだとジェーンは蟹座で、レッドジョンは牡羊座。

暇な人は、関係性込みで知っているキャラが上手くこのシステムに当てはまるかどうか、色々試してみて遊んでみて欲しい。


追記:組み合わせの部分を分かり易く表示するとこんな感じ。

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by cemeteryprime | 2018-04-23 01:41 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【創作ツール】人格生成システム ver.2

以前に考案して記事としてメモ的にまとめてみてもいた人格生成システムを、実際に形にしてみた。カードにしたので、トラウマカードの喪失-喪失の不安-劣等感の3パターンは1D3で決定する仕様に。執着カードのLove-Hateも同様に1D2で決定する。

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作ってみた所、組み合わせの数で、複雑性が指数関数的に上昇することが判明した。以前の記事ではサンプルとして、4つの組み合わせから作っていたが、3つくらいで丁度良いのかもしれない。

ちなみに上の写真に写っている組み合わせが意味する所は…

1.マイホームを喪失したトラウマから、射撃に強く執着する様になったという話。

2.ビジネスの才覚に関する劣等感から、オカルトに傾倒する様になったという話。

3.自分の会社を喪失するかもしれないという不安から、手術を嫌悪する様になったという話。

…の3つのエピソードである。例のごとく、ヤバそうな人物像しか浮かんでこない訳だが、ホラーの主人公としてはなかなか良さげだろう。これでもまだ複雑過ぎる場合は、2つに減らしたり、1つに減らしたりで難易度を調整してやれば良いだろう。

このキャラクターの場合はロールプレイングの際に、探索者全員に設定される共通グループ的な動機に加えて、マイホームの喪失だとか、ビジネスの才覚が無い事だとか、会社を失いかけてる事なんかを、フックにすることが出来る。行動原理が4つくらいなら(1つは全員共通だし)、まだギリギリ処理しきれる範囲だとは思う。

一応、キャラクターのペルソナ類型として、12星座モデルも併用していくつもりだが、人格生成システムの部分だけでかなり複雑性が上昇してしまうので、もっとシンプルに、キャラクター間の相性判定とかだけに使う感じにリデザインした方が良いなと思ったり。


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by cemeteryprime | 2018-04-22 22:08 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

【映画感想】レディ・プレイヤー1

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結論

映像的には面白いが、ストーリーは微妙。

端的に表現するなら、スピルバーグ版のソード・アート・オンラインという感じ。ただし、古いオタク文化の入り口としてのソード・アート・オンラインである。

あらすじ/概要

舞台は2045年。現実社会は完全に荒廃し、人々は一人のスーパーオタク技術者ジェームズ・ハリデーが作ったバーチャルゲーム世界オアシスに入り浸っていた。

ハリデーは死ぬ間際に、オアシスのどこかに隠したイースターエッグを見つけたものに、オアシスを含めた彼の遺産の全てを継承させると宣言(ワンピースのゴールド・ロジャーみたいだ)。かくして、それまで以上に人々は人生をかけてオアシスに潜ってイースターエッグを探すようになり、大海賊時代ならぬ大オアシス時代が到来したのであった。

そして主人公は家に居場所が無いゲームオタクの少年。彼は金目当てでは無く、純粋なゲームオタクとして、組織には属さずにハリデーが残したイースターエッグ探しというゲームに夢中になっていた。そんな彼がある日、ゲーム内で同じく組織には属さないタイプの謎めいた少女キャラと出会って…。

面白さ

舞台となるオアシスは、80年代に青春時代を送ったオタクという設定のハリデーが作ったバーチャル世界という設定なので、色んな映画や特撮やアニメやゲームのオタク文化が登場する。

日本のオタク文化からの登場キャラクターも多く、クライマックスで展開されるガンダムとメカゴジラの戦いなんかは、スピルバーグが映像化してくれたという点も含めて旧世代オタクにとっては失禁級のサービスシーンだろう。

ただ、最初の述べた様にストーリー的には、ほぼほぼソード・アート・オンラインという感じ。ゲームオタクが、ゲームを通じて世界の王になり、可愛い彼女もゲット!みたいな割と糞みたいな…というと語弊があるが、少年の心を持ったオタクの現実逃避に最適化された感じのユートピア物語であるのは間違いない。対象年齢は高校生くらいじゃなかろうか。

スピルバーグと旧世代オタク

この作品は、少年時代にオタク文化に救われたスピルバーグの、オタク文化へのある種の恩返しかもしれない。映画を観ればスピルバーグがハリデーに自分を投影しているのは間違い無いし、古のオタク文化を新しい世代のオタクに届けたいという思いを感じずにはいられない。

根底にあるのはオタクの世界においても分断が発生している現状に対する危機感の様なモノだろう。中高年オタクはこの映画を無邪気に喜んでいるが、果たして、メカゴジラやデロリアンや金田のバイクで喜ぶ若者はどれだけいるのだろうか。ストーリーは今時の若者に受けそうなSAOみたいな感じにして、この作品を入り口に、古いオタク文化に興味を持って欲しいという意図を感じる。

それを踏まえると、この作品に描かれている、最大のフィクションは、1つに統合されたオタク世界としてのオアシスの在り方では無かろうか。統合されたオタク世界というものは、実際の所は、非オタク的な人々の脳内にしかない幻想でしかない様な気もする。最近のオタクは、予備知識ゼロで楽しめるものを求めるし、予習が必要なタイプの作品は敬遠されやすい。オアシスの中で発生した様な、みんなが1つのオタク世界を共有し、夢中になって古い作品についての知識を求める世界なんて現実には存在しないのだ。今作は、そんな現実に対するスピルバーグからの切ないカウンターだとも言えるだろう。

脳内当てゲーム

もう1つ興味深いなと思ったのが、この映画におけるメインゲームの内容が、事実上のハリデーの脳内当てゲームになっていたという点である。

ストーリー構造的には、ゲーム世界の神(ハリデー)=主人公=原作者の自己投影みたいな感じなので、下らねーなとしか思わないし、主人公がハリデーの脳内を当てることで無双出来るという部分のオナニー感が酷すぎない?とも思うのだが、それはひとまず置いておこう。

何で興味深いと思うのかというと、日本のクトゥルフ神話TRPGという遊びにおいて発生しているガラパゴス的な特徴との類似性が高いからだ。

端的に言えば、プレイヤーが共通の世界観もクソも無く、各自の世界観をキャラクターとして持ち込み、みんなでゲームマスターの脳内当てゲームをして遊ぶという要素である。

はっきり言って、この脳内当てゲームという要素はそれが意図せず蔓延しがちな日本のTRPGシーンにおいても、批判的に語られる事の方が多い。実際の所は、パズルだったりクイズだったりの謎解きゲームなのだが、ディスコミュニケーション要素とゲームデザインの下手糞さから、実質的に作者の脳内当てゲームになっていると揶揄されている代物だからだ。

ハリデーの様に莫大な遺産が手に入るなら、作者の脳内当てゲームでもやる気は出るが、TRPGの場合は単なるハズレ感しかないので、批判されるのも仕方が無いだろう。それは兎も角、この共通点から視えて来るのは、自己表現や理解してもらいたいという欲望では無いのかと思える。

賞金は無くても、ゲームという形で、作者の脳内を当ててもらうという事は、ある意味で、忖度してもらえるチャンスでもある。自分できちんと説明することなく、相手に興味を持って貰い、意図を汲み取って貰うチャンスなのである。ディスコミュニケーションへの欲望(自分で説明はしなくても相手に汲み取って貰える)を満たす事が出来るのである。

また、プレイヤーが共通の世界観を無視して、思い思いのキャラクターを持ち込み、それになり切るという行為も、自己表現という文脈で理解できる。オンライン上で行われるTRPGのセッション動画なんかを見ていると、好きな漫画やアニメのキャラクターを持ち込んで、なり切っているプレイヤーは少ないない。図らずもこの作品のゲーム内で行われている光景が広がっているのである。なんなら、ガンダムやスーパーロボットを持ち込んでいる光景も見た事はある(メカゴジラは見た事ないが)

そういう意味では、なかなか現代の空気感を上手く切り取っている作品である気もする。ただ、個人的には、ライダー大戦みたいな取りあえずキャラクターがカタログ的にいっぱいでて来るだけで、ストーリーがいまいち面白く無いタイプの作品は嫌いなので、微妙だなと思った。話はジュマンジ:ウェルカム・トゥ・ジャングルの方が圧倒的に面白いよ。


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by cemeteryprime | 2018-04-22 15:40 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】アナイアレイション/絶滅領域

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結論

正直、いまいち。

映像表現的な面白さに特化し過ぎているというか、雰囲気重視な作品。メッセージ性やドラマやアクションで魅せるタイプの作品ではないので、個人的にあまり趣味じゃない。

あらすじ/概要

任務から帰って来た彼氏(軍人)の様子がおかしく、突然、血を吐いて倒れてしまう。そして、救急車で運ばれる彼氏に付き添っていると、怪しげな集団に捕まり、政府の謎の研究施設へと送られる。

どうも彼氏は、シマーと呼ばれる地球上に突如出現した謎の領域へ探査に向かった後に、失踪していたらしかった。シマーで何があったのか?いまいち事情も分からぬままに、主人公は集められた数名のメンバーと共にシマーへの探査チームに参加することになる。

面白さ

この作品を理解する為のポイントは、シマーが何を表現しているかという部分にある。

結論から言えば、シマーとはモノ(概念、ミーム、情報)の世界である。それ故に、シマーの内部では、時間の感覚も無く、不死性が存在し、色んなものが混ざったり、シャッフルされたりする。突然、肉体の一部が別のものに置き換わるのも、モノの世界だからだ。

これが理解できると、この作品は、単に人の世界がモノの世界に侵食され、最終的には人がモノに完全に代替されてしまうという状況を、隠喩的に描いている作品であると分かる。それ故に、それが理解できてしまうと、大したドラマもアクションも無いので、作品の面白さが映像的な比喩表現や批評性にしか残らない気もする。そうした表現部分を純粋に楽しめる人にとっては、特に問題無い気もするが。

シマーがミームの世界だという点は、例えば主人公が遺伝子学者である点からも理解できる。生物の遺伝子であるジーンと、モノの遺伝子であるミームは対極的な存在であり、生き物であるからこそな有限性とモノだからこその不死性という対比も何度も出て来る。

また、主人公の浮気については、ある種の人の代替性を示唆する表現だと理解出来る。人の抜けた穴や寂しさは、別の人で埋めることが出来るし、最終的には別のモノでも埋める事が出来るのである。

主人公以外のシマー探索に選ばれ人たちにも、モノの世界やモノへの代替に惹かれる傾向が、特徴として描かれている。自傷癖なんかの自己破壊衝動は、パシフィックリム・アップライジングでモノに憑りつかれたニュートの特徴として描かれていたが、自分を別のモノに変化させたいという衝動だと理解できる。不治の病を抱えている人も、言うまでも無い。

現実世界において、技術の進歩で、人の色んな能力や属性は切り取られ、代替できるようになっている。更に最近では指紋や顔や声が、機械的な個人の認証方法として使用可能になったのと平行して、簡単にそうしたものを機械的に偽造したり盗んだりできるという問題も出現している。こうした状況は、シマー内でも再現されている。

ラヴクラフト要素について

実はこの作品は、ラヴクラフト作品…『狂気の山脈にて』に影響を受けているらしい。

実はこの世は地獄の様な場所だったを、マジックリアリズム的に表現するという意味では、確かに似たような所はあるかもだが、微妙にニュアンスが違うなという気もしている。というのも、ラヴクラフトの世界観においては、世界は人が知らなかっただけで、太古の昔から本質的に恐ろしい場所なのであって、それはシマーの様なある日宇宙から飛来した要素では無いからだ。

同じくラヴクラフトの影響を受けた作品としては、エイリアンシリーズの方がそうしたニュアンスを上手く掴んでいる。エイリアンや続編のプロメテウスにおいては、生き物の気持ち悪さや、人間はそもそも得体の知れない存在から生まれたという要素がきちんと描かれている。ラヴクラフトの『狂気の山脈にて』も、実は恐ろしい邪悪な先住種族の、醜悪な奴隷種族が、人間を含めた地球上の生命の起源かもしれないという事が示されるのがヤバいのであって、別にヤバいエイリアン的な種族とのコンタクト自体が恐ろしいのではないのである。

今作は言ってみれば、ショゴスや古のものについて何の説明も予想も提示されない『狂気の山脈にて』という感じである。特に何の情報提示もされないまま終わるクトルゥフ神話TRPGのセッションにも似ている。

もし、本当にそうした作品をリスペクトする気があるなら、シマーは外から来たのではなく、もとから地球にあった要素として描くべきだし、人類とモノの関係性を踏まえると、人類の起源にもシマーは関係していたみたいな描き方をすべきでは無かったのだろうかと思う。それこそ、2001年宇宙の旅における、モノリスみたいな感じで。

過去作との関係性

ちなみに監督はこの作品が何についての話なのかは明確なので、これ以上分かり易くする必要は無いと、言っているらしい。まぁ、確かに分かり易いとは思う。

この監督の他の作品は見た事ないのだが、人がモノに代替されるというテーマだったり、人とモノの対決がテーマだったりするらしいので、そうした作品の延長線上にこの作品が登場するのは、自然な流れだとは思う。

個人的には、同じテーマを扱いながら(ジャンルは違うが)、遥かに面白いパシフィックリム・アップライジングの方をお勧めしたい。


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by cemeteryprime | 2018-04-19 10:51 | 作品・感想 | Comments(0)

【映画感想】パシフィック・リム:アップライジング

デルトロ監督のパシフィック・リムの続編。

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結論

かなりの傑作!

今作の監督は、海外ドラマ『スパルタカス』や『デアデビル』の製作総指揮で知られている、スティーヴン・S・デナイト。代表作から分かる様に、キャラクターの描き方が上手く、超面白いドラマやアクションやお約束が描ける監督なので、その辺りの品質は折り紙付き。

ただ、パシリム1作目が神作品だと思っている人ほど、違和感は大きいかもしれない。というのも、1作目がオタクのユートピア世界を描いた作品だったのに対して、今作はパシフィック・リムを使って現実社会をマジックリアリズム的に描いた作品だからだ。

あらすじ/概要

舞台は前作から10年後の世界。前作で怪獣たちがやって来る次元の裂け目への攻撃は成功して閉じたものの、世界は再び怪獣の侵略に怯えていた。

そして巨大ロボット、イェーガーによる防衛体制を再構築する為に若いパイロットを育成する一方で、遠隔操作や、無人操縦システムへの移行も進められていた。

そして無人操縦システムへの移行を審議する会議の最中に、謎のイェーガーによる襲撃事件が発生する。

面白さ

先にも少し述べたが、今作の面白さは何と行っても、ロボットや怪獣が大暴れする日本のオタク的なユートピアを描くという方向性から、一転して、オタク的なユートピアを記号的に使って現代社会を描くという真逆の方向へ転換してみせた点だろう。

ロボットや怪獣が戦うオタク的な世界観の魅力は、前作にて出し切った。じゃあ、続編がやるべきことは何だろう?となった際に、1作目をゲートにして、現代社会を理解する為のきっかけになる意味のある作品を制作しようという選択をしたのは、素晴らしい判断だろう。そしてなにより何より、最近のデルトロの作家性をきちんと踏まえているという点も評価したい。

というのも、デルトロは、シェイプ・オブ・ウォーター絡みの発言において、入り口は何でも良いから(デルトロの場合はオタク趣味だったが)、物事に深く興味を持てば、色んな勉強をする事になり、それが世界や他者に対する理解へと繋がるというメッセージを語っていたからだ。真剣に見つめれば、作品の向こうには、常に他者や異文化があり、自分も含めた人間本質があるという話である。

故に、1作目で魅力的な世界観を作り、それを使って、2作目で現代社会を風刺するという方法論は、理に適っているなと思うのである。勿論、単に風刺性が良いだけではなくて、正直キャラやドラマの描き方は1作目よりも良いと思うし、オタク趣味要素についても一作目でまだやっていなかった事を幾つもやって見せてくれる。

ハリウッド版オタク映画としての続編を期待していた人には残念な部分も多いだろうが、日本のオタク作品の良い所を駆使しつつも、ハリウッド映画の良い所と上手く合体させて来たなという意味では、文句なしに傑作だと思う。

富士山

今作のラストは、怪獣から富士山を守れ!という展開になるのだが、個人的にはこれはもう、オタク的なクールジャパン文化は俺たちが継承するし守ってやるぜ!というハリウッド映画からの恐ろしくも頼もしいメッセージに思えた。

前作のパシフィック・リムが公開された時にも、日本のクリエイターたちは、ついに怪獣やスーパーロボット作品でアメリカに遅れをとる時代が来たかと戦慄を受けていたが、更なる追撃をかまして来た恰好である。でもデルトロだけではなく、今では日本の怪獣やロボットアニメが大好きというオタク趣味なんて、日本でも珍しく無いが、世界でも珍しくないのである。つまりは、単なるオタク文化先住民としてのアイデンティティにしがみ付いているだけでは、技術もリテラシーも高い奴らには、リスペクトされているが故に、あっさり追い抜かれるのだ。

日本のクリエイターは、更に狭い世界に逃げ込むか、歴史を知り、ライバルを知り、パワーアップを目指すのかの選択を迫られている。はず。

新しい主人公

ちなみに今作の主人公は2名のアウトサイダーだ。1人は、1作目に出て来たペントコスト司令官の息子のジェイクで、五月蠅い親父に嫌気がさして軍を離れ、金の為に工場からイェーガーの部品を盗んでは売りさばくという生活をしている。もう1人はアマーラという孤児の少女で、いつかまた襲来する怪獣から身を守る為には、軍にばかり頼っていられないと、盗んだイェーガーの部品から、個人用のミニ・イェーガーを作っている。

二人とも泥棒な点は意味深だと思っている。弱い事を自覚しているが故に、足りないものをパクっていくタイプの弱者だからだ。本当の意味での新しい世代というのは、常に社会のアウトサイダーとして登場し、既存の何かを軽視し遠慮なくパクるやつらなのだ。こうした無頼な新世代が引き起こす問題というのは、日本だと過去には割れ厨が、現代には漫画村なんかが問題になっているが、旧世代によっての新世代とは常にそういう奴らなのである。そういう意味では、新しい主人公のキャラデザとしてなかなか面白い。特にジェイクは、英雄の血を引きながらも、今ではアウトサイダーであり泥棒なのである。

まぁ、日本の社会とは異なり、パシフィック・リムの社会は賢いので、二人は排斥されるのではなく、新世代を担うメンバーとして軍に強制加入させられるのだが…。

人とモノの神話とオタク

全体的な作品の構造としては、この作品は人とモノ(物神)の戦いを表現している。人はモノを作り、モノで遊び、自分たちが作ったモノに支配される生き物である。人を支配してきた存在である、神も国家権力も資本主義経済もインターネットも、全ては人が作ったモノなのだ。

怪獣や巨大ロボットというものは、人が作り出した巨大なモノ(物神)のメタファーでもある。怪獣は悪いモノ、巨大ロボットは善いモノくらいのニュアンスの違いでしかないが、モノの善し悪しは結局は人間次第なので、直ぐに裏切られる事になる。

そして、こうした人とモノが戦う神話的な世界観において、オタクは熱心な物神(モノ)崇拝者として重要な意味を持つのである。つまり、良くも悪くも人とモノを繋ぐのは、オタクなのだ。

人とモノの戦いを描くからこそ、物神崇拝者としてのオタクにスポットがあたるというこの構造は、オタク神話の在り方としてなかなか面白い。怪獣と戦うには、怪獣オタクの力がいる。しかし、怪獣オタクだからこそ、怪獣を好きにもなってしまうのである。

前作では、オタクの世界をユートピア的に描かれていたので、二人の怪獣博士は単に怪獣との戦いにおけるキーマンとして描かれたが、今作ではオタクのダークサイドも描かれる。それはオタクだからこそ、人よりも怪獣を愛し、危険なものを作ってしまうという部分である。

ニュートとゴットリーブ(深刻なネタバレ含む)

デルトロのシェイプ・オブ・ウォーターは、かなり厳し目にオタクの暗黒面を描いていたというか、オタクへの自己批評性が含まれていたが、今作ではオタクに全面的にスポットが当たるという構造上から、オタクの良い所と悪い所を二人のキャラに分けるという描き方をしている。

とは言え、劇中でニュートとハーマンのオタク博士コンビのキャラは前作を踏襲しているし、今まで通り仲良しである。しかし、二人は前作で怪獣とより深く繋がった結果、ニュートは更なる怪獣狂信者となり、ハーマンは怪獣に対する危険認識をより深めたという違いが出てた。危険だからこそ惹かれるよく知りたい、危険だからこそ対策を考えるという、潜在的な違いが決定的になったのだ。

この二人の違いは他人に対する態度にも出ている。ハーマンは明らかに人見知りでコミュ障害ではあるが、前作でニュートに対して心を開く様になった事で、人に対する愛情表現の様なものをきちんと出す様になった。一方で、ニュートの方は、今まで通り人当たりは良いが実は完璧に人に対して興味を持っていない。

違いはキャラクターの表面的なデザインにも現れていて、ハーマンの方は全身に怪獣の刺青をしていたり、自分を実験台にした危険なドリフトを行ったりと、明らかに自己破壊的な傾向が見られる。ハーマンの方は身体に障害があり虚弱系なキャラだからか、そうした破壊に惹かれる傾向は特にみられない。

ハーマンとニュートはおなじ知能の高い怪獣オタクだが、恐らくハーマンは身体的な問題や天才性から来るマイノリティ要素と弱者性によって、怪獣に惹かれたと思われる。一方ニュートは、公式に精神年齢が12歳というキャラ設定になっていて、そこに根源的な理由が見え隠れする。子供だからこそ、圧倒的なパワーに惹かれるし、弱い自分が嫌いなので、自己破壊衝動を持つのだ。そして、破壊衝動は世界にも向けられる。何故なら、人はルールやシステムを破壊すると何だか自分が成長した気になるからだ。だからニュートは作中で、システムを乗っ取っていた事を嬉しそうに暴露するのである。

思いついた事を適当に書きなぐったが、そんな所だ。最高の映画だぞ!


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by cemeteryprime | 2018-04-15 21:19 | 作品・感想 | Comments(0)

【雑記】創造に関する弱者性

若干露悪的なイメージになってしまうが、創作のイメージは極端に言えば、以下の2種類に分かれる。(一応言っておくが、勿論ありとあらゆる創作は模倣の上に、過去の作品の上に成立しているという前提の上での話である。)

パターン1:

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パターン1は、作品全体として元ネタの存在感が薄いというか、元ネタより作者の個性(アレンジ力や表現力を含む)や世界観が前面に出ているパターンである。イメージ的に元ネタはあくまで作者の世界観を構築するパーツだったり、栄養分として機能している。

パターン2:

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パターン2は、全体として作者の個性より元ネタの存在感の方が大きく、どこが改変されているかという形でしか、作者の世界観を認識し難いパターンである。イメージ的には、改造に近い。二次創作なんかはこうした創作パターンの最たる例だろう。

創作パターンの違いと、能力

どちらも自己表現であり、創作には違いないのだが、この違いはどこから来るのだろうか。大雑把に原因を挙げるとするなら、作者のスキルの違いだろう。

世界観のデザインだったり、どういうメディアを使うかだったり、創作に必要なスキルというものは、実は多岐に渡っている。キャラクターは上手くデザインできるが、社会のデザインは上手く出来ない人もいるだろうし、絵が下手とか、文章が下手とか、様々な作者の得意不得意の影響を受ける事になる。

能力が足りない人ほど、借り物要素が多くなる訳だ。勿論、意図的にパロディや記号として元ネタを使うという表現もあるのだが。それ故に、プロの世界より、アマチュアの世界の方が、二次創作性を隠さないコンテンツが多い。しかしながら、そうしたパターン2の創作手法に頼っていた人も、スキルが磨かれて来るにつれて、借り物要素が不要になりというか、少なくなりパターン1へと移行するという現象が観測できる。

パクリと弱点

なのでパクリの指摘は、弱点の指摘でもある。しかしながら、弱点の存在を許さない空間というものは、窮屈な世界であり、新しいものの誕生や変化を許さない世界でもある。

弱者だからこそ、既存のモノの力を借りて世に出て来ざるを得ないという要素は大きい。ここでの弱者性とは、創作能力という意味での弱者性だけではなく、マイノリティ性も含まれる。目新しいモノほど、世の中には理解されないので、既存のモノの力を借りる必要性があるという話だ。

能力的な弱者や、マイノリティ性を守るには、既存のモノの力を自由に使える環境というものは、ある程度は必要なのである。

どうでもいい時事ネタではあるが、最近ニコニコ動画の社長か会長をやっていた川上量生という人が、国の情報公開を巡る是非に絡んだ炎上についての発言の中で、ネットは弱者の逃げ場であるべきで、過度に現実社会と一体化させるべきではないという、思想が表明されているのを見た。ニコニコ動画は、二次創作やら三次創作やらの、悪い言い方をするならパクり合いが過度に横行している環境だった訳だが、ああいうものが割と許されていたというか、保護されていたのはそうした、弱者による表現の在り方を守るという思想が絡んでいたのかもなと、改めて考えさせられたリもした。

産婆術

そういう構造を踏まえた上で、個人的に今必要とされているのは、ユニバーサルな元ネタ、もしくは作品生成をサポートするシステムなのでは無いかと思っている。上手く作者の世界観やリアリティを抽出し、作品としての形を与えてやるシステムである。

作者から作品を引きずりだす存在を、ミューズ(芸術の女神)と呼ぶが、正しく機械仕掛けのミューズの様なモノが必要なのだろう。俺の場合は基本的にホラー脳なので、そこに作品の誕生を誘発するミューズの姿ではなく、作者から邪悪な因子を汲み取って沢山の作品をボコボコ生むシュブ=ニグラスの様な姿を見てしまうのだが、まぁ同じ話ではある。

最近、生きた人間をミューズとして酷使していたせいで、写真家のアラーキーという人がある種の炎上をしていた訳だが、機械のミューズを造ればそうした問題ともおさらばできるんじゃないのかなと。とまぁ、そういう事を考えているというか、以前からやっていた創作システムのデザインなんかはそういう事なんだろうなという話。


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by cemeteryprime | 2018-04-11 11:30 | 雑記 | Comments(0)

【クトゥルフ神話TRPG】シナリオ案、偽りの父

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なんとなく思いついたシナリオのアイデアをメモしておく。

シナリオ概要

探索者たちは、それぞれ何かしらの霊能力や超能力を持っている。これは細やかな異能でも良いし、共通の変わった趣味とかでも良い。そして、父親を知らない(もしくは幼い頃に失ったと思い込んでいる)という共通点がある。

事件に巻き込まれピンチになったタイミングで、魅力的な人物が颯爽と現れて助けてくれる。その人物は、能力的にも権力的にも色んなパワーを兼ね備えている。そして、その人物こそが、探索者たちの父親だったと判明する。探索者たちは異母兄弟姉妹であり、超能力は父親からの遺伝だったと分かる。

しかし、最終的には父親の正体は邪悪なモンスターだったと判明する。存在的にも思想的にも邪悪で危険なモンスターなのだが、探索者たちにとって庇護者でもあり続ける。

探索者たちは被害者として事件に巻き込まれるのだが、実は敵対する組織こそが正義の味方だったと分かる。敵は探索者たちに流れる邪悪な血もろとも、モンスターを根絶しようとしている。

解説

ドラゴンボールとスーパーマンの比較をした時に見えて来た、日本人的な想像力をホラーの在り方に反映してみた。ラヴクラフトの『インスマウスの影』にも同様のモチーフは見受けられる。

日本の漫画には、後からスーパーな父親が登場したり、実は父親がスーパーだったと判明するケースが多い。こうした想像力は、実は悪い奴じゃなかった大日本帝国とか、実は凄かったジャパンみたいな想像力とも繋がっている気はしている。

そんな、割る意味で普遍的とも言える想像力に寄り添う形で、シナリオを作ってみたら、プレイヤーはともかく探索者たちはどう行動するだろうか。というデザインである。


父親に使うクリーチャーは、それこそ『インスマウスの影』を下敷きにディープワンを使うのも良いし、『ダンウィッチの怪』を下敷きに、ヨグ=ソトース由来の何かを使うのも良いかも知れない。


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by cemeteryprime | 2018-04-09 13:18 | TRPG講座・考察 | Comments(0)

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